愛海はグラビアアイドルになりたい
家族でテーブルを囲んで夕食のカレーライスを食べていたとき、妹の愛海が言った。
「あ、私グラビアアイドルになるから」
あっさりとした唐突な報告に、俺、井上康太は暫く固まってしまった。
「……え?」
愛海の目を見る。嘘……をついてる感じには見えない。
「そう。頑張りなさいね」
「ちゃんと体型気を付けるのよ」
母さんと姉さんは速攻で受け入れていた。固まってるのは俺だけだ。
「ま、待てって。なんでグラビアなんだよ」
「なんでって、やりたいから」
愛海が真顔で答える。そんな真顔で返されると、俺としても何も言えない。
「……と、父さんには言ったのか? 反対されるんじゃないか?」
「関係ないよ。お父さん今シンガポールで橋を作ってるんだから」
俺達の父さんは、今海外で仕事をしていて日本にいない。だからといって、娘がグラビアアイドルをやることに何の意見も無いことはないと思うが。
「お兄ちゃんはなんでそんな反対なの?」
「いや……なんでって……」
母さんと姉さんと愛海が俺を見つめる。
……なんだよこの空気。俺が悪いみたいじゃんか。
「……はぁ」
俺は箸を置いた。
「……これ以上家族がグラビアアイドルになってほしくないんだよっ!!!」
俺の家族は、俺以外全員グラビアアイドルだ。母さんも姉さんも現役のグラビアアイドルでただでさえ気まずいのに、その上妹までグラビアアイドルになられたら俺の居場所がなくなる!
「えー、いいじゃん。家族みんなグラビアアイドルなんて羨ましい状況でしょ?」
「羨ましくねえよ!」
どんなに胸が大きくて綺麗でも、家族相手に欲情するのはハードル高いだろ!?
「なるほど。『どんなに胸が大きくて綺麗でも、家族相手に欲情するのはハードル高い』というわけね」
「心を読むな姉さん!」
大学で心理学を学んでいるせいか、姉さんはたまに俺の考えてることを正確に理解できる。
……てか、テーブルの上に乗ってる姉さんの胸デカいな……。
「『テーブルの上に乗ってる姉さんの胸デカいな』だって」
「だぁーっ! なぜ考えた俺!」
一旦冷静になろう。
「……グラビアアイドルになるってことは、男の人からエッチな目で見られるということだ。その覚悟があるのか?」
俺は言った。父さんが家にいない分、俺がこういうことはきっちり言っておくべきだ。
「別いいよ、それでお金貰えるなら」
愛海はあっさりと答えた。
「学校でもさ、体育の時間男子達がめっちゃ見てくるの」
愛海は自分の胸を両手で持ち上げる。
「この胸を揉みしだいたり、おちんちんを谷間に挟んだりする妄想してるんだよね。折角そんな妄想されるならお金にしなきゃ勿体ないでしょ?」
なんというか、達観してんな……。
「変な目で男子が見てくるのが嫌なら、先生に言うなりしたら対処してくれるだろうに」
「別に嫌じゃないよ? お金にならないのが勿体ないってだけで。それに、お兄ちゃんに見られて慣れてるし」
「ゴホッ!」
お茶を飲んでいた俺はむせる。
「……お、俺はエッチな目では見てないだろ!」
「気付いてないの? めっちゃ見てるよ」
妹の愛海はEカップ、姉さんはFカップ、母さんはHカップ。巨乳の遺伝子でも入ってるのか、全員文句なしに巨乳の部類だ。
でっかいスイカが家に6玉ある生活を想像してほしい。絶対スイカを目で追ってしまうはずだ。
つまり俺は悪くないです。
「とにかく! 俺は反対だぞ! 妹がグラビアアイドルになって日本中の男達にシコられる生活なんて!」
「もうお母さんとお姉ちゃんがシコられてるのはいいの?」
「それはもうしょうがない!」
俺が断固拒否の姿勢を崩さずにいると、ずっと黙ってやり取りを見ていた母さんがポンと手を叩いた。
「じゃあ、こういうのはどうかしら。愛海がお兄ちゃんを射精させることができたら、愛海はグラビアアイドルになる」
……いや、どういうこと?
「どういうこと?」
姉さんが聞いた。
「つまり、グラビアアイドルとして適性があるか疑わしいってことでしょ? それなら一番近くにいる男の子のお兄ちゃんを射精させて、グラビアアイドルの才能があることを分からせちゃえば、文句ないでしょ?」
いや、俺は別に妹のグラビアアイドルとしての適性を疑ってるわけではないのだが……。
というか、高校1年生でEカップってスペックは普通に向いてると思う。
母さんは天然だから、こういうミスをよくする。それもグラビアアイドルとして人気の要素の1つではあるのだが。
「……そうなの? お兄ちゃん」
愛海が俺の顔を覗き込んできた。
俺を射精させなければ愛海はグラビアアイドルを諦めるのか……。
母さんの提案に乗っかった方がいいかもな。
「そ、そうだ! 俺を射精させてみろ! それができたら俺はもう何も言わない! でもそんなこともできない奴は覚悟なしとみなす! どうするんだ愛海!」
愛海は目を閉じた。
……諦めたか?
バン!
愛海がテーブルを叩いて勢いよく立ち上がった。
「その勝負……乗った!」
マジかよ。
***
射精勝負は、夕食後の風呂で行うことになった。俺が先に湯船に浸かって待っていると、愛海が入ってきた。
「……お前、タオルかなんか巻けよ」
愛海は全裸だった。ピンク色の乳首が可愛い。
「お兄ちゃんも裸じゃん」
「……まあな」
「身体洗ってあげるから、そこ座って」
俺はスケベ椅子に座る。なぜ家の風呂場にスケベ椅子があるのかと言うと、これは母さんがイベントのときにファンに貰ったものだからだ。職業柄エロいグッズを貰うことが多々あるらしい。
椅子に座る俺の股間を、愛海はじっと見た。
「もう勃起してんじゃん!」
「う、うるさい!」
「これは楽勝かな〜」
ボディーソープを手に出して泡立てる愛海。その手で俺の股間を触ってきた。
「あっ!」
「ほらほら〜楽にしてあげるよ〜」
愛海はぎこちない手つきで俺のおちんちんをシコシコ扱く。
「認めてよ。私がグラビアアイドルになること」
「……な、なんでそこまでしてグラビアやりたいんだよ? やっぱり家族がやってるからか?」
「それは……」
鏡越しに愛海の顔が見える。
……こいつ、こんな可愛かったっけ。
「お兄ちゃんが、お姉ちゃんとお母さんばっかり見るから」
「え?」
それって、どういう……。
「ほら、さっさとイって!」
扱くスピードが一気に上がる。
あーヤバい、これは我慢できない……!
「妹の手コキで興奮してホント変態のお兄ちゃん♡さっさとイけ♡JKの柔らかいお手てまんこに中出ししろっ♡女子高生のまんこをおちんちんで掻き回す妄想してみっともなく射精しろっ♡出せっ♡出せっ♡」
「怒涛の言葉責めやめろ! どこで覚えたそんなの!」
精液が上がってくる。そして背中に幸せな感触が……。
むにいっ。
「お、おい……なんか当たってるぞ」
「当ててるの♡お兄ちゃん私のおっぱい大好きだよね?」
「そんなこと……」
「お兄ちゃんは大人気グラビアアイドルのお母さんのおっぱいを飲んで育ってきた、おっぱいエリートだからね。そんなお兄ちゃんを興奮させるおっぱいに育ったことは、凄く誇らしいね」
なんだ、おっぱいエリートって。そんな称号獲得した覚えはないぞ。
「乳首をこうして擦ると……んっ♡私も感じちゃうこれ……♡私、感度結構高いんだよね♡」
背中に愛海の息がかかる。
あぁ……もう無理っ!
びゅーっ!
「うわっ、いっぱい出てるーっ♡」
精液が放たれた。ガクガク痙攣する俺を、愛海は優しく抱いてくれた。
「私がグラビアアイドルになること認めてくれてありがとう♡大好きお兄ちゃん♡」
こうして、妹はグラビアアイドルになった。
グラビアアイドル3人との同居生活……一体これからどうなってしまうんだろうか?