麻里奈は麻里奈と呼ばれたい
「んっ……♡気持ちいい……♡」
下着姿で仰向けに寝転ぶ姉さんの胸を、丁寧にマッサージする。
胸の形を維持するために、家族全員に施すおっぱいマッサージ。毎日全員にやる時間と体力が俺にはないから、1日1人にやるのが習慣だ。
今までは姉さんと奈々さんに交互に施術していたが、晴れて新人グラビアアイドルとなった愛海にもやらなきゃならなくなったことで、姉さんに施術する間隔が1日おきから2日おきになった。
それが姉さんは少し嫌みたいで、マッサージ中は甘えてくる。
「康太っ♡もっと強く揉んでっ♡」
乱暴にされるの好きなのかな……これでも他の2人に比べて結構強く揉んでると思うけど。
「了解」
俺はもち米をこねるみたいに、姉さんの豊満な胸を揉む。姉さんの胸に指を当てると、すっと指が沈む。高級な枕のようだ。
「あぁ……いい♡康太はおっぱいの扱いが上手いね♡」
「そりゃどうも……」
仰向けでのマッサージは、目と目が合うからやりづらい。でも胸を揉むマッサージはうつ伏せではできないから、耐えるしかないよな。
「康太……硬いのが当たってる」
耐えられませんでした。俺のおちんちんが姉さんのおまんこを服越しにぐいぐい押している。
「え? そう?」
「私で興奮してくれたの?」
じっと見つめてくる姉さん。マッサージ中は髪を下ろしてるのが、ポニーテールのときと雰囲気が違ってちょっと……エロい。
そもそも風呂上がりにやるのも良くない。そりゃマッサージは風呂上がりにするのが一番効果があるらしいけど、色気3割増しの女の子マッサージして勃起しないわけないじゃん!
「……うん」
言い逃れできなさそうなので、素直に認める。
「良かった。まだまだ私も、現役だね」
「そりゃそうでしょ……」
現役女子大生のグラビアアイドルなんだから。
「ちょっと不安になってたんだ。愛海がグラビア始めて、どんどん人気になって、そしたら私の人気なくなっちゃうんじゃないかなって」
3人で撮影したグラビアはかなりの評判で、愛海は新たに仕事が決まった。妹の仕事が順調にいってるのは嬉しいだろうけど、自分の人気が脅かされると心配になる気持ちも分かる。
「康太も、最近は愛海ばっかり見てるし」
「俺? そんなことないけどな」
「でも愛海とセックスした」
「それは……」
姉さんは俺のズボンに手を伸ばす。膨らみを優しく撫でた。
「康太の童貞は、私が欲しかったのに」
「……ごめん」
俺は謝るだけで、その発言の真意を聞くことはとてもできなかった。
俺が家族のエッチなことに協力しているのは、グラビアアイドルとしての仕事のためという大義名分があるからだ。どうすれば男の人がより興奮するか、俺を通して学んで、成長の糧とする。そのためなら、俺は進んで協力する。
だが、薄々勘付いているが、どうもそれだけではない。愛海も姉さんも、俺に恋愛感情を抱いてるような節がある。
俺だって家族のことは嫌いじゃない。でも恋愛をするとなると……それは誰も幸せにならない。それだけは確かだ。
今思えば、姉さんは我慢してたんじゃないだろうか。俺とセックスだけはしないように。
姉さんには悪いことをした。
「この家でセックスしたことないの、私だけになっちゃった」
姉さんは寂しそうに言った。
「……意外だったけどね。姉さんが処女って。女子大生でグラビアアイドルなんて、言い寄ってくる人たくさんいたんじゃないの?」
「いたけど、でもそんな簡単にはできないし」
まあ、セックスのリスクは少なからずあるよな。まして姉さんはグラビアアイドルなわけで、プライベートが仕事や売り上げに影響を及ぼす可能性だってある。交友関係は慎重になってしまうだろう。
「だから、康太が貰ってくれるなら安心」
「安心って……」
「康太は欲しくないの? 私の処女」
姉さんに言われて、俺は意識してしまった。
自分が姉さんの処女を奪う……?
「そりゃ、欲しい……けど。でも俺でいいの?」
姉さんが俺の首の後ろに手を回す。そして俺の顔をぐっと引き寄せ、囁いた。
「康太がいい。犯して。今」
俺はもう何も考えなかった。何が姉さんのためになって、何をすべきで、なにをすへ何をすべきでないか。そんなことは一旦置いておく。
俺が今勃起してて、姉さんはセックスしてほしがってる。ならやることは1つじゃないか。
「分かった」
俺は姉さんにキスをした。舌で口内を犯す。
「んっ! んんんんっ♡♡♡」
キスしながらパンツの中に手を入れる。中は既にぐっしょり濡れていた。
ぷっくり膨らんだクリトリスを、優しく撫でる。姉さんがとても気持ち良さそうな表情をしている。
ゆっくり口を離す。透明な糸が2人の間に引かれた。
「じゃあ……入れるよ? 姉さん」
「……姉さんじゃなくて、麻里奈って呼んで」
「ま、麻里奈?」
「姉さんは……ちょっと距離があるから」
名前呼び捨てはなかなかハードルが高いが、頑張ってみる。
「……ま、麻里奈」
顔が熱い。物心ついたときから姉さんのことは姉さんって呼んでたから……恥ずかしいな。キスするより恥ずかしい。
「入れるぞ、麻里奈」
「……うん」
俺は硬くなったものを、麻里奈の中に挿入する。
「はぁっ♡」
麻里奈の息が乱れる。膣内も俺の侵入に反応する。
「康太ぁ♡」
甘えた声に我慢できず、俺は腰を動かす。
「康太っ♡康太っ♡」
「麻里奈っ♡麻里奈っ♡」
姉の上に乗って、一心不乱にピストン運動を行った。
「すごいっ♡ゴリゴリ言ってるっ♡奥まで届いてるっ♡康太のおちんちんがっ♡中に入ってるっ♡処女おまんこ滅茶苦茶にしてるっ♡」
「はぁっ……すげえ気持ちいいよ麻里奈」
「気持ちいい♡♡セックス気持ちいい♡♡」
麻里奈にキスをする。麻里奈が飢えた獣のように俺を求めてくる。
精液がどんどんせり上がってくる。
「中に出すぞ!」
「出してっ♡中に出してっ♡」
びゅーっ!!
俺は精液を麻里奈の中に解き放った。実の妹に続いて、実の姉に中出しした征服感に満たされる。
「いい眺めだ……」
ベッドの上で仰向けになっている麻里奈。そのおまんこからは、さっき俺が出した精液がどろどろと流れている。
「幸せ……♡幸せ……♡」
麻里奈はうわ言のように繰り返した。
***
「まり姉、お茶取って」
翌日の朝食。食卓を囲むみんなの前で、俺は思い切って言った。
「まり姉……?」
全員がキョトンとした顔をする。
「そう。まり姉。いや、昨日考えたんだけどさ、『麻里奈』って呼び捨てにはやっぱりできないかな。歳上だし。でも『姉さん』だと距離を感じるって言うなら、その間の『まり姉』はどう?」
恥ずかしいので、ちょっと説明が早口になってしまう。俺としては「姉さん」がしっくり来るんだけど、でも「まり姉」も悪くないと思う。
ただ昨日の夜考えたアイデアって、得てして不評だからな……。どうなんだ?
「いいじゃない、まり姉」
「うん」
愛海と奈々さんは高評価だった。当のまり姉は耳を真っ赤にして俯いている。
「ど、どうしたの? やっぱり嫌だった?」
まり姉は黙って首を横に振る。
「……悪くない」
まり姉はボソッと呟いた。
……良かったぁ。
「ねえこの空気感! 昨日セックスしたでしょやっぱり!」
「愛海、そういうことは言わないの。家族の仲がいいのはいいことじゃない」
騒ぐ愛海と、それを窘める奈々さん。2人を横目に俺は朝食に手を伸ばす。
まり姉と目が合った。まり姉は言葉に出さず、口だけを動かす。
「す・き」
俺は恥ずかしくなって、目を伏せた。
……俺もみんなのこととやかく言えないな。ちゃんとまり姉に恋してる。
ギンギンに勃起した股間を鎮めるように、俺はテレビのニュースを真面目に見るのだった。