愛海はアイス舐めを練習したい
一口にグラビアアイドルと言っても、さまざまなタイプの人がいる。グループの知名度を上げるためにグラビアをやっているアイドルや、ゆくゆくは女優になることを夢見ている子、コスプレイヤーや配信者からグラビアに流れてくる人……。
グラビアがメインの人達と、他にメインの仕事があって、グラビアもやっている人達。グラビアアイドルは、大きくこの2つに分けられる。
うちの家族はみんな前者だ。バラエティ番組に出たりタレント活動をしたりするけれど、メインはあくまでグラビアアイドル。
グラビアがメインの人と、メインじゃない人との一番の違いは、映像らしい。
「私、DVDを出すことになりましたー!」
愛海の報告に、俺とまり姉は拍手する。
「良かったじゃないか」
「そうね! DVDを出すっていうのは、ガチグラビアアイドルの証だから」
ガチグラビアアイドル……?
「アイドルとかコスプレイヤーからグラビアに入ったエセグラビアアイドルはDVDを出さない! 写真だけ! つまりDVDは、ガチグラビアアイドルとエセグラビアアイドルを隔てるキーアイテム!」
リビングに力説する愛海の声が響く。まり姉は眠そうに瞬きしながら、オーバーサイズのTシャツの中に手を入れて痒いところを掻いている。
俺もちょっと眠い。休日の午後は眠い。
「アイドルとかコスプレイヤーだとしても、グラビアやってる以上同業者なんだろ? ガチとかエセとか溝作ってないで、仲良くしなよ」
呆れる俺。しかし愛海は舌を出す。
「やだねー! あいつ私を見下しやがってえ!」
何をキレてんだこいつは……。
まり姉がこっそり俺に耳打ちする。
「この前雑誌の懇親会があって、そこで嫌々グラビアやってるアイドルの子がいてね。ちょっと喧嘩になっちゃったみたい」
「そんなことが……」
知らなかった。まあ嫌々やってる奴もいるか中には。というか愛海がノリノリすぎる。
「私は! 1ヶ月後のDVDの撮影に全力を尽くす! そのために特訓をする!」
なんにせよ、やる気があるのはいいことだな。付き合ってやるか。
「でも特訓って、何するんだよ。筋トレ?」
俺の言葉に、愛海はチッチッと指を振る。
「筋トレはやりません。筋肉が大きくなると可動域が狭まって、グラビア的にはマイナスだから」
「やりたくないだけだろ」
「まずはアイス舐め!」
俺の指摘を無視して愛海は叫んだ。
アイス舐め。それは、アイスキャンディー(主にバニラアイス)をおちんちんに見立てて舐めること。要は擬似フェラである。グラビアアイドルのDVDでは長く使われている手法だ。
まり姉も奈々さんもやってきた、DVDを出すグラビアアイドルなら一度は通る道。それがアイス舐めだ。
……てことは、俺は妹の擬似フェラに今から付き合うのか……。
「ではまずは、お手本を見ましょう」
愛海がリモコンを操作する。有機ELテレビの電源が付く。
ん? これは……。
「ちょっと……これ私のDVD!」
まり姉がテレビ画面を見て驚愕する。大画面でビキニ姿のまり姉が、アイスをいやらしく舐めていた。
この映像は……半年くらい前に発売されたDVDだろうか。
家には全員の出演作が一通り揃っていて、俺も大体は把握している。でもさすがに家のリビングで鑑賞したことはない。
高画質エロの迫力が凄いな。
「エッロ……」
「見ないで! 恥ずかしい!」
テレビに抱きつくようにして画面を覆うまり姉。愛海はそんな姉の姿をニヤニヤしながら見ていた。
「ちょっとちょっとぉ、特訓のお手本なんだから隠しちゃダメじゃん」
「くっ……康太助けて!」
助けを求められてもなぁ……。
恥ずかしがるまり姉をもっと見てたいし、意地悪してやろう。
「愛海の特訓のためなんだから、協力してやってもいいんじゃない?」
「さっすがお兄ちゃん! 大好き♡」
愛海が抱きついてきた。
「おい、抱きつくな……」
まり姉と目が合った。ムスッとした顔で俺を睨んでいる。
怒らせちゃったか……?
「……いいわ。アイス舐めを教えてあげる」
まり姉はそう言うと、俺に襲いかかってきた。
「うおっ!」
ものすごい速さでズボンとパンツを脱がされる俺。言うまでもないが、おちんちんは既に勃起している。
「いい? アイス舐めはこうやるの!」
まり姉は舌を伸ばし、俺の亀頭をチロチロと舐める。
「まずは先っぽを舐める。可愛がるみたいに。カメラ目線も忘れないで」
「お、おい、アイスでやってくれないか……」
まり姉は俺の言葉を無視して、亀頭にちゅっちゅとキスをする。柔らかい唇の感触に、身体が喜んでしまう。
テレビ画面でも、まり姉が同じことをアイスにしていた。俺の位置からは生のまり姉と画面のまり姉がどっちも見えるので、とてもいけないことをしてるような気分になってくる。
「うっとりした表情で、『こんな大きいのがおまんこに入ったらどうなっちゃうんだろう』って感じを演出して。先端をたくさん愛してあげたら……」
まり姉は口を開けて、俺のおちんちんをすっぽり飲み込んだ。
「んっ♡んっ♡んっ♡……ぷはっ!」
数回のストローク。舌が絡みついて射精しそうになるが、こらえる。ここで射精したら愛海の特訓にならない。
「少し激しく動く。口はすぼめた方がいいかも。『実際にフェラするときこんな感じなんだ』って見てる人に想像させるのが大事」
グラビアアイドルの先輩からのアイス舐め指南を、愛海は真面目に聞いている。
「なるほどね……ねえ、私もやっていい?」
「アイス冷凍庫にあるでしょ」
「えー、お兄ちゃんのおちんちんがいい!」
「ダメ。これは私のもの」
俺のおちんちんを取り合うな。
「康太はどう? このまま私の口の中に射精したいよね?」
いやらしい音を立てながら、俺のおちんちんはまり姉に食べられている。
……正直このまま発射したい。
「ふふ♡おちんちんビクビクしてる♡よく我慢したね♡もう出していいからね♡」
まり姉が喉の奥まで俺のおちんちんを押し込んだ。大きな快感が一瞬で全身に伝わる。
「あっ!」
びゅるるっ!
まり姉の口内に精液を吐き出した。
まり姉は起き上がり、口の中で俺の精液をもぐもぐと咀嚼する。そしてTシャツを脱いで下着姿になると、唾液と一緒に精液を谷間に垂らした。
ぬらぬらと輝く白い液体が、まり姉の綺麗な胸を汚していく。
「アイスはこうやって、おっぱいに垂らすの♡」
「おお……」
テレビ画面では、まり姉が溶けかかったアイスを舐めていた。アイスはポタポタと胸の上に滴り落ちる。
「ちょっと練習する!」
愛海がキッチンに走っていった。既に射精した俺のおちんちんでの練習は諦め、冷凍庫にアイスキャンディーを取りにいったようだ。
「どうだった?」
まり姉が俺の肩に寄りかかってきた。
「どうって? フェラのこと? それともアイス舐めの指導?」
「フェラの感想は聞かなくても分かる」
まり姉が人差し指で俺の頬を突いた。
確かに、射精したってことは気持ち良かったってことだもんね。
「アイス舐めは、凄い勉強になったよ。見てる人のことを考えて演技してるんだなぁって思った」
「結構色々考えてるんだから」
まり姉は胸を張る。
「本当はお母さんの方がアイス舐めは上手なんだけどね」
「そういや今日、奈々さんいないね。仕事かな」
「……だといいんだけど」
まり姉がボソッと呟いた。何か含みのある言い方で、少し引っかかる。
「どういうこと?」
「実は……」
「ねえ、バニラアイスないんだけどー!」
まり姉が何か言いかけたが、愛海の声が聞こえて言うのをやめてしまった。
気にはなるが、聞くのは愛海の特訓が終わってからでもいいか……?