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「んっんっ。か、風邪かな?」

時間は飛んで、天王寺が俺とのエッチよりもクラスメイトのカラオケを優先するという、屈辱的な日の翌日。
いつもの放課後、例のごとく天王寺と俺は別行動になるのだが、俺はいつものように真っ直ぐ帰ることはせず、図書室にいた。
その図書室にて、席に座って本の貸し出しと返却を、図書委員でもない俺が担当していたら、本を借りに来たクラスメイトの女子とその付き添いたちがら懸念そうに声を掛けられた。

「あれ、山川なんか顔赤くない?」
「……え? あ、赤いかな?」

聞くまでもなく、赤いだろう。
ぴちゃぴちゃと、前にいる女子たちからは見られない机の下で、俺のチンコに伝わって水音が聞こえる。

「うん、赤いよ。熱でもあるの?」
「あ、あー……、そ、そうかも」

笑みを張り付けて、それとなく対応する。冷汗が首を伝っているのが分かった。風邪のように、喉は乾いている。
机の下から笑みが漏れた気がして、次の瞬間レロレロと、舌が剥き出しの亀頭の上で踊った刺激で、俺は思わずビクリと肩を震わせてしまった。

「だ、大丈夫?」
「大丈夫っ!」

心配して、肩を掴もうとしてきたクラスメイトに俺は慌ててそう返す。肩を掴まれて、万が一、俺の下半身がどうなっているのか覗き込まれるのが怖かった。
図書館で――クラスメイトの目の前で、俺はフェラされていた。
フェラ。
フェラチオ。
口淫。
飲食するための口で、俺のチンコに性的刺激をする。
人生初のフェラチオを、神聖な学び舎で、騒いではいけない図書室で、机の下に女子を潜めて、座りながらフェラチオされていた。
机に隠れて女子たちからは見えない下半身は、刺激を求めて震えてるチンコが丸出しで大きくなっている。
その大きくなったチンコに、今度は息をふーっと吹きかけられて、また俺は素直に体をビクリと反応してしまう。

「……」

気がかりそうに、様子のおかしい俺を見つめるクラスメイトたち。
女子たちに見つめられながら、俺のチンコには刺激が続く。柔らかい舌が、亀頭をただ乱暴に伝って、気持ち良くなっている。
舌や息で刺激しているのは、咥えると音が漏れるのを分かっているから。
音が漏れて、バレるリスクを分かっていて、それでも尚、俺のチンコへ刺激を加えるのを止めていないのだ。

「あ、の。熱、ないけど、もう、大丈夫だから、ね?」
「う、うん……」
「まあ、山川が大丈夫だっていうなら、別に良いけど……てか、山川なんかエロくない?」

と小馬鹿にしながら問いかけられる。
普段の、ささいな、正直な雑談だろう。男女が逆転してから、こういう、人によったらもしかしたらセクハラとか訴えられてしまいそうな、ちょっとした正直な感想を言われることは増えた。

「あ、分かるー」
「あんまり顔赤いと、エロいよね。男子が運動してハアハア言ってるところとか、私、興奮するもん」
「うわ……」
「うわー……」
「いやいや、引いてるけどっ! これ別にみんな同意することじゃん!」
「でもそれ、男子の前で普通言う? 澪
みお
ってそういうところあるよね」
「む、むぐぅ!」

あははーと、笑われるクラスメイト。
自分に向けてではないと頭では分かっていながらも、どこかで全部バレていて、嘲笑されているような気もしてくる。
罪悪感。
背徳感。
そもそもエッチを禁止されている立場の学生で、尚且つ学校の図書室というエッチをしてはいけない場所で、バレたら終わりなのにそのクラスメイトたちの前でフェラチオをされている。
エッチをしてはいけない立場。
エッチをしてはいけない場所。
エッチをしてるとバレてはいけない。

それを机の下にいる彼女は分かっているのに――あざ笑うかのように俺のチンコを舐め回す。今はもう、俺のチンコは彼女の唾液でテカテカになってしまっているだろう。
机の下がどうなっているのかなんて、覗き込めるわけがないから、本来は無視しなければならないはずの彼女の舌の動きを俺は感じ取ろうとする。
レロレロ舌が動いて。
尿道のところをイジメるように、舌でそこだけを重点的に弄られる。

思わず、やめてと左手だけを彼女の頭に置くが、それでやめてくれるほど俺の言うことを聞くわけではない。
むしろ俺のバレたくないという感情に嗤い、舌を尖らせてほじくるようにして余計に刺激を強める。

「み、澪
みお
ってエッチ、なんだあ」
「ちょっ!? 山川まで~……う~……」
「あ、はは。でも、俺――」

何かで考えを紛らわしたくて、
何かで込み上げてくる射精感を紛らわせたくて、俺は、汗顔
かんがん
しているクラスメイトである目の前の澪の手を、机越しに正面から取った。

椅子からは、立ち上がる。限界が近いから――もう座っていられないくらいだったから。

正面から、澪の手を顔の前で握って指を絡ませながら、表情を誤魔化すために笑顔を作った。何を言おうかなんて考えられない、思いつくままに、言った。

「――エッチな子、好きだなあ」
「……え?」

机の下の女子は、チンコを咥えて軽く甘噛みする。
もう――限界だった。
大きい快楽の予感に小さく唇を噛んで、腰を引かせて、俺は快感の結果になり替わっている白い精液を放出した。
びゅるびゅると、管から熱の持った粘液が通っていくのが分かる。それをなんの惜しげもなく、なんの躊躇いもなく、咥えた女子の咥内に全て吐き出していく。

その快楽とはまるで関係ない澪の手を、その快楽からの逃れ先のために俺は強く握った。俺は今、どんな顔をしているのだろう。ちゃんとした笑顔を浮かべているのだろうか。
自分の吐息が熱いのが分かる。
自分がいつもの笑顔とは違うだらしないものになっているのが分かる。
それでも、この脳からしがらみさえもなくすような快感を、俺は我慢できない。
今度は立っていられなくなって、俺は澪から手を離し、また元のように座る。

「なんて、ね? ごめん、あんまりっ……話してると、先生に怒られちゃうから……」
「あ、う、うん。い、いこっか……」

そう言って図書室から出て行くクラスメイトたち。廊下に出たところで、堰
せき
を切ったように何かを話しているのが聞こえる。俺のことじゃなければいいのだが……とりあえずは、バレずに済んだことにホッとした。
それからようやく、俺自身がようやく、誰よりも気になっていた机の下を覗き込めた。
机の下にいた女性は、口元を押さえながら俯いているせいで、長い艶ある黒の前髪が表情を隠している。それから何度か何かを飲み下すように喉を鳴らすと、顔を上げて散った前髪はその王様のような目と、さっきまで刺激を与えていただろう真っ赤な何も乗っていない舌をさらけ出して言った。

「お前の精液
せーえき
、全部オレ
・・
の中に入ったぜ」

とりあえず、
どうしてこうなったのか、回想が必要そうだった。

♀♂

エッチよりもカラオケを優先されたその翌日、放課後になっても一人教室に残り、さながら俺は銅像のように動かず考えていた。
思うのだ。
考えるのだ。
天王寺は顔は良いしスタイルも良いし、エッチするのに申し分ないすごい良い子だって。
援助交際だって、お金を貰えて自分はエッチな思いもできて最高なものだって。

でも、そう、エッチのしやすさと言ったら、その二つは優れているとは言えないだろう。
天王寺はその人気の高さが故に。
援助交際に関しては、相手がお金を持っていること前提で、更には平日の夕方とかは暇な人間じゃないといけないから、数はかなり限られるだろう。おねーさんの連絡先とかも、別に交換してないしなあ。
そう考えるとお金抜きのナンパでも良いけど……。

まあ、つまり、何が言いたいかと言うと。
エッチがしやすくてフェラとかしてくれそうな陰キャを探そうということだ。
俺がエッチしたいなーって言ったら、『!?!? さ、させてください!』みたいな陰キャを探したい。

セックスに授乳手マンはしたから、フェラされたい。
お口マンコでおチンコを刺激されてみたい。だって気持ちよさそうだから。

というわけで、俺はフェラしてくれそうな陰キャを探すことにした。

これまで散々陰キャ陰キャと言っているが、俺が考える陰キャの特徴を述べよう。

1,友達が極少数
2,口が堅くて俺のことを秘密にして一人占めにしようとする。
3,中身はむっつりスケベ。
4,頭が悪いわけではないので、俺の機嫌を損ねないようにする。
5,機嫌取りも兼ねて、俺にフェラとかそういう奉仕も自分からしてくれる。
6,運動音痴。

まあこんな感じか。友達が少なくて、むっつりで、俺を優先してくれる陰キャを探すのだ。

そういうわけでまた放課後、俺はあえて学校に残り、陰キャを探す旅に出た。

俺は陰キャにちやほやされるのだ。
そうして男女逆転世界を味わうのだ。

エッチして、スケベして、幸せなセックスライフを送る! その決意を胸に、部活動の喧騒とクラスで雑談をする声を耳に入れながら、俺は校内を闊歩した。

陰キャを探せ! 男は無視して陰キャは犯せ! 陰キャっ、陰キャっ、陰キャキャキャ。

廊下を歩くと度々見かける、部活もないのに教室に残って雑談している奴らは無視。あれは俺の追い求める陰キャたちではない。俺の求める陰キャは、もっと一人が似合う孤高な存在で、放課後ですら話す友達がいないような陰キャだ。
途中で、いくら歩いても今クラスに残るような奴は大体がその友達と話す目的の奴らが大半だと気づき、俺は目的地を変えた。

目的地は――図書室だ。
放課後に図書室にいるような人は、クラスメイトと話すより帰ってから家で読む本を探すような人間――つまるところ陰キャがいるに違いないという、薬で小さくなってしまった名探偵顔負けの推理だった。

図書室の扉は開けるまでもなく開け放たれていて、中にはたまたまなのか、あるいはいつもそうなのか、人はほとんど――いや、俺と図書委員であろう本の貸し借りを管理するために席に座っている一人以外、存在していなかった。

そして都合が良いことに、その図書委員こそ、俺の追い求めていた陰キャ像だった。
真っすぐと背筋を伸ばして座りながら、借りる人も返す人も居なくて暇なのか黙って本を読んでいる。
艶やかな長い黒髪は、目元まで隠していて表情を伺えない。
前髪を長く伸ばしているのは、自信がない現れだろうことは見て取れた。そして、高校という見えないカースト制度を採用している場において、その見た目からして友達なんて極少数ということは分かる。居たとしても、俺とエッチしたなんて話を広めるような勇気を持っていそうにはない。

舐めているか?
もっと慎重になるべきか?

俺のチンコはもう期待で膨らんでいる。
いいや限界だ! イくねっ!

俺は適当な本を手に取り、図書カードと一緒にその図書委員の前に置いた。

「これ、借りていいかな?(イケボ)」
「はい」

図書委員はその外にも出てなさそうな白い手で俺から本を受け取り、裏に貼ってあるバーコードと図書カードを機械に通してピッと鳴らすと、俺にその本と図書カードを返した。

「どうぞ」
「……」

黙って本を受け取った。
そのまま図書室にある席に座る。

……なんて声をかけるか考えてなかった。別にエッチしてくださいでもいいけど、今回は違うんだよなあ。
できたらあっちから来て欲しいんだ。俺の心は乙女心のように複雑なのだ。しかしながら、だからといってアクションを起こさないわけにはいかないだろう。
俺は席を立ってまた声をかけた。

「何年生?」
「…………」
「暇そうだね?」
「…………」

大丈夫、これこそ俺の追い求めていた陰キャだ。
俺は落ち着いて、いつかシミュレーションしたエッチな山川さんを自身にインストールすることにした。
この世界でエッチな女子に――男子に言い寄られて悪い気がする人間なんて、存在するはずがないだろう。

「ね、ね。なんの本読んでるの?」

ようやく女性は少しだけ視線を――前髪で見れないから、顔を上げたかと思うと。短くその本のタイトルであろう一言だけ。

「……『ナイン』」
「『ナイン』? へえ、面白そうどんな話?」
「…………」

黙ってまた本に視線を落とされてしまった。しかしそんなことでエッチな山川さんは挫けない。

「ねえってば」

俺はこの世界の男なら許される、安易なボディタッチを試みようと彼女の前髪に手を伸ばして――――手首を掴まれた。

ん?

「なに
・・
?」

そう言って掴んでいるのは、他でもない目の前の図書委員の、白い手だった。
捕まれるとは思わなかった俺は、反射的に引き剥がそうと掴まれた手が動いてしまい、指が彼女の前髪をかき分けた。その間から、前髪で隠れていた目が露わになった。

「アンタ
・・・
――オレに犯されたいの
・・・・・・・・・
?」

天王寺のような意思が見える力ある王子様の目――とは違くて。
もっと怖いような。もっと恐ろしいような。
逆らうことすらおこがましいような、絶対の――――王様のような目だった。

「今から5秒あげる。その前にどっか行ったら、なんもしない」
「ちょ、ちょっと待っ――」
「5」
「あの」
「4」

俺の言葉は無視して、秒数は徐々にその数を減らしていく。

「3」

頭が追いつかない。
エッチはしてもいい。
だから俺は動けない。

「2」

今すぐ掴んできている手を振り払って動いた方が良い。俺の中の警報が何か危険だと知らせている。
一方で、何が危険なのだと舐めている俺がいる。結局俺は、『何も動かない』という一番楽で安易な選択を採ることにした。

「1、ぜーろっ」
「……」
「……手は緩めてたんだけど、ふーん」

俺の顔をジッと、目の前の獲物を見定めるように見て、後に忘れることのない名前となるその女――

「――犯されたいんだ」

――神宮寺
じんぐうじ

あおい
はそう言うのだった。

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