巨乳キャラあつめました

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托卵セレブ妻 香月静香(1)

「あの……相談、いいかしら?」

その日、部屋を訪ねてきたのは、上品な女性だった。
長い髪を、後ろで縛ってまとめた髪。
オフショルダーのブラウスに、身体のラインをタイトに出したペンシルスカート。

カーディガンを羽織っているため、露出が多いわけではない。
ブラウスの胸元には幅広なフリルがあしらわれ、谷間を覗くことも出来なかった。
それでも、むしゃぶりつきたくなるような、曲線美に満ちたボディラインがはっきりと出ている。

しかし、黒宮が驚いたのは、名ばかりのアドバイザーを(またも)頼ってきた人間がいる、というだけでなく。
それが知っている人物だったことだ。

引退した女優、香月静香は、現役時代と変わらぬ美しさを振りまいて。
黒宮の前に立っていた。

「え……? あ、ま、まあ、どうぞ」

しかし、現役タレントでもない相手の相談、とはどういうことか。
香月静香は確か、どこぞの富豪と結婚し、勝ち組ゴールインを決めて引退したはず。
それが思い詰めたような顔で、こんなところを訪ねて来る理由がわからない。

「ごめんなさいね、私、もうタレントじゃないのに……でも、後輩の子たちから、最近入った特別アドバイザーさんはすごい人って聞いたから……」

水科香織、夏木恋、神無月京子と、関わった相手が皆活躍するものだから、何か変な噂が広がっているようだった。
静香が滔々と話すところによれば、香織と恋の変化も凄いが、京子の件で「只者ではない」と評判になったらしい。
タレントをタレントとして売り出すのではなく、家元としての才能を開花させ、更にお家問題まで解決させた。
まるで超人のように扱われ、黒宮は苦笑いするしかない。隣で聞いている水樹も、顔を抑えている。

レイプまがいにセックスしたら、全部うまく行ったんです。
ひょっとすると、性魔術の不思議な力が働いたかも知れませんね。

そう正直にぶちまけられれば、なんて楽だろう。
とはいえ、そうも行かない。

「まあ、そんなに忙しい仕事でもありませんしね。いいですよ、ご相談に乗りましょう」

横で水樹がじとっとした視線を送ってくるが、気にせず続ける。
つまみ食いするのも悪くない。

「同性には聞かれたくない話なの。申し訳ないけど、席を外してくれる?」

奇妙な物言いだった。
異性には聞かれたくない話、なら分かるが、同性に聞かれたくないとは。
水樹も訝しげな顔をしていたが、合図を送ると言われたとおり席を立つ。
二人きりになったのを確認すると、静香はここに来た理由を淡々と話し始めた。

「私、女としての魅力を失くしちゃったのかしら」

いきなりそんなことを言われて、黒宮は面食らう。別に黒宮に気がある、という感じでもない。
ただ、認めたくないことを確認するような、そんな口ぶり。

「そんなことはありませんよ」
「女の友達は、みんなそう慰めてくれるわ。でも今は、男性の率直な意見が聞きたいの。
ねえ黒宮さん、私は異性として、意識できる女?」
「もちろんです!」

些か食い気味に応えてしまう。
なにせ、水も滴るような美女である。正直、話を流して洗脳セックスしたくて堪らない。

「……主人は、もう一ヶ月、私に触れもしないわ。
そろそろ、子供が欲しいなって言っても、気のない返事ばっかり。
新婚の頃は、あんなに……」

何かをいいかけて、はっと口に手を当てる。
つまり、まあ、新婚の頃は盛りまくりのセックス漬けだったのが、すっかり火が消えて、おまんこに蜘蛛の巣が張りそう、ということだ。

(ま、浮気だろうな)

黒宮は当たりをつけた。
最近になって男に目覚めてゲイセックスしてる、というならともかく。
こんなムチムチ美女を放ったらかしにして、どこで性欲を処理してるのか、と考えれば、結論は一つしかない。
結婚相手が金持ちの男なら、きっと若い娘を見つけたのだろう。
とはいえ、記憶が確かなら、静香もまだ20代の後半のはずだ。
たっぷり種付けして、孕ませてやれば、どんなに――

――そう、どんなにおあつらえ向きの、聖婚の贄に。
――秘儀を執り行う祭壇となろう。

唐突に浮かぶ、雑音混じりの思考を、頭を振って振り払う。
性魔術というものを意識し始めてから、時々神託のように想念が湧き出してくるのだ。
そのくせ、そそのかす内容は、黒宮が欲望することと大差ないのだから、分からない。

「青い光」を簒奪した、哀れな妖術師は、それほど俗っぽい人物では無かった。この力を悪用して、世界をどうこう、と気宇壮大なことを考えていたはず。
間違えても、目の前の女とセックスすることばかりそそのかすタイプではない。
あの奇妙な儀式の夢といい、香織とセックスしている最中に感じた神秘といい、分からないことが多過ぎる。

思考の海に沈みかけていた黒宮は、静香が身を乗り出して、不安げに瞳を揺らしているのに気付いた。
まあいいか、と思考を止める。
まずは美味しそうなセレブ妻をつまみ食いすること。
その他のことは、後でゆっくり考えればいい。

「すみません、考え込んでしまって。正直、辛いことを言いますが、いいですか?」
「……ええ」

こくり、と彼女が頷く。

「ご主人は浮気をしています。証拠はありませんが、男として間違いなく言える。
あなたのような美しい妻を持って、無為な夜を過ごすなど、考えられない」
「……そう。そうなのね。はぁ……
薄々、そうなんじゃないか、と思ったわ。黒宮さん、私、どうすればいいと思う?」
「こうすればいいんですよ」

気落ちした女の目の前で、青い光が瞬いた。

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