巨乳キャラあつめました 巨乳のキャラクターが登場する漫画や小説を集めたサイト

第二部プロローグ 黒の未亡人(1)

香月静香の夫が死んでから、一週間が過ぎた。
愛人と密会中の病死、というスキャンダルではあったものの、世間の注目は数日で去っていく。
葬儀は小規模なもので、しめやかに行われた。

「んっ、黒宮さんっ……」

そして、夫を見送った、その夜に。
未亡人となった静香は、黒宮を激しく求めていた。
一週間ぶりの再会は、まるで前回の交合の続きのように、激しく始まる。

「あむ、はむっ、ふぅ、ふぅ……」

場所は黒宮のマンションの、寝室で。
けばけばしいハート型のベッドを前に、抱き合って唇を貪り合う。
言葉も交わす、ただただ吐息を荒くして、どれほど長くキスをしたことだろう。

「静香……」
「あんっ、はぁっ……黒宮、さん……」

黒のドレスに身を包んだ彼女は、愛欲だけではなく、何か切迫したものを瞳に宿している。
自分でも説明のつかない、原始的な何かが、彼女を突き動かしていた。
一刻も早く裸になろうと、羽織っていたケープを投げ捨てるように脱ぐ。
その下の、黒のワンピースの肩紐も、震える手で外してしまい、白い肌が外気に晒された。

彼女の熱気に当てられて、黒宮も忙しげに服を脱ぎ捨てていく。
すっかり全裸になった時には、静香もワンピースを足元に落として、生まれたままの姿になっていた。

薄暗い部屋に浮かび上がる、白い裸体。

まるで、自ら光り輝いているようだ。
きめ細やかな肌は、染み一つなく、絹のように滑らかで。
ほんの一週間ぶりの再会だというのに、その美しさは見違えるようだった。

「ああっ、くそっ」

黒宮も、彼女の夫の死に罪悪感が無いわけではない。
見も知らぬ他人で、愛人と密会中に発作で死ぬような、間抜けだと思う。
それでも、どんな形でも、自分が関わった人の死だ。不感症ではいられなかった。

なのに、こんな美しい、神秘の賜物のような美人を寄越されては。
最後に残った良心も、どこかに溶けて消えてしまう。

もつれ合うようにベッドに倒れ込むと、夢中になって胸を吸う。たわわに実った、見事な球形のバスト。
夫から奪い取ったも同然の、素晴らしいおっぱい。
搾るように乳を握ると、切ない喘ぎ声が漏れる。
頼るべき夫を喪った未亡人は、不義の愛人に身を任せて、あん、あんと喘いでいた。

「はぁ、はぁ……お願い、もう、来て……欲しくて、たまらないの……!」

熱病に浮かされたように懇願されては、否もなく。
けばけばしいピンクのシーツに沈む、真白の女体へ覆い被さり、びくびくといきり立つペニスを入り口へあてがう。
そこはもう、くちゅくちゅに潤んでいて、前戯など全く必要でなく。
肉欲に支配された男と女が、ずぶり、という音とともに、一つに繋がる。

「んんぅ……あっついの、来たぁ……!」

嵌まり込んだそこは、もうとろとろに解れていて、嬉しそうにペニスを咥えこんできた。
押し出したペニスが、一番奥までずぶずぶ沈むと、こつん、と子宮にキスをする。
その瞬間、女の媚肉がびくびくと震えて、綺麗な顔が淫猥に綻んだ。

「おおっ、これは……」

嫋やかな手が背中に回され、抱きしめられて、耳元で甘い声が囁かれる。
熱いわ、灼けちゃいそう、赤ちゃんちょうだい、と。
同時に、熟れた膣肉が嬉しそうに収縮して、ペニスを締め付け始めた。
オスからDNAを搾り取ろうとする、貪欲な女性器に、思わず甘美な溜息が漏れる。

最高のおまんこだ。
今やこれが、完全に、自分のものになったのだ。

獲物を掠め取るハイエナか、或いは財宝を盗み取る盗賊の喜び。
ひどく底意地の悪い感情に浸りながら、黒宮は腰を振る。
腰を引くたび、雁首が膣肉を引っ掻いて、美女が喜悦に鳴いた。
淫乱な穴にピストンをくれてやると、ぱぁんと肉音が響いて、快楽の叫びが迸る。

ーーああ、そうだ。
ーー寡婦となった今ならば、後は、種を芽吹かせるだけ。

これ以上無いくらい熱くなった粘膜を擦り合わせて、ひどく激しく摩擦運動を繰り返しながら。
黒宮は生命というものを、とても深いところから感じ取っていた。
見知らぬ他人の死がそうさせたのか、ピストンは自然と野蛮に、必死になって、女体の上を荒れ狂う。
征服され蹂躙された未亡人は、迫り上げる情人の肉に、最奥まで犯し抜かれた。
情人との姦淫にからだを開いて、種を欲しがり、はしたなく喘ぐ。

「ああ、いく、いくっ!」
「お願いっ、出して、私の中、いっぱいにしてっ!」

まるで死の影に怯え、互いの命に縋り付くように。
これ以上無いほど密着して、きつく抱き合いながら生殖の絶頂に達する。

どぴゅどぴゅ、びゅるるっ

睾丸で生み出された遺伝子のスープが、尿道を震わせて、尖端から噴き上がる。
それは生命を育む膣内へ、覆いもなしに放たれて、浅ましくどくどくと流れ込む。
追い撃ちをかけるように、どぴゅ、どぴゅっと残りの種を注いで、男は腰をぶるぶると震わせた。
腰が立たなくなるほど、激しく、気持ちのよい射精だ。
女の腹に種をまく、生々しい感触に黒宮は酔い痴れた。これでこの腹は自分のものだ、と原始的な征服感に浸り、女の上に崩れ落ちる。

「ああん……」

覆い被さってきた征服者を、美貌の女が優しく抱きとめ。
男性としての能力を称えるように、背中を撫でさすっては、蜜のように甘い声で睦言を囁く。

「とっても素敵だったわ……一緒に、元気な赤ちゃん、作りましょう?」

すっかり邪淫に蕩けた顔で、そう微笑む。
まるで、喪服と一緒に、最後のモラルも投げ捨ててしまったようだった。

「私のこと、ひどい女だって思ってるでしょう」

散々絡み合い、繋がり合って、精を吐き出した後のこと。
男の背に抱き付いて、彼女はぽつりとそう漏らした。
その声音は、どこか平坦で、感情が読み取れない。

「人のことを言えた身じゃない。たぶん、おまえが思ってるよりずっと、俺のほうが酷いやつだよ」

黒宮は本音を言う。
あの神様めいた存在も、色ボケした神託も、自分の責任ではないと思いたいが。
しかし、「あれ」が最後に見せた、ぞっとするような笑み。
話が通じるから、都合のいい神託を下ろすから、そんな理由で甘く見ていた考えを、凍りつかせるような笑みだった。
神とは、やはり、人とは異なるもの。
それを忘れていいた、或いは、考えようとしなかった結果が、これなのだ。

そのくせ、手は勝手に女を抱き寄せて、優しく撫でては、柔肌を楽しんでしまう。
理性では罪悪感を抱いても、下半身はそうではない。

「そう……黒宮さんも、私と同じように感じてたのね。大丈夫よ、きっと、全部上手く行くから……」

声音が柔らかくなって、彼女が優しく微笑む。
夫を亡くしたのは彼女だと言うのに、なんと強いのだろう。
黒宮は少し驚いて、抱き寄せた女の顔を覗き込んだ。
その笑みは、何か、神秘的な確信に満ちたような。彼の見たことのない、まるで敬虔な信徒のような顔だ。

「まるで、全部お見通しみたいだな」
「そんなことないわ。でも、ねえ、今夜はゆっくり休みましょう……このまま眠れば、きっと……」

そう、男のからだに身を預けて、安心しきった顔で目を閉じる。
互いの体温に包まれながら、ふたりは闇の中へと、静かに落ちていった。

他の漫画を見る