神秘と豊穣の幕間に(3)
「そろそろいいかな」
「ん、ふぅっ……はぁぁ……」
青い乳房をたっぷりとねぶられて、未知の愛撫に打ち震えていた栞。
瑞々しいバストから顔を離すと、黒宮はズボンを下ろし始めた。何も知らない少女、これから大人になる少女に、むき出しの肉欲を見せつける。
「ほら、俺のモノも、こんなになってるだろ。男と女が、引かれ合ってる証拠だぞ」
「きゃっ……わ、わたしとせんせいが、引かれ合って……」
股ぐらにそそり立つ、グロテスクな一物。
まな板の上の鯉のように、為す術のない乙女は、それを見て思わず口を覆ってしまう。
まるで、これから自分を貪る怪物のよう。
なのに、どうしても、目が離せない。凶悪で、悪意のある形をしているのに、どうしてか。気になって仕方がない。
「可愛い子を前にするとな。男は、女の子のここに、触れたくなるんだよ」
「え……やぁっ! そこは、そこはいけないです、せんせいっ!」
「大丈夫だ。俺が触るんだから、何も問題ない。そうだろ?」
まるで理屈になっていない言葉。
それを聞いた栞は、しかし。まるで納得したように、自分から脚を開いてしまった。
「よしよし、素直ないい子だ。男に求められたら、素直にするのが一番だぞ」
そう言って、スカートを捲り上げてしまう。その下のショーツをじっくり見られて、栞は羞恥のあまり、顔から火を吹きそうになった。
だが、黒宮はそこで終わりはしない。
ショーツを引き抜いて、その下、秘密の花園をさらけ出すのだ。
「ふふっ、綺麗なアソコだな。今日は栞ちゃんのここを、大人にしてあげるぞ」
「せんせい……」
覆い被さってくる男。股の付け根に当てられる、暴力的な熱。
性教育の授業でも聞かされた、「素晴らしい時間」。そのショッキングな生々しさに、栞は呼吸も忘れて、身を固くする。
「行くぞ」
「あ……うっ、ひうっ……!」
みちみち。
張り詰めた、男の肉が。閉じられた花弁を、無理やりにこじ開けていく。
ぷつりと、あっけなく処女膜が破られて。蛇を思わせる男根が、少女の下腹部の奥深くまで、ズブズブと嵌まり込んだ。
「くうっ……これで、栞ちゃんも大人の仲間入りだ」
「ひどいよ、せんせい……無理やり、こんなこと……」
「仕方ないだろ、栞ちゃんが可愛すぎるんだ。それじゃあ、お互いのこと、もっとよく知ろうぜ」
乙女の花を散らされて、すすり泣く女学生。だがその喘ぎには、少しずつ、確実に、快楽の色が混ざり始める。
「ひゃんっ! あっ、奥、奥に届いて……せんせいの、おっき過ぎるよぉっ……!」
「栞ちゃんの穴は、ちっちゃくて、気持ちがいいな。俺たち、ピッタリ一つになっちゃってるぞ」
強引に股を開かれ、大事なところをこじ開けられ、奥深くまで欲望をねじ込まれて。
強姦まがいの性交にも関わらず、ヴァギナは甘く濡れそぼり、膣内はこれ以上ないくらいに潤って、男のモノをしっとりと包み込んでいた。
ショックは激しくても、痛みは少ない。
むしろ、ずりゅ、ずりゅっと往復されるたび、からだの芯から湧き上がってくるのは——
「ん、ふぅっ……あんっ! なに、これぇ……こんなの、知らないっ……」
「へへっ、栞ちゃんが女になったってことだよ。大人の女性はね、男とこうしてくっつき合うと、気持ちがいいんだぞ」
「お、大人の、女性……ですか……んっ」
「ああ、大人の女性だ。だって、もう」
初潮だって来てるんだろ?
そう耳元で囁かれて、栞の顔からさあっと血の気が引く。
そうだ。性教育の授業で習ったとおり、自分は初潮を迎えていて。子供を作る準備が、出来ている。
そして、覆い被さっている男性は。避妊具を、していない。
成熟した男と女。それが、そうしてセックスをした、結果は——
「ダメ、抜いて、抜いてぇ……せんせい、わたし、赤ちゃん出来ちゃう……!」
「そうだな。それじゃあ……一番奥で、たっぷり出してやるよ」
体重をかけ、益々密着してくる男。下に潰され、ズコバコと腰を使われて、栞は嫌でも実感してしまう。
種付けされる。孕まされる。先生の、子供を産んでしまう……!
それは背筋がゾクゾクするほど、恐ろしくて、同時に魅惑的な想像だ。
「はぁ、はぁっ、イク、イクぞ!」
「だめ、だめぇ……!」
熱くてドロドロしたものを、少女の下腹部に注ぎ込み。ケダモノじみた凶暴さで、白いうなじに口付けをする。マーキングでもするように痕を残して、繁殖適齢期の雌に自分の証を刻み付けるのだ。
虫刺されが多いのかな、と呑気に思っていた彼女だが、明日からは知るだろう。
一人の教師の情欲が、誰彼構わず降りかかった痕跡なのだと。