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23話 生徒、到着!

「はー。お前、馬鹿なのか?」

突然現れた金髪のちびっ子サキュバスとともに、俺は少女に宛がわれた部屋へお邪魔していた。さっそく今後の方針を決めるため、色々事情を聞こうと思ったのだ。まぁ二、三質問したところで、ちびっ子に呆れられてしまったわけだが。

「問題なく搾精出来てるんだったら、わざわざ教えなんか乞わないんだぜ?」

「そりゃそうか……」

俺が彼女に教えるのは、効率的に男性を射精に導く方法だ。なので今まではどうやって搾精してたのか訊ねたところ、エルルシーから返ってきたのが先ほどのお言葉。どうやらこの少女は夢渡りバージンらしい。

見た目中学生くらいの少女に対して射精だの搾精だのと平気で聞けるようになったあたり、俺も随分とこの世界に馴染んでしまったようだ。万が一現実世界に戻れたとしても即日逮捕されちゃいそうである。もはやオヤジのセクハラレベルではなく、性的話題が天気の話題と同じ頻度で飛び出してしまうもの。

まぁいい。
どうせ帰れないんだし。
今は目の前の生徒に集中しよう。

「つまり君は夢渡りもしたことないし、男から精を得たこともないし、なんならエロいこともしたことない、と」

「だーかーらー! さっきからそう言ってんだぜ!」

なんてこった。
よもやサキュバスの世界で純度100%の処女を見ることになるとは。
この子、国宝として奉っておいた方がいいんじゃないか?

「あのなー。サキュバスだって生まれた時から搾精してるわけじゃないんだぜ? お前ら人間の男は赤ちゃん相手に精液ぶっかける趣味でもあるのか?」

「言われてみれば確かに……。けど、サキュバスって精液が必要なんだろ?」

「厳密に言うと精液じゃなくて、そこに含まれる生命エネルギーな。ほら、うちらって月が集めた気で産まれるだろ? そんなあやふやな存在だから、存在を保つためにそういうのが必要って話だぜ」

「じゃあエルルシーは、その生命エネルギーをどうやって得てるんだ?」

「赤ちゃんの頃は当然ママのおっぱいだな。生まれたばかりの子は誰の子でもねーけど、おっぱいで生命エネルギーを分け与えることで親子になるんだぜ。んで、大きくなるまでは普通の食事。アタシもそーだけど、まだ紅夜の影響を受けない程度の子供は食事だけでも十分生命エネルギーを得られるからな」

「へぇ。面白いなぁ」

「紅夜の影響を受け始めると生命エネルギーも多く必要になって、夢渡りが出来るようになるんだぜ。あ、ちなみに見た目の年齢はソイツの資質? 属性? なんかそんなんが関係してるらしいぞ。アタシよりずっと幼いくらいの年齢で成長が止まるヤツもいれば、リュドミナくらいまで成長するヤツもいるのはそのせいだな。自分が一番精液を得やすい見た目で固定されるとかなんとか言ってたぜ」

「なるほど。いやぁ勉強になるなぁ」

「お前教える側だろ!?」

「ごもっとも」

けど本当に面白い話だった。
エルルシーより幼い見た目が搾精に最適な場合もあるってあたりは、ちょっと男の闇を見た気がしないでもないが。

「エルルシーは色々知ってて凄いな」

「は、はぁ!? こ、こんなのサキュバスなんだから知ってて当然なの! じょーしきなんだよじょーしきっ! ……だぜっ!」

とはいえ満更でもないのか、少し頬を赤らめた少女は口元をニマニマさせていた。
実に分かりやすい反応だ。エルルシーにはチョロインの素質がありそうだと言わざるを得ない。

「と、とにかくだぜっ! 話を戻すからなっ!」

「あ、あぁ、そうだったな」

「アタシももうすぐ紅夜の影響を受ける歳になるらしい。つまり夢渡りが出来るようになる日も近いってことだ」

「けれど搾精のやり方がいまいち分からないから実戦で経験を積みたいと、ようするにそういうことだな?」

「あぁ!」

ちなみに普通のサキュバスは練習用の張り型――つまり男性器を模した玩具だが、それを使って学ぶそうだ。
もちろんエルルシーも最初はそれで練習しようとしていたのだが、反応を示してくれない張り型では感覚が掴めず上手く出来ないらしい。教育係に「そうじゃない」とか「もっとこうするべき」とか言われてもピンと来ないのだそうだ。

「でも生身のお前なら、どう感じてるのか、どの辺が気持ち良いのかちゃんと反応してくれるだろ?」

家庭教師の役目とは、すなわち肉バイブだった。
そう聞くと嫌な感じがするかもしれないが、ニカッと笑うエルルシーに邪気はないし、学びたいという彼女の想いも真剣なものなので、俺は頷きで答えることにする。

「俺の教えは厳しいぞ!」

「望むところだぜっ! アタシのテクですぐにぴゅっぴゅが止まらないようにしてやるぜっ!」

それはどうだろう?
少なくとも俺に「だぜっ子」属性はない。むしろちょっと萎える。そういうのが好きな男がいるからエルルシーはこんな感じなのかもしれないが、俺とは属性の不一致だ。俺がこの少女相手に白濁噴水を披露することはないだろう。

っと。
そういえば大事なことを思い出した。

「なぁエルルシー」

「なんだぜ?」

「お前、誘惑
チャーム
……だっけ? それ抑えられてんの?」

サキュバスは無意識的に男を虜にしてしまうらしいが、それは誘惑
チャーム
という一種の魔法に近いものなのだそうだ。
成長したサキュバスはそれを意識してコントロールすることが可能なのだけど、エルルシーにはまだそれが出来ないから、俺はこの少女に会うまでにサキュバス慣れしておく必要があるって話だった。

で、今現在、俺はどう考えてもエルルシーの虜になっていない。
可愛いことは可愛いが、どっちかっていうと「元気な姪っ子」的可愛さだ。間違っても性的対象にはならない。

なのでそう聞いてみたのだが

「あー……。うん……。あんま抑えられてる気はしないぜ……」

エルルシーの解答はとても残念なものだった。

「じゃあ俺が誘惑
チャーム
の影響を受けないくらいサキュバスに慣れたってことか」

「それはそれですげーぜ……。慣れるほどサキュバスとヤりまくって平気なのかお前……」

「死に掛けたりマゾにされかけたりはしたな……」

「お、おぅ……。よく分かんねーけど苦労してるんだぜ……」

なんか同情されてしまった。
けどまぁあれらの経験があったからこそ、俺はこうしてエルルシーと普通に接することが出来ているのかもしれない。
そう考えればきっと必要なことだったのだろう。

とまぁ大体の話を終え、ついでに一緒に夕食をとった俺たちは、明日から授業を始めるということで合意した。

この世界に来て、初めての仕事らしい仕事だ。
別に俺は仕事人間ではないし、どっちかっていうと月曜日大嫌いマンだったのだけど、いざ何も仕事を与えられなくなると不安になったりする。

俺って世界に必要なくね?
居ても居なくてもいいんじゃね?
みたいな。

だからこうしていざ仕事が始まるとなったら、なんだかようやく世界に居場所を得たような、そんな高揚感があるのだ。

よっしゃ!
明日から頑張るぞ!
頑張って肉バイブするぞっ!

そんな気分である。

なので部屋に戻ってきた俺は、さっそく明日から使う資料でも作ろうかななんて考えていたのだけど……。

「あ、お帰り~」

俺の部屋には先客がいた。
ってかアルムブルムさんだった。

「掃除中でした? いつもありがとうございます」

「ん~、それもあるんだけどね?」

おや?
なんだかいつもと雰囲気が違わないか?

俺がソファに座ると、すかさず隣に腰を下ろすアルムブルムさん。
どこか気恥ずかしそうな、何か言いたそうな、そんな感じで彼女はモジモジしているのだ。

「どうしたんですか? 何かありました?」

堪らず問いただしてみると彼女はこちらに向き直り、そして言った。

「え、えっとね……? お、お姉ちゃん、誠くんのこと、誘惑しても……いい……かな……?」

一向に構わんが?

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