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46話 卒業式 #

俺を跨ぎ、四つん這いで覆い被さってきたエルルシー。しなやかに背筋を伸ばす姿は、まるで猫のようだった。

「はぁ、はぁ……っ。センセー……センセーぇ……っ♡」

それも雌猫だ。
頬擦りしてきたかと思えばペロッと舐めてくる少女の姿に、平素の快活さは見当たらない。淫靡で、扇情的で、常にはない色気を纏っているのだ。
先生としては「それだっ!」と言いたいところだが、言ってる場合じゃないことは明らかなわけで、俺は自ずと後退りしようとしていた。

「待てっ。待ってくれエルルシーっ」

「やだぁ! 待てないのぉ!」

だが逃がさないとばかりに、エルルシーが肩を押さえつけてくる。それほど強い力ではないが、しかし自力での脱出は困難だ。
だって俺、正直に言うと本能レベルでエルルシーを抱きたいと思ってしまっているんだもの。

可愛い。
エルルシーが可愛くて可愛くて仕方ない。

くそっ!
これが誘惑
チャーム
の力かっ!

そうだと分かっていても振り払えない強制力に、心が支配されてしまいそうだった。単純な力で言えば俺の方が上だろう。思いっきり暴れれば、なんとか跳ね除けることが可能かもしれない。

けれど出来ない。それが出来ないのだ。
体に力が入らない。危機感すら塗り潰してしまう雄の本能が、エルルシーを受け入れたがってしまっている。なにより、可愛い生徒に乱暴なんて出来っこなかった。

「センセーも苦しそうだよ……? コレ、硬いままだもん……」

俺に覆い被さったままのエルルシーが、小さな手でサラッと肉棒を撫で擦ってきた。
町娘との性交を中途半端な状態で強制終了させられた怒張が、次なる獲物を求めてピクピク反応してしまう。

「ね……?」

嬉しそうに、楽しそうに、そして淫らに。金髪少女がニコッと笑った。それだけで抱き締めたい衝動が胸を焦がし、俺はギュッと瞼を閉じる。
するとすぐさま、頬に柔らかくて温かい感触。ちゅっ、と音を立てたそれがエルルシーの唇だと気付いた瞬間、体がカッと熱くなった。

「センセーは、アタシのこと、キライ?」

思わず、といった感じで目を開くと、至近距離で見詰めてきていたエルルシーの瞳と目が合ってしまう。
――ドクン。
一瞬で身体中の血液が沸騰した。

「あ……き……嫌いなわけ……ない、だろ…………」

自然と口をついた言葉にエルルシーは「にへら~」と目元を蕩かせ、甘えるようにねだってくる。

「じゃあ、いいよね……。 シよ?」

鼻がくっつく距離ではぁはぁと熱い吐息を零し、瞼を閉じてしまった少女。ほんの少しだけ突き出された唇が、その意思を明確に表していた。

子供っぽいとしか思ってなかったのに、改めて見るエルルシーの唇は花開く寸前の花弁である。
瑞々しく可憐で、あどけなさを残しつつも魅力的な可愛い唇。それは一度見てしまうと視線を剥がせなくなるほど官能的で……。

あぁ……やばい……。

絶対にヤバイ。
ここで拒絶しないと後戻り出来なくなる。
そんな確信があるのに、その唇に自然と吸い寄せられてしまうのだ。

――ちゅっ

ぷるんと張りのある唇に触れた途端、胸の奥が高揚感に満たされた。
初恋が叶ったように、愛しい彼女に触れたように、どうしようもないほど心が浮き立ってしまったのだ。

そのまま口付けを続けていると、エルルシーに押されて後頭部が地面に押し付けられた。
逃げ場がなくなり、少女の可憐な口付けを受け入れざるを得なくなってしまう。

「ちゅっ、んむぅ、んちゅぅ……はぁ、はぁ……むちゅっ、あむっ、んんぅ……♡」

エサを啄ばむ小鳥のように、可愛らしい唇が何度も何度も口付けの雨を降らせてきた。
唇が触れるたびに胸を掻き毟るほどの幸せが全身を満たし、どんどんエルルシーのことしか考えられなくなってきてヤバイ。ヤバイと分かっているのに、ついにはこちらから求め始めてしまうのが更にヤバイ。いつしか俺は少女の後頭部に腕を回してしまっていた。

「はぁ、はぁ……。センセー……っ♡ もうっ、がまん、できないよぉ……っ」

身体を起こし、自分のタンクトップをグイッと捲り上げるエルルシー。猫のようにしなやかな身体を伸ばすと下腹部に刻まれた淫紋が露になり、ほっそりしたお腹には肋骨が浮き上がっていた。
女性らしい起伏の見当たらない裸体に、まだ彼女が未成熟であることを思い知らされ、背徳的な昂ぶりが胸の奥を焦がしてしまう。

綺麗だ……。

紅い月に裸身を晒したエルルシーに、俺は目を奪われてしまっていた。
白い素肌は情欲に火照り、膨らみかけの胸に純潔にも似た神聖を感じる。
どこか触れてはいけないと思わせる、未完成の美しさがそこにあったのだ。

しかし俺が呆けている間にショーツまで脱ぎ捨たエルルシーは、一糸纏わぬ姿となって再び俺の腰に跨ってきていた。硬く張り詰めていた肉棒に、幼いワレメが押し付けられる。

「んく……っ」

ぬちゅりと粘つくそこに少女の淫靡さを感じ、俺の口から上擦った声が漏れ出た。

「んあっ、センセーのがっ、アタシのおまたに擦れてっ、あぅっ、んっ、いいっ♡」

驚くほど濡れそぼった幼裂をずりずり肉棒に擦り付け、エルルシーもまた悦楽の声をあげ始めていた。快楽と興奮に裸身を震わせる卑猥な姿に堪らなくなり、思わず手が少女のお尻に伸びてしまう。
ぷりんっ、と弾けそうなほど張りのある小ぶりなお尻。これを掴み、自分の上で少女の身体をグラインドさせるのだ。

「あっ、せんせぇっ、そんな強くしたらっ、んっ、擦れちゃうっ♡」

じゅりじゅりと、肉棒を舐めあげる媚肉の感触が気持ち良い。エルルシーが俺の腰にぴったりお尻を密着させ、自ら擦り付けるように腰をくねらせる。すると反らされた胸が慎ましいながらもぷるぷると揺れ、その先端では可愛い乳首がツンと上を向いていた。

「もうっ、ムリだよぉっ、おまたっ、切ないのっ! ねぇせんせ、いいよね? 挿入

れちゃって、いいよね?」

肉欲に蕩けた瞳で俺を見下ろし、エルルシーが腰を持ち上げた。
ダメだ、と頭では思うのに、どうしても少女の動きを止めることが出来ない。

「挿入

れ……ちゃうからぁ…………ん…………んんぅ…………っ」

みちみちと閉じていた肉を亀頭がこじ開けていく感触に、俺は唇を噛み締め呻くことしか出来ないのだ。

キツイ……っ。
なんて狭さだ……っ。

溢れるほどの潤滑油で濡れているのに侵入を拒むほど狭い肉の孔は、少し進むごとにギュゥッと膣壁を締め付けて肉棒を外に押し出そうとしてくるのに、それに負けじとエルルシーが腰を落としていく。

「んんっ、せんせぇのっ、おっきいよぉ……っ」

まだ小さな身体は、俺のモノを受け入れるには早すぎるのかもしれない。普通なら、痛みで泣いてしまいかねないサイズ差があるのだ。
それでも肉棒はぐにゅぐにゅ膣肉を押し分け、少女の中へ埋没していく。やがて亀頭が完全に呑み込まれるとそこからは抵抗が弱まり、一気にずにゅんと根元まで呑み込まれてしまった。

「んああぁぁ……っ。ぜんぶっ、はいったぁ……っ♡」

瞬間、喉を反らしたエルルシーがブルッと震える。
やはり痛かったのだろうか?
心配になったが、少女の口端からたらりと雫が伝い落ちるのを見れば、痛みではなく歓喜の震えだったのだと気付く。

「ねぇ見て、せんせぇ……。ほら。アタシの中に、せんせぇのが全部入ってるよ……」

俺の上でぺたんと尻餅を付いたエルルシーは、うわ言のようにそう呟くと、膝を立ててがに股になっていた。
かぱっと開かれた股の間で、俺の肉棒が幼い秘裂にずっぽり呑み込まれているのが良く見えてしまう。しかもエルルシーはそれを強調するように、チョキの形にした指をおまんこに押し当てているのだ。

「あはぁ……っ♡ どう、せんせぇ。アタシのなか、きもちいい……?」

気持ち良すぎて答えられなかった。狭い膣孔がみっちり肉竿を押し潰し、ぐにゅぐにゅ蠕動しては肉棒を責め立ててきているのだから。
それにサキュバスとはいえ幼い生徒に犯されるという背徳感が、とてつもない興奮材料になってしまっているのだ。

「蕩け切ったせんせぇのお顔を見れば答えなくても分かるよ。気持ち良いんでしょ? アタシ、センセーを気持ち良くさせてあげられてるんだ……」

感極まったように言ったエルルシーは、結合部を見せ付けるような体勢のまま、ゆっくり腰を上下に動かし始めた。狭い秘裂に肉棒が抽挿される様子をまざまざと見せ付けられ、あまりのエロさに頭がくらくらしてしまう。

「んんぅ……っ、あっ、んあぁ……っ♡ アタシもっ、せんせぇのが、だんだん馴染んできて……んはあぁっ、きもちっ、よくなってきたよぉ……っ♡ せんせぇのこと、もっともっと、きもちよく、してあげるぅ……っ♡」

スムーズになってきた抽挿がじゅぶじゅぶと音を立て、一突きごとに快感が跳ね上がっていく。
柔らかくほぐれてきたのにそれでも狭い膣孔が、媚肉をみっちり肉棒に絡みつかせたままシゴきあげてきていた。

押し返されるほど強い肉の抵抗を無理やり貫く感触。抜く時にはギュゥッと締め付けられ、膣肉を外に引き摺り出してしまうんじゃないかと思うほどだ。
もちろんその気持ち良さは強烈で、快感の電流がビリビリと背骨まで痺れさせてしまう。

「あぅっ、んあっ、アタシっ、もうっ、とまれないっ、とまれないよぉっ♡」

必死に耐える俺の気も知らず、快楽に溺れ始めたエルルシーはどんどんピストンを早めていた。
とすんとお尻を腰に叩きつけられる衝撃が、まるで射精を誘発するかのように響いて堪らない。

このままじゃすぐに出ちまうっ!

慌てて伸ばした手でエルルシーの腰を掴み俺はなんとか制止させようとするが、しかし少女にその手を掴まれ、恋人繋ぎにさせられてしまった。

「せんせぇっ♡ せんせぇっ♡ んあぁんっ、せんせぇもっ、きもちっ、いいっ?」

半開きの口から涎を滴らせ、夢見心地のままエルルシーが腰を振る。
まるで夢でも見ているかのような光景に頭がフワつき、何もかもがどうでも良くなるほど気持ち良い。

「よかったぁ♡ んうぁっ、アタシもっ、きもちいいっ♡ ね、せんせぇっ、いっしょにっ、いっしょに良くなろ?」

卑猥さが増していくに従い、腰の動きも早まってしまっていた。ずちゅんずちゅんと幼裂で肉棒をシゴき上げ、膣壁を抉らせながら、エルルシーはどこまでも高まっていく。その姿は熟練の娼婦のようですらあり、普段とのギャップに混乱しながら俺にも限界が近付いてきていた。

「エルルシーっ! もうっ、ダメだっ!」

「イく? せんせぇイッちゃう? アタシの中にどぴゅどぴゅ出しちゃうの?」

言葉にされると、その行為が凄まじく背徳的であることを思い出させられた。
まだ幼い少女の、しかも生徒に中出しするってことなんだから。

けれど止まれない。
愛しいエルルシーの中で出すこと以外考えられない。

「イくっ! エルルシーの中で出すぞっ!」

「うんっ♡ だしてっ♡ せんせぇのせーえきっ、アタシにいっぱいっ、どぴゅどぴゅしてぇっ♡」

中出しを懇願された瞬間、最後の理性がプツッと途切れた。肉棒がビクンビクンと跳ね、どぴゅっ、どぴゅぅっとエルルシーの中を白く染め上げる中出し射精が始まってしまったのだ。

「あぁあっ! せんせぇがっ、アタシのなかに入ってくるのぉっ!」

初めて精液を自分の中で受け止めたエルルシーは、半開きの口からだらしなく舌を覗かせ恍惚としていた。膣内をごきゅごきゅとうねらせ、まるで全て飲み干そうとしているかのようである。

その快感は、強烈過ぎた。

幼い少女の淫乱顔に誘発され、次々に精液が放出されていってしまうのだ。いや、精液だけじゃない。身体中の熱が吸われ、命そのものを吸い出されているかのような放出感だ。
しかもそれが気持ち良い。全て吸い出される解放感が最高だ。全てを捧げているという多幸感が、いつまでも射精を長引かせてしまう。

「ふあぁ……っ♡ アタシのおなか、せんせぇのでたぷたぷだよぉ……♡」

到底収まり切らないと思われた精液を全て飲み干し、満足そうにお腹を擦ったエルルシーだったが、しかし少女の瞳から情欲の炎は消えていないことに俺は気付いた。いや、むしろより強くなってしまった気がして、冷たいものが背中を走り抜ける。

――ルクレイアの時と同じだ……。
いよいよスイッチが入ってしまったのかもしれない……と。

「せんせぇ♡」

その予感を証明するかのごとく、エルルシーは肉欲に塗れた猫撫で声で俺を見下ろしてきていた。

「まだ出るよね? アタシ、もっともっとほしくなっちゃったの♡」

――あぁ……やっぱりか……。
分かっていたことだけど、紅月の影響を受けたサキュバスに犯されるってことは、こういうことなのだ。

けれど、逃げる余力が残っていない。たった一度の射精が俺から体力を奪い去ってしまっているのだ。それにエルルシーの瞳に見詰められてしまうと、精液を捧げたくて仕方なくなってしまう。

これはもう、ダメかもしれない……。
だから……。

「エルルシー……」

「せんせぇ……いいよね……?」

「あぁ。いいよ」

繋がったまま倒れてきた小さな身体を精一杯優しく抱きとめ、俺はエルルシーの頭を撫でてやった。
ちょっと早いけど、今日を卒業式とすることにしたのだ。

「その代わり、俺を吸い殺したらちゃんと地下に戻るんだぞ? それで、リュドミナさんの言う事をちゃんと聞くようにな」

すると腰の上で、エルルシーがビクッと身体を震わせた。

「え……? ころ……す……? ア、アタシ……せんせぇを殺しちゃうの……?」

「出来れば止めて欲しいけど、止められないんだろ?」

実際、少女の腰は話ながらも動き続けているのだ。
激しいピストン運動ではないが、ゆるゆると腰を回し、少女の身体は次の搾精準備を始めてしまっていた。

「や……だぁ……。センセー死んじゃイヤだよぉ……っ」

気付くとエルルシーは、頭を振って「イヤだイヤだ」と涙を流していた。
しかし少女の意思に反してすっかり性交に慣れてしまった幼膣が、俺の肉棒を責め苛みながら二度目の吸精に向けて動き出している。
思わず溺れてしまいそうな気持ち良さを感じながら、俺はなるべく優しく少女の頭を撫で続けた。

「ごめんな。先生も死にたくないんだけど、ちょっと無理そうだ」

「なんでだよぉ……っ。我慢してよぉ……っ。アタシなんかじゃ興奮しないってゆったじゃん……っ」

「そう思ってたんだけどなぁ。生徒の急成長に先生びっくりです」

しっかり俺の腕に抱き締められながら、エルルシーの腰は別の生物のように跳ねている。そのため、のた打ち回りたいほど強烈な快感で今にもどうにかなってしまいそうなのだ。

けれどエルルシーは泣いているから。
泣きながら俺を犯してしまっているから、辛そうな顔なんて見せるわけにはいかなかった。

「あぐ……っ、く……っ」

「セ、センセーっ!?」

「だ、だいじょう、ぶ……。エルルシーの中が、ちょっと気持ち良すぎるだけだから」

「それ大丈夫じゃないじゃんっ! またイッちゃうじゃんっ!」

「あぁそうだな……んくぅっ。上手く、なったな、エルルシー。もう、卒業だ……っ」

「ダメだっ。ダメだセンセーっ! 死なないでっ! くそっ! 止まれっ! 止まってくれよアタシの身体っ!」

……おや?
なんかエルルシー、喋り方がもとに戻ってきてないか?

「イヤだっ! センセーとお別れなんてイヤだっ! アタシはまだっ! センセーに色々教えて欲しいんだぜっ!!」

すると何を思ったのか、少女がガリッと思いっきり自分の爪を噛んだ。
そしてなんと、そのまま爪を噛み剥がしてしまったのだ。

「いぎあ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ッッ!!」

「お、おいっ! エルルシーっ! エルルシーっ!!」

あまりの激痛に身体を痙攣させる少女だが、しかしその瞳には、だんだんと平素の快活さが戻ってきていた。

「いだい……けど……っ! ふーっ、ふー……っ! 止まった……んだぜ……っ」

マジか……。
自分の爪を剥いで、その痛みで正気を取り戻しやがったのか……。

って感心してる場合じゃないっ!
せっかくエルルシーがくれた九死に一生のチャンス、無駄にしてなるものかっ!

吸精された疲労で動かない身体を無理やり動かし、自分の上から少女を退かせた俺は、すぐさま服の切れ端をエルルシーの指に巻き付けてやる。

「無茶しやがって馬鹿生徒っ!」

「だ、だって……」

「でも、ありがとうな。お前は俺の自慢の生徒だ」

「お、おぅ! 当たり前なんだぜっ!」

「とにかく地下に戻ろう。ちゃんと消毒もしなきゃいけないし、誰かに見つかったらせっかくエルルシーが頑張ってくれたのが無駄になるからな」

そうして立ち上がった俺たちは、互いに互いを支えあいながら、なんとか地下室へと戻ることが出来たのだった。

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