巨乳キャラあつめました

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48話 キス責め #

地下室は、淫猥な空気に満たされていた。
ようやく落ち着いたエルルシーはメイドに連れられ地上へ戻っているし、シーツを取り替えられたベッドに情事の残滓は見当たらないが、先ほどまで苛烈過ぎる淫行を見せられていたので、淫臭と嬌声が壁に染み込んでいるような気がするのだ。

そんな空間で全裸にさせられた俺は、ベッドに身体を括りつけられていた。すると妖艶な女主人が、ゆっくりと近付いて来る。

「えぇと……お手柔らかにお願いします」

強がりの一つも言いたいところだが、か細い声しか出て来ない。あまりの弱々しさに自分が情けなくなるほどだ。
しかし俺のすぐ側に腰を下ろしたリュドミナさんは、それを馬鹿にするどころか優しく癒すように微笑みかけてくれていた。

「そんなに怖がらなくても大丈夫よお~? 確かにお屋敷の外へ出るエルルシーを止めなかったのはいただけないけれど、誠さんが望んだわけではないものねえ~」

「そ、そうっすよね!」

「ふふ。だからあ~、今からするのはキスだけ。十秒間キスをして、十秒間お休み。そしてまた十秒キスをして……。それを一時間くらい繰り返すだけよお~」

それは罰になるのだろうか?
聞いただけの内容ならご褒美になりこそすれ、とてもお仕置きと呼べるようなものではないじゃんね。俺の下半身でメイドたちがスタンバってるのが非常に気になるところだけど。

「メイドたちのことは気にしなくていいわよお~。誠さんがお射精しちゃったら、綺麗にして貰うために待機しているだけだからあ~」

「キスだけで、ですか?」

それには答えず、リュドミナさんが覆い被さるように顔を近づけてくる。
アメジストを思わせる紫色の美しい髪が肩から滑り落ち、俺の視界からリュドミナさん以外を隠してしまった。

改めて間近で見る女主人は少し垂れた目元をさらに緩め、にこにこと微笑んでいた。
なだらかな眉に整った鼻筋。深青のルージュを引いた唇は円熟した色気に溢れていて、この唇と今から口付けを交わすのだと思うと、それだけで身体中の血液が沸き立つような気さえするほどだ。

――さらにリュドミナさんが顔を近付けて来る。
鼻が触れ、唇が触れる寸前。互いの吐息がくすぐったいほどの距離で動きを止められると、思わずこちらから唇を突き出してしまいそうだ。

漂ってくるのは、香水と化粧の交わった高貴な香り。
離れていると気付かない程度に控え目な匂いだが、こうして接近するとその濃密な艶気に脳が蕩けそうだった。

「どうしたのかしらあ~? そわそわ落ち着きがなくなってるわよお~?」

あまりに近い距離で喋られたため、口の動きに合わせて唇が微かに触れた。吐息には色気がたっぷり含まれていて、頬が自然と緩んでしまう。

「あらあらあ~。お口、半開きになっちゃったわねえ~。おねだりかしらあ~?」

にこにこと見下ろしてくる瞳にどこかサディスティックな色を灯し、リュドミナさんは焦らすようにお喋りを続ける。

「誠さんはもっと若い子の方が好きだと思っていたから嬉しいわあ~」

「リュ、リュドミナさんも十分若いです……。それに、凄く綺麗で……」

「ふふ。もう少し焦らしてあげるつもりだったのだけれど、そんなこと言われちゃったらわたくしの方が我慢出来なくなってしまうわねえ~。もぉ。いけない子なんだからあ~」

演技かもしれないが、照れたように子供っぽく笑うリュドミナさんが可愛くて、ドキッと心臓が跳ねてしまった。そんな俺の様子に微笑を浮かべ、彼女はアメジストの髪をかきあげる。

「いただきま~す」

そしてついに、唇が触れた。
けれどゆっくりだ。表面が触れ、少しずつ柔らかさが押し付けられてくる。次いで唇の弾力を感じると、最後にじんわり温かさが伝わってきた。
スローモーションのようにじっくり感じさせられる口付け。全ての神経が、そこに集中させられてしまう。

「んちゅ……ん……はぅむぅ……」

深くまで唇を押し付けたリュドミナさんは、そのまま俺の唇をはむはむと甘噛みしてきていた。
唇の内側の粘膜がねっとり絡み付いてきて凄く気持ち良い。唇の端から端まで余さず甘噛みされると、愛情にも似た優しさに心が温かくなってしまう。

夢心地のキスだ。
たかだかキスと侮っていたけど、キスがこんなに幸せなものなのだと改めて思い知らされた気分だ。

「ふふ。これで十秒。どうだったかしらあ~? わたくしのキスのお味は」

「なんて言うか……最高でしたぁ……」

お世辞でもなんでもなく、心からの感想だった。
優しく慈しむような、ゆったりした口付け。あの色っぽさは、決して他の者には出来ない至上の口付けと言えるだろう。

だから俺は忘れかけてしまっていた。
あくまでも、これは「罰」なんだということを。

「じゃあもう一度味わってねえ~? ほぉらあ~、休憩終りよお~」

カチッ、カチッと秒針が十回鳴ったのと同時、再びリュドミナさんが柔らかい唇を押し付けてきた。
心まで溶かしてくる彼女の口付けを、俺は少しだけ口を突き出して自分から迎え入れてしまう。

「はむぅっ、んちゅぅ……」

あぁヤバい……。
これ、本当に気持ち良い……。

まるで麻薬だった。
脳みそがどろどろに溶かされ、耳から溶け出すんだじゃないかと思うほどの気持ち良さに、どんどん夢中にさせられていくのだ。

そしてそれを見計らったように、リュドミナさんのキスがだんだん激しさを増していく。

「んぅ、ちゅっ、れろぉ……」

舌だ。ついに彼女の舌が俺の唇を舐め始めたのだ。
けどこれも、いきなり口内に侵入してきたりはしない。
力を抜いた柔らかいベロを俺の唇に押し付け、れろっと表面を撫でてくるだけ。口端を舐められると舌先がほんの少しだけ中に入ってきそうになり、思わず「来たっ!」と悦んでしまったが、しかしリュドミナさんはすぐにそれを引っ込めてしまう。

そんなもどかしくて切ない口付けをたっぷり十秒間続け、彼女は唇を離してしまった。

「あらあ~? もう目がとろ~んとしてしまったわねえ~。まだたったの二回目よお~?」

そういえば、リュドミナさんはこれを一時間繰り返すと言っていたっけ?
となると一分間に三セットなのだから、一時間で、えっと……180回?
なんか頭が働かなくなってきているが間違いないはずだ。となると、あと178回もキスしてもらえるってことか。

あぁっ。
待ち遠しい。
次の十秒が待ち遠しくて仕方ない。
時計の針、進むの遅くないか?
早く休憩終ってくれよっ!

そんなヤキモキした時間がカチッ、カチッという音を俺の心に刻み込みながら、ようやく十秒が経過した。再び彼女の唇が押し付けられた途端、待っていましたと言わんばかりに全身が歓喜に震えるのが分かる。

「むちゅぅ……、んぅ、れろぉ……っ」

今度は最初から唇を舐め回してくる彼女の舌が、ぬるりと口内に侵入してきた。
始めは丹念に唇の裏をくすぐり、歯茎に沿って蠢くリュドミナさんの柔らかい舌。まるで彼女の唾液を口内に擦りこんできているかのようだ。
甘く、大人の色気を存分に含んだ唾液は、擦り込まれるたびに口の中を彼女色に染め上げていく。ボーっとし始めた頭はそれを喜んで受け入れ、なすがままに犯されてしまうのだ。

「んえぇ、ちゅぅ、れろぇ……」

はぁ……幸せだ……。
このままずっとキスされていたい……。
キスを止めて欲しくない……。

両手が縛られていなければ、きっと俺はリュドミナさんを抱き締めていたことだろう。
抱き締め、決して離さないように、自ら彼女の唇を貪っていたに違いない。

けれど時計は残酷に十秒を知らせ、彼女の温もりが離れていってしまう。

「あ……ぁ……」

「ふふ。もう少しキスしていたかったのかしらあ~?」

「はい……。もっと……もっと欲しいです……」

恥じも外聞もなく、すらりと言葉が口から零れた。
ひょっとしたら彼女の口付けは、俺を正直者にさせる効果があるのかもしれない。

リュドミナさんはそんな俺の態度を満足そうに見下ろし、ペロリと舌なめずりする。

「はい、十秒。お待ちかねの時間よお~」

唇が触れただけで、スイッチが入ったように全身の血がボコボコ沸き立ち始める。
悦び、喜び、幸せ、悦楽。あらゆる気持ち良い感情が身体中を駆け巡り、脳内麻薬がドバドバ湧き出すのだ。

そんな中で迎え入れる彼女の口付けは最高に気持ち良くて、俺の舌は自然とリュドミナさんの舌を求めて動き出していた。

「ふふ。いいわよぉ~。れろぉ、ちゅぅ、ぢゅるぅ……」

それに応え、彼女が舌を絡ませてくる。
ぬるりと舌の表面を這いずり回る感触は、獲物を見定めた蛇のようだ。意思を持っているかのように絡みつき、温かくて柔らかな感触で俺の心まで絡めとってくるのだ。その気持ち良さが確かな快感となって、全身を疼かせ始めていた。

――体が熱い。
ぞわぞわした気持ち良さが身体中に広がり、触れてもいないのにちんぽがガチガチに硬くなっていくのが分かる。

「はぅむっ、んっ、ぬちゅぇ……っ」

リュドミナさんの口に舌が吸われ、甘噛みされ、舌を絡められた。
それはもう舌同士のセックスと言っても過言ではない。ぬちゅぬちゅと絡まり合い、お互いの気持ち良い部分を擦り合わせながら高まっていく快感に、身体がビクッと震えてしまう。

「あっ、はぁ……んっ、れるぅ……っ」

熱の篭り始めた彼女の吐息も、俺の興奮を高めるのに一役買っていた。
ぴたりと密着した口から漏れ出る吐息はフェロモンの塊なのだ。艶っぽい息を至近距離で吹きかけられ、頭がボーッとしてきてしまう。

「どうしたのかしらあ~? もう十秒経ってるわよお~?」

「え……?」

言われて初めて気付いた。
リュドミナさんの唇が、すでに俺の口から離れていたことに。
けれどその強烈過ぎる余韻がいつまでも消えず、ずっとキスされているような感覚に陥っていたのだ。

気持ち良い……っ。
全身が幸福と快感で満たされ、最高に気持ち良い……っ。

――でも、物足りない。

「んちゅぅ……」

「んあぁぅぅぅ……っ」

いつの間にか休憩が終り、またリュドミナさんに口を塞がれてしまった。
瞬間、待ち望んだ口付けの快感に全身がブルッと震え、肌が粟立つ。

「あぅむぅ……ちゅるぅ……っ」

もうただのキスだなんて口が裂けても言えなかった。
僅かな休憩時間が次の口付けを渇望させ、それが与えられると、今度は歓喜の悦楽に全身を侵されるのだ。
頭が真っ白になり、まるで脳みそが射精しているような感覚である。

――なのに、物足りない。

「ふふ。おちんぽの先から我慢汁が溢れてきたわねえ~。ちょっと触ってあげたらイッちゃいそうかしらあ~?」

リュドミナさんの言葉に、つい期待の眼差しを向けてしまった。
だってイきたい。キスで溜まらされた快感が出口を求めて体内に渦巻き、もどかしくて堪らないのだ。

「おちんぽシコシコして欲しいわよねえ~? 敏感になった身体を撫で回されてぇ、気持ち良い~キスをしながら、おちんぽシコシコしてぴゅっぴゅ~。気持ち良さそうよねえ~」

気付けば俺は頷いていた。
コクコク何度も首を振り、必死にそれを求めてしまっていたのだ。

だが返ってくるのは、分かりきった答えである。

「でもだぁめ。今日はキスだけですものお~。その代わり、キスでならどれだけ感じてもいいわよお~? ……んちゅぅ」

再びやって来たキスの時間。
どんどんエスカレートしていく濃密な口付けに、血液が沸騰しそうなほどの興奮を覚え――

――イくぅぅぅッッ!!

ついにビクンと腰が跳ね上がった。

けど、当然イッたわけではない。
射精と同じくらいの昂ぶりに頭が真っ白になっただけで、やはり射精には至っていないのだ。
けれどその代わり、鈴口からどろどろと零れる感覚があった。

「はむぅっ、んっ、れるぅっ、ちゅっ、れろぉ……っ」

「んんぅっ! んっ、んぁぁんんん……っ!」

ヤバいっ!
なんだこれっ!?
キスされてる間、ずっと射精が続いてるみたいだっ!

あまりの快感に呼吸もままならなくなり、俺の体はビクビク痙攣しっぱなしになってしまっていた。
どろどろと鈴口から漏れだす感覚も止まらず、やっと十秒が経過した時、俺はグタッと倒れこんでしまったのだ。

「あらあらあ~。ついに出ちゃったわねえ~」

「はぁ……はぁ……。で、出た? 何がですか……?」

「もちろん精液よお~?」

えっ!? と思い下を向くと、お腹の上に白い液体が溜まっているのが見えてしまった。
その出所は、もちろん亀頭の先端である。どろりと溢れ出た精液が、糸を引きながら下腹部へ滴り落ちているのだ。

「な、なんで……!?」

「興奮し過ぎて脳がイッちゃったのねえ~」

そんなことあるのかっ!?
信じられない気持ちでリュドミナさんを見上げると、彼女は「ふふ」と笑い、それからメイドたちに指示を出す。

「お掃除お願いねえ~。もちろん、おちんぽには触っちゃダメよお~」

その指示に従い、三人のメイドさんが一斉に下腹部へ舌を伸ばしてきた。器用にちんぽだけを避け、ぺろぺろ、ぺろぺろと精液を舐め取り始めたのだ。
敏感になっている俺の身体はすぐさまその感触にビクッと反応するが、肝心の肉棒に刺激が与えられないため、もどかしさが溜まるばかりである。

そして

「はぁむぅ……んちゅぅ……」

またキスが始まってしまう。
精液は零れたものの、決定的な射精を迎えていない俺に賢者タイムは訪れない。すぐに絶頂時と同じだけ興奮させられ、頭と身体が「絶頂している」と勘違いさせられるのだ。すると精液が尿道をゆっくり昇っていき――どろり。押し出されるように零れ出す。

解放感の訪れない焦れったい射精。いや漏精か。
頭はずっと射精中のような快感で白く満たされ、身体はビクビク痙攣し続けているのに、ずっと物足りない漏精を続けさせられてしまうのだ。

ようやく俺は、これが罰なのだと実感し始めていた……。

「はぁい。また十秒休憩ねえ~」

ぷはっ、と息を吐き出し、なんとか興奮を治めようと試みる。だが昇り詰める寸前でキープされている昂ぶりは、なかなか降りてきてくれない。

ヤバいっ!
このままじゃまた漏らすことを強要されるっ!

危機感を覚え必死に呼吸を繰り返すが、無情にも時計はカチッカチッと時を進めてしまい……。

「ちゅうぅ……れるぅ……ちゅっ、むちゅぅ……っ」

「んんんんんんぅぅぅんんん゛ん゛ん゛ッッッ!!」

強制的に多幸感を送り込まれた脳が、またイッてしまった。
普通の射精よりずっと強い絶頂感が、射精しているのだと脳を勘違いさせる。しかし身体がビクンッと跳ねても、精液は鈴口からどろどろと溢れ出すだけで、決して本物の射精はやって来ない。

――無絶頂の漏精。

気持ち良いのにもどかしい。
射精してるのに射精出来ない。
幸せが辛すぎる。

相反する感覚が混ざり合い、頭がどうにかなってしまいそうだった。
終わりを願うと進まず、止まれと願うと無情に進む秒針の音が恐ろしくて仕方ない。

「もう頭、ぐちゃぐちゃかしらあ~? サキュバスの恐ろしさ、思い出してくれたあ~?」

「お、思い出したっ! 思い出しましたからっ! だからもう――」

「だぁめ♪」

頭を振って逃げようとしたが、リュドミナさんの手に頬を挟まれ逃げることすら出来ない。
そこに降ってくるのは絶望的なまでに優しく、蕩けるように甘く、そして何より恐ろしい口付けだ。

「んちゅぅ……」

「んむぅぅんんッッ!!」

翻弄される。
感情も感覚も全てがリュドミナさんの手の上だった。心も体も俺の言うことを聞いてくれず、彼女に操られてしまっているのだ。

「ちゅっ、れるぅっ、れろれろぉっ、あむぅ……ぷはっ。ふふ。また十秒お休みねえ~」

「あ……っ、はぁっ、はぁっ、はぁ……っ。も、もう止めて……っ。これ以上はっ、おかしくなる……っ」

「だいじょ~ぶ。ちゃあんと加減しているからあ~。ぜぇったいに誠さんを壊したりしないし、ぜぇったいに射精させないであげるからあ~、遠慮なくずぅぅっと気持ち良くなってて良いわよお~?」

「や……やだ……もうやだあぁぁぁ……――んん゛ん゛ん゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ん゛ん゛ん゛ッッッ!!!」

これがサキュバスの本当の怖さ……。
彼女たちが与えてくれる極上の快楽の前では、男の心も体も思いのままに操れられてしまうのだ。

慣れた、なんて思いあがりも良いところだった。
絶対に勝てないと思い知らされてしまった。

カチッカチッと時計が時を刻み続ける。
あとどれだけこの時間が続くのか。
イくことも気絶することも許されず、圧倒的な快感に支配されたまま、ちんぽから情けなく精液を漏らし続ける俺なのだった……。

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