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64話 ギャルメイドのアナル責め #

「せっかくなんで、良く見えるように立ったままシてあげよっか♪」

軽い口調で言ったのはお城のメイドさんだ。
明るい茶髪は胸まで届くほど伸ばしたゆるふわソバージュで、生息地は渋谷ですと言われても違和感がないほど派手である。
俺の頬に添えられた指にはゴテゴテとネイルアートが盛り付けられており、これでメイドの業務がこなせるのかと心配になるほどだ。

「あ、今は半分オフなんで。これも付け爪だし。本当はスタンプカード受け取るだけのはずだったからねー」

つまり仕事中はちゃんとした格好なのかもしれない。仕事が終わってからが本番と言わんばかりのスタイルは、まさにギャルっぽさ全開である。
そう言えば肌も小麦色に焼けてるな。日光がないのにどうやって日焼けしてるのか謎だけど、たぶんそういう需要があるからこそ彼女はこの容姿に生まれ育ったのだろう。

うんうん分かるぞ。
ギャルもの、俺も大好物です。

なんてことを考えている間にテキパキ服を脱がされていた俺は、メイドさんに手を引かれ、ソファの前まで連れて来られてしまっていた。
もちろん目の前には、冷めた眼差しでこちらを見上げるルクレイアがいらっしゃる。ちょー怖い。

「さっさと始めては? 誠が風邪でも引いたらどうしてくれるのですか」

「慌てんなってば。あ、一応自己紹介しとくね。あーしシャロリィ。よろしくー」

シャロリィと名乗ったメイドさんは、上目使いで俺を見上げてきていた。
くるんと上向きに巻いたまつ毛が彼女の瞳を大きく見せ、なんだか吸い込まれそうだ。

「誠」

「はいっ!」

けど目の前には、ルクレイアの厳しい目があるからな。
おかしな気にならないよう気を付けなければいけない。

「へー。従順に躾られちゃってるカンジ?」

「いや別に躾られるとかじゃ――」
「当然きっちり躾てあります」

なんてことだろう。俺は俺の知らないところでルクレイアに躾られてしまっていたらしい。いやもちろん、売り言葉に買い言葉なんだろうけど。なんせ挑発の乗りやすさに定評のあるルクレイアだからな。

そして残念なことに、挑発に乗りやすいのはシャロリィも同じらしい。「ふ~ん」と不敵に鼻を鳴らした彼女は、面白がるように唇を歪めていた。

「んじゃご主人様の前で無様なとこ晒させてあげちゃおっかなぁ♪」

不穏な宣言をしたシャロリィが、腕を絡めてグイッと身体を押し付けてきた。
素肌に感じるのは、サラサラしたメイド服の感触。サテン生地越しにシャロリィの柔らかな肌を感じ、身体が熱を持ちそうになってしまう。

「まずはかる~く勃起させちゃうよぉ?」

腕を絡めて俺の動きを封じたシャロリィが、反対の手をわきわき蠢かせながら近づけてくる。
その指先は、ゴテゴテしたネイルアートの付け爪だ。指より五センチも長い爪先はカラフルに彩られており、それがねっとり俺の身体の表面をくすぐり始めたのである。

――こしょこしょ……

雑な口調からは考えられないほど、素肌をなぞるシャロリィの爪の動きは繊細だった。
硬質な付け爪がまるで羽毛のような柔らかさで、こしょこしょくすぐってくるのである。
しかもわざと身体を押し付けて、シャロリィは女体を意識させてきていた。
むにっと感じる肉感的な柔らかさ。最高である。

「どぉ? 気持ち良いっしょ」

悪戯な色を瞳に灯し、シャロリィはニヤッと俺を見上げてきていた。
ここで「はい」なんて頷けば、正面で苛立ちを露わにしている藍色髪のメイドから、あとでどんなお仕置きをされるか分かったもんじゃない。
だから俺は必死に首を振るのだが、堪え性のない息子さんは頭を持ち上げ始めてしまっており、当然それはシャロリィに指摘されてしまう。

「あっは♪ こっちは正直だねー」

その先端をツンッと爪で突かれただけで、思わず「うっ」と喉が震えた。
しまった! と思い目の前を見れば、案の定ルクレイアの目が細くなってしまっていらっしゃる。

「相変わらず、イジメられるとすぐ欲情するおちんぽ様ですね」

そんなことないぞっ!?
ちょっと過敏なお年頃なだけだからっ!

必死に言い訳しようとするが、シャロリィに脇腹をなぞられれば身体がくねっと捩れてしまうし、乳首をカリッと引っ掻かれれば変な声が漏れてしまいそうで、口を開くことすら出来ない。
だいいち、肉棒はすでに言い訳の余地もないほど固くそそり立ってしまっているのだ。

だってしょうがないじゃないか。
このギャルメイド、見た目に反してとてつもなく上手いんだから。それに柔肌を押し付けられながらすりすり擦り付けられたら、否が応にも興奮を掻き立てられてしまうのだ。

「準備かんりょー。んじゃゴム付けてっと」

そうしてガチガチになった肉棒にゴムを被せ、シャロリィはそのまま俺の背後に回っていた。
おかげで全裸にゴムだけ装備したフル勃起姿を、余すとこなくルクレイアに視姦されてしまう。

見ないで……っ。
ちんぽを隠そうと動いた手は、しかし背後のシャロリィに掴まれてしまっていた。

「なに隠そうとしてんの? ちゃんと側付きちゃんに見てもらいなって。王宮メイドにアへらされる情けな~いトコ」

後ろから囁かれると、ゾクッと背筋が震える。
そんな俺の姿にルクレイアがピクッと眉を跳ねさせた。

「そんなことにはなりません。……ですよね、誠」

うぐぅ……っ。
下から覗き込んでくる彼女は「もちろん」以外の言葉を許してくれていない。
それが分かってしまうので渋々頭を縦に振れば、ルクレイアは満足げに頷いていた。

だが逆に、不満そうなのが背後のシャロリィだ。

「へぇ? だったらイかないように我慢してみなよ」

少し怒気を含んだ声で言ったメイドは後ろから俺を抱きしめたまま、だんだん位置を下げていく。長い爪で体の前面をくすぐりながら、背骨に沿って舌を下げ這わせてくるのだ。ぬるりと滑るシャロリィのベロが背中から腰に到達し、ついにお尻の割れ目に触れた瞬間「ぅ……っ」と声が漏れてしまった。

「んー? この辺はあんまりイジメてもらってないカンジ?」

寒気にも似た快感に震える俺の反応から、彼女はそれを見抜いたらしい。
確かにそんなところ舐めてきたのは、せいぜい肉便器ちゃんくらいのものだ。

「あっは♪ だったらあーしが開発してあげりゅ♪」

「い、いや、間に合ってます!」

「遠慮しなくていいよー……んれぇ……っ」

シャロリィがそう言った直後、お尻の割れ目にぬるりとした感触が侵入してきた。もちろん彼女の舌だ。
尻の割れ目をなぞるように動く温かいベロにれろれろと舐めしゃぶられ、未知の感覚に「んひぃ」と身体が震えてしまった。

「にげひゃらめぇ……」

思わず逃げようとした腰がシャロリィの手で引き戻されると、彼女は一層俺の尻に顔を突っ込んでくる。

「れろれりゅぅ……っ」

「んぁあ……っ!?」

そしてついに、舌先がもっとも敏感な部分に触れた。アナルだ。シャロリィのベロが、俺の肛門をノックしてきたのだ。

その感触はなんとも言えないものだった。
くすぐったくて、少し気色が悪いような、むしろ良いような、不思議な感触。それはまだ、快感と呼ぶにはほど遠い感覚だ。

けれど予感がある。
これ、慣れたらヤバいんじゃないのか? っていう予感が。

「誠。まさかお尻で感じるなどということはありませんよね?」

俺の困惑を見咎めるように、ルクレイアが怪訝な顔で見上げてきた。
そんなわけないだろ? と答える俺の声音は、少し震えていたかもしれない。だってアナルの皺一本一本がシャロリィの舌で丁寧になぞられ、じっくり肛門周りを舐められているうちに、だんだん欲求が湧き出てきていることに気づいてしまっていたから。

――入れて欲しいっ!
アナルの中も舐めて欲しいっ、と。

そんな俺の欲求を育てるべく、シャロリィの舌が――トン、トン、トン……。リズミカルに、俺のアナルをノックしてくる。ぬるっと温かなベロでアナルを突かれるたび括約筋が勝手にキュッと反応してしまい、それに連動してペニスがピクンッと小さく跳ねるのだ。
当然、ルクレイアの表情はどんどん険しくなってしまっていた。

「あっは♪ いいカンジに解れてきたし、アンタも我慢出来なくなってきてるみたいだし……そろそろいいかな?」

そして、俺の欲求が最高潮に達した時だった。
――にゅるぅ……っ
シャロリィの舌が、ついににゅるっとアナルに侵入してきたのだ。

「んはぁ……っ」

待ち望んだ感触に一瞬ルクレイアの存在を忘れ、俺は歓喜の声をあげてしまっていた。
それほどに、アナルを舌で犯される感触は鮮烈だったのだ。

「んりゅぅ、んれぇっ、れるぅ……っ」

舌が中まで入り込む気色の良い異物感。反応した括約筋が勝手に締まってそれを追い出すが、シャロリィの舌はすぐにまた侵入してくるので、まるで舌でアナルをピストンされているかのようである。

彼女の唾液でびちゃびちゃになった肛門周りが、ぬちゅぬちゅといやらしい音を立て、本当に犯されているような気分だ。
肛門の奥が自然と疼きだし未知の快感となって肉棒に伝わると、長い付け爪を着けたシャロリィの指が一斉にちんぽに群がってくる。

――しこしこしこしこ……っ

「あっ、んぁっ、んくぅ……っ」

もう声を我慢することなど出来なかった。繊細ながらも的確に男の急所を責め立てる手コキと、アナルの中でにゅるにゅる蠢きじゅぽじゅぽ犯してくるいやらしい舌。前後からの苛烈な責めに、足がガクガクと震え出す。

「誠?」

ルクレイアがジトッと見つめてきているが、もう虚勢を張ることも出来なくなっていた。
天を仰ぎ、瞼を閉じて、俺はシャロリィの責めに耐えることしか出来ない。

だって、すぐ射精させられるわけにはいかないから。
もしあっという間に射精などしたら、後でルクレイアが「特訓」とか言い出すのは目に見えているもの。

快楽から逃げようと、俺の身体は自然と爪先立ちになっていた。
ガクガク震える脚を必死に伸ばし、少しでもシャロリィの舌から遠ざかろうとしているのだ。

「逃がすわけないっしょ? ってか、逃げたからお仕置きな。ほら、力抜いてー」

しかしそれは逆効果になってしまった。
ベロと違う感触を菊座に押し当てられ、背骨がブルっと粟立つ。

「ま、まっ――」

――ぬぷぅ……

制止する間もなく侵入してきたのは、シャロリィの指だった。
付け爪は外してくれたようだが、舌とは圧倒的に長さの違うそれで、アナルをぬっぷり貫かれたのだ。

「んぁっ! ぬ、抜いてっ! 抜いてくれっ!」

「んー? いいよー。ヌいたげる」

あまりの異物感に叫んだ抗議を、シャロリィは違う意味として解釈してしまう。肉棒をシゴく彼女の手が、速度を上げ始めたのだ。

「んいぃ……っ!?」

同時に彼女は、アナルの中でクイクイっと指を曲げていた。異物を排出しようと腸壁が蠢くも、ベロと違って指を押し出すことが出来ない。
身体の内側をくすぐられる感覚に、俺の身体はいつしか前のめりになってしまっていた。

「そんなにお尻突き出してどーしたん? あ、分かった。もう一本欲しくてオネダリしてんだね。淫乱なケツだなー」

違うと言いたいのにもう一本指が入ってきてしまい、言葉を発することも出来ない。代わりに「ふあぁっ!?」と空気の抜けるような声が喉を震わせ、ルクレイアの眉がピクッと跳ねる。

これダメだっ!
お怒りになってらっしゃるっ!

そうは思うのに、内側から押し出される声を止めることは出来なかった。
シャロリィの手技に翻弄される俺は、二本の指でアナルを犯され、ちんぽから先走りを垂らして喘がされ続けるしかないのだ。

耐えなければっ!

射精を堪えるために下腹部に力を入れようとしたが、それが逆に俺を追い詰めてくる。アナルを指で犯されていると上手く力が入らないうえに、腸壁がうねってしまったことでシャロリィの指が――

「ん゛あ゛ぁ゛ッッ!!?」

何か、触れてはいけない所に触れてしまったのだ。

「あっは♪ 良い声で鳴くじゃん。よっぽど良いとこに当たったみたいだね」

ギャルメイドに嘲笑されるが、それが気にならないほど俺は混乱の真っただ中にあった。

なんだ今の!?

だって腰が溶けてしまったんじゃないかと思うほど、とてつもない快感に襲われたのだ。
けれどこの感覚は、少しだけ覚えがある。リュドミナさんのキス責めで精液をお漏らしさせられた時に、どこか似ているのだ。

「ほらほらー。中からトントンしてあげるから、もっと良い声聞かせなよー」

「んお゛ぉ゛あぁぁッッ!!」

あまりの快感で足腰に力が入らなくなり、体が崩れてしまいそう。なのに肉棒を握る手とアナルに突っ込まれたシャロリィの指が、俺の身体を無理やり立たせ続けていた。

ぐぽぐぽと、俺のアナルが穿るように犯される。反射的に括約筋が収縮することで、一層アナルの中を犯すシャロリィの指を強く意識させられてしまう。
理解が追い付かない快感に呻きながら視線を下げれば、ネイルアートでゴテゴテに盛り付けられた細い指が肉棒をいやらしくシゴいていた。

にゅこにゅこ、にゅこにゅこ……。
シャロリィの派手な爪は女性の手であることを強く認識させ、それが羞恥と被虐心を刺激してくる。しかも尿道口、裏筋など、急所を驚くほど的確に刺激してくるので、視覚効果も合わさってとてつもなく気持ち良い。

――限界だった。

「イぐっ! もうっ! イぐぅっ!!」

尻の奥から広がる快感が波紋のように全身へと広がり、しゅこしゅこシごかれる竿の根本が勝手に震え出す。自分では止めることが出来ない爆発的な絶頂。その予感に、体がビクッと硬直した。

「いいよ。ほら、出せ。ケツマンコ犯されながら射精しなっ!」

「イ゛ぐぅぅぅッッ!!」

中から押し出されるように、煮え滾った精液がついにびゅくぅ、びゅくぅっと飛び出してしまった。
しかもそれが止まらない。シャロリィの指がアナルの中を穿るたび、無理やり精液が押し出されてしまうのだ。

「い゛ぎぃ゛ぃ゛ッッ!!」

ガチガチと奥歯が鳴るほど強烈な絶頂に、俺の視界は真っ白になっていた。
精液を受け止めるため肉棒に被せられたコンドームが、どんどん重たくなっていくのが分かる。

「うわすっご。どんだけ出すんだよ」

量の多さをシャロリィにあざ笑われながら最後の一滴がピュッと押し出されたところで、ようやく俺の身体からガクッと力が抜け落ちた。荒くなった呼吸をはぁはぁと繰り返しながら正面に目を向ければ、冷えっ冷えの瞳が俺を見つめていて、秒で賢者タイムだ。

「なるほど」

なにがっ!?
なにがなるほどなんっすかっ!?

ルクレイアの真意は分からないが、分からないのがマジで怖い。
けれど俺にとって碌な事じゃないんだろうなと思いつつ、ニコニコと搾精スタンプを押すシャロリィの姿を横目で眺める俺なのだった。

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