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66話 追体験の目的 #

俺を壁際に追い詰めたルクレイアは、くるりと背中を向けると身体を前に倒し、後背位の態勢になっていた。
股間に押し付けられた彼女のお尻は、衣服越しでもむちっとしていて堪らない。ルクレイアはそのままくるくるお尻を回し、肉棒を圧迫しながら、俺の情欲を煽って来ていた。

「ま、待ってくれルクレイア……っ」

このままではすぐに勃起させられ、なし崩し的に搾り取られてしまう。
そう危機感を抱いて彼女を止めようとする俺は、肩越しに振り返ったルクレイアの瞳に射抜かれた。

「嫌、ですか?」

「い、嫌なわけじゃないんだけど……」

「けど?」

「体力が……な? 分かるだろ?」

正直に言えば、俺だってルクレイアとの行為は嬉しい。様々な女性とエロいことが出来てしまう状況だけど、やはりルクレイアとアルムブルムさんは特別な存在なのだ。
けど昼に二回搾精された上に夜もルクレイアに搾られていては、とても体力が持つとは思えないじゃんね。
だからそう伝えたつもりなのだが……。

「大丈夫です。誠は動かなくても結構ですので」

全然伝わってなかった。
俺の抵抗を無視し、ルクレイアのお尻が上下に動き出してしまう。

「んくぅ……っ」

強く圧迫してくる彼女のお尻が、俺の身体を壁に擦り付けるように上下に動く。
すりすり、すりすり……。
目の前で揺れるメイド尻が官能的すぎて、抵抗する意思が摩り下ろされていくようだ。

ルクレイアのお尻が、上から下へ、下から上へ。
俺の身体を持ち上げそうなほど押し付けられているから、逃げることすら出来ない。
まるで尻に犯されているかのようだった。

「ル、ルクレイア……っ」

それでもなんとか止めさせようと、尻に手を伸ばす。
だがむっちりした柔尻の感触がスカート越しに伝わり、力が抜けてしまった。

だって気持ち良い……。
自分からこの快感を手放すなんて、そんなこと出来るわけないじゃないか……。

そんな俺の心の機微を敏感に感じ取り、夜空を思わせる藍色の髪をかき上げながら、ルクレイアが振り返っていた。

「固く、なっておりますよ?」

知ってる。
衣服越しの焦れったい快感でも、俺の肉棒はきっちり反応しているのだ。

「本当は、誠も喜んでいるのではないですか?」

大喜びです。
でもそれを認めるわけにはいかない。認めたら最後、そのままルクレイアと最後まですることになるのは目に見えているのだから。

「ダ、ダメだ……。次の休みまで待ってくれ……っ」

女王様から命じられた搾精には、週に一回休みが与えられている。ちん休日だ。
本来ならおちんぽ様をゆっくり休ませてあげる日だけど、休みを返上してルクレイアを抱くことにはなんの異論もない。むしろ望んでいる。

「だから……な?」

「けれど誠のおちんぽ様は、今にも出しそうなほど固く大きくなっております。本当に止めてしまってよろしいのですか?」

「い、いいっ。いいから……っ」

話ながらも、ルクレイアの尻コキは続行されたままだった。
完全に固くなった肉棒がズボンに形を浮き上がらせており、それが彼女の尻肉に圧し潰されながら、擦り上げられているのだ。

正直すげぇ気持ち良い。
だからこそ、早く止めさせなければならない。これ以上昂らされてしまったら、このもどかしい快感に我慢が出来なくなり、俺は自らパンツを下ろしてしまいそうだから。

「……と、言われましても。側付きメイドとして、誠が辛そうにしているのを見過ごすことはできません」

「つ、辛そう……?」

「はい。本当は、パンツを脱ぎたいのではありませんか? 露出したおちんぽ様を、わたしのお尻に直接擦り付けたいのでは?」

ぐ……っ。
やめろ……っ。
想像させるな……っ。

「きっとご満足いただけると思いますよ。すべすべで、むっちりした柔らかい尻肉の割れ目に、誠のおちんぽ様をむにゅっと挟むのです。そしてにゅこにゅこ……。わたしが淫乱にお尻を振って、シゴきあげて差し上げるのですから」

「んぁ……っ!」

想像させられたことで肉棒がグンッと硬さを増してしまい、ルクレイアの尻を一層強く感じてしまった。
しかし彼女が少しお尻の位置を調整すると、肉棒がちょうどお尻の割れ目に導かれる。
本来ならルクレイアが言った通り、最高の尻コキが味わえる位置。
けれど衣服越しではもどかしが募るばかりで、むしろ快感から遠ざけられてしまうのだ。

「ルクレイア……っ」

「はい?」

ぐぅ……っ。
分かってるくせにっ!

振り返りながら首を傾げた彼女だが、その瞳は明らかに嗜虐の色を灯しているのだ。

こうなってしまったら、もうルクレイアの手の平である。
このもどかしさを解消しようと思ったら、彼女に懇願しなければならないのだから。

「た……たのむ……っ」

「何がでしょう?」

「分かってる、だろ……っ」

「申し訳ございません。側付きとしてまだ日が浅いゆえ、誠の真意を汲みかねます」

すりすり、すりすり……。

ルクレイアのスカートと俺のズボンが激しく擦れ、衣擦れの音がやけに響いて聞こえていた。
彼女はより大胆に尻を動かし始めているから、摩擦熱で股間が熱くなるほどである。

けれどちんぽは焦らされたままだ。
どれだけ激しい尻コキでも、衣服の上からでは射精感にすら届かない。

もどかしさに脳が焼かれた俺は、もう白旗を上げざるを得なかった。

「お願いだ……っ。ちんぽを出させてくれっ。直接シて欲しいんだっ」

俺の懇願を聞き届け、ようやくルクレイアの動きが止まってくれた。
上体を起こしながら振り返った彼女は満足そうに目元を緩め、俺の股間に手を伸ばしてくる。

「かしこまりました」

ジーっとファスナーを下ろして肉棒を取り出したルクレイアは、俺と向かい合ったまま肉棒を跨ぐと、きゅっと太ももを閉じてしまった。

「んぁあ……っ!?」

突然やってきた直接の性感に、俺は呻くことしかできない。
だって生だ。ルクレイアの生太ももだ。
引き締まっているのに女性らしい柔らかさを失わない素晴らしい太もも。挟まれた肉棒はさっきまで焦らされていたこともあり、歓喜にビクンと跳ね上がってしまう。

「確か次はこれで良かったのですよね?」

彼女の言葉で、ようやく俺はその真意に気づいた。
そうか。
ルクレイアが言ってた追体験ってこういうことか。
お城の人にされた搾精を、もう一度ルクレイアで行うと……。

そこにどんな意味があるのか分からないが、とにかく彼女はそういうつもりらしい。
真正面を向き合った体勢で、ルクレイアが距離を詰めてくる。

もちろん俺に逃げ場はない。
ぴたっと身体を密着させた彼女は俺の両腕を頭上で固定させると、ゆっくり腰を前後させ始めていた。
太ももコキが始まったのだ。

「くぉ……っ、ルク、レイア……っ」

壁に押し付けられて両手の自由を奪われた俺は、まるで蝶の標本である。
ルクレイアの思うがままに感じさせられ、一切抵抗が出来ない。

「やはり誠はこういう方が好きなのですね。無理やりされるの、お好きなのでしょう?」

反論する気も起きなかった。
実際この体勢になっただけで俺のちんぽは限界まで固くなってしまっているし、なにより心が彼女に屈服したがっている。この美しいメイドに身を任せ、気持ち良くして欲しいと思ってしまっているのだ。

俺が否定しないことを肯定と受け止めた彼女は、嗜虐の色を強くした瞳で俺を見つめながら、腰の動きを速めていく。
ぱん、ぱん、ぱん、ぱん……。
太ももでシゴかれる肉棒が嬉し涙を零し始め、彼女の太ももを汚していく。だんだん動きもスムーズになってきていた。

「んぁっ、くっ、んんっ」

ヤバいっ!
気持ち良すぎるっ!

頭がボーっとし始め、自然とルクレイアの瞳に視線が吸い寄せられた。
なんせ鼻が触れそうなほど近くで、美しいメイドが見つめてきているのだ。目を逸らすことも出来なくなってしまう。

すると――

「んちゅぅ……ん……んむぅ……」

突然ルクレイアが口づけをしてきた。
貪るように唇を重ね、すぐさま舌を絡めあう濃厚なディープキス。一瞬で俺の理性が吹き飛ばされてしまう。

「はむぅ……ちゅ……まこと……」

一心不乱に口付けを求められ、必死に俺もそれに応える。伸ばした舌をれろれろと擦り付け合い、唾液を交換するほど深い口づけは、あまりの気持ち良さに頭が真っ白になるほどだ。
薄く目を開くと、どんどんキスに没頭していくルクレイアが、普段無表情とは思えないほど顔を蕩けさせていた。そのことに俺も興奮を掻き立てられ、さらに口付けが深くなっていく。

「むちゅぅっ、んんっ、ふぁぁっ、まことっ、んむっ、んちゅるぅ……っ」

昂れば昂るほど俺の腕を拘束している彼女の力が強まり、腰の動きも激しさを増していく。
まるで「絶対逃がさない」と宣言されているような態度が、俺の被虐心をくすぐって仕方ない。

「ルク、レイアぁ……んむぅ……、もう……っ、んんぁ……っ」

きっと俺は、酷くだらしない顔になっていることだろう。
美し過ぎるルクレイアに腕を拘束され、密着した身体を擦り付けられ、貪るように口付けを交わしながら太ももコキされているのだから。

大量の先走りで濡れた太ももが、ぬちゅんぬちゅんといやらしい水音を立てている。
絹のように滑らかな彼女の素肌でシゴきあげられ、そろそろちんぽが限界だ。
荒くなった呼吸を口付けに混ぜ込み、俺は懇願するようにルクレイアを見つめる。

――もうイく……っ。

薄く瞼を開いた彼女も、きっとそれに気づいたのだろう。
ニコッと笑うとルクレイアは唇を離し……

「では、そろそろ寝ましょうか」

そう言って、俺から離れてしまったのだ。

「え、お、おいっ!? ルクレイアっ!?」

慌てて引き留めると、乱れた身嗜みを整えながら、ルクレイアがコテッと首を傾げる。

「はい? どうかなさいましたか?」

「い、いや、どうかっていうか……」

「はっきり言って頂かないと分かりません」

絶対分かってる。
ってか、分からないはずがない。
なのに藍色の髪のメイドは、平然とそう言ってのけたのだ。

なんて意地が悪いのだろうか……。
思わず恨み言を言いそうになるがグッと堪え、俺は言葉を続けた。

「もうちょっとでイきそうだから……」

「はい。承知しております。ですから止めたのです」

「んぇ……っ!? な、なんで……っ!?」

「誠がそう望んだのではないですか。体力的に辛いから止めてくれ、と。ですからわたしは『大丈夫です』とお伝えしたのですが」

あ……っ。
確かに言っていた。「体力が……な? 分かるだろ?」という俺に対し、ルクレイアは「大丈夫です」と。

なんてことだ……。
大丈夫ですって、射精まではさせないから大丈夫って意味だったのかよっ!

でも無理じゃん……っ。
ここまでしておいて今更止めるなんて、絶対無理っ!

「た、頼むよ……」

俺がそう言うと、ルクレイアの口が勝ち誇ったようにニヤッと吊り上がった。
完全にはめられたと理解するが、今更もう遅い。

「イかせてくれ……っ」

俺にはもう、我慢する余力が残されていないのだから。

「そうですか。誠はわたしにイかせて欲しいのですね?」

「あぁ。ルクレイアにイかせて欲しい」

「これは女王に命令された搾精ではないので無駄打ちになりますが、それでもよろしいのですか?」

「いいっ! 義務とかじゃなく、ルクレイアにシて欲しいんだっ!」

言った瞬間、俺は完全に理解した。この言葉を俺から引き出すため、わざとルクレイアは寸止めをしたのだと。
だって俺の懇願を聞いた彼女は、紅く染めた頬に手を当てているもの。無表情を崩し、喜悦に瞳を潤ませているんだもの。

あぁそうか。
だから追体験なんてしたのか。

義務で行った搾精行為を、義務ではなく俺が望んだ行為で上書きする。
そうすることでルクレイアとの行為だけが俺の中に強く刻み込まれるって寸法だ。

……おや?
以前俺は彼女を「ツンデレ」と評したことがあるが、これ……ヤンデレに片足突っ込んでね?

なんとなく危機感を抱いていた俺は再び詰め寄ってきたルクレイアにより、いつの間にか壁際の定位置に追い込まれていた。
さっきと同じ体勢だけど、一か所だけ違う。彼女はスカートの中で少しだけショーツを下ろし、俺の肉棒を直接ヴァギナに擦り付けてきたのだ。

「ん……」

控え目な喘ぎ声は、俺ではなくルクレイアから漏れたもの。
情欲の証を滴らせた秘裂に肉棒を押し付けたルクレイアは、下ろしかけていたショーツを再び持ち上げ、完全にちんぽを挟んでしまっていた。

「ではシて差し上げましょうか。先ほどの続き」

潤んだ瞳で言いながら、彼女の唇が近づいてくる。
ちゅっ、と重なる温かさ。それはすぐに激しく混じり合い、同時にルクレイアの腰も動き始めていた。

――ぬちゅぬちゅ、にゅくにゅく……

恥丘を割り開くほど密着させられたまま、肉棒が秘裂に激しくシゴかれ始め、俺の身体がブルっと震えた。
待ち望んだ快感。いや、それ以上の気持ち良さに、一度落ち着いた射精感がすぐさま昇り始めてくる。

「まことっ、んっ、はむぅんっ、あっ、んんっ」

しかも今回は、ルクレイアも感じているらしい。
熱くなった竿が彼女の陰核を擦りあげ、重なった唇の間から甘い吐息が漏れ出ているのだ。

太ももコキというより、もはや素股に近い感触。当然俺も、快感に喉が震えてしまっている。

「ルク、レイアっ!」

「イきそうっ、ですかっ? いつでもっ、構いませんっ、からっ、んぁっ」

ルクレイアも余裕がなくなってきたのか、腕の拘束が緩んでいることに気づき、俺は彼女の手を振り払った。
一瞬だけ「あ……」とルクレイアの柳眉が悲しげに萎れてしまったが、俺が華奢な身体を強く抱き締めると、今度は嬉しそうに目元が垂れる。

「まことっ! んっ、んぁっ、まことっ!」

強く抱き締めながら深い口付けを交わしていると、互いに高まっていくのが分かった。
濡れ濡れのおまんこでぬちゅんぬちゅんシゴかれている肉棒はもう限界で、ビクビク細かく痙攣を始めている。

「ルクレイアっ! イくっ! 出るぞっ!」

「はいっ! まことっ、出してっ、下さいっ!」

「イくッ!!」

ぶるぶるっと身体が震えた瞬間、腰の奥で快感が爆発した。
ルクレイアのおまんこに擦り付けた亀頭から、絶頂の証がびゅくぅっ、びゅくぅっと飛び出していく。
腰が砕け、体が蕩けそうな射精感。その快楽を味わいながらルクレイアに唇を重ねると、幸せ過ぎて頭がバカになってしまいそうだ。

「んちゅぅ……ん……ぷはぁ……っ。ふふ。誠のあっついザーメン、たくさん出てますね」

吐き出された白濁を秘裂にぶっ掛けられながら、ルクレイアは嬉しそうに頬を緩める。見惚れてしまいそうなほど美しくて可愛らしい彼女に我慢出来ず、再び唇を重ねる俺なのだった。

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