巨乳キャラあつめました

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75話 幸せな日々

今日はちん休日だ。
これといって予定はないが、ラナナに頼んで大きなお風呂を使わせてもらうのも良いなぁ。
そんなことを考えていたのだけど、朝起きてみてそれが不可能であることに気づいた。

「怠い……」

もうね。身体が動かないわけっすよ。
全身の筋肉がストライキを起こしちゃってる。息子さんに至っては労基に駆け込みかねないほどだ。
なんせ昨日は昼に二回、夜に二回と、都合四連勤だもの。通常勤務ならいざ知らず、サキュバス相手の四連勤では無理もない。根本からポロっと取れていないだけ、息子さんは我慢強い方だろう。

サキュバスとの性行為に慣れた俺でも、一日四発はやはりきつかったのだ。
良い子のみんなは決して真似しちゃダメだぞ?

とまぁそんなわけで、すでに昼近いというのにベッドの中でゴロゴロしている俺なのだ。
ただし幸いなことに、なに一つとして不満のない環境である。だって部屋には、美人のメイドさんが二人もいらっしゃるんだから。ご飯を食べさせてもらったり、顔を拭いてもらったり、トイレはさすがに自分で行くが、肩を貸してもらったりと、至れり尽くせりである。
なんとなく、介護されてる気分だろうか。

「ごめんね誠くん。無理させちゃって……」

ベッドの上。
横たわる俺の隣に椅子を置いたアルムブルムさんは、申し訳なさそうに項垂れていた。
可愛い彼女にそんな顔をさせるわけにはいかない。
俺は努めて明るく元気を装う。

「大丈夫ですって。ちょっと寝てればすぐ元気になりますから。それに、アルムブルムさんの為なら無理の一つや二つどうってことありません」

「ありがと。でも、なるべく無理はさせたくないから。お城ならコレもあるしね」

そう言いながらアルムブルムさんが口に咥えたのはムーンシャインの果実だった。
夢渡りで生命エネルギーを得られなくなった彼女だが、ムーンシャインならそれをなんとか補うことが出来る。もっとも高価なものなので普通は手に入らないし、実際アルムブルムさんも食べるのは初めてだったらしい。

「ん~っ! 初めて食べたけどすっごく美味しいっ!」

率直な感想に、アルムブルムさんと椅子を並べた藍色髪のメイドが何故か胸を張っていた。

「そうでしょう? これを知らずにいるのは死んでいるのと同じです」

そしてパクパク。お城を破産させる勢いでルクレイアはムーンシャインを口に運ぶのである。遠慮という言葉は彼女の中に存在しないらしい。

ってか、それだけ食べてたら俺の精液なんて必要ないんじゃないか? 苦笑が零れてしまいそうだ。

「それは別腹ですので」

相変わらず鋭いルクレイアだった。

……。

結局今日は、大半をベッドの中で過ごしてしまった。
夜にはもう動けるようになっていたが、ルクレイアとアルムブルムさんが立ち代わり添い寝してくれるので、ベッドから出たくなくなったというのもある。
シャワーも介護付き……というか、一緒にどうでしょうとお誘いされたが、俺は丁重にお断りしておいた。

だってなぁ? さすがに我慢出来なくなるじゃん?
体力回復のために休んでるのに、一緒にシャワーなんて浴びたら体力を消耗するのは目に見えている。
まぁ三人でお風呂というのはちょっとどころじゃなく魅力的なので、いつか元気な時に実行しようと心に刻みつけておいたが。

そして就寝。
二台くっ付けてキングサイズとなったベッドの上、三人並んで眠るのだ。
ノルンとルクレイアに責められた日を思い出させる状況だが、当然そんなことにはならない。二人が争う必要なんてどこにもないんだから。

とはいえたっぷり休養をとった息子さんは、この状況に戦意を高揚させていらっしゃる。朝勃ちならぬ夜勃だ。
いざ出陣! 言わんばかりに布団を突き上げるものだから、二人に気づかれるのも当然だった。

「誠。誘い受けというやつですか?」

「ちげぇよっ! 別に誘ってないからっ!」

そう思われても仕方ないくらいの臨戦態勢だが、本当に誘ってるわけじゃないのだ。
ってか両側から最愛の美女二人に抱きすくめられてるんだから、こうなるのは仕方ない。そこんとこ是非ご理解頂きたい俺である。

「わたしは嬉しいけど、無理しちゃダメだからね?」

なら首元に顔を埋めるの止めて下さい。
甘い匂いを擦り付けて来るアルムブルムさんが、ちょっと恨めしいほどだ。

「とにかくっ! 今日は何もしないっ!」

「誠は犯されたがりなので、本気でそう言ってるのか犯して欲しくてそう言ってるのか判断が難しいところですね」

「なんでこういう時だけ鈍感なんだよっ。普段の鋭さどこいった!?」

「さて。どこでしょう?」

やんわり目元を緩めたあたり、ルクレイアも本気で言ってるわけじゃないらしい。
まったく。たちの悪いやつだ。

「ではこうしましょう。犯して欲しい時は「犯して下さい」っておねだりして下さい。そうすれば不幸な事故は防げますので」

「それ、お前が言われたいだけだろ……」

「言わないと犯してあげませんよ?」

ぐぬぅ……っ。
べ、別に犯して欲しいなんて思ってないけどルクレイアがそれを望むからたまには言ってあげようかな? って程度なんだからな! 誤解すんなよ!

なんて心の中でツンデレムーブをしていると、アルムブルムさんが少し拗ねたような声で囁いてきた。

「わたしだっていつでも待ってるんだよ? 愛してる、って言ってくれるの」

どうやら彼女の中で「愛してる」と「犯して下さい」は同義語らしい。
いやあながち間違いでも……ないのか?
甘ったるい空間に、言語力まで溶けてしまいそうな今日この頃だった。

……。

そんな感じで始まった三人の同棲生活はとても幸せな毎日で、まさに充実していると言える日々だ。
その分色々疲れることも多いけど、決して悪いものではない。

それに二人は思う存分甘えてくるが、俺から言い出さない限り行為は我慢してくれていた。俺の体力に気を使ってくれていることに申し訳なさは感じるが、こればっかりは仕方ないだろう。せめてちん休み日は、二人纏めて可愛がりたいと思う。

ということで、今日も日課である搾精のため俺は城内を歩いていた。
搾精目的を考えればなるべく多くの人に搾精されなければならないので、同じところばかり巡るわけにもいかないのが難しいところ。今日は東側でまだ行ってない場所に行ってみようと足を伸ばしていた。

すると歩き出してすぐ

「今日の搾精はお済ですか?」

声を掛けられ顔を向けると、真っ白いドレスに身を包んだ清楚な女性がお供を引き連れやって来た。ローレンシア女王様だ。

「今日はまだですね。というか、まだお昼前ですし」

答えに若干嫌味が混ざってしまったのには理由がある。
実はこのやりとり、毎日行われているのだ。

もちろんお城に女王様がいらっしゃるのは当たり前のことなのだが、これだけ広大なお城だというのに、どうにもエンカウント率が高すぎる。いつの間にか俺は呪われた装備をしているんじゃないかと疑うほどだ。

そしてこの後のやりとりも毎度お馴染み。

『それはいけませんね。搾精は誠さんにしか出来ない大切なお勤めなのですから、お願い致しますよ?』
『はい。申し訳ありません』
『搾精は大切です。大切なのですよ』
『かしこまりました。すぐに済ませて来ますので失礼致します』

まぁ国民を憂う女王様の優しさと情熱は素晴らしいと思うし、俺も協力したいと思ってはいるのだけど、こう毎日毎日急かされるとちょっと辟易してしまう。なんとなく「宿題はやったのっ!?」と母親に叱られる日々を想起だろうか。これからやろうと思ってたのに今のでやる気なくなっちゃったよ症候群である。

なので顔にこそ出さないものの、この後のやり取りを思って心がズンと重くなってしまった俺なのだが、今日はいつもと少し違った。

「そうですね。でしたらまだ時間もあることですし、ティータイムでも致しましょう?」

なんと女王様からのナンパである。
へい彼女。お茶しない?
そんな軽いノリでローレンシア様が腕を掴んできたのだ。
そしてあれよあれよと言う間に庭へ連れ出され、周囲のメイドたちによりティータイムの準備が整えられていく。

「たまにはお庭でお茶を飲むのも良いものでしょう?」

生憎と太陽はないけど、月明かりで飲むお茶というのもなかなか乙なものである。
薄ぼんやりとしたキャンドルライトの灯りに、ローレンシア様が着る純白のドレスが浮かび上がり、幻想的な美しさを演出していた。

周囲にはメイドさんたちも控えているが、一歩下がって暗がりと同化しているため、二人きりでデートしているような感覚だ。美しい女王様にやんわり微笑まれると、思わずドキッとしてしまう。

「それで、本日の搾精はお済になりました?」

だというのに、会話の内容がさっきの焼き直しでげんなりしてしまった。
それ、さっき答えたばかりじゃん。
それからずっと一緒にいたのに、どのタイミングで搾精するというのか。まさかローレンシア様、もうボケていらっしゃる?

とはいえ、そんなことを口に出すわけにもいかない。
毎日顔を合わせているから、今日は確認したのかどうか忘れてしまっただけかもしれないしな。

「いえ、まだです。申し訳ありません」

「そうですか」

俺が答えるとカチャっと音を立て、ローレンシア様はカップを置いた。
そして真っ直ぐ俺を見据え

「ところで、今日の搾精はお済になりましたか?」

まいった……。
なんかホラー映画に迷い込んだ気分になってきたぞ……。

思わず「まだですってば!」と怒鳴りそうになってしまったところで、しかし俺はフッと思い出していた。
そういえば、以前もこんなことがあったなぁ、と。

あの時はエルルシーに搾精される場面をもっと見せなければ、みたいなことを何度も繰り返していて俺は彼女の真意を測りかねていたのだけど、結局「今ヤりたいっ!」ってことを超遠回しに言われていただけだった。

……あれ?
ってことは、ひょっとして今もそうなのか?

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