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優喜の恋人になってほしいと優兎に頼まれた、数日後の夕方。
予定していた來嶋家への夕食お呼ばれの時間帯を迎えた新太は、部屋で自分の身なりを最終チェックしていた。

「清潔感のある私服、よし。髪型よし、歯磨きよし。念のためティッシュとハンカチもよし」

隣の家に行くだけなので鞄などはもっていかない。
財布とスマホ、それから家の鍵だけはちゃんと持っているのを確認して、緊張しながら家を出る。
隣の家へのほんの短い道のりが、とても長く感じる。
これから、憧れのグラドル・YUKIに会える。來嶋優喜に、認知してもらえる。
そう思うだけで勃起しそうで、新太は自分が会った瞬間射精してしまうのではないかとすら思っていた。
けどそれはまずい。
なにせ、これは來嶋優喜の恋人になれる大チャンスなのだ。
好意を隠さなくていいと優兎は言っていたが、出会いがしらから勃起するような人間が好かれるとは思えない。

「冷静にいこう、冷静に……大学の教授の顔を思い出せばいい」

油断すると期待感から勃起しそうになるのを、禿頭の教授の顔を思い出して沈める。
なんならちょっと沈み過ぎたが、これから興奮するのを考えるとこのくらいでいいだろうと、新太は最後の数歩を勧めて來嶋家の入り口に立った。
そして冷静さが途切れないうちに、インターホンを押した。

『はーい』

インターホンから響いた声は優兎のものだ。
いきなり優喜が出てこなかったことに安堵しながら、新太は声をかける。

「間地新太です。約束の時間なので、来ました」

『ああ、新太くん! ちょっと待っててね』

ぷちっ、と通話が切れて、数秒、ドアの奥から足音がして、扉が開かれる。
まずは優兎にちゃんと挨拶して、それからおそらく待っているであろう優喜にも、落ち着いて挨拶を――と考えていた新太だったが、その考えはあっけなく打ち砕かれることになる。
なぜなら。

「いらっしゃ~いっ。へぇ~、キミがママが言ってたお隣さんかぁ」

出てきたのは、ショートカット女性・優兎……ではなかった。
艶やかなロングヘア。
優兎ほどではないものの、平均を大きく上回ったサイズのバスト。
優兎よりもしなやかに引き締まった肢体。
どこか強気な瞳が驚く新太のことを捉える。その快活な笑みは、新太の心を魅了してやまない。
何度抜いたかわからない、憧れのグラドル・YUKIがそこには立っていた。

「ゆ、YUKI……さん……?」

「うん、あたしが來嶋優喜。ママから聞いてるんだよね、名前。
それとも……ファンのキミにはグラビアアイドルのYUKIって言った方がいいのかな?
半年以上前だけど、イベント来てくれてたよね?」

「お、覚えてるんですかっ?」

「そりゃね~。あたし、仕事干され気味だからイベントなんてめったにできないし。
それに……キミはなーんか、目に留まったっていうか?
年下で来てる子、キミだけだったしね」

ほぁ、と感動のあまり新太は変な声を漏らしてしまう。
憧れのグラドルに認知されていた。まさかそんなことがあり得るのかと、心臓がうるさいほどに高鳴る。
しかもこれから、母親である優兎公認の下恋人になれるのかもしれないのだ。
もはやこれは運命で結ばれていると言っても過言ではないのでは――なんて若干トリップキメていると、目の前の優喜が心配そうに顔を覗き込んでくる。

「おーい、大丈夫? 目、あたしのこと見えてる?」

「ひゃいっ!? だ、だだ、ダメですよ優喜さんっ、そんな近づいたらっ」

「え、なんで?」

「死……死にます……俺が」

「死っ?」

「き、緊張と興奮で……死……」

ちょっと距離を離し胸を抑える新太に、驚いた様子で目を見開く優喜。
だが、すぐにその表情を崩して、声を出して笑い始める。

「っぷ……あは、あははは! 死ぬって、もー、大げさだなぁ」

「いやいや、大げさじゃなくって!」

「それは大変。けどさ、あたしはグラビアアイドルなわけだし、『悩殺』できたらそれはそれで嬉しいとか思っちゃうんだよねぇ……?」

にんまりと、いたずらっぽく笑って、優喜は新太ににじり寄ってくる。
蛇に睨まれたカエル、推しに見つめられたファン。
その綺麗な顔に見つめられて、見入ってしまって動きを止めた新太のことを、優喜は正面から勢いよく抱きしめた。

「はい、捕まえたっ」

「っは、っひ、っひ、っひぅ……っ!?」

「ほらほら、これから末永いお付き合いになるかもしれないんだから、このくらいで緊張してたらダメだよー。落ち着いて、ゆっくり深呼吸深呼吸。あ、おっぱいの谷間の空気でも吸う?」

「しっ……死ぬ……ます……っ」

ややラフな格好をしているせいで露わになっている胸元に新太の顔が引き寄せられそうになるが、命の危険を感じた新太はぎりぎりでその誘惑に耐えた。
だが、それでも、心臓が張り裂けそうなほどに興奮している。
抱き留められて、力が入らなくなってしまった体のあちこちが、憧れのグラドルに触れている。家の中だからか、ハーフパンツにキャミソール、パーカーと完全に部屋着の雰囲気で肌の露出も多い。
少しでも動いたら、手のひらで直に優喜の肌の感触を堪能できるだろう。
そうでなくてもほっぺたは鎖骨と上乳あたりに擦り付けてしまって、すべすべの感触に膝が震える。
しかも、優喜の体からは優兎とも違ういいニオイがした。
別に首元なんて、においを感じさせるようなものが発生する部分でもないだろうに。
どこか性欲を刺激する優兎のにおいよりもストレートに、新太の中の優喜への好意を増幅させるよな、いいニオイ。
それに、新太は思わず、勃起したペニスを隠すように腰を引けさせながらつぶやいた。

「YUKIさん……すごい好きです……ずっとファンでした……」

「~~~~っ♪ あはぁ……っ♪ ありがとう!
あたしもキミのこと、すっごく好きになれそうかも。
……あ、そうだ、名前聞いてなかった。なんていうの?」

何か浮かんだ感情をかみしめるように漏れる声を抑えながら、優喜は名を訪ねてくる。
そういえば名乗る前に抱きしめられたのかと、今更ながらすごいことをされたなぁと思いつつ、新太はおずおずと名乗る。

「け、間地……間地新太です……」

「じゃあ新太くんね。ささ、新太くん、お部屋へご案内~」

「あの、すいません、ちょっと待ってもらってもいいですか?」

抱きしめから解放された新太は、しかし立てなくなっていた。
股間のナニが勃っているせいで、立てなくなっていた。

「腰ぬけちゃったんで、しばらく待ってくれると……」

「ありゃ。ごめんね、まさか立てなくなるとは」

「い、いえ。ハグしてもらったのはすごい嬉しかったので……一生忘れないです、今起こったこと」

「ふふ……じゃあ、ファンサービス大成功かな?
あ、でも勘違いしないでね? こんなファンサービス、新太くんにしかしたことないからね?
特別です、特別」

だからヒミツね、と立てた人差し指を口元にあてる優喜。
悪戯っぽくはにかむその仕草もとんでもなく可愛くて、新太はもう五分は立ち上がれそうにないと、しゃがみこんで新太の回復を待ってくれている優喜を見ながら思ったのだった。

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