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優喜との初対面、そして優兎との刺激的な食後を過ごした後……
新太は優喜とちょくちょく部屋で遊ぶ関係になっていた。

今日もまた優喜と遊ぶ約束をした新太は、大学が終わった後、來嶋家へと出向いていた。
どうも優兎は仕事に出ているらしく、扉を開くとさっそく優喜に出迎えられる。

「いらっしゃーい。今日も遊びに来てくれてありがと」

「い、いえ。優喜さんと遊べるなら他の予定ぶっちぎってでも来ますよ!」

「あはは、嬉しいけど友達とかなくしそうだからほどほどにしときなよ? んじゃ、いこっか」

相変わらずラフな格好の優喜に連れられて、リビングへ。
最初は優喜の部屋で遊ぼうと誘われたのだが、新太の精神が持たなそうなので初めて遊びに来た時に断った。
流石に極度の緊張と興奮で死亡しましたなんてことになったら情けなさすぎる。
ただ、優喜の方もあまり新太に負担をかけないようにと気を遣ってくれているらしく、何度か遊びに来ているが、初めて対面したときのようにいきなりハグしてくるような積極さは見せなかった。

もちろん、直に触れ合うことが無くても、ラフな部屋着姿だけで新太は毎日のオカズには困らないような状態なのだが。
とにもかくにも、二人きりの空気にも少しだけ慣れてきた状態で、今日も新太は優喜と遊び始める。
優喜はパズルゲームとアクションゲームが好きらしく、最初はとりあえずパズルゲームで対戦するとすでに暗黙の了解が出来上がっている。
三十センチほど間を空けて座り、リビングに設置された画面に向かう。優喜も気合十分だったが、それは新太も同じだった。

「今日こそは一回くらい勝ちますよ」

「ふふふ~、それはどうかなぁ? まだまだ負けないよ?」

挑発的な笑みを浮かべる優喜。ここ数日で分かったことだが、優喜はめちゃくちゃパズルゲームが強かった。
アクションゲームは新太と同じくらいの腕前なのだが、パズルゲームに関しては特殊ルールでも使わない限りまず歯が立たない。
とはいえ流石に、いい加減一勝くらいはしてみたい。
弱くて飽きられても嫌だし――と思いながら、新太はさっそくゲームに臨む。
ただ、正攻法で勝てるともあまり思っていないので、コントローラーを操作しながら優喜の気を逸らすように言葉を投げかけた。

「ところで、優喜さん、お母さん……優兎さんってなんのお仕事してるんですか?
何度か遊びに来た時、平日は結構な確率で家に居ないみたいですけど」

「んー、たしかエステティシャンだったかな?
結婚するときに一度は辞めたらしいんだけど、パパが亡くなってから週四くらいでまた働き始めたって」

「失礼かもしれないですけど、お父さんはいつ頃……?」

「ああ、大分前だよ? あたしが生まれてすぐとか。
だから正直、あたしはお父さんの顔とか全然覚えてないんだよね」

気を逸らすための質問だったが、新太の方の気が少しそれてしまった。
一方優喜のゲームコントロールは完ぺきで、新太の方に邪魔ブロックを送ったりしつつ、次々とパズルを消化していく。
そろそろ負けそうと思いつつも踏ん張っていた新太だが、今度は優喜の方が、お返しとばかりに質問をぶつけてくる。

「ところでさ、新太くんって」

「は、はい? 今、あの、負けそうで余裕ないんですが……っ」

「ママにあたしの『彼氏候補』として連れてこられてたり、しない?」

へ、と不意を突いた質問に思わず新太はボタンを押す手を止めた。
瞬間、ぎりぎりで踏ん張っていた均衡は一気に崩れ、三秒もしないうちに優喜側勝利の表示がテレビ画面にされる。
ただ、優喜は勝ったことを特に喜ぶ様子もなく、少しだけ新たに身を寄せて、顔を覗き込んできた。

「ね、そうでしょ? 当たりじゃない?」

「な……なんでそう思うんですか?」

「ん~、ママって結構前から、あたしに恋人とか作ったらー、って結構言ってたからさ。
わざわざ夕食に呼んだりしたのは、そういう思惑があったからかなって」

優兎は優喜にそんな話をしていたのか、と新太は推測の原因に納得する。
そこまで聞いているのならば、新太としても隠しておく理由は特にないなと思った。

「その通りです。俺は、優兎さんに優喜さんの恋人になってほしいと頼まれてます」

「やっぱり」

そっかぁ、とちょっとどこか寂し気に言う優喜。
ただ、新太の言葉には続きがある。
もしかしたら嫌われてしまうかもしれない情報ではあるが。それを伝えないのは、良くないと思ったから、言う。
どうせ優兎にはもう言ってあるのだ。いずれ知ることだろうと、新太は少し、喉を震わせてから話し始めた。

「でも、そもそも俺が隣の家に住み始めたのは別に理由があります」

「え? お母さんが目をつけて隣に引っ越させてきたんじゃなかったの?」

「流石に優兎さんもそこまではしないですって。
俺……実は……優喜さんのイベントに行ったあと、その後を追いかけて……この家に住んでるって、知ったんです」

恐る恐る新太が言うと、流石に優喜も少し驚いた様子だった。
その表情を見て、新太は反射的に頭を下げた。

「すいません! 俺、元々地方に暮らしてて……!
優喜さんのイベント、初めて来て、舞い上がっちゃって、たまたま出てくるところに居合わせたから……ストーカー、してしまって」

「ああ……ごめんごめん、驚いたけど怒ってはないからいいよ。
別に、それで悪いことしたわけじゃないでしょ?
脅迫が届いたとか、変な手紙が届いたとかも、あの後なかったし」

「そういうことはしてないです」

……のぞき見とオナニーはしたけど、という言葉は飲み込んだ。
それを言ったら本気で嫌われるんじゃないかと、新太も流石に恐れがあって言えなかった。
いずれ言えたらいいなと思いながら、新太は続きを白状していく。

「それで、たまたま今住んでるアパートが入居者募集してるのも見つけて、その日のうちに大学入学したら住むからとっておいてくれって言ったんです」

「すごい行動力だね」

「近くに住んでれば優喜さんと接点持てるかなって……気持ち悪いファンですいません」

再び謝ると、『謝りすぎ』とからからと優喜は楽しそうに笑った。
特に悪く思われている様子が無くて、新太は少しだけ安堵するが、気は抜けない。

「それで……その」

「うん? どしたの、改まって。あ、まだなにか隠してることあるとか」

「いや、一応悪いことしたかなっていうのは……そのくらいで」

言葉につまりそうだったが、どうにか隠す。怪しむような優喜の半眼から目を背け、新太は尋ねた。

「俺、優喜さんの恋人候補ってことで、居てもいいですか……?」

緊張でぬるりとしたいやな質感の手汗をかくのを感じながら、それでも聞く。
だって、新太は優喜のことが好きだから。初めて見た時からずっと。
ストーカーしてしまったのだって――本気で優喜と付き合いたいと思ったからだ。
だから新太は、できれば、このまま仲良くなっていきたい。
頼む、と心の中で強く願いながらうつむき気味に返事を待っていると、返ってきたのは優喜の軽い返事だった。

「ん、いいよ、別に」

「い……いいんですかっ?」

「だって、正直に話してくれたし。家の住所晒したりしたわけでもないでしょ?」

「してないです!」

「ならいいって、悪いことしたって思ってるみたいだしさ。
まー、あたし、恋人云々はあんまりよくわかんないから、新太くんはなかなか恋人になれなくてモヤモヤしちゃうかもだけど」

優喜は飾り気のない、素直な笑顔を浮かべて、コントローラーを掲げて言う。

「一緒にゲームする友達とか、今までいなかったからさ。
新太くんが良かったら、気長に付き合ってほしいな。こっちからお願いしたいくらい」

「は……はいっ! お願いします!」

「あはは、元気いいー。んじゃ、もっかいしよっか? 次も負かしちゃうからね~?」

「負けませんよ、俺も」

憂いも断って、気合十分、二人で再びゲームを始める。
時々距離感の近くなる優喜にドキドキしたり、ちょっと勃起してしまったりしながらも、新太は健全に優喜と仲良くなっていったのだった。

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