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「ふー……疲れるな……」

私は額に浮かんだ汗をぬぐい、腰に手をあててそう呟いた。
七穂様から仕事を勝ち取った先日。
私が任されたのは、この迷い家で暮らす動物たちの世話である。
ここには、お邪魔した時に見かけた馬とニワトリが飼育されていた。
ニワトリはともかく、馬はどういう役割があるのだろうか……。
まあ、それは考えるべきことではない。
私は、ただ任された仕事を完璧にこなすのみだ。
もちろん、最初は世話のせの字もわからないくらいだったので、七穂様に手取り足取り教えていただきながら、慣れない手つきで作業をしていた。
馬やニワトリたちは、そんな見知らぬ人間がおっかなびっくり作業していると暴れたりするかと思っていたのだが、驚くほど大人しく、むしろ私に協力してくれさえしているようだった。
やはり、この迷い家という特殊な場所で飼われている以上、その動物もまた特殊なのかもしれない。
厩舎の中を掃除して、藁を変えたりし、最後に馬の身体をブラッシングしてやる。

「本当に大人しいなぁ。私からすると感謝しかないが」

馬は一切抵抗することも暴れることもなく、私にされるがままになっていた。
ブラッシングだって、七穂様に比べればろくにできていないであろうにもかかわらず、大人しく受けてくれている。
顔の近くに行くと、鼻を寄せてくる。
馬って可愛いんだな……。

「よし、終わり」

すでに、ニワトリの方の世話は終えている。
馬の世話も終えて、私の仕事は一段落と言ったところだ。
まだ七穂様が起きてもいない朝なのだが、早朝よりも早い時間からやっているので、労働時間としてはそこそこのものだろう。
まだ迷い家の庭には霧のような靄がかかっているが、静けさと合わさって神聖さがにじみ出ている。
身体を動かしていたからまったく平気だが、本当なら少し肌寒さを感じるくらいの気温だった。

「さて、どうしようか……」

とりあえず、汗もかいたしこのままだと七穂様に対して失礼になるだろうか?
朝から風呂に入るのもなんだし、温かいタオルで身体を拭うくらいのことはした方がいいかもしれない。
その後は……朝ごはんを用意するのはどうだろうか?
あ、でも、以前それをしたら、七穂様が露骨に拗ねたからなぁ……。
私の世話をしているということが嬉しいのか、本当に甲斐甲斐しく甘やかしてくれる。
それに、実際不慣れな私の料理よりも七穂様の料理の方が圧倒的に美味しいしな……。
……掃除でもしようか。
この迷い家は立派な造りだし、その分とても広いから。
不思議なことにあまり埃などは溜まっていないのだが、何もせずにボーっと七穂様が起きるのを待っているというのもあれだしな。
そんなことを考え、片づけをして庭から家へと戻ろうとすると……。

「ん……?」

ちょこんと、霧に陰ができていた。
不思議に思って近づくと……そこには小さなウサギが行儀よく座っていた。

「……ウサギも飼育していたって言っていたか?」

七穂様の説明を思い出してみるが……馬とニワトリしか言われなかった。
もしかしたら、慣れない私のためにウサギのことは控えていたのかもしれない。
なるほど。それなら、このウサギはどこかにあるケージから逃げ出してきたのかもしれないな。

「おいで」

しゃがみ込んでちょいちょいと手を振ってみると、じっとこちらを大きな目で見上げてくるウサギ。
しばらく警戒するようにしていたが、ピョンピョンと跳ねて近づいてきた。
か、可愛い……!
やはり、この迷い家で飼われている動物なのだろう。
初対面の人間である私にも、割と無警戒に近づいてきてくれる。
確か、ウサギがたくさんいる島もあり、そこではウサギが人間に近づいてきてくれるらしいが、それは観光客が大勢行って餌をくれる存在だと認識されているからだろう。
迷い家にそんな人間が来られるはずもないので、このウサギはとても珍しい。

「よーしよし」

スッと手を伸ばしても、怯える様子を見せずにじっとその距離を保ったまま動かないウサギ。
頭に手を乗せて、ゆっくりと背中にかけて撫でる。
き、気持ちがいい……!
ふっわふわである。ふっわふわ。なにこの感触……。
私も気持ちがいいが、ウサギの方もそれなりに気に入ってくれたようで、頭をこすり付けるように手のひらに当ててくる。
ぐおおおお……! 可愛い……!
安易に可愛いと言う女子高生みたいな感想しか出てこない。
次第にウサギはごろりと転がり、私に向かってお腹を見せてきた。
なんていう無防備さ……。急所とも言える柔らかいお腹を私に見せてくれるほど、気を許してくれているのか……。
促されるままにお腹を優しく撫でれば、気持ちよさそうに身体を揺らしている。
うおおおお! 思わず鼻の穴が広がってしまうほど可愛い!
私が社会でもだえ苦しんでいた時に、もしこのウサギが家にいたら……もうちょっと頑張ることができたかもしれない。
……いや、ウサギの飼育費をねん出することもできなくなっていたか。
悲しい現実に打ちひしがれていると……。

「ん、どうした?」

くるりと身体を回転させて起き上がると、私に近づいてきてヒクヒクと鼻を動かす。
あ、そういえば……。
ごそごそとあさって出てきたのは、馬に食べさせようと思っていた人参だった。
そうか、これの匂いを嗅ぎつけたのか。
この迷い家には広い庭があり、その一角で野菜の栽培もおこなわれている。
この人参もそこから採れたもので、どれもこれもスーパーで買ったものより何倍も美味しいのだから、不思議なものである。

「食べるか?」

ある程度ウサギの小さな口でも食べやすいようにカットして差し出すと、カリカリと音を立てて齧りはじめた。
その仕草もまた可愛らしく、動物の餌付けをする人の気持ちが、今になってようやく分かった。

「ははっ。もう食べたのか? 早いなぁ」

あっという間に差し出されたニンジンを食べたウサギは、満足そうな雰囲気を醸し出していた。
そして、ぴょんとジャンプすると、私の膝の上に乗ってきたのであった。
ふおおお……! 温かいしフワフワだしで、私が馬鹿になってしまいそうである。
こんなに人懐こいのは、やはり普通のウサギではなく、迷い家のウサギなのだろう。
だとすると、どこかにケージがあるはずなのだが……せっかく私のところに飛び込んできてくれているので、このまま抱きかかえて探すとしようか。

「ふぁぁぁ……早いのう、お前様。もうちょっとゆっくりでもいいんじゃよ?」
「あ、おはようございます、七穂様」

障子を開けて縁側に出てきたのは、七穂様だった。
くしくしと目元をかいて、大きく欠伸をしている。
人によればだらしないという印象を受けるのだが、七穂様ほど美人だと『ちょっと好きのある綺麗な人』になるのだから、世の中はシビアである。
しかし、このウサギに負けないほど無防備で……寝相のためか、寝間着がはだけて豊満な乳房や陰毛の茂った陰部が見えてしまっている。
……ダメだぞ、私。流石にウサギを膝の上に乗せている状態で勃起するのは、人としてダメだ。

「ところで、七穂様。このウサギはどこで飼われていたんですか? 脱走しちゃったみたいなので、戻してあげたいんですが……」

何とか気を逸らそうと、ウサギのことを尋ねてみる。
この子をケージに戻す時間もあれば、股間も落ち着くだろう。
そう考えて尋ねてみたのだが、七穂様はキョトンとした表情で首を傾げた。

「む? ウサギ? そんなもの、飼っておらんぞ」
「えっ?」

……飼っていない?
じゃあ、このウサギはいったい……?
私は膝の上に乗っているふわふわの天使を見る。
野兎? この山に住んでいるのか? いや、確かに人の手が入っていない場所だったから、野生動物は豊富にいるのだろうが……。
私が悩んでいると、七穂様も膝の上にいるウサギに気づいたようで、ニヤリと笑った。

「ほう、珍しい顔じゃのう。もうお主が来るような時期か?」
「え、と……?」

ウサギに話しかけている、んだよな?
もしかして、このウサギは名物ウサギだったりするのだろうか?
この時期になると、迷い家にやってくるみたいな……。

「うん、そう。久しぶりだな、ななほ」
「えっ!?」

そう考えていると、幼い声が聞こえてきた驚愕する。
何よりも驚かされたのは、その声が私の膝から聞こえてきたということだ。
う、ウサギがしゃべったっ!?

「ぬぉっ!?」

ポフンと可愛らしい音と共に、膝の上に座っていたウサギから煙が溢れ出す。
いったいなにが!? 色々起きすぎてわからん!
目を白黒とさせていると……ぷにゅりという柔らかな感触が伝わってくる。
おかしいな。ウサギはふわふわした毛の感触だったのに、何故か七穂様と触れ合っている時のような感覚が……。

「初めましてだな」

煙が晴れると、そこには幼女がいた。
白髪を後ろで短いポニーテールにまとめている。
こちらをじっとのぞきこんでくる真っ赤な目は、七穂様を彷彿とさせる。
が、七穂様と比べると、前者は色々と感情が混じった瞳なのだが、この幼女は純真無垢というか、瞳に映るものしか宿していなかった。
ぷくりと少し膨れた頬や小さな唇などは、本当に子供らしい。
……で。問題は幼女とは思えないほどしっかりと発育した乳房とその綺麗な色の乳首が見えていることである。
それどころか、ツルツルの産毛すら生えていないぴったりと閉じた線の陰部まで見え……。
お尻も発育が良いようで、むにむにとした感触が幼女が動くたびに太ももに伝わってくる。
そんな初対面の幼女が、私の首の後ろに腕を回して抱き着き、至近距離から首を傾げてきている。
いや、とても可愛らしいのだが……な、何故全裸なんですか……?

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