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「こやつは桔梗。日本全国を跳び回っておるウサギじゃ」
「よろしくだ」
「あ、よろしくお願いします……」

迷い家の部屋で、テーブルを挟んで見合う私と桔梗様。
よっと手を上げてくれるところから、非常に接しやすい。
とても小さいので、いくつもの座布団を重ねて座高を合わせてくれている。
最初は全裸だったが、流石にそれはまずいので何とかしようとあれこれ言っていたら、桔梗様は何かしらの不思議な力で衣服を身に着けてくれた。
そう、バニーガール衣装を!
……いや、何でそれをチョイスされたのか。私にとっては永劫の謎になるかもしれない。
頭の上に付けたウサギ耳。その小さな体躯から考えると破格とも言えるほど実った乳房のせいで谷間も見えている。
ハイレグのような形なのでかなり股間に食い込んでいるし、あれ七穂様が着たら陰毛が見えてしまうのだろうなと思ってしまった。
ツルツルだった桔梗様だからこそ身に着けることができるものだ。
臀部には尻尾のポンポンがつけられている。
……確かに可愛らしい。可愛らしいのだが……この迷い家でバニーガールってとても違和感がある。
七穂様も私のうろたえた反応を見て、『なるほど、これがよいのじゃな』などと言っていたが……。
……楽しみと言えば楽しみである。

「で、こやつは一色 明人。妾の子じゃ」
「!?」

七穂様!? その紹介の仕方は少し間違っていると思うのですが……。

「あきひと……」

私の名前をポツリと呟く桔梗様。
どうにも舌足らずな発音なので、余計に彼女のことが幼く見えてしまう。
思わずほっこりするような可愛らしさだ。

「しかし、お主ここに来るのが少し早くないかの? 以前は百年前じゃろ?」

首を傾げる七穂様。
ひゃ、百年前って……。当たり前のように異次元の年数を言うので、苦笑いしてしまう。
七穂様の見た目から考えても、絶対に百年前はおかしい。
だが、この迷い家の家主ということを考えると……やはり、普通の人間とは違うということなんだろうな。
とくに、桔梗様なんて子供の見た目をされているのだから、百年も生きているとは到底思えなかった。
彼女もまた、七穂様と同じく不思議な存在だと言うことだろう。

「うん。何となく」
「そうか、なんとなくか」

七穂様にあわせるように首を傾げて言う桔梗様に、七穂様はうっすらと笑う。
しかし、七歩様も何だか嬉しそうだ。
迷い家に来る数少ない友人が、この桔梗様なのだろうが……その友人と顔を合わせることができて、嬉しいのだろう。
私はついぞ経験することはなかったが、旧友と会って話をするというのは、とても楽しいものなのだろうな。
さて、こうして百年ぶりの再会なのだから、私などがいたら邪魔者以外のなにものでもないだろう。

「お茶を用意しますね」

是非二人には親交を温めてもらいたい。
それに、私のことを気にせず、二人だけでできる会話も楽しんでもらいたい。
そう思ってお茶を注ぎに行こうとすると……。

「あきひと、大丈夫。私のやつがあるから」
「え?」

そう言って桔梗様が取り出したのは……大きなヒョウタンのような酒瓶だった。
え? いきなりお酒飲むんですか?
お茶はいいのかと、七穂様に視線を向ける。

「おお、お前様。良い良い。ここの茶より、桔梗の持つ神酒の方が絶品じゃからな」

ペロリと艶めかしく唇を舐める七穂様。
よっぽど桔梗様の持っているお酒が好きなようだ。
しかし、お神酒って……もう完全にあれですよね。神様的なあれですよね。
だからと言って、怖いとかいうのはないのだが……。
礼儀はしっかりしておこうと、改めて思うのであった。

「呑兵衛には上げないぞ。……でも、今日は上げるぞ」
「ほほう? 珍しいの。いつも少量しかくれんのに」

目を丸くする七穂様。
以前までは桔梗様が来たとき、あまりお神酒をいただくことはできなかったようだ。
そこで、桔梗様は何故か私の方をじっと見て……。

「うん。今日は特別だから」

特別……。迷い家の住人が一人増えたお祝いという意味だろうか?
それなら、凄く嬉しい。

「む? まあ、何だか知らんがもらえるのであればもらおう。ほれ、お前様も来い。今日は飲み会じゃ!」

ニコニコとしながら私を抱き寄せる七穂様。
飲み会かぁ……。とりあえず、今日はおつまみなどを用意するのは私がやろう。
七穂様と桔梗様には、二人で楽しく飲みながら話をしてほしいしな。
私はそう考えながら、おつまみの準備に向かうのであった。

ふわふわとした頭の感覚があった。
どうやら、私も少し酔っているようだ。
おつまみを作ったりということをしていたので、あまりいただかなかったのだが……度数はかなりのものがあったのだろう。
久しぶりに友人と会えたということもあってか、七穂様のお神酒を飲むペースは非常に速かった。
その結果……。

「あぁ、七穂様。そんなあられもない姿で寝るとダメですよ。お友達もいらしているのに……」
「くかー」

私に抱き着きながらぐっすりと眠りこけてしまう七穂様の姿があったのであった。
着物がはだけて柔らかいものが当たってしまっているのだが……もちろん、我慢である。
酔い潰れた女性に手を出すなんて、ここが特殊な場所であるということを差し引いてもあり得ない。
それが、大恩ある人だとなれば、なおさらだ。
軽くゆすって覚醒を促すのだが、残念ながら起きてくれる様子はない。
まあ、高い度数のお酒をあれだけのペースで飲んでいれば、さもあらんという感じだ。

「すみません、桔梗様」
「全然構わない。少量でもいつも酔っているから、気にしない」

私の対面に座っている桔梗様は、多少頬が赤くなっているものの、その目はトロンと蕩けていることもなくしっかりとした話し方だった。
どう考えても桔梗様の方がお酒に弱そうなのだが……人は見た目に寄らないものである。
彼女も七穂様と同じかそれ以上に飲んでいたのだが、まだ平気そうだ。
たくさん積み重ねた座布団の上に、両足をパタパタさせながら座っている。
……バニーガール姿だから、何とも珍妙である。

「あきひとは酔っていない。美味しくなかった?」
「まさか! 今まで飲んだお酒の中で、一番美味しかったですよ!」
「よかった。残念だけど、まあいいか」

残念……? その言葉に首を傾げるが……しかし、本当に美味しかったので、桔梗様には感謝しかない。

「とりあえず、七穂様を布団に寝かせてきますね。すみません」

七穂様の身体をお姫様抱っこで持ち上げ、布団が敷かれてある部屋へと向かう。
……まあ、私にあてがわれている部屋なのだが。
性処理係として、毎日私の部屋にやってくる七穂様のお相手をしているので、もはや彼女の寝る部屋と言えば私の部屋になっている。
それに、七穂様の許可なく彼女の部屋に入るというのもはばかられた。
もしかしたら、私のような一般人が近づいただけでもとんでもない被害が出るようなものもあるかもしれない。
先ほどの百年前の会話を平然としていたことを考えると、なおさらであった。
というわけで、申し訳なく思いつつも私の布団で我慢してもらうことにした。
優しく寝かせて、上から布団をかける。

「くふふっ……こりゃ。桔梗のおる前ではいかんぞ♡」

いったいどのような夢を見ているのだろうか。
ご満悦といった表情を浮かべている彼女は、とても愛らしいのだが……。

「終わった?」
「あ、はい」

ひょっこりと障子から顔をのぞかせたのは、桔梗様だった。
さて、七穂様が寝てしまった今、彼女のお相手をしなければならないのは私だ。
とはいえ、桔梗様が私などでは退屈も潰せないだろうし……。

「桔梗様もお休みになりますか?」
「ううん。その前に、あきひとにお願いしたいことがあるんだ」

泊まっていかれるのであれば、布団の用意をしなければと思っていたのだが、どうやら私に頼みたいことがあるらしい。

「なんですか? 何でもしますけど……」
「本当か? それはよかった……」

もちろん、私にできることであれば精一杯頑張るつもりだ。
七穂様のためにもなるし。
その返事を聞いた桔梗様は、無表情ながらホッとしたように雰囲気を和らげて、口を開いた。

「じゃあ、きいと交尾してくれ」
「…………え?」

私の口がふさがらなくなったのだが……。

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