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第3話:かっこいい女(処女&童貞喪失/精液膣内咀嚼)

「んー……、ちゅっ♡ おっはよ、春沢♡」
「おっ、お前なあ!? 昨日、あんなかっこいいこと言っておいて……!」
「あ? それはそれ、これはこれ、だろ? だって好きになってもらいてーもん」
「くっ……!」

───第三段階を終えた翌日。
シェラナリアが今日もマッチングを行うというので、その手伝いのために、まず俺達は保健室で合流することになった。
保健の先生は今日は留守らしいが、鍵は開けてくれていたようだ。
俺が一番にやって来て、続いて冴崎がやって来たのだが、出会い頭に唇にキスをされた。
昨日、ただ普通にあたしを好きになってもらいたいだけだとか何とか言っておいて、この有様である。
どこが普通だ、思いきり誘惑してるじゃないか。

冴崎はさらに、まるで追い打ちでもかけるかのように、俺を正面から抱きしめる。
背丈のせいで俺の顔はむぎゅっと谷間に埋まり、きっと俺を誘惑するためにわざとボタンを外したブラウスは、その勢いで簡単に下のブラと谷間を晒す。
ヒョウ柄の、いかにもギャルらしいブラと、長くI字型に伸びた谷間。
谷間のほくろが目の前にあり、昨日の第三段階を思い出してしまうかのような体勢のせいで、俺のペニスは緩く勃起を始めた。

「好きだぞ春沢ぁー……♡ ほら、もっと胸に顔埋めろ。あたしのにおい嗅げ」
「ちょ、ちょっと待っ……んむぎゅ」
「なあ春沢、正直に言ってみ? あたしにキスされて、こうやって抱きしめられてさ、昨日のこと思い出して、ちょっとはムラムラしてんだろ?」
「う……」
「はは、別に馬鹿にしたりしねーよ。……あたしさ、昨日家に帰ってから、馬鹿みてーにオナニーしたんだわ」
「お、オナニー……!」
「そう。オナニー。……春沢と全裸で抱き合った感触思い出しながら、そのまま気持ちいいセックスするとこ想像して、クリトリス擦りまくった……♡ おまんこは春沢のためにとっといてあるから、指は入れてねーよ……♡」
「そ、そんな気遣いはいいって……! ……な、何回もしたのか?」
「ああ、何回もした♡ 何回もイった♡ なっっがいおちんちんで、おまんこ奥まで突かれてるとこ想像したら、セックスしたこともねーのにすぐイっちまってさ……♡ ベッドもシーツもぐっちゃぐちゃ、潮吹きしまくり……♡ 春沢の精液の味とにおいも思い出したら、おまんこの肉、愛液でくちゅくちゅのとろっとろ……♡ 好き好きって言いながら、マジイキした……♡」
「ごくっ……!」

既に俺のペニスは、どうにも隠しようがないくらいに勃起していた。
あの冴崎が俺を想ってオナニーして何度もイったなんて聞かされて、こうならない方がおかしい。
こうして抱きしめられていることで、肌と肌とで密着したあの柔らかい冴崎の身体の感触まで、はっきりと思い出してしまっている。
目の前のメスから紡がれる言葉に、ムラついてしょうがない。
目の前のメスの身体を貪りたくて、繁殖したくてしょうがない。
亀頭の先端からカウパーが漏れ出ている、トランクスが僅かにじわりと湿っていた。

俺が勃起していることは きっと冴崎はもう気付いているだろう。
だが冴崎はそれを指摘するでもなく、しかし俺を抱えたまま後ろの壁に寄りかかり、太い太ももで俺の身体を挟んできた。
服越しに俺の勃起ペニスが、冴崎のお腹を押した。
勃起させてるならあたしのお腹にくっつけとけと、そう言いたげに。

「だからさ、春沢の顔見たらキスしたくてたまらなくなった……♡ しょうがねーよな? 大好きな男を見かけたら、キスしたくなるんだもん……♡」
「そ、そうかもな」
「春沢はどうだったんだ? 昨日さ、帰った後にオナニーとかしなかったのか?」
「し……、した……! おっ、お前の身体思い出して、何回も……!」

言葉は、すぐに口から出た。
恥ずかしげもなく俺でオナニーしたことを語る冴崎に、まるでお返しでもするかのように、昨日したということを俺は素直に語った。
帰ってから鎮まることのない火照りを、思いきり吐き出した。
動画も漫画も同人誌もASMR使わない、ただの想像だけのオナニーで、冴崎とのキスと身体を思い出すだけで、ゼリーのように濃い精液が何度も出た。
あんなことは初めてだ。

「そっかー……、春沢もしたのか……♡ なあ、あたしでどんなこと想像した? 何を思い浮かべておちんちん扱いた?」
「で……でかい胸を揉みながら、ペニスで冴崎を後ろから、ぱんっぱんっ……て腰を打ち付けるとこ、想像してた」
「想像の中のあたしはなんて言ってた? なあ、なんて喘いでた?」
「きっ……、気持ちいいとか、もっとして……とか」
「いっぱい出たか? 想像の中のあたしにいっぱい射精したか? 精液、あたしにフェラされた時みたいに、びゅるびゅるびゅるって出た?」
「出た……、めっちゃ出た……! 冴崎の中にたっぷり出すとこ想像して、過去最高かってくらい何度も出した……!」
「そっかぁ……♡ ヤベー……、好きな男があたしでオナニーしたとか、めっちゃ興奮する……♡ 嬉しくて、頭ぽわぽわする……♡」
「お、俺も……だ」
「なあ春沢、最終段階しちまわねーか……?♡ きっとお互い最高の相性だしさ、最終段階して、恋人になって、幸せな子作りして、あたしらの赤ちゃん作って、補助金もついでにもらっちまおーぜ……♡」

子作り、冴崎と恋人になって幸せな子作り。
想像の中だけじゃなくて、実際に目の前の、極上のメスと子作りする。ああ、そうだ、そうできたらどれほど気持ちいいか。
もう誤魔化すことは出来ない、どんなに俺が苦手だろうが、冴崎は美人だし胸も大きいし尻もでかい安産型だ。
オスとして種付けしたくなる、きっと俺にとって最高の女の子だ。
相性がいいから、第二段階と第三段階で感じた快感など比にならないくらいの、文字通り飛ぶような快感をセックスで得られるだろうし、きっとお互いセックスを止められなくなってすぐに子供だって産まれるはずだ。

だが、そんな俺を抑え込んでいたのは、お前それでいいのかと叫ぶ理性だった。
性欲だけで冴崎を選んでいいのかよと、絶叫している。
俺の中に残っている、僅かばかりの良心なのかもしれない。

「……ごめん冴崎、それはまだ、まだだ」
「へえ?」
「昨日の今日だし、もうちょっと考えたいんだ。……俺、ただ流されるまま決めていいことじゃないって、そう思うから」
「はは、流されるままでいいのに。あたしの身体だけが目当てでも、春沢が彼氏になってくれればそれでいいぞ? 究極、イキモノの結婚と繁殖なんてそんなもんだろ。浮気さえしなけりゃ、あたしは別に構わない」
「そうはいかないだろ。……俺はそんな、なんていうか……、誠実じゃないのは嫌だ」
「……うん、だから好きだよ、春沢。お前が好き……」

そう言いながら、今度は俺の頬にキスをする。
キスを何回もしながら、そっと俺を離してくれた。

「まあ、まだ時間はあるし、ゆっくり考えろよ」
「あ、ありが……とう」
「でも海に行くのは決定な? ぜってー春沢と行くから。んで、水着見せびらかす」
「……わかった。それくらいならいつでも付き合うよ」
「はは。そん時には、彼氏彼女として行きてーけどな。……期待してるぜ?」

彼氏と、彼女か。
そうだな、素直にそう言える日が来ればいいんだが。
結局のところ、冴崎が俺のことを好きでいてくれても、俺は今のところ性欲という部分でしか冴崎を求めていない。
そんな状態で冴崎と付き合うとしたら、それは冴崎に対して失礼だ。
付き合う理由なんてそんなもんだろと、別のもう一人の俺が囁くが、そうだとしても今の俺は冴崎を選べない。

「……ん? なんだよ春沢、あたしを見つめて」
「あ、いや……」

その時だった───

「乳繰り合いは終わったか?」

急に保健室の扉がガラっと開いて、ずかずかとシェラナリアが入って来た。
突然のことに、俺はうっかり声を上げそうになってしまった。

「何やらイチャコラしてる声が聞こえたから、ちょっと外で待っててやったんだが……もういいのか?」
「はは、ンな気を遣わなくってもいいって。律儀な奴だな」
「こちらとしてもお前らがくっついてくれた方が都合がいいからな。政府も喜ぶし、邪魔をしてはもったいない。それに冴崎、実際早く入ってたら、お前は舌打ちしてただろう?」
「違ぇねーわ。指導官のくせに邪魔してんじゃねーよって言ってたかもな」
「ふっ……、私の昇給のチャンスをみすみす逃す必要もないってことだ」
「……っくく。あんたのそういうとこ、嫌いじゃないぜ。どーよ? 今度一緒にオケでも行かね?」
「そうだな、かなり前向きに考えておく」

少しだけ、優しげに微笑むシェラナリア。
冴崎と仲良さそうに遊ぶ計画を立てているが、そんな光景がどこか微笑ましいと思ってしまった。
やはり俺達よりもずっと長く生きているサキュバスとはいえ、見た目の通りに彼女もギャルなのだろう。
なんとなくだが、冴崎と波長が合っているようにも思える。

「さて、それじゃあ今日もマッチングを手伝ってもらうぞ。春沢、冴崎」
「わかった……!」
「ああ、あたしに任せとけって」

俺はほんの少しだけ、ふんっと鼻を鳴らして気合いを入れた。
それはマッチングのことだけではなく、冴崎に対してしっかりと答えを出さなくてはいけないなと、自分を奮起させる意味もあった。

───その日も、会場には多くの生徒が集まった。
といっても、今日新たに参加した生徒はそこまで多くなく、ほとんどが昨日参加したがいい結果が得られなかった生徒達だ。
相性計測は特に回数制限があるわけでもないので、いい人に巡り会うまで何度でも出来るというわけだ。

しかし、実際それを計測してみると、結果は昨日とほぼ同じ。
60%を超えるペアは片手で数えるほどもおらず、また今日はここまで、70%を超えるペアも出ていない。
再び俺は、俺と冴崎の出した数値の意味を考えさせられることになった。

俺は合間を見つけると、シェラナリアに許しを得てトイレに立った。
ついでに何か飲み物を口にしたかった。考えれば考えるほど深刻になるし、こういう時は一度気分転換をした方がいい。
ある程度マッチングは進んだようだし、少しゆっくりしても大丈夫だろう。
外もやたらと暑いし、こういう日は甘い炭酸水でシュワっとしたいところだ。

そう思ってトイレに向かおうとしたところで、俺は不意に後ろから声を掛けられた。

「……なあ、春沢雪和って……お前か?」
「え?」

振り向くとそこには、一人の男子生徒が立っていた。
冴崎と同じくらい背が高く、はだけたTシャツから覗く筋肉質の胸板は厚い。ガッチリした体型だ、ジムにでも通っているのだろうか。
同じ学年では見たことがない、体格的に下級生はあり得ない。おそらく上級生か。

「ちょい、顔貸してくれない?」
「あっ……、は、はい……」

睨み付けるような視線に、俺は反射的に頷いていた。
その男子生徒はついてこいとばかりに先を歩き、俺はその後ろを歩く。
テスト休み中だからただでさえ人のいない校舎の中、その中でもさらに人気のない方へと、そいつはどんどんと進む。
そして、屋上へ向かう踊り場で、不意に俺の方を振り向いた。
ここ、ということらしい。

「……お前さ、冴崎とどういう関係? 例のサキュバス作法で、相性良かったって聞いたんだけど」
「あっ……ええと、冴崎は俺の隣の席で……、なんかなし崩しにサキュバス作法のペアやることになって、それは計測した相性が良かったから……」
「どういう関係か聞いてんだけどさ。お前は冴崎の彼氏?」
「い、いや、違う……けど」
「じゃあ、降りてくれる?」
「え? 降りる?」
「サキュバス作法のペアを、だよ」
「は……?」
「相性が良かったからって、降りてしまえばペア解消だろ? 自分はあいつとは絶対無理とか言えば、いくら義務とか言ったって許してくれるだろ。なんせ俺達、まだ学生だし。将来のためとか言ってさ」
「はあ……!?」
「降りろって言ってるんだよ」

終始高圧的な物言い。
背が高いからってあからさまに俺を見下ろし、見下し、一方的な命令のような言葉を投げかける。
どういうことだ、どうしてこいつは俺に降りろなんて言うんだ。
いや、そもそもこいつは何なんだ。

「よ……、よくわかんないけど、あんた何なんだ、誰なんだ」
「ふー……っ。面倒だな。説明がいるのか?」
「いるだろ。どう考えたって」
「……冴崎が一年生の時だ、あいつは一時期テニス部にいたことがあったんだよ。俺はその時、先輩として冴崎を指導してた」

先輩としてってことは、やはりこいつは三年生か。
こっちを二年、下級生だと見下してるから、こんな風に高圧的なのか。

「そこで割と気が合って仲良くなったんだが、俺が告白したら嫌だって言ったんだ。これでもそこそこモテる方だったからな、驚いたけどまあそんなもんかってその時は思ってた。……でも日が経って、冴崎はどんどん綺麗に美人になっていってな。他の奴等は目が怖いっていうけど、むしろチャームポイントだろって。そんで再度アタックしようと思ったら、サキュバス作法でめちゃくちゃ相性のいい男が出来たって聞いてな」
「……だから俺をこんなとこに呼んだのか。それが俺であることを調べて」
「ってわけで、降りてくんない? お前さ、冴崎に釣り合わないよ」
「なっ……!?」
「ひ弱そうだし背は低いしオタクみたいなダサさだし。香水くらい付けたら?」
「ぐ……!」
「お前と付き合うより、俺と付き合った方が幸せになれるって。きっと俺と相性診断したら、高スコアも出るだろうし。てかさ、お前が降りてくんないと、相性診断もしてくれないだろ。邪魔なんだよな」

小馬鹿にしたように言いながら、腰を屈めて俺の顔を覗き込む。
そうすれば俺が引くだろうと思って、わざと顔を近づけやがる。

「とりま降りろ」
「……嫌だね」
「は?」
「ぜってー降りねーよ、先輩」

そう言って逆に、俺の方が顔を近づけた。
怖いだとか怯むだとか、そういった負の感情は消えていた。あまりにも一方的すぎる物言いに、ただただ怒りの感情が湧き上がって俺をそうさせていた。
気色悪いったらないが、もう少し近づけばキスでも出来そうな距離だ。

「あんたこそ冴崎の前から消えたらどうだ? とっくにフられたんだろ」
「は? は? 笑えんだけど。自分あいつと釣り合うとか思ってるわけ?」
「釣り合うとかじゃねーんだよ先輩。少なくとも俺が今ここで降りたら冴崎は怒る。俺に対して、なんで降りやがったんだってな。残念だけど、冴崎はこんな俺を好きって言ってくれたんだよ」
「っ……!?」
「背は無理かもしんないけど、格好も香水も後付けで何とかなるだろ。そんな小さいことより、今降りることで冴崎が怒るだろうってことの方が、よっぽど大ごとだ」
「お前……!」
「冴崎が求めてくれる以上、俺に降りる理由なんかねーんだよ。バーカ!」
「この野郎っ……!」

ぐわっと先輩の拳が振り上がり、俺は思わず目を閉じる。
頬か腹か、身体に衝撃がくるかと思ったが、それは来なかった。
おそるおそる目を開けると、振り上げられた先輩の拳は、いつの間に現れたのか、そこにいた冴崎がガッチリと掴んでいた。
冴崎は、怒りの表情で先輩を睨み付けている。

「……何してやがんだてめぇ!」

低く響くような怒鳴り声で、冴崎は先輩の胸ぐらを掴み上げると、そのまま後ろの壁にダンっと押し付けた。
もの凄い力だ。相当筋肉があるであろう彼を、ああも軽々と追いやるなんて。

「クソが……! てめぇ、春沢に何しようとしてやがった……!?」
「ち、ちっ……違うんだ冴崎。誤解だ。俺は……その、ふ、ふざけてただけで……!」
「ふざけてんのはてめぇだろうが! ……って、誰かと思えば、昔気まぐれで入ったテニス部の先輩様じゃねーか」

ギリリっと、冴崎はさらに彼の胸元を締め上げる。

「指導とか言ってさんっざあたしの身体触りまくったセクハラ野郎が、こんな場所に春沢連れ出して何してたんだよ。ああ? もしかしてあれか? あたしと春沢が相性が良かったっての聞きつけて、割って入ろうとでもしたのかよ」
「それは……っ」
「ははっ、図星かよ。顔に書いてあんぞ? セクハラしてフられたけど、クソ未練塗れで横恋慕しようとしましたってな!」
「ご、誤解なんだ! なあ冴崎、誤解だって……!」
「とっとと失せろよ、クソ先輩が。そんで二度とあたしと春沢の前に現れんな。……幸い、何の因果か例のサキュバス様と仲良くてな? ルール違反のクズ野郎に、お仕置きしてくれよって言っておくわ」
「ヒっ……!? わ、悪かった! 俺が悪かったから! な、なあ! それはやめてくれよ!」
「消えやがれクソが。そのツラ、もう二度と見たくねえ」

ぶんっと胸ぐらを掴んだ腕で、先輩を床に放り投げる。
先輩は、驚くほど無様にべちゃっと床に腰をつくと、慌ててその場から逃げ出した。

さすがに政府の役人、指導官でありしかも異世界のサキュバスであるシェラナリアに、こいつはサキュバス作法を意図的に妨害しましたなどと告げ口したら、彼もただでは済まないだろう。
そのまま本当に報告してやってもいいが、少なくともこちらで弱みを握っている以上、何もせずとも今後手は出してこないはずだ。

「……春沢!」

先輩が消えたのを見て、冴崎が俺をぎゅうっと抱きしめる。
一度抱きしめてから離して、俺の顔や身体に怪我が無いのを確認すると、もう一度ぎゅうっと抱きしめた。
ふわっと感じる冴崎の身体は、ただただ、温かかった。

「良かった……、春沢に何事もなくて、本当に良かった……!」
「……お前もトイレ休憩か?」
「ああ、流れが一段落したから、シェラナリアがお前もついでに行ってこいって。そしたら何か言い争いをしてる声が聞こえて、春沢の声で、それで……!」
「ははは……、耳がいいんだな。でも……助かったよ。お前に助けられたってのは、ちょっと情けないけど」
「馬鹿。そんなこと言ってる場合かよ。……なあ、あいつに何を言われたんだ?」
「そのまんま。冴崎とのペアを降りて、俺と代われって」
「クソが……! やっぱりじゃねーか……!」
「……断ったよ。冴崎が求めてくれる以上、俺に降りる理由は無いって」
「はは、そっか」
「ああ……」

───ああ。
そうか、降りる理由は無いのか。
冴崎が求めてくれるから? 俺を彼氏にしたいって?
そりゃそうだ、俺は冴崎と第三段階まで終えて、キスもして、気持ち良くなって、お互いがお互いをネタにしてオナニーまでしてるからな。

流されるまま答えを出すのが嫌だった。冴崎の身体が気に入ったみたいな風に、冴崎と恋人になるのが嫌だった。
だから答えを後回しにした。もっとよく考えて、誠実にありたいと思ったんだ。
でも、もし。
もしそれを、逆に考えたら?
つまり、身体の相性が良くて気持ちいいってだけで好きなのが、何が悪いんだ?
こうやって俺のことを助けてくれた、俺のことを心配してくれたかっこいい女に、好きと言ってはいけないのか?

これって、ただただ、ひたすらに俺の心の中の問題ってだけじゃないのかな。
俺は、冴崎が好きかどうかという答えを出す前に、答えが誠実かどうかを先に考えてしまっている。
どうして俺は好きを優先しないんだ?
苦手だったから? 苦手だったんだっけ?
でも、冴崎が苦手って、いったい何が苦手だったんだろうな?
今はもう、わからない。

俺は。
俺は、何をしてるんだろうな。
誠実って、好きって言う言わないじゃなくて、その先のことじゃないのか?
好きと言って、ずっと冴崎を好きでいられるのか。俺を守ってくれた冴崎に、俺が何をしてやれるのか。

今の俺の気持ちは?
とりあえず、とりあえずそれを言うって、誠実より何より大事なんじゃないのかな。
そうしなければ、冴崎は俺から離れていってしまわないか?
さっきみたいな奴に、冴崎が奪われてしまうんじゃないか?
俺が不甲斐ないせいで、答えを出さないせいで。
それは、それは絶対に嫌だ。
絶対に。

ああ。
ああ、なんだ。
答え、もう出てるじゃないか───

「……冴崎」
「あ? どうしたよ。どっか痛むのか?」
「好きだ」
「え……っ」
「……うん。違和感、感じない。好きだ、冴崎」
「ちょっ……、はは、どうしたんだよいきなり。……嬉しいけど」
「今の俺が思っている気持ちを、試しに言ったらどうなるかなって。そしたら、全く違和感を感じなかった。するっと言葉が出た」
「だからあたしのこと好きって? おいおい、実験台にすんなよ」
「ごめん、でもそうじゃないんだ。今、誠実とかどうとか抜きにして、俺が冴崎をどう思ってるかを素直に言葉にしようと思ったんだ。それが好き……で、違和感を感じなかったってことなんだ」
「……うん」
「あの先輩に言われて気付いたよ。俺が降りる理由なんか無いし、それに……冴崎があいつの物になるって考えたら、許せなかったんだと思う。だから俺、あいつに食ってかかったんだ」
「……うん。うん」
「だから好きだ……、冴崎。俺の恋人になって欲しい」
「……うん。なる。嬉しい。嬉しいよ、春沢」

ふと、冴崎が俺の顔に両手を添える。
俺は少しだけ、背伸びをした。

「なんか締まらないな、男がこうやって、女に向かって背伸びするとか」
「関係あんのか? 好きってことに」
「……無いな」
「だろ?」

二人で笑い合って、唇を重ねた。
舌も絡ませない、そっと触れた優しいキスだった。優しいキスを、一回、そしてもう一回。
そして俺達は離れると、また二人で笑い合った。

「……行こうぜ春沢。シェラナリアが待ってる」
「ああ。……あっ、そうだ思い出した」
「思い出した? 何をだ?」
「巨女の素敵な冒険、恋人になったからって貸しっぱなしは無しだからな? ちゃんと返せよ?」
「……っくく。わかったわかった」
「それと、冴崎」
「ああ」
「俺と最終段階、してくれるか?」
「あったり前だろ? ……お前がいい。春沢」

俺達は手を繋いで、シェラナリアが待つ体育館に戻った。
手を繋いで戻って来た俺達を見ると、彼女は楽しそうに、ニヤニヤと笑みを向けたのだった。

───その後も、俺達はマッチングを順調に進めた。
残念ながらその日、60%を超えたペアは少なかったが、どこか充実感があった。
そして俺達は後片付けをした後また保健室に戻ると、その場でシェラナリアに、サキュバス作法の最終段階の計測を申し出た。

「シェラナリア、俺、冴崎と最終段階するよ」
「あたしも異存なしだぜ。なんたって春沢は、もうあたしの彼氏だからな」
「……な、なんかこそばゆいな」
「なんっだよ、とっとと慣れろよ。キスすんぞ。んー……♡」
「ちょっ、始める前からヤろうとするな! おい!」
「ふっ……、そうか。決心してくれてありがたい。ただもう少しおとなしくしてくれると、こちらも話を進めやすいんだがな」

やれやれと肩を竦めながら言う、シェラナリア。
彼女は騒ぐ俺達を置いてベッドの方へ移動すると、シーツを整えてくれた。
俺はお前のせいだろと冴崎の脇腹を肘で軽く押すと、冴崎はむしろお前のせいだろと俺の脇腹を肘で突いてきた。結構痛かった。

「正直に言うと、第三段階から最終段階に向かう過程で相性度が下がることは、まずあり得ない。そもそもの相性度が高かったお前らなら、なおのことな。恋人にもなったのに、30%以上も下がるのは逆におかしいというわけだ。……つまり、これを終えた時点でお前らはサキュバス作法を終えたカップルとなり、妊娠と出産、即ち結婚が義務となる。覚悟は出来てるのか?」
「ああ、大丈夫。たぶん後悔はしない」
「たぶんって何だよ春沢、そこは絶対って言えよ」
「い、いや、なんとなく……」
「ばーか。そういうとこをバッチリ決めないでどーすんだよ」
「……なるほど、さっきから見ていれば、いい夫婦っぷりじゃないか。相性度が良かったのもわかる」

軽い言い合いに、笑顔を向けるシェラナリア。
友達が仲睦まじい風にしているのを、どこか幸せそうに見守っているかのような。

「それでは始めよう。最終段階、つがいに相応しいかどうかを見る、膣内精液咀嚼の儀だ。生ハメで膣内射精をして、吐き出された精液をなんやかんや……。……まあ、実際に子作りをして、身体の相性を最後まで見るということだ。あまり難しいことを考えず、ただただセックスの快感をたっぷり味わえばいい。計測はこっちで勝手にやる」
「わかった」

それだけ言って、俺は躊躇いも無く服を脱ぎ始めた。
俺だけじゃない、冴崎も。
お互い服を着ていることが、二人一緒に抱き合っていないことが、あまりにもどかしいと言わんばかりに。
俺達はベッドの傍で、お互いの視線はお互いの身体を見つめながら、服を脱いだ。

ぶるんっと飛び出る、既に勃起している俺のペニス。
亀頭は赤黒く腫れ上がり、あまりに膨れ上がりすぎたせいで、パンパンに張り詰めてテカテカと光っている。

冴崎はブラウスを脱ぎ、ブラを外す。
大きなブラから解き放たれた、大きめの乳輪と長く垂れ下がる巨乳。ふるんっと揺れる巨尻に、陰毛も無い股間。
綺麗で、肉付きのいい恋人の、そうだ、恋人の身体だ。

それに引き寄せられるように歩き出す俺だったが、俺が冴崎を抱き寄せる前に、俺は冴崎に抱きしめられていた。
相も変わらず、俺は冴崎の胸の谷間に、むぎゅっと顔を埋められていた。

「うう……♡ ヤれる、やっと春沢とセックス出来る……♡」
「ち、ちょっと……! 苦しいって、冴崎……!」
「だーめ……♡ だってもう春沢、あたしの彼氏だし♡ 離さねー……♡」
「……しょうがないな。俺だってもう冴崎は彼女だし、最終段階だし、手加減とかしないからな?」
「おう、やってみろ♡ 返り討ちにしてやっから♡」
「ははは……。ああ、ヤってみるか」

引き寄せられるように、唇を重ねる。
今度は触れるだけのキスじゃなくて、舌をねっとりと絡めた。ディープキスだった。
待ち焦がれたように俺の舌を絡め取る冴崎の舌は、もはや恋人になったから遠慮をしない、貪るような動きをしていた。

「あむ……♡ ちゅ♡ れるぅ……♡ ちゅっ♡ えるえるえる……♡ ちゅっ♡ はは……、彼氏のキスうっまぁ……♡ 唾液全部舐める……♡ ちゅっ♡ ぢゅっ♡」
「俺も……、俺も舐める。冴崎の舌、柔らかくて気持ちいい……。んっ」
「だろ? お前だけが味わえて、今後もずっとお前の物だぞ……♡ ちゅっ♡ はむっ♡ ……まったくよ、もっと早く彼氏になってりゃ、とっとと味わえたのに……♡ んー……、ちゅっ♡ ちゅ♡」
「でもサキュバス作法でここまで来れたからこそ、決心出来たわけだし。遅かったとか、俺はそうは思わない」
「なんだよ、あたしと早くヤりたくなかったのかよ。ちゅ♡ ちゅっ♡ れろぉ……♡ あたしは早く春沢とセックスしたくて、頭おかしくなりそうだったのに……♡」
「ははは……、ヤりたすぎかよ」
「うるっせ♡ お前だって同じ気持ちのくせに♡ ちゅっ♡ ちゅ♡」

軽口を叩き合いながら、ゆっくりとベッドに倒れ込む俺達。
しかしそんなヤりたい盛りの冴崎は、俺を仰向けにすると、覆い被さるように身体を乗せて来た。
大きく重い胸が俺の顔に乗せられ、口を塞ぐ。
冴崎の手が俺の手と恋人繋ぎをして、押さえ付ける。
太い太ももが俺の足を絡め取って、動きを封じる。
こいつはマジで俺のことを捕食しようとしてるんだなと思うと、しかし恐ろしさなんて湧きもせず、むしろ嬉しさがこみ上げてきた。
本当に、本当に冴崎は俺のことを、好きでいてくれるんだ。

「なんだよ春沢、ニヤニヤして。可愛いじゃねーか♡」
「んん……! は、はは、なんかこうされてるとさ、すげー愛情感じちゃって……嬉しくてさ」
「当たり前だ、どんだけこの時を待ってたと思ってんだよ……♡ 言ったろ、何回お前を想ってオナニーしたと思ってんだ♡」
「……うん、俺もだよ。言ったよな、俺も何度も冴崎を想像して射精したって」
「ばか♡ だったら早く告れ♡ ばーか♡ ちゅっ♡ ちゅ♡ ……処女でも頑張れるようにネットでめっちゃ見てフェラとか練習したし、初めてのセックスでも気持ち良くなれるように、性感帯とか勉強したんだからな♡」
「そ、そんなことまでしてたのか」
「ああ。でもさ、本能つーの? 作法してると身体が勝手に反応するんだ。ああ、こうすれば気持ちいいんだろうなって。……これ、気持ちいいだろ?」

不意に冴崎の指が俺の乳首に伸び、その先端を指の腹で弾き始めた。
しかも俺の身体が動かないように、逃がさないように体重をぐぐっと乗せて、文句を言わせないように唇もキスで塞ぐ。

「んっ……! んううぅっ……!」
「はは……♡ すっげ反応……♡ 全裸で抱き合ってた時、春沢の乳首ぷにって勃ってたからさ、女みたいに気持ちいいかなーって♡ ちゅっ♡ やっぱりじゃん、おちんちんもめっちゃ跳ねてるし♡ ……可愛い♡ ちゅぅ……♡」
「んんっ……! くそ、お前だって……!」

俺もお返しとばかりに、冴崎の物欲しそうに勃起する乳首を指で摘んで、コリコリと優しくこね上げた。
すると冴崎の口からは、信じられないくらいの甘い声が漏れる。

「んはぁ……っ♡」
「う、わ……。なんだよその声」
「ばーか……♡ 気持ちいいから出た声に決まってんだろ?♡ 好きな男に乳首弄られて、喘がない女なんかいんのかよ……♡」
「……好き? 俺のこと、好きなのか?」
「大好き……♡ 好きだぞ、春沢……♡ はは、そんなに自信ねーのかよ♡ じゃあ何度でも言ってやるよ♡ ……あたしは、冴崎綾乃は、春沢雪和が好きで……好きで、ファーストキスもあげて、今から処女もあげようとしてる……♡」
「う、うう……! 冴崎……!」
「……きっとこのまま、初めての妊娠と、結婚と、出産も、全部あげることになるんだろうな……♡ だから”雪和”も、全部あたしの……♡ ぜーんぶあたしがもらう……♡ 雪和の人生、全部あたしの……♡」
「っ……!」
「なあ、言ってくれよ。雪和も、あたしのこと……名前でさ」
「……”綾乃”……」
「っ……♡ 好き♡ 好き、雪和好き♡ ぜってー喰う♡ もう無理♡ 雪和はぜってー誰にも渡さねー……♡」

冴崎、綾乃の手が俺のペニスに伸び、竿を扱き始めた。
俺を気持ち良くさせようとしているのはもちろんだが、むしろもっと勃起させろ、子種を寄越せと、本能に突き動かされているかのような手の動き。
性格や体格に反して割と細くしなやかな指は、ペニスにしっとりと絡みついている。

俺もそれに触発されて、綾乃の股間に手を伸ばした。
綾乃は俺が触れやすいように少し足を広げると、膣から粘ついた、とろとろの愛液を漏らす。
指で膣に触れると、膣肉はぐずぐずにとろけていた。
愛液に塗れた柔らかめのグミのような、触れた瞬間にどろどろにとろけて、しかも粘膜が絡みついてくる。
すると指は吸い込まれるように、膣穴に飲み込まれていった。
しかしそれを、綾乃が俺の手を掴んで阻む。

「だーめ……♡ あたしのおまんこに指入れたらだめ……♡ あたしの処女、指が先に奪っていいのかよ……♡」
「……それは嫌だ。綾乃の処女は、俺のペニスで奪う」
「だろ?♡ このぶっとくてかっこいいおちんちんで、処女奪いたいだろ♡ ……あたしも早く童貞欲しい♡ 雪和の童貞喰いたい♡ なあ、お互いとろっとろのここをさ、いっぱいぬっぽぬっぽしようぜ……♡ こんな風に……♡」

俺の指に付着した、粘ついた愛液。
その指に、俺のカウパー腺液が付着した綾乃の指が、ぬるっと触れた。
ねちゃねちゃと音を立てながら、俺と綾乃の粘液が混ざり合う。
こうしたい、早くこうしたい、粘膜で触れ合いたい、粘液を混ぜ合わせたいと、俺達の息は次第に荒くなっていった。

「粘液くちょくちょさせて、セックスしようぜ……♡ な……?♡」
「ごっ……ごめん、もう、無理だ……! 綾乃とセックスしたい、子作りしたい……!」
「……あたしも♡ もう無理♡ 我慢しなくていいよな?♡ なあ、恋人同士の甘いセックスしようぜ……♡ ああ、したい♡ 絶対気持ちいい♡ わかる、こんなの絶対わかっちまう……♡」

譫言のように呟きながら、綾乃が騎乗位の体勢で馬乗りになる。
ペニスの裏筋に触れる、綾乃の柔らかい膣肉。とろとろの愛液で塗れたそれを感じて、俺は噴き出すようにカウパーを漏らす。

「なあおいシェラナリア、いいんだよな? あたしら、子作りしていいんだよな?」

きっと、最後に残った理性で、綾乃がシェラナリアに聞く。
シェラナリアは、いつの間にか隅の椅子に腰掛けてスマホを見ていた。相変わらず、なんというか、マイペースというか。
綾乃の言葉に気付いてこちらを見ると、彼女はフっと笑う。
好きにしろ、そう言いたげに。

「もうこうしてるだけでわかる♡ あたしと雪和、絶対相性いい♡ おちんちん触れた瞬間、おまんこ愛液止まんね♡」
「……綾乃。俺、絶対に責任取るから」
「ばーか♡ 当たり前♡ ……でも、嬉しいぞ雪和……♡」

綾乃が少しだけ腰を上げて、膝を起こしてM字開脚する。
膣口に亀頭の先端が当たっているのが、はっきりと見えた。
天に向かってそそり立つペニスは、手を添える必要も無いくらいで、綾乃はそれを見て余裕無く瞳をとろんっととろけさせた。

「入れた瞬間、イっちまうかも……♡ ごめんな雪和、お腹の上に潮吹きするかも……♡」
「いいよ別に。綾乃が気持ち良さそうにしてるとこ、見たい。……俺の方こそ、初めてだし、いきなり射精するかも……」
「ばーか、それこそ別にいいよ♡ ……あたしのおまんこでイってくれたら、それだけで嬉しいっての♡」
「うん……」
「だからぁ……、もう、ヤる……♡」

ぬぷ……♥

「あ、あっ……!? 入る、入っ……!」
「雪和と子作り、するぅ……っ♡」

に゛ゅるんっ♥

亀頭の先端が膣口に入ったと思った次の瞬間、俺のペニスはあっという間に綾乃の膣内に飲み込まれてしまった。
飲み込まれ、溶けた。
ペニスは、愛液でとろとろの、無数のむっちり襞が絡みつく膣内に入ったと思った時には、とろけて混ざり合ってしまった。
粘膜が粘膜に包まれて、境目が無くなる。
どこからが俺で、どこまでが綾乃なのか。
かろうじで亀頭の先端に感じる、こりこりとした感触は、これは綾乃の子宮口なのか。
何もわからないまま、俺は、綾乃は、お互いに撒き散らしていた。

「うあああああぁぁぁっ……!」
「ふあぁっ♡♡♡」

ぶびゅるるるるるるるるるるっ♥ ぶびゅっ♥ びゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅる♥ びゅるるるるるるるるるっ♥ びゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるっ♥

ぷしゃああああぁぁっ♥ ぷしっ♥ ぴゅるるるっ♥

童貞を失った瞬間に、最高相性の女の子の膣内にペニスが子種を撒き散らす。
処女を失った瞬間に、最高相性の男に子宮を突き上げられて潮を撒き散らす。

わかる、わかってしまった。身体でわからされてしまった。
身体の相性がいいということの意味、98%というとんでもない数値の意味。
こういうことなんだ。
初めてでお互いの性感帯なんてまだよくわからないのに、挿入した瞬間にお互いが絶頂してしまった。
性器の全てが性感帯に、絶頂のスイッチになってしまったかのようだった。
俺達の全身から漂うオスのにおいとメスのにおい、それが混じり合って、頭がおかしくなりそうだった。
いや、おかしくなって、バチバチと火花が散っている。
精液と一緒に、腰も思考も意識も全て吐き出してしまうかのような、オナニーとは比べものにならないほどの快感。
身体の相性がいい恋人とのセックス、子作りは、ここまで気持ちいいのか。
一瞬でわけがわからなくなるほどに、気持ちがいいのか。

こんなの、止められるわけがない。
補助金だとか何だとか、そんなのどうでもいい。綾乃を孕ませたい、俺の子供を産ませたい、産ませ続けたい。
ずっとずっと、命が続く限り子作りしたい───

「あああぁっ! あや、綾乃っ……! 綾乃おぉっ……!」
「んあ゛っ♡♡♡ あ゛……っ♡ こ、れぇっ……♡ 頭、飛ぶ……っ♡ い、いうううぅぅっっっ♡♡♡」

びゅるるるるるるるるるるっ♥ ぶびゅるるるるるるるるるるるるるっ♥ びゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるっ♥ びゅるるっ♥ びゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるっ♥

本能のままに膣内射精を続ける俺。
その射精を受けて、背を仰け反らせだぷんっと巨乳を弾ませる綾乃。
すると不意に、とろけあって感覚がおかしくなった俺のペニスを、きゅううぅっと綾乃の膣が締め上げた。
いや、食べている。
膣がもぐもぐと咀嚼するような動きでペニスを断続的に締め上げ、竿の根本から亀頭の先端まで精液を搾り出していた。

「綾乃、綾乃っ……! 気持ちいい……! 綾乃のおまんこ、気持ちいい……!」
「あ、あはは……♡ あたしもぉ……♡ ……すっげ、射精してる雪和の顔、めっちゃ可愛い……♡ 好き……♡ あたしで童貞失った雪和、可愛い……♡」
「お……お前こそ。俺で処女失った綾乃、綺麗……だ」
「雪和ぅ……♡」

ずんっとでかい尻に体重を乗せて、俺ともっと密着したいとおねだりする。そんな重さも、今は心地良い。
性器同士で思いきり密着しているのに、唇もそうしたいと、キスを繰り返す。
とろけて溶けてとろとろに消えたように思えたペニスは、けれども綾乃の吐息のような甘い喘ぎと尿道を通る精液の感覚で、確かにそこにあるのだと教えてくれた。

しかも、射精が終わったのに勃起が治まらない。
いつもなら射精したらすぐに萎えてしまうのに、ペニスはなおもいきり立って、このメスにもっと種付けさせろと叫んでいる。
このメスに、自分の子供を産ませろと叫んでいる。

───その時、ふとシェラナリアが横に立った。

「春沢、オスらしくたっぷり種付け射精しているか? 冴崎はその精液を、メスらしく膣内で咀嚼しているか? ……いや、そんなことは愚問だな、お前らのトロ顔とこの数値が物語っている」

そう言って彼女は、スマホの画面を見せてきた。
相性度計測を起動させたその画面には、99%と表示されている。

「おめでとう二人とも。お前らは、この政府少子化対策庁の特別指導官、シェラナリアが認めるところの繁殖相手と認定する。以降、お前らは結婚及び出産が義務化される。……良かったな」
「ははは……、そっか。俺達、これでもう政府公認のペアなのか……」
「はは、やったじゃん雪和……♡ あたしらもう、ずっと一緒だ……♡」
「どうやらお前らは、百万組に一組といったレベルでの、最高相性のペアだったようだな。99%というのは、もはや一心同体に等しい。……実際、もう感じているはずだ。挿入した瞬間に絶頂したようだが、離れたくはないだろう? より強く、もっと子作りをしたいと思うだろう?」

シェラナリアの言う通りだった。
射精したのに少しも萎えないペニス、同じように未だに精液を咀嚼するように蠢く、綾乃の膣内。
俺達の全身が飽くこともなく、お互いを求めていた。

「……今日はもう、綾乃と離れたくない。ずっとセックスしたい。正直、萎える気が全くしないんだ」
「奇遇なんだけど♡ あたしもさ、雪和ともう離れたくない……♡ おまんこからおちんちん抜きたくない……♡ ……赤ちゃん欲しい♡」
「あっ……? 綾乃、でもお前、おまんこから血が滲んで……」
「ああ? ……はは、処女膜の血かな? こんなのどーってことねーって……♡ そんなことより、子作りぃ……♡」

ぐりゅっ♥

「んぐっ!?」
「もっと粘膜擦ろうぜ……♡ ぐっちゃぐちゃのおちんちんとおまんこ、いっぱい擦り合ってさあ、パパとママになっちまおうぜー……♡」
「あ、あ゛っ……! あ、綾乃っ……!」

俺の手を再び押さえ付け、唇を貪りながら、腰を落としてグラインドさせる綾乃。
とろけたペニスが再びとろけそうになったところで、そんな綾乃をシェラナリアが何故か制止する。

「おいおい冴崎、待ってやれ。次は春沢にも主導権を握らせてやるんだ。……サキュバス作法は終わったが、お互いに初めて同士だ、気持ちいいセックスの練習はしないとな」

そう言って、シェラナリアはペニスを抜かないまま、綾乃を仰向けに寝かせ、俺のその上に覆い被さるようにした。
正常位の格好だ。

「春沢、そのまま腰を振って射精するんだ。……愛しい恋人なんだろう? たっぷり気持ち良くしてやって、お前も気持ち良くなれ」
「わ、わかった」

ぱんっ♥ ぱんっ♥ ぱんっ♥ ぱんっ♥

慣れない腰振り、動画で見たそれのように、見よう見まねで腰を打ち付ける。
俺の長いペニスが綾乃の膣に出入りして、ぐちゃぐちゃと凄い音を立てている。ほんのりと血と混ざり合った精液が、カリ首によって外にかき出された。
依然、とろけたような感覚のまま、俺はひたすら不器用に腰を振り続けた。

「雪和……♡」

不意に名前を呼ばれ、綾乃を見る。
はぁはぁと甘く息を吐きながら、とろけた瞳で俺を見つめて、手を伸ばしている。そんな綾乃の手が俺の首に巻き付いて引き寄せた。
恋人のとろけた顔に、俺の腰が自然に早くなる。
いけない、もう射精しそうだ。
囁くような喘ぎ声、だゆんっだゆんっと腰を振る度に揺れる巨乳、むっちりとした太ももが腰に巻き付いて俺の腰を逃がさない。

「引き抜いちゃ、だめ……♡ そのまま、出せ……♡」
「ち、違うんだ……! も、もう、出そうに、なってるんだっ……!」
「マジ……?♡ そんなにあたしが気持ちいいのか?♡」
「う、うんっ……! ごめ……!」
「……嬉し……♡」

はにかむような笑顔に、俺は暴発気味に射精していた。
とろけた顔、初めて見る綾乃の可愛い顔。
そんな綾乃が愛おしくて、孕ませたくて、一生俺の物にしたくて、そんな想いが精液となって尿道を駆け上がった。

「綾乃、綾乃ぉっ……!」

ぶびゅるるるるるるるるるっ♥ びゅるるるるるるるるるるるっ♥ びゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるっ♥ びゅるる♥ びゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅびゅるっ♥

「あ、あ、あ、あっ……! は、孕んで、孕んでくれ綾乃っ……! う、ううっ……!」
「孕む……♡ あたし、孕んでやる……♡ 雪和の赤ちゃん、孕む……♡ あ、あっ♡ 精液、熱っつ……♡ 子作り、気持ちー……♡」

ガッチリと俺の腰を太い脚で固定し、俺の背中を腕で引き寄せ、もっと奥に精液を寄越せとねだる。
俺はもはや綾乃にされるがまま、とろとろの膣内にとろとろの精液を放ち続けた。

びゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるびゅるっ♥ びゅるるるるるっ♥ ぶびゅるるるるるっ♥ びゅるびゅるびゅるびゅるっ♥

こんなの、止められるわけがない。
射精をしている最中なのに、次の射精をしたくてお腹の奥が疼いている。
綾乃も俺を離すつもりは無さそうだ、きっと俺と同じことを考えているのだろう。

「綾乃……、もう一回したい」
「まだ出してんじゃん♡ んあっ……♡ あー……♡ はは♡ 出しながら次の射精のこと考えてんのかよ♡ ……やっぱあたしら、相性最高だな♡」
「最高の繁殖相手……か」
「ああ、いっぱい繁殖しようぜー……♡ 雪和の子供、たくさん産みたい……♡」

射精しながら唇を重ねる。
キスハメ、噂には聞いていたけど、気持ち良くて頭がふわふわする。

「ふっ……、ちょっと面白い物を見せてやろう」

不意にシェラナリアが、そっと俺を起き上がらせる。
未だ射精を続けるペニスを膣内で暴れさせているが、それを綾乃のお腹の上から触れるかのように、そっと手をかざす。

すると、不思議なことが起こった。
綾乃のお腹が透けて、ピンク色の柔らかい粘膜と無数の襞、それを割り開いて挿入されているペニスが丸見えになった。

「膣内射精が見える、断面図の魔法だ。最近のギャルサキュバスの流行りでな? こちらの世界に来たサキュバスは、全員使えるぞ」

楽しそうに言うシェラナリアだったが、その声は俺と綾乃には届いていなかった。
透けて見える膣とペニス、子宮口の周囲に溜まったゼリーのような精液が、ごぽごぽと音を立てている。

ぶりゅりゅりゅっ……♥

次の瞬間、俺のペニスに押された精液が、それはまさに注射器のピストンのように、精液が子宮の中に音を立てて流れていった。
子宮口は美味しそうに精液をごくごくと飲み、子宮の中に精液がべちゃべちゃと溜まっていく。

もし、この子宮の中に卵子があったとしたら、こんな風に精液塗れになったら確実に受精するだろう。
俺は精子が卵子の幕を突き破る様を想像しながら、腰を僅かに動かしてさらに精液を奥に注ぎ込もうとしていた。

「すっげ……♡ あたしの子宮に雪和の精液がぶりゅぶりゅ入ってる……♡ はは、これ絶対妊娠する……♡ こんなことしてたら、絶対すぐボテ腹になる……♡」
「し、したい……! 俺の彼女、孕ませたい……!」
「なんだよ、もう彼氏ヅラか?♡ ……ま、彼氏だからいーけどよ♡」
「ごめん綾乃、もう一回……!」
「……いいけど、次はあたし♡ あたしが雪和のこと、喰う……♡ なあシェラナリア、この魔法、射精する時また掛けてくれよ」
「ふっ、特別サービスだぞ?」
「やった♡ んじゃ、あたしがまた騎乗位で……っと♡ ぱんっ、ぱんっと……♡ あー……、気持ちいい♡ 子作り気持ちいいよ、雪和ぅ……♡」
「あ、綾乃、綾乃っ……!」
「なあ、もう離れないでくっついちまおーぜ……♡ ぎゅって抱きついたまま紐で縛ってさ、ずーっと子作りすんの……♡」
「それ、いいな。ずっと綾乃と子作り……」
「はは♡ そのうちやっちまおーぜ……♡ ……あ゛っ♡ それ、それいい♡ 奥のとこぐりぐり、気持ち、いっ……♡♡」

ぐちゃぐちゃと部屋に響く、股間から響く粘液質の音。
俺達は何度も子作りを繰り返し、何度も射精と潮吹きを繰り返した。
日が暮れても、退校時刻ギリギリまでになっても、好き好きと言い合いながらセックスを続けた。
シェラナリアが、ここまで好相性だとちょっと羨ましいなと、ため息混じりにぼやいたくらいには。

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