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27: ひとりの女として(伍)

「雰囲気があってドキドキしますね……」

湯殿に設置された御帳台の第一印象はそれだった。
広さは3畳程度で、セックスをするためだけのスペースだと考えれば狭くも広くもない。中央にふたりは寝られる豪奢な布団が敷いてあり、四方は部屋を囲むように帳が下りていた。

(この垂れ絹がえっちぃんだよなあ……)

布が薄いから外の明るい気配が中まで透けてくる。それでも下りた帳が密室感を醸し出し、ここは肉棒と肉穴が交わるためだけのスペースだと俺に感じさせた。

「私も……胸が高鳴って……。殿方といっしょにここへ来たのは初めてですから……。ん……、体の奥が熱くなってきます……」

俺の腕の中で熟れた肉体を震わせる葛葉さん。そんな彼女に欲情しつつ、俺は菊文様の掛け布団をめくった。下から現れた、白い敷布団をちょいちょいと指差しし“お願い”する。

「四つん這いになってもらえますか? 後ろから葛葉さんに種付けしたい」
「っ……。……こう、でしょうか?」

卑猥なお願いに顔を赤らめる葛葉さんだったが、俺の望み通り四つん這いになってくれた。
高々と掲げられた牝尻に興奮しながら、男を迎え入れるように開いた女体へと迫る。が、ちょっとエロさが足りない。

「脚はもっと広めに。おまんことケツ穴を見せつけるように開いてください」
「っ……」

もじもじ、と尻を揺すって恥じらう葛葉さん。膝は肩幅に開かれており、今のままでもじゅうぶん後ろから貫ける。ただ俺は、葛葉さんにもっと恥ずかしい格好をさせたかった。牝穴と排泄口を俺へ見せつけるように下肢を開くどすけべな葛葉さんが見たいのだ。

「そうです、その調子……」

じっと反応を待っていると、観念したのか葛葉さんが脚を少しずつ開き始めた。むっちりと肉のついた太ももがハの字に描いていく。

「これで……、いかがでしょうか……?」
「うん、ケツ穴もはっきりと見えてるし、肉裂も中身まで見えてエロエロですね」
「いやっ……、言わないでぇ……」

卑猥な言葉で責めると葛葉さんは脚を閉じようとした。

「ダメですよ脚を閉じちゃ。ちゃんと開いて俺を誘ってくれないと種付けしてあげませんよ?」
「そんなっ……。んっ、史郎さんのいじわるっ……」

俺の脅しに、脚をハの字に直す葛葉さん。そして股をさらに開いていき、いやらしく張りつめた女尻を差し出してきた。淫らに開いたおまんこからトロリと蜜が垂れ、清潔な敷布団にえっちな水たまりを作る。

「さっき洗ったばかりなのにもう濡らしちゃって……。葛葉さんはほんとスケベだなあ……」

割れ目に指を宛てがい軽く擦るとヌチュヌチョと淫靡な水音が御帳台に響いた。

「んぁっ、あっ……! 史郎、さんっ……、そんなっ、されるとっ、切ない、ですっ……」
「でも葛葉さんの膣は悦んでますよ? ……ほら、指も簡単に入る」

火照りきったぬかるみに指を挿し込むと、じゅぷぷっと卑猥な音とともにあっさり呑み込まれてしまった。

「ふぁっ! あっ、指っ、入ってきてるっ、らめっ、くちゅくちゅしないれっ、らめれすっ、んんぅっ……!」
「抜こうにも葛葉さんのおまんこがきゅうきゅう締めつけて離してくれないんですよね。ほら、ちょっとでも抜こうとするとお肉がうねってまた指を呑み込んでいく……」
「あんっ、あっ、ふぁっ、指っ、らめっ、指じゃなくてっ、んぁっ、あっ……、史郎さんをっ、くださいっ……」
「指も俺の一部ですよ。……指じゃなくて何が欲しいんですか?」
「そ、それはっ……」
「早く言わないと指でイッちゃうことになりますよ?」

催促代わりに指を抜き挿しすると、「んふぅっ――!」と甘い鳴き声を上げながら葛葉さんはむちむちの尻肉をぴくんぴくんと震わせた。

「あっ、あんっ、おち、んちんっ、史郎さんのおちんちんがっ、ほしいんですっ……!」
「ちんぽを挿れるだけでいいんですか?」
「らめっ、あっ、んぁっ、らめれすっ、奥にっ、お汁いっぱいくださらないとっ、らめ、ですっ……!」
「精液を奥に注げば、それでいいんですか?」
「いやっ、いやぁっ……! 史郎さんのやや子っ、ほしいんれすっ……! ふぁっ、んぅっ……、種っ、仕込んでぇ……、史郎さんのおややができるまでっ、いっぱいそそいれくれないとっ、いやぁっ……!」
「うん……、俺もそうしたい、かな……」

葛葉さんの哀願に牡の本能が奮い立った。指を抜き、ぽっかりと開いた膣裂にバキバキに反り返ったちんぽを宛がう。

「史郎、さん……」

挿入準備に、と愛液を肉竿にまぶしていたら、葛葉さんが見返って宝玉のようなその赤い瞳を向けてきた。妖しいその輝きに、背筋がぞくり、と震える。

「何です……?」
「顕現しても、いいですか……?」

顕現――
狐耳と尻尾を生やした、種乞い狐としての本性を露わすること。
葛葉さんはそれを頑なに避けてきた。燐火もなかなか見せてくれなかったけど、口に出し話題にはしていた。葛葉さんはそれさえも避け、顕現を俺から遠ざけてきた。
それはひとえに、俺から精を根こそぎ搾り取って昇天させる――なんてことが起きないようにするため、だ。

「そりゃもちろん……。俺は葛葉さんたちに有りのままの姿を見せてほしいって思ってましたから……。でもなぜ急に……?」
「羨ましくなったんです……」ぽつり、と葛葉さんは言った。「燐火と月夜が本性を露わにし史郎さんに抱かれているのが本当に羨ましくて……。私もそうしたいって思って……。でも、ご迷惑をおかけしちゃいけないから……」
「ずっと自分の気持ちを抑え込んできたんですね」

こくり、と葛葉さんは頷いた。

「もし史郎さんが許してくれるのなら、私は……」
「許します。望んでください。もっと」
「史郎、さん……」
「我儘になっていいんですよ。葛葉さんは自分を律しすぎです。そりゃ両親を亡くし、自分の手で妹ふたりを育てていかないといけない状況でそうするのは難しかったと思いますし、重責を背負いきったのは偉いことです。でもふたりともちゃんと自分の足で立てるところまで来てるんですから、これまでのように我慢する必要はありません。それに、俺もいますから。望んでください、葛葉さんは葛葉さんの幸せを。姉ではなく――ひとりの女性として」
「ひとりの女として……。私も、幸せを望んでいいんでしょうか……?」
「もちろん。良いに決まってるじゃないですか」
「ありがとう、ございますっ……!」

肩を震わせる葛葉さん。その体が、一瞬だけ光った。眩しさに目をつむり、そして開いたときには――
ふさぁ。
一、二、三、四、五。金色
こんじき
に輝く五本の尻尾が目の前で翻っていた。その奥に見える葛葉さんの頭にも狐耳が生えている。

「葛葉さんの正体は五尾の狐だったんですね」
「はい……。母は九尾だったんですが、私にはまだそこまでの力がなくて……」

なるほど。ただ葛葉さんは謙遜気味だが、目の前でそよぐ五本の尻尾の存在感は中々だ。一本一本の大きさが燐火や月夜の尻尾に比べてもだいぶ大きい。

(そういや化け狐は尻尾が大きく、そしてその数が多いほど力が強いんだっけ。その伝が正しいなら葛葉さんはけっこうな実力者なんだろう。現世においそれと行けないのも判るな)

それはともかく――

「尻尾、撫でてみてもいいですか?」
「はい……。でも感じやすい部位ですから、優しく――んっ!」
「おー、すごい触り心地……。なめらかな毛が指の間をすり抜けていく感覚、イイですね……」
「はっ、んっ、史郎さんっ……、史郎、さんっ……!」
「どうしたんです、いきなり甘ったるい声だして。優しく撫でてるだけですけど、それでも感じてるんですか?」
「ふぁっ、ひゃ、んぅっ……! 顕現したら発情しちゃうんですっ……! 史郎さんになでなでされたらっ、んひゃっ、あっ、いっぱい感じちゃうっ……!」

愛欲に蕩けた紅の瞳が何かを訴えかけるように俺を見つめてくる。それだけにとどまらず、葛葉さんは腰を卑猥に動かし、熱く潤んだ秘裂を肉竿の上側にすりつけてきた。

「葛葉さんスケべすぎる……。潤みきった媚肉でちんぽスリスリされたら我慢できなくなっちゃいますよ……」
「我慢しないれっ……。あっ、ふぁっ……。は、早くっ、中にぃ……!」
「ペニス突っ込んで、子宮口をこつこつ叩いて、精液いっぱい注げばいいんですね?」
「そうれすっ……。孕むまで種付けしてっ、んっ、ぁっ……、私にっ……、史郎さんのおやや産ませてっ……、そしてっ……」
「そして……? 言ってください、葛葉さんの望みを……」
「っ……。その暁には私と……、私と、夫婦
めおと
に、なってっ……!」

夫婦
めおと
という言葉を葛葉さんが発した瞬間、火照りきった愛液がどろっと肉竿へ滴った。興奮の極みに達し、垂らしてしまったんだろう。あまりにエロティックで、あまりに愛おしい反応――

「いいですよ。その時は夫婦
めおと
になりましょう」

馴染ませるように濡れる淫裂へと肉棒をこすりつける。ペニスがぐちょぬちょに濡れそぼったのを見計らい、俺は亀頭を蜜壺の入り口に宛てがった。

「ん、ふっ――」

挿入の予感に打ち震えるふたつの肉丘。その媚びるような反応にいっそうペニスを滾らせながら、俺は覚悟を決める。

(精液を搾り取られるっていうんならそれでもいいし、最初の時は気絶してしまった燐火の顕現まんこにも二回目は耐えたんだ。ここに来てからセックスしまくってるせいで耐久力は上がってるはず。顕現した葛葉さんの膣だって――)

しかし。
その目算は、紅潮した肉尻に指を食い込ませながら四つん這いの葛葉さんを貫いた次の瞬間――
甘いと思い知らされた。

にゅぷぅっ――ずりゅんっ!

「え、うそっ――、いきなり、奥まで呑み込むとか……!」

亀頭を挿し込んだ瞬間、葛葉さんの肉壷が蠢き、俺のペニスを奥まで一気に呑み込んだ。むっちりとした尻肉に腰を叩きつけるあの感覚に酔いしれたのも束の間、気づけば子宮口に鈴口を吸われていた。精液を吸い出そうかというちゅうちゅうという蠢き。蕩けるような肉襞も、裏筋や傘の窪みに絡みついて俺の性感を高めようとしてくる。

(ちょ、なんだこれっ……。後ろから責めてるはずがめちゃくちゃちんぽ犯されてるっ……! あ、やばっ……!)

膣奥までペニスを突っ込んで葛葉さんの尻にしがみついてるだけなのに、もう射精したくなっていた。

「葛葉さん、ちょっと待って、出る、出ちゃう、いちど抜かせてください……!」
「駄目っ、らめぇっ! 抜いちゃ、ヤですっ!」

まるで月夜のような声を出した葛葉さんは、引き抜こうとする俺の動きを、膣肉の蠕動によって阻止した。さらにはずにゅるぅっ――と沼の底へと引き込むようにペニスを呑み込んでいく。

「また子宮口っ、吸いついてきてっ……! あっ、ちゅうちゅう責めてくるのやめて葛葉さんっ……!」

完全に攻守逆転。情けないことにまるで女のような声を上げながら、腰をガクガクッと震わせてしまった。それどころか自重を支えることができなくなり、葛葉さんの豊満な肉体にしがみつく形でなんとか体勢を維持するのが精一杯。

「あはっ、史郎さんのおちんぽすごいっ、私の気持ちいいとこぜんぶ刺激してきますっ! すきっ、すきっ、史郎さんのおちんぽすきぃっ!」

ネジが三本ぐらい飛んだとしか思えない弾けた葛葉さんの声。
月夜も初めてのときこんな感じになったけど、顕現セックスだとこうなっちゃうものなのか……!?

「あっ、葛葉さんっ! ケツ叩きつけてこないでっ! ちょ、ほんとにヤバいからっ! そんなことされたらもう出ちゃうからっ!」

俺が動かないと見るや、葛葉さんは汗の滴る肉尻を俺の股間に叩きつけ始めた。
ぱちゅんっ! ぱちゅんっ! ぱちゅんっ! ぱちゅんっ!
普段なら俺が責める時にスタイルで、逆に俺が責められていた。悔しい、けどめちゃくちゃ気持ちいい……!

「出ひへっ! いっぱいっ、史郎さんの子種汁っ! おややの素っ、ほしいのっ! あっ、はぁっ……! 史郎さんっ、史郎さんっ……!」

くいっ、くいっ! という卑猥な腰つきで責め手を強める葛葉さん。
清楚で、優美で、一途で、可憐ないつもの姿はもうどこにもない。そこにいるのは男の精を搾り取る一匹の種乞い狐だ。

「出るっ! 葛葉さんっ、精子、出るよっ!」

きゅっ! きゅぅっ! きゅんっ、きゅんっ!
搾精に特化したふわとろ媚肉の卑猥すぎる締めつけにあっさりと限界が訪れる。
くそ、最後ぐらいは俺も……!
抜けそうになっている腰を必死に動かし、俺の股間に迫る張りつめた女尻を迎え撃つ。

「あっ、あっ! 奥っ、奥っ、おくぅっ! んぁっ! 逞しいおちんぽっ、奥ごちゅごちゅ来てっ、ひっちゃうぅっ!」

パチュンッ! パチュンッ! パチュンッ! パチュンッ!
肉が弾け、汗が飛び散る。
ペニスどころか全身が溶けていきそうな感覚の中、必死に腰を振っていると、次の瞬間、目の前が真っ白になった。

「はっ、あぅっ、ぐっ、はぁっ……!」
「ん――――――ッ! んっ、んんっ、んっ、はぁっ、ぁーっ!」

ペニスに広がる、おもらしをしてしまったような感覚。びゅーっびゅーっ、と尋常でない量の特濃ザーメンが尿管を駆け抜ける。

(これ、小便もらしてるんじゃ……。葛葉さんの中なのに……!)

名状しがたい背徳感に、全身が焼けただれそうになった。それでも射精を止めることはできず、天にも昇るような恍惚に酔いしれながらびゅーっびゅーっ、とさらに子種汁を吐き散らしていく。
一方の葛葉さんの膣内。子宮口が射精ちんぽに吸いつき、赤ちゃん部屋で直接ザーメンを呑み干していっていた。子種は一滴も漏らすまいとするかのようなその浅ましい膣の蠢きに、俺の性感はさらに膨れ上がった。

「あっ、あっ、あぁっ……!」

どくっ、どくっ、どくっ、どくっ、という生命の脈動。あまりに気持ちいい快感を肉槍に覚えながら、股間を葛葉さんの尻肉にこすりつけていく。

「史郎しゃんっ、もっと、もっとしてください……。お尻に股間すりすりされるの、好きれしゅっ……!」

びゅるるっ!

「あぅっ……!」

ぷりぷりのケツをすりつけ返してくる葛葉さんに、股間が発情し、また濃いザーメンを注いでしまった。
あー……、気持ちいい……。
具合の良い葛葉さんの牝まんこ、それを一段も二段も超えていく種乞い狐まんこに、魂が抜け出ていきそうな快感を覚えながら、俺はちんぽから全身に広がる肉欲を最後の最後まで貪った。

「はぁっ……、はぁっ……、はぁっ……。もう、出せない……」

脱力し、力の抜けた猫のようになりながら布団に倒れ込む。視界を覆っていた霧が晴れ、御帳台の上部に据え付けられた天蓋が目に入った。精巧な彫刻が美しい。これも三姉妹の両親の手によるのだろう。丁寧な仕事ぶりだな――、などと息を整えつつ考えていたら、ふと陰が差した。

「史郎、しゃぁん……」
「葛葉さん……。あの、ちょっと、休憩を……」

一応そう言ってみたが、猫を思わせる縦に細くなった瞳孔は容赦なく迫ってきて――

「ふーっ、ふぅーっ……、はぁむっ、んちゅっ、じゅるっ、ちゅっ、ちゅっ、ちゅーぅっ……。ねろっ、んれろっ、ちゅっ、ぢゅっ、ぢゅぅっ……!」

脳髄を灼く甘ったるい匂いと、ぷるんとした熟れきった口唇の感触。それを無理やり堪能させてきた後、葛葉さんは俺の舌を自分の口内に吸い込み、れろれろっ、とねちっこくしごき始めた。
官能たっぷりの口淫に、あっという間にペニスがそそり立つ。

「んふぅーっ。んっ、んちゅっ、んっ、ちぅっ……」

葛葉さんが鼻に掛かった嬉しそうな声を出したかと思ったら、勃起ちんぽにヌチュゥッと濡れ濡れの肉の感触が走った。

「葛葉さん、ひょっとしてまた……」
「ごめんなしゃい、史郎しゃんっ……。がまん、できにゃいのっ……」
「んっ、あっ、ぁっ……!」

ぬぷぅっ――!
仰向けになった俺のうえに覆い被さった葛葉さんはそのまま腰を沈め、直前のキスでカチカチに反り返ったばかりの勃起チンポを牝穴に咥え込んだ。

「はっ……、ぁんっ……! すき、すき、しゅき、史郎さん、すきぃっ……!」
「あっ……! ちょっとっ……!」

例のごとく肉棒を一気に奥まで呑み込み、子宮口で卑猥な口づけを始める葛葉さん。
ちんぽに走る極上の性感に痺れ、仰向けのまま抵抗できずにいると、胸板にむにゅうっ! というこれまた極上の柔らかさが広がった。葛葉さんがたゆんたゆんのおっぱいを押しつけてきたのだ。

「史郎しゃんっ、史郎しゃんっ。好きっ、しゅきっ、ずっとこうしていたひっ……!」

俺の首裏に腕を回し、頭を抱きしめてくる葛葉さん。全身を俺に押しつけ、無理やりその柔らかさを味あわせてくる。
葛葉さんの体がもたらす怒涛の快感に翻弄されながらも、

(俺がさっきぜんぶ許すって言ったから、感情が剥き出しになってるんだろうな……)

と頭のどこかでそんなことを考えていた。
もちろん顕現セックスをしたせいで発情モードに入っているせいもあるだろう。ただ月夜と比べたとき、葛葉さんの乱れ方は幾分おとなしい。
おそらく月夜より成熟し、力が強いぶん葛葉さんの方が発情を制御できるんじゃなかろうか。
だから今みせている顔は、本能に衝き動かされてるというより葛葉さんの本心が出てるように思えた。
そしてそんな葛葉さんがとても愛おしかった。

「俺もっ、好きですよっ、葛葉さんのことっ……」

口唇がフリーになった瞬間、耳元に甘い睦言を注ぎ込む。

「ふぇっ……?」

ふさぁっふさぁっ、と左右に触れていた尻尾を巻き込みながら汗の滴る背に腕を回し、ぎゅっと彼女を抱きしめる。腰を突き上げながらさらに囁いていく。

「実はっ、一目惚れですっ……」

宿に初めて訪れたとき葛葉さんを見て、なんて美しい女性だろう、って思ったこと。
洗練された立ち振舞いや、燐火や月夜に対する深い愛情も好ましく思ったけど、そもそも一目惚れだったこと。
夫婦
めおと
になってほしいと言われ舞い上がったこと。
それらをピンと逆立った狐耳に直接ささめいていく。

「――――――っ! ひぅっ、あっ、しょんことっ、いわれたりゃっ、うれしすぎてっ、んひゅんっ、からだっ、こころっ、とけりゅっ……!」

膣が底なし沼のようにぬかるみ、それでいてぎゅーっとペニスを締め上げる。際限ない快楽を送り込んでくる葛葉さんの穴に恐懼しながらも、俺は負けじと肉剣を突き立てた。

「いいんですよ、それでっ! 俺もとっくに溶けてますからっ、葛葉さんもいっしょにっ!」
「んひぃっ、ひぃっ、あひぃんっ! 史郎しゃんっ、史郎しゃんっ……!」

お互いの背と首に腕を回し、一ミリの隙間もないほど抱き合い、性器を絡ませる。そんな状態で葛葉さんの胎内を突き上げていたせいか、子宮がすっかり下りてきていた。

「子宮が下がってきてるから、奥が簡単に突けちゃいますよ、ぷりぷりの子宮口が亀頭に当って、ペニス蕩けそうっ……!」
「んふうぅっ――! そんなっ、強く突かれたりゃっ、れちゃうっ、もれちゃいますっ、んぁっ、あっ、あっ、あっ、産まれっ、ちゃうぅっ……!」
「産まれる……ってなにがです?」
「わからないれすけどっ、お腹の奥っ、あちゅくてっ、なんか産まれちゃいそうなんれしゅっ……!」

俺の首筋に顔をうずめ、だだをこねるように首を振りながらそう言って寄越す葛葉さん。
繰り返された「産まれる」という単語にピンと来るものがあった。

「ひょっとして排卵してる、んですかね……?」
「はい……らん……?」
「そうです。葛葉さん側の赤ちゃんの素です。それと俺の子種汁が結びつくと赤ちゃんになるんですよ。……ちょっ、葛葉さんっ!」

言ったとたん、精液を搾り取ろうかというように、葛葉さんに膣が締まった。子宮口が亀頭に吸いつきしゃぶりたててくる。

「史郎しゃんっ……! おややっ、おややのたねっ、くらしゃいっ……! んあっ、あっ、わらひのあかちゃんのもとにっ、史郎しゃんの白いのっ、いっぱいかけてぇっ……!」

突き上げに合わせ腰を振り立てる葛葉さん。手を敷布団に突いて俺との間にスペースをつくり、腰をクイックイッと卑猥に揺らしながらペニスをしごき立ててくる。

「そんなっ、焦らなくてもっ、ちゃんと出しますからっ……! くっ、あっ……!」

無理やり搾り取ろうかという動きに軽く抗議するが、葛葉さんは膣肉を俺専用に歪ませながらいっそう腰を振り立てていく。

「史郎さんしゅきっ、しゅきれす史郎さんっ……! だからわらひの卵に子種いっぱいかけてっ、おややくらしゃいっ、史郎さんのおややっ、産ませてぇっ……!」

むっちりと張りつめた安産型のお尻を俺の股間に叩きつける葛葉さん。汗が滴り、その度に甘い匂いが鼻孔に充満した。そうして触覚や嗅覚からも追い詰められていく。

「わかりましたっ……! ぴちぴちの精子を注ぎ込みますからっ……! 俺の子、産んでくださいっ……!」
「うれっ、ひっ、いっ……! だんなしゃまっ、わらひのっ、だんましゃまぁっ……!」

旦那さま、という単語に肉棒がビクンッ! と反応し、蕩けきった膣穴を犯す。

「そんなっ、不意打ちで呼ばれたらっ、脳が痺れるっ……!」
「んぁっ、あっ……! だんなさまのおちんぽっ、膣内で跳ねまわってっ、しゅごいぃっ……!」

お互い熱っぽい吐息を漏らしながら、肉と肉とを重ね合う。
官能中枢を直撃する三人称で俺を呼びながら、腰を振り下ろし子種汁を搾り取ろうとする葛葉さん。
そんな睦言と腰つきに対し、極限まで反り返った肉棒で彼女の奥をこちゅんこちゅんと突き立てる。

「葛葉さんっ……! 葛葉さんっ……!」
「だんなしゃまっ……! だんなしゃまぁっ……!」

俺の脳髄をびりびりと痺れさせる甘い声で鳴きながら、葛葉さんはぶんぶんと5本の尻尾を振っていた。時には顎を跳ねさせ、白い喉を俺に見せつける。同時に視界を覆ったのは細い腕によって挟まれ撓むどすけべ乳だ。それがぷるんぷるんと揺れまくり、視覚からも俺を責め立ててくる。その官能的な艶姿を目に焼き付けながら、嘘のようにくびれた腰を鷲掴み、猛る肉剣で牝穴を突きまくった。

「おまんことけりゅっ……、だんなしゃまのおちんぽでおまんことけちゃいましゅっ……!」

ストロークがお互いだんだん短くなっていく。少しも離れたくないと主張するかのように股間と股間が密着し、そのほとんどゼロになった距離から肉をぶつけあって、快楽を貪り尽くす。

「あっ……! いくっ、いくっ、いくっ、いくっ、いくぅっ! だんなしゃまっ、イッちゃいます、わらひ、だんなしゃまのおちんぽでイッちゃいましゅっ……!」

俺を求めるようにさまよう葛葉さんの手。それを掴んで指を絡ませ、もう片方の手で切なげに震える肢体を引き寄せた。

「俺もイキそうですっ……! 奥に俺の精子をたっぷり注ぎ込みますから、それ卵子で受け取ってくださいっ」
「くらしゃいっ……! 奥にびゅっびゅっ……! 新鮮な子種っ……、くらしゃいっ……!」
「あっ、イクイクっ、孕めっ、葛葉っ……!」
「なまっ、えっ……、うれっ、しっ……! んっ、んんっ――――――ッ!」

子宮口に亀頭を密着させた瞬間、射精が始まった。子種の詰まった特濃ザーメンを直に子宮へと流し込む。
歓喜の鳴き声を上げながら力いっぱい抱きついてくる葛葉さん。俺の背中に爪を立て、快感の大きさを伝えてくる。

「ふぁーっ……。あちゅいのがっ、でてますっ、いっぱい奥にっ、お腹のなかっ、満たしてぇっ……。んぅっ、はっ、ぁーっ……、おややの素っ、からみ、ついてきゅるっ……」
「まだ出ますよっ、新鮮な精子がっ……!」

びゅるっ、びゅるるっ……!
俺の精子も葛葉さんの卵子とつながりたがっていた。この機会を逃すまいというように、ペニスからは多量の精液が流出し、葛葉さんの子宮を犯していく。

「しあわせ、れすっ……、こんなにそそいでもらえてぇ……! んひゅっ、んっ……、だんな、さまっ……、だいすき、ですっ……! だい、しゅきぃ……。……んっ、ちゅっ」

蕩けきった笑顔を見せ、俺に口づけてくる葛葉さん。
そのあまりの愛らしさに、ペニスがもう一度ふるえ、びゅるるっ……! とまた精液を注ぎ込んでしまうのだった。

「めいっぱい、やっちゃいましたね……」

長い長い射精。それが終わっても、俺と葛葉さんは性器を絡ませたまま睦み合っていた。
葛葉さんは仰向けになった俺の胸板に顔を乗せてきている。ふだんの玲瓏な雰囲気はどこへやら、まるで甘えん坊のようだ。しかし俺もそれが嬉しくて、力がいくぶん抜けた狐耳を優しく撫でたりしている。

「とても気持ちよかったです……。旦那さまとああやって繋がれるのが幸せというのもありますけど、本心をさらけだせたのが本当に嬉しくて……」

だ、旦那さま……。
改めて耳にするとすごい響きだ……。

「あの、その呼び方……」
「駄目、ですか……?」

顔を少しだけ持ち上げ、にっこりと笑って問いかけてくる葛葉さん。

「いやダメってことはないですけど……。なんか面映ゆくて……」
「なら慣れてください。私の望みを許してくださるのなら、旦那さまを旦那さまと呼ばせてください。ね、旦那さま?」
「はー……。わかりました……。けっこう我儘ですよね、葛葉さん。ま、それは可愛いからいいんですけど……」
「葛葉」
「へ?」
「そう、呼んでくださいまし」

にっこり、と葛葉さんが笑う。

「いや、それはさすがにちょっと……、うぁっ!」

言いよどんだところ、意趣返しとばかりに葛葉さんは俺の乳首をちゅうちゅうと吸い立てた。

「先程はそう呼んでくださったのに……。まぐわっている時しか呼んでくださらないんですか……?」
「あれはただの勢いってやつで……、あっ、だからっ、吸わないでっ……!」
「んっ、ちゅっ、ちゅぅっ、ちゅるっ……。旦那さま……。葛葉、です……」

上目遣いに俺を見つめる紅の瞳。
こんなの必殺すぎるだろ……。抗えるわけがない……。

「く……葛葉……」
「はい旦那さま……」

呼んだにも関わらず、葛葉さんはその紅の瞳で見つめ続けてくる。

「葛葉……」
「はい……。旦那さま……」

童女のような笑顔を浮かべながら俺に近づいてくる彼女が愛おしくて仕方がない。

「葛葉……」
「はい……。旦那さま……。ちゅっ……」

三度目の呼びかけでお互いの口が塞がり――
名前を呼び合う声は、今日何度めかの艶めかしい水音に取って代わった。

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