余話: おひい様の日――月夜(中)
そう指摘すると、月夜はその白い頬をかぁっと赤らめた。困ったように眉尻を下げ、もじもじしながら上目遣いに俺の様子を窺う。
「えと……、そのぅ……」
すけべな要求をしてくるくせに指摘したら照れるのが可愛らしい。
「ん? 『そのぅ』、じゃ判らないぞ、月夜姫。口移しで水を飲ませてもらいたかったから、わざと汗をかくようなことをしたり、俺から先に水を飲ませたりしたんじゃないのか?」
笑いながら、狐耳の後ろをこしょこしょしてやる。
すると月夜は観念したようにからだを震わせながらこくこくと頷いた。そして俺の衿をつかみながら「んっ」と唇を突き出してくる。可愛らしいキス顔で押し切ろうという腹らしい。
「まったく。しょうがないな、月夜は」
今日はおひい様の日だし、これで納得してやるか。
口に水を含んだ俺は、月夜の細い腰を抱き寄せる。
薄く開かれた可憐な唇。それに口づけ、こぼれないよう気をつけながら月夜の口内に水を流し込んだ。
「んっ、くっ……、んくっ……、んっ……」
少し生温かくなった水を、大事そうに飲み干す月夜。
最後の一滴を体内に収めると、とろんとした瞳で俺を見上げ、またねだるように衿をくいっくいっと引っ張った。
「お兄様ぁ……」
もう一口ほしいという合図に、思わず頬が緩む。
ふだん甘えられない分、今夜は思いっきりそうしようと最初から決めていたのかもしれない。
「はいはい。ほらまた唇だして」
可愛く唇を突き出す月夜にキスをする。
そしてまた水を流し込むわけだが――
そのままやっても面白くない。というわけで一計を案じた。
「んくっ……んっ、んんっ、んぅっ!? んくっ、んっ、れろ……っ、んれろぉ……っ! っ、けほ……っ」
唾液の入り混じった水を飲ませながら、舌も差し入れた。驚く月夜に構わず、その小さい舌を絡め取りにいく。
何とか応えようとする月夜だが、そこは小さなお口に小さな肺。最後にはむせて水を少しこぼしてしまった。
「こぼしちゃダメじゃないか。ほら顎と……首も濡れてるな」
「ご、ごめんなさい……」
こっちがいたずらしただけなのに、月夜が素直に謝る。
くっくっく、と思わず悪い笑みがこぼれた。
「安心めされよ、月夜姫。今、吾
やつがれ
がぬぐってしんぜましょうぞ。……ところで布巾と舌、どちらがご所望かな」
「あっ……」
俺が半ばわざとこの事態を引き起こしたことに気づいたのだろう、月夜はぱたぱたと狐耳を動かした。そしてまた衿をくいっくいっと引っ張る。
「し、舌で……。お兄様の舌でぺろぺろしてください……」
「御意」
形の良い月夜の顎を持ち上げると、確かに水で濡れていた。
行燈の明かりに照らされ、糖蜜色に輝く水滴。
それが付着した顎にちゅっと吸いつき、そして舌を這わせる。
「んっ……、はぁ……っ、お兄、様ぁ……っ」
月夜が艶めかしい吐息をこぼした。
俺はそれに構わず、おとがいの下部へと舌を進め、ぷにぷにした感触を愉しむ。そして拭い忘れがないか、舌で二、三の往復をした後、ゆっくりと顎から口を離した。
「ん……っ、ぁ……っ。……あ、ありがとうございましゅ」
顎とその下をなめずり回されて感じたのか、月夜の瞳はあやしく濡れていた。頬は上気し、息も心なしか荒い。
そして何より、俺の衿から未だ手を離そうとしない――
幼姫が続きを望んでいるのは明らかだった。
「もうひとくち飲むよな? でも今度は気をつけるんだぞ。こぼれたらまた舌でぺろぺろしちゃうからな」
「ぁ……っ。き、気をつけます……!」
狐耳が忙しげに揺れ、尻尾までぶんぶんと振れている。
期待しすぎな月夜に思わず笑みがこぼれる。
そして案の定――
「んちゅっ……、んっ、んんぅっ……! んっ、んっぷっ、けほけほっ……」
月夜はさっきより盛大に水をこぼした。
顎から首元までしたたかに濡らす。
「あーあ、だいぶ濡れちゃったな……」
「ご、ごめんなさい……」ちらり。
反省の色がまったく見られない、期待と肉欲に満ちた瞳で見つめられ、苦笑してしまう。
「また舌で舐めてあげなきゃだなー。ところで月夜、着物の中まで濡れちゃったんじゃないか……? たとえば胸元とか……」
「あっ……。その、いっぱい濡れちゃってるかもです……」
「なるほどー。となるとそこもしっかりと舐めてあげなきゃだよな? 風邪ひくといけないし」
「そ、そうですね……。お、お願いします、お兄様……」
帯に手を掛けると、月夜が解きやすいように位置を調整した。
繰り返される茶番にニヤニヤと笑いながら、可愛らしい花柄の帯をほどく。そして月夜を押し倒し、胸が見えない程度に前をはだけさせた。まず舐めるのは、顎に垂れた水からだ。それをちゅ、と吸い、首筋を辿っててらてらと光る鎖骨へと至る。
「んっ……。はっ……。んぅ……っ」
鎖骨と鎖骨のあいだ。少しくぼんだところに水が流れ落ち、それを追って舌を走らせると、月夜が「はぁ……っ、あぁ……んっ」と細く長い吐息をこぼした。子どもを産んでなお変わらない幼い面立ちと幼い声。それに高ぶり、俺はついに着物の前をはだけさせた。露出する細い肩と、小さな乳。丘のようになだらかで、しかし月夜が少女だと判るぐらいには膨らんでいる。このサイズもずっとむかしから変わらない。
「たしかに水がここまでこぼれてるな。ちっさなおっぱいと可愛らしい乳首がいやらしく濡れちゃってる」
「お、お兄様、ちゅってしてください……っ。月夜の乳首、お兄様にぺろぺろしてほしい、です……っ」
開花直前の桜のつぼみのような乳首。ツンと小さく主張するそれは、行燈に照らされていることもあって、蜂蜜を垂らしたような艶めかしさがあった。
俺はそれに――
「ふぅーっ。ふぅー………っ」
息を吹きかけた。
「ふぁん……っ。じ、焦らしちゃ嫌です……っ。はっ、ぁん……っ」
耳をぴくんぴくんっ、と震わせながら甘い吐息をこぼす月夜。
もっといじめてやりたい、という気持ちが湧くものの、あんまりそうするのも可哀想だ。
俺は下乳から舌を走らせ、愛らしい突起にちゅっと吸いついた。そして細っこい腰の下に腕を回し、ちいさいからだを抱き寄せながら、ちっぱい全体に唇を広げていく。
「ふぁっ、あっ、あぁんっ!」
甘ったるい喘ぎ声をBGMに月夜を責める。ぷにぷにした未成熟な柔乳を唇で堪能しつつ、慎ましやかに勃起した乳首を味わう。
ちゅぅっ、ちぅっ、れろっ、ぇろっ。
いやらしい音を立てて乳房を責めるたび、月夜は俺の下で身を捩り、甘い啼き声を上げた。
「こらこら月夜、あくまで水を拭ってるだけなんだからな? 子作りセックスをするときみたいな声だしたらダメじゃないか」
「ご、ごめんなさい……。で、でもお兄様がぁ……」
「あ。俺のせいにするんだ? そんなイケナイ子には罰を与えないとな」
「ち、ちが……ぁんっ!」
まだ舐めていない方のぷにぷにちっぱいをつかむと、小さい山ができた。その寄り集まった小高い丘を啄む。
「ふぁっ、はっ、ぅんっ。お兄様……っ、お兄様ぁ……っ」
とろっとろの発情ボイスを垂れ流す月夜。しかも何かをねだるように、ゆっくりと股を開き始める。
「おいおい月夜。なんで股なんか開くんだ?」
「んっ、んんぅ……っ。そ、それはそのぅ……」
「それはその?」
「お、お股も濡れてるかもしれなくて……。だから、その……」
「俺に確認してほしいんだな?」
こくこく。
甘い汗の匂いをふりまきながら頷く月夜の要請に応じ、俺は少女の裾をめくり上げた。そして秘苑をひと撫ですると――
「ひぁっ、あっ、あぁん……っ!」
末姫の膣裂は胸と比較にならないほどぐっしょりと濡れていた。
「すごい濡れ具合だな。月夜、おもらししちゃったんじゃないの?」
「お、お水れしゅっ。お水がたれちゃったらけなんれしゅっ」
ふるふると首を振りながら無実を訴える月夜。
「へーえ、なるほどねえ……」
たてすじという形容がぴったりな成長過程の大陰唇。それを人差し指で撫でまくる。
月夜の膣穴はいつまでたっても小さいからな。痛くないようこうやって準備してやらないと。
指をしたたかに濡らした後、俺はそれを月夜の中に侵入させた。
「ふぁあぁんっ!」
熱く潤みきった少女穴。指一本でキッツキツなくせにとろとろの媚肉が物欲しげに絡んできた。からだがセックスの快感を覚え、俺の責めに甘い反応を返してくるのだ。
「おまんこの中までヌレヌレだな。これが漏れたんじゃないかという気がするが……まあいい。胸といっしょに拭ってやらんとな」
「ふぁっ、んぁっ、あぁあぁんっ」
幼穴を指でずぼずぼしながらちっぱいに吸いつくと、月夜が啼きながら背を反らした。
俺の頭を抱きしめ、「お兄様っ、お兄様ぁ」と甘ったるい幼声をこぼす。
膣穴からは、粗相としてしまったかのように奥から奥から蜜が溢れた。
「あれー? 拭っても拭っても水が捌けないなあー。却ってぐしょぐしょになってるようなー。大丈夫かー、月夜ー?」
棒読みしながら膣穴の半ば辺りにある月夜のスイートスポットをくちゅくちゅと責めてやると、少女は「ひぃっ、ぃんっ!」と今にも泣きそうなほど涙をためながら甘く喘いだ。
「だいじょうぶじゃないれしゅ……っ。気持ちくて、イッちゃいそうれしゅ……っ」
「なら指、抜いたほうがいいかもな? 襞を撫で撫でするたびにぐしょ濡れになるんじゃ本末転倒なような……」
「んぁっ、あっ、あぁーっ! お、お兄様のいじわるぅ……っ!」
月夜がイヤイヤと首を振りながら離れていきそうな俺の手をつかむ。もう片方の手では、ねだるように衿をくいくいと引っ張った。
「ん?」
俺がただ首を傾げるだけに留めると、月夜は「うぅう……っ」と呻きながらおねだりを口にした。
「つ、月夜のこともっと気持ちくしてほしいでしゅ……。お兄様の、ゆ、ゆ、指おちんちんで、おまんこいっぱいこすってほしいでしゅ……!」
「懐かしいネタが出たな。――御意」
俺は水を改めて口に含み、月夜にキスをする。横から抱きかかえるような姿勢で水を流し込みながら、ちっちゃな膣穴をちゅぷっちゅぷっと責め立てる。
「んっ、ちゅっ。んくっ、んくっ、んぅっ……。んれろっ、んれりゅっ、んっ、ぇろっ」
ぷにぷにの唇と舌を味わい、同時にキツくて熱々の小穴を好き放題に擦る。
従順な少女を趣くまま責める快楽はなんど味わってもたまらない。
「ふぁっ、んぁっ、あぁんっ! んぁっ、んぅっ、んっんんぅっ!」
俺の指を食いしばるように締めつけながら、小尻をぴくんっぴくんっと震わせる月夜。
絶頂が近いらしい。
股を大きく開かせ、クリトリスや陰唇を撫でながらさらに穴を責める。
「んぁ……っ、ふぁ……っ、んくぅ……っ!」
とろけきった少女穴が指をきゅうきゅうと甘締めし、出もしないのに射精をねだった。
「イクっ、イッちゃうっ、おにいしゃまぁっ!」
媚肉を掻き回すように指を動かすと、月夜が抱きついてくる。そして小尻をぶるりと震わせ、ぎゅぅうぅうぅうぅっ! と指を膣で噛んできた。
「んんんうぅうぅ――……んぅ……うぅ……っ!」
びくんっ、びくんっ、からだを痙攣させる月夜。涙をこぼし、涎をこぼし、頬を真っ赤にするというアクメ顔。さすがにこんな顔をされると俺も我慢できない。
指を抜いた俺は、用意よく衣紋掛けの向こうに敷かれていた布団に月夜を寝かせ、ヒクつく牝穴にギンギンの勃起棒を宛がった。
「月夜がすけべすぎて我慢できなくなった……。いいよな……?」
もちろん頷いてもらえるとばかり思っていた俺は、
「ま……、まってくらしゃい……」
という月夜の返答に驚いた。
「ん。ダメなのか?」
月夜をうなずかせるために、イッたばかりの牝肉にすりすりとペニスをすりつける。
「らめ……っ、またひっちゃう……っ、おにいしゃま……っ」
ぴゅぴゅっと小さく潮を吹く淫らなロリまんこ。興奮が高まり、無理やり挿れようかとすら思う。
しかし月夜がイヤイヤと首をふるので、それもできない。
「なんでダメなんだよ。俺のちんぽ欲しくないのか?」
「ほしいれしゅ……っ!」
「なら何で……」
「きょうはわたひがしたいんれしゅ……」
「へ?」