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24話

中からドアへ歩いてくる音がする、ドアが開くとそこには江理香さんがいた。

昼間と同じ、白いワイシャツに黒い短めのスカートという姿。
部屋でもOLなの、めっちゃいい。

やっと正解を引けたようだ。

「あっ、すみません…こんな夜中に」

「いえ……どうかしたのですか?」

「あの……なんか…江理香さんお仕事忙しそうだし……手伝える事ないかなって」

「私の仕事を手伝いに来てくれたんですか……星野君は」

「は、はい……まぁそんなところです」

「でもあいにく……高校生の君に手伝える事もあまりないですね」

「そ、そうですか……」

「はい、なのでお気持ちだけ頂きます」

「あ、あの……それなら……仕事してるところ……見てていいですか?」

「私が仕事をしてる風景を……ですか?」

「は、はい」

「………見てて面白い物では無いと思いますが」

「いや、気になります」

「そう……ですか」

「……」

「いいですよ…上がってください」

「あ、ありがとうございますっ……失礼します」

江理香さんに通され部屋の中に入る。

部屋の中はとても綺麗で片付いていた。
基本的に家具は白と黒のものしかなく私物らしき物がほとんどなかった。

さっきルヴィさんの部屋の中もちらっと見えたが、うん、まぁ、想像どうりアレな物だらけだった。

私室ひとつとってもこの2人本当に姉妹か?って思ってしまう程の差だ。

部屋の中の空気もスマートな大人の女性っぽい透き通った匂いがする。

うん、まさに清潔。

部屋の真ん中のガラステーブルの上にはノートパソコンが置かれていた。

先程まで仕事をしていたのだろうか。

江理香さんはテーブルのクッションの上に正座の姿勢で座りノートパソコンをカタカタし始めた。

「このクッション使っていいので、星野君はここ座っててください」

「は、はい」

江理香さんは近くにあったクッションを取り自分の隣の位置に置いた。

クッションに腰を下ろす。

江理香さんの隣。

江理香さんがカタカタしているパソコンを覗き込んで見ると画面には会社内で使われると思わしき作成途中の書類のフォーマットや何かの数値を表したグラフなどが表示されていた。

しばらくその風景を横で眺めていた。

カタカタ……カタカタ……。

「…………」

カタカタ……カタカタ……。

「…………」

「あの……楽しいですか?これ」

「楽しいですよ、普段社会人の作業風景なんて見ることあんまりないので……」

「社会人になれば嫌でも仕事をする事になります、そのうち出来ますよ」

「そうですね」

「はい」

江理香さんは慣れた手つきでブラインドタッチをしながら横にいる僕に話す。

なんかかっこいい。

僕もこんなかっこいい大人になりたいな。

「ところで…これ……なんですか?」

「次のプレゼンで使う資料ですね」

「プレゼン……」

「元々は私の部下作るものだったのですが、確認したところあまりに不出来だったので私が手直ししています。」

「なるほど……全然わかんないです」

「まぁ……言ってしまえば学校で配るプリントを事前に用意しているのと一緒です」

「あー、分かりやすい」

偏差値とIQの低さが露呈してしまった。

それでも、バカな僕にも分かりやすく瞬時に説明の方向性を変えて教えてくれる。

「…………」

「…………」

カタカタ……カタカタ……

「…………」

「江理香さんって先生向いてそうですよね」

「そうですか?」

「はい、なんか社会科の先生とかやってそうです」

「まぁ、大学の方で教員免許は取りましたが……向いているとは思いませんね」

「え!!江理香さんっ、教員免許持ってるんですか!?すごいっ」

「あんなものはそれなりの大学に入れば誰でも取れます、難しいのは継続してその仕事に就き続ける事だと思いますよ」

「いやーでも……本当にすごいと思います。」

「年下の君に褒められるのもなかなか不思議な気分ですね」

「あっ、すみません……調子乗って」

「いえ、不思議と悪い気分ではないです……。」

もしかしたらこの人、感情表現が豊かじゃないだけで、以外と人間味のある人なのかもしれない。

「…………」

「…………」

カタカタ……カタカタ……

「…………」

「ところで」

「え、はい」

「星野君はどんな高校に通っているのですか?」

「えっ!いや〜……普通の高校ですよ。」

急に話を振られたのでびっくりして返答がたじたじになってしまう。

「偏差値も大して高くないし……。毎日平凡な学校生活を送ってるただの高校生なんで……お恥ずかしながら」

「恥ずかしくなんてないですよ…毎日通っているだけで偉いと思います。妹のルヴィなんて中退してしまいましたし」

「あ〜……ルヴィさん……」

確かに、イメージ通りすぎる。
むしろちゃんと高校に通っていた時期があったのかと少し驚いた。

「頭はいいはずなのに、真面目に勉強をする気がないんですね……あの子は」

「江理香さんは偏差値どれくらいの高校出たんですか?」

「私は70くらいの場所を出ました、本当はもう少し上も狙えたのですが、家からの距離が離れてしまうので。」

「あーなるほど……たっかい……」

江理香さんは僕の話をちゃんと聞きつつも手は一切止めていない。

淡々と書類を作成していっている。

「…………」

「…………」

カタカタ……カタカタ……

「…………」

「ルヴィには変な事はされていませんか?星野君」

「え?……あーいや、今の所はなにも」

「良かったです……まぁ夜は私が縄で縛って拘束しているので寝込みを襲われる事は無いと思いますが」

「えぇ、縄で縛ってるんですか」

「はい、星野君の身が危ないので、夜は縛っています」

「えぇ……」

思ったよりバイオレンス。

江理香さんがルヴィさんを縄で縛ってる絵面はちょっと面白そうなので見てみたい気もするが。

というか確かにさっきルヴィさん縄で縛られてたな。

「あのルヴィさんキツくないんですかね」

「大丈夫ですよ、その気になればあんな縄なんて簡単に破ってしまうでしょうし」

「えぇ……」

「まぁ、本人なりに自制してくれているのだと、私は信じています。」

江理香さんの喋り方のせいか会話は弾むというより淡々と処理されていっている感じがする。

というか、そもそも僕は江理香さんのお手伝いに来たんだった。やっぱり何かやらないと。

「あの……江理香さん…本当に僕の出来ることってないんですか?」

「そうですね…」

しばらく手を止めて考える。

「無いですね」

ガックシっ。

うーん、そうだよなぁ。
ガキンチョの僕に出来ることなんてないよなぁ。

うーん。

江理香さんをふと見る。
胸が大きく、更にはずっとパソコンカタカタ。
これ、肩凝るんじゃないかな。

「あの……江理香さん……肩とか凝ってませんか?」

「肩ですか?……そうですね……すこし重いとは感じます」

「あの、僕で良かったら……肩もみましょうか?」

「肩もみですか……」

「はい……」

しばらく考える江理香さん。

「では…お願いします」

「はっ、はい!」

やっと出来た僕のできる仕事。

元々自分から勝手に探しに来て見つけたというより作った仕事ではあるが、今はこれでもいいので力になりたかった。

僕は江理香さんの背後に回り江理香さんの肩を優しく掴む。

揉んでみると確かに凝っているようだった。

ワイシャツの薄い布の質感と、その下の江理香さんのスベスベの肌、そして服の下のブラジャーの紐の質感が手から伝わってくる。

「…………」

「…………」

カタカタ……カタカタ……

「…………」

「君は」

「はい?」

「君は、私のことは怖くないのですか?」

「え?な、なんでですか」

「いえ………ただ……その」

「はい…?」

「……私は昔から男性に避けられがちですので」

「そうなんですか?綺麗だし……むしろ寄ってきそうですけど」

「私は綺麗なんですか?」

「は、はい……すごく……」

「…………」

「…………」

「そう…ですか………男性からそう言われるのは初めてです」

「えっ!そうなんですか!?」

「……私は社内でも男性からはとくに敬遠されています」

「仕事以外でのプライベートはほとんど男性とは話しません」

「なるほど……」

何となく周りの男性の考えが分かる。

美人だしめっちゃエロい体してるけど下心で気軽に話しかけたらヒールの踵でどたまぶち抜かれた後に100kgくらいの書類の作成命じられそう……と予想する。

「綺麗だし…彼氏とか居るんだろうな〜って思ってました」

「恋人は……居ません」

「そう…ですか」

「はい……この性格が災いして」

「意外です」

「君はどうなんですか?」

「ぼ、僕も居ませんよ」

「そうですか」

「はい」

うーんなんだろうか。
トークがイマイチ上手く盛り上がらない。

別に会話が途切れて気まずくなっている訳では無い。

しかしこの人、表情もそうだし言葉遣いにも抑揚が無いもんだから、なんて言うか感情が掴めない。

「ありがとう…星野君……もういいですよ」

「あの…肩少しは楽になりました?」

「はい…上手でしたよ」

「良かったです」

「仕事もちょうど片付きました」

「あー良かったですね」

「ちょっと待っていてください、今お小遣いを差し上げるので」

「えー!いーやいやいや大丈夫ですって!お金欲しくてやっていた訳じゃないですから!」

「そう……ですか。なら今度ご飯でもご馳走しましょうか?」

「あー、ははは……じゃあそれでいいです…」

何かして貰ったら倍以上にお返しをするのがこの人の中のルールなのだろうか。

でも高々10分くらい肩揉んだだけでご飯というのも中々リターンが大きすぎる。

江理香さんはテーブルから立つと冷蔵庫からペットボトルのジュースと缶ビールを取り出してきた。

ジュースをわざわざグラスに注いでくれている。

缶ビールとグラスを持って僕の隣に座り込んで来る

「すみません、なにも準備していなかったので…私の好きなジュースしかありませんでしたが」

「あー、すみません。ありがとうございます」

江理香さんからグラスを受け取る。
江理香さんもプシュッと缶ビールを開けると体育座りの姿勢で飲み始めた。

「すみません…オレンジジュースとか用意しとけば良かったですね」

「んー……あの……なんかめっちゃ僕のこと子供扱いしてません???」

「君はまだ高校生です」

「いやまぁそうですけど…ゴク…………ん?……あの……これ何ジュースですか」

「焼きリンゴソイラテ宇治金時抹茶おしるこです……美味しいでしょう?」

「うぅぅ……めっちゃ……甘いです……」

その馬鹿みたいな名前のジュースからは飲んでいるだけで逆に喉が渇いて来そうな味がした。

「もしかして江理香さんって甘いもの好きですか」

「人並みです」

「あーじゃあ…スタブの新作の飲み物とか知ってます?」

「ストロベリーフラペチーノですか?確か一昨日出た新作のはずです、まだ飲めていませんが」

「いや、めっちゃ知ってるじゃないですか……じゃあトッピングはいつもどんな感じにしてるんですか?」

「大したトッピングは頼まないですよ……ホイップ増し増しチョコソース増し増しシロップ増し増しココアパウダー増し増しくらいです」

「いやいやいや、めっちゃ盛ってるじゃないですか」

「そうですか?」

「それ、周りの人が見たらギョッとすると思います。」

僕の言葉を聞き江理香さんはしばらく考え込んだ。
思い当たる節があるのだろう。

「…………確かに出社する前にスタブで飲み物を買って仕事の合間に飲んでいたら周りの方に、なにかおぞましい物でも見るかのような目で見られましたが……」

「いやぁ、朝からそんな大盛り二郎系ラーメンみたいなの飲んでる人居たら誰だってドン引きしますよ」

「そうですかね……これくらい乗ってないと美味しく無いと思いますが」

「僕よりよっぽど子供っぽい味覚してません??」

「そんな事はありませんよ?……星野君。大人はみんな甘いもの好きです」

「たぶんそれ江理香さんだけです」

ビールを飲みながら感情の起伏のない返答を返してくる。

うーん、でも、僕を出迎えた時よりはだいぶ柔らかい表情をしている気がする。

もしかしたら感情表現が乏しいだけで意外と楽しんでる??

「そういえば、この時間だしさすがに私服とか着てるかなって思ったんですけど、やっぱOLみたいな格好してるんですね」

「まぁ、先程リモート会議がありましたから。服装はこうでないといけません」

「社会人って大変なんですね」

江理香さんがまた1口ビールを飲むと体育座りのまま僕を見つめてきた。

「…………」

「…………」

「あ、あの……?」

「…………」

なんだろうと思って僕も見つめ返す。
しばらく目が合う。

「…………」

「星野君……あまり見つめ返さないでくれますか?」

「え……あーすみません……嫌ですよね」

「いえ、そうではなくて。……その」

「は、はい」

「君の顔は…私たちには危うい」

「え?……えっと……どういう事ですか」

「君は綺麗な童顔だ……私たち牛娘は君のような顔にはとことん弱い……。」

「そうなんですか……?」

「顔だけではありません……君の声、君の話し方や仕草、その全てが恐らく、牛娘の琴線に激しく触れてきます」

「えぇ…」

「だから、そのジュースを飲んだら君も帰りなさい……いい子は寝る時間です」

「は、はい。」

ジュースを飲み終わったらそのまま返されてしまった。

結局お手伝いらしいお手伝いは出来ないままだったなぁ。

だけど、意外と思っていたより人間味のある人だったようにも感じる。

僕はその日から夜に江理香さんの部屋を行くのが日課になった。

強くお願いされたら断れないという、ひさっちゃんから聞いていた特質を有効活用したのだ。

コンコン

ガチャ

「……また来たのですか……星野君」

「はい……なんか手伝える事ってありますか?」

「あまりないと思いますが……」

「何でもいいですよ」

江理香さんはいつ訪れてもやっぱり白いワイシャツと黒いスカートを履いていた。

搾乳の時間だけあの搾乳服を着るのだろう。

なんだかんだ江理香さんは部屋の中に入れてくれた

やはりガラステーブルの上にはノートパソコンが置かれている。

僕が来るまで仕事をしていたに違いない。

「一応、君がまた来るかもしれないと思ったのでお菓子を用意しておいたのですが」

「えぇ……そうなんですか」

意外だった。
そんな事をしてくれていたのか。

「今出しますね」

そう言って江理香さんがガラステーブルに出してきたのはカルメ焼きだった。

えぇ?

理科の実験でしか見た事ないぞこれ。

「あ、あの……これは」

「カルメ焼きです」

「い、いや……知ってますけど……えぇ?」

「カルメ焼きです」

「いや聞きましたって……」

「…………私が子供の頃はこの駄菓子が1番好きだったので…喜んで貰えると思ったのですが」

うーん…もしかしたらこの人、結構天然なのかもしれない。
カルメ焼きを客人に出す人なんて初めて見た。

客人というより勝手に押しかけてきただけ迷惑者なので何を出されても正直嬉しいが。

カルメ焼きをザクザクと食べる。

甘い……甘すぎる。

口が乾きそうだ。

「江理香さんってやっぱ甘いもの好きですよね」

「そうですかね」

「あの、差し支えなければ冷蔵庫の中見てみていいですか?」

「いいですよ…あちらにあります」

江理香さんが指した方に向かう。

冷蔵庫の中を開けてみる。

「えーどれどれ……」

「うーん…ものが少ない……まぁ江理香さんっぽいけど」

ガサゴソ

「ビール…スイーツ…ん……でっかい蜂蜜のチューブ……?」

見たことないでかいサイズの蜂蜜チューブ。
多分1リットルサイズだ。

ま、まさか飲んでいるのでは。

「そこまで変なものは入っていないと思いますが」

「わぁっ……びっくりした…」

僕が冷蔵庫を漁っている間テーブルで仕事を続けていると思っていたので急に横からぬらっと現れた江理香さんにびっくりした。

「この蜂蜜……何に使うんですか?」

「コーヒーに入れたり…アイスにかけたり…あとはご飯にかけたりしますね」

「あーなるほど、コーヒーとアイス………………えぇ?最後なんて言いました??」

「え?いや……だからご飯にかけて」

「いやいやいやっ……やばいですそれ」

「そんなこと無いです…美味しいですよ?今度作って差し上げましょうか」

「い、いいいや大丈夫です」

「そうですか……美味しいのに……」

少し残念そうにする。
その顔は可愛いのだが。

うん、江理香さんは甘いもの好きじゃなかった。

絶望的に甘いもの好きだった。

「あの……食生活大丈夫ですか?」

「大丈夫か……というと?」

「健康とか」

「先月の健康診断ではなにも問題はなかったですが」

いやいやいや、どこ見てんだ医者。もっと彼女の本質を見抜けっっ。

「あの、今度夕ご飯でもいいので何か食べる時近くで見てていいですか?」

「私が……食事をしている所を見たいのですか?……変わってますね……星野君は」

「見たいです……多分凄い物が見れる気がするので」

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