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第十六話【羞恥オナニー】-実習させてくれないかな?

(だいぶ動くようになったなー)

ボクは右手首を何度か動かす。痛みはなかった。
診断書では二週間かかると言われていたが、結局一週間で治ってしまった。

(やっぱり実際の症状より重く書いていたんだろうなぁ)

──ガチャリ。
ドアの開く音がした。ママが帰ってきたのだろう。

(?……ママだけじゃないのか?)

やけに賑やかだ。足音も一つじゃない。声は次第に大きくなっていく。リビングのドアが開いた。ママが顔を覗かせる。

「ただいまー」
「「「おじゃましまーす」」」
「はじめましてー」

ママといっしょに三人の女子が入ってきた。全員知らない人だ。ボクは戸惑いながら軽く頭を下げた。

「セナ先輩の彼氏さんイケメンですねー」
「わー、かわいい系って言ってたけど、これは確かに……」
「年上なんですよねー」
「チカですー、よろしくー」

キャアキャアと黄色い声に囲まれて困惑する。ママは彼女たちを軽く手で静止すると、ボクに向かって切り出した。

「ごめんねタケルちゃん、びっくりしちゃった?」
「う、うん。彼女たちは?」
「この子達ね……大学の後輩。看護科の子たちなんだけど……」

ママが大学の知人を連れてくるのは珍しい。ボクは言葉の続きを待った。

「実習でオムツ替え出来なくてね」
「出来ないわけじゃないですよ! 手際が悪いって言われただけです」

チカと名乗った少女が唇を尖らせる。ママは呆れたようにため息をついた。

「同じことだよ……それでね、悪いんだけど、タケルちゃんで実習させてくれないかな?」
「……え?」

突然の提案にボクは凍りついた。

* * *

ボクはおむつを履いて横になっていた。下には汚さないように専用の吸水シートが敷かれている。かなり恥ずかしい。ママは淡々とした表情で事を進めている。しかし、ボクはもちろん他の女子も明らかに困惑している。

「セナ先輩、本気でやるんですか?」
「うん、だって替えられないと困るのはチカちゃんだよ? この間出来なくて“もう一回させる”って言われたんでしょ?」
「それはそうなんですけど……か、彼氏さんは大丈夫なんですか?」
「ん? 大丈夫。彼おむつしたことあるから」

さらっととんでもないことを言う。けれども事実だから反論は全くできない。

「あ、怪我しておむつが必要になったって言ってましたもんね」

チカちゃんが顔を曇らせる。ママからなにか話を聞いたのだろう。どういう内容かは聞くのが怖い。

「そうそう、やっぱり人間でやるのが一番だからね」
「わ、わかりました。失礼しますね」

チカちゃんはボクを横向けにするとおむつのテープを外した。手順通りに取り外そうとしたところで、ママが静止に入る。

「待って」
「え? なにか間違いました?」
「うぅん、手順はあってるけど……まだおむつが濡れてない」

その一言にボクは血の気が引いた。慌ててチカちゃんたちの方を見る。彼女たちも顔がひきつっていた。

「え? セナ先輩。マジで濡れたやつ使うんですか?」

チカちゃんは露骨に嫌そうな顔をする。当たり前だ。見ず知らずの男が湿らせたおむつなんて替えたいとは思わない。

「うん。だって私達は本来、濡れているのを替えるんだよ?」
「そ、それはそうですけど……」

ママは淡々と言葉を続ける。普段ボク相手では決して見せない表情。まるで医療ドラマのドクターのような雰囲気だった。

「だったら汚れてないのを替えられても、現場だと何の役にも立たないでしょう?」
「……はい」
(厳しいな……)

いつもの彼女とは違う、かなりきつい口調だ。自分に言われたわけでもないのに、ボクまで背筋が真っ直ぐになる。言われた当人であるチカちゃんも気圧されたのか青い顔をしてうつむいた。

「というわけでタケルちゃんはこれ」
「……こ、これは?」

ママからペットボトルを渡される。中身は透明な液体で満たされていた。キャップに触れると抵抗なく動いた。明らかに一度は開栓されている。

「利尿剤入りスポーツドリンク。飲んだらそのままじっとして、その場でおしっこして」
「こ、ここで!?」
「うん。吸水シート敷いてるし、おむつも履いてるから床が汚れることはないと思う」

ボクはチカちゃんと目線があった。お互いにやりたくないという雰囲気がありありと伺える。

「せ、せめてトイレで……」
「ダメ。それやるとタケルちゃんがトイレでオシッコ済ませて、おむつには水とか染み込ませてごまかす可能性があるでしょ?」
「う……」
「本物でやるから実習の意味があるの。ご褒美はあげるから、ね?」

ママの勢いに押されて、ボクはうなずいてしまった。ペットボトルのキャップを開けて口を付けた。幸い喉は渇いていた。

(あ、スポーツドリンクだ)

ボクの好きな味だ。ママのことだ。好みなど完全に把握しているのだろう。ボクは勢いのまま一気飲みした。

「の、飲んだよ」
「うん、えらいえらい。そのままシートの上でじっとしててね」
「う、うん」
「……彼氏さん、大変ですね」

チカちゃんから同情の視線を向けられる。ボクも彼女に対して同じことを思っている。
指示通り座ってしばらくすると、激しい尿意がこみ上げてきた。下腹部がパンパンに張っている。今にも漏らしてしまいそうだった。

(こ、こんなに急に来るなんてっ!)

そのまま出してしまえば終わる。しかし、長年染み付いてきた『トイレで用を足す』という習慣はなかなか変えられない。たまらず足に力を入れてこらえてしまう。

「? いいんだよ? おもらししても?」

ボクの変化に気づいたのか、ママは優しく微笑みかける。
屈辱的だった。まさかおむつをしたままリビングでおしっこすることになるとは思わなかった。けれども薬によって促された排尿感は収まらない。だんだんとガマンの限界を迎えていた。

(あぁ、出ちゃう……ガマン出来ない)
「ほらほら、我慢しないで。力抜いて、ね」

──ふぅ。

ママはボクの耳に吐息をかけた。ふいに襲った温かい風によって、尿意をこらえていた下腹の力が緩んだ。

──しょわぁぁぁぁ。

実際には音はしない。けれども排尿特有の寒気が湧き上がり、全身を震わせた。おむつ内の吸水パッドに向かってオシッコが流れる感覚だけがあった。

(うわぁ……見られながらおしっこしてる)
「ふふ、いっぱいしーしー出来たかなぁ?」

ママは目を細めた。ボクは現実を見たくなくて目を閉じた。
気づけば身体の震えは収まっていた。すっかり漏らしてしまったのに、全く股間に気持ち悪さが無いのが不気味だった。

ママは手のひらで確認するようにしておむつに触れた。

「うん、ちゃんとしてるね……じゃあ、替えてみて」
「し、失礼します」

チカちゃんは戸惑いながらおむつを外した。アンモニアのむあっとした臭いが辺りに広がった。ボクはたまらず顔をしかめた。彼女はボクを横向けに寝かせた。

ひやりとした感触がお尻に触れた。シートで汚れた部分を拭いているようだ。清涼感が気持ちいい。気づけばボクは知らない女子に身体を拭かれている状況に興奮していた。いけないとはわかっていても次第にサオに血が通っていく。

(ま、マズイ……勃起するわけには……)

意識すればするほど下半身に血液が集まっていくのがわかる。ピクピクとカリ首が頭をもたげていく。

「次、仰向けにして」
「はい、失礼しま……」

チカちゃんはボクの身体を動かして仰向けにした。まだおむつで隠れてはいるが、ペニスの力によってわずかに浮いてしまっているので勃起しているのが一目瞭然だ。

勃起しているのがわかったらしい。チカちゃんは戸惑いの様子を見せる。ペニスとママを交互に見比べる。

「え……ちょ……」
「はやくして」
「いや、セナ先輩。早くしてって……えぇ」
「早くしないとかぶれちゃう」
「……はい」

チカちゃんは顔を赤らめながらおむつをどけた。ペニスが求めるようにしてピクピクと動く。彼女はなるべく見ないようにしながら拭いていた。

「おちんちんの裏も、ちゃんと拭いて」
「はいぃ……」

チカちゃんは指先でつまむようにボクのペニスを握った。陰部のスキマもシートで拭き取っていく。彼女の手付きはぎこちない。けれどもそれが不慣れによるものでないことは明白だった。ボクは申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

(ごめんなさい……)
「おちんちんだもん。おっきくなっちゃうのは当たり前。お年寄りとか歩けない男性とかのおむつだって替えるんだから、これくらいでいちいち驚かないで」
「うぅ、はい……」

彼女はちらちらとペニスを見ながら拭いていく。
しっかりと尿を拭き取ってから、汚いおむつを新品と取り替える。

「あの、セナ先輩。彼氏さんのお、おちんちん……硬いままなんですけど」
「パッドの中におしこんじゃって大丈夫。別に骨じゃないから。でも優しくね」
「わ、わかりました」

彼女はママの指示通りにパッドの中に押し込むようにしてペニスをしまった。
おむつを当てていきテープを止める。さすがチカちゃんも看護科の学生というだけはある。ママと比べると遅いが、決して悪いとは思わなかった。

「そうそう、よく出来たね」
「うぅ……なんでか出来ました」
「その調子で本番も頑張ってね」
「ありがとうございますぅ……うぅ、手、洗ってきます」
「ん、洗面所は廊下に出て右ね」

彼女はフラフラとした足取りで出ていった。リビングにはボクとママ、そして女子二人が残された。かなり異様な状況だ。ボクが困惑していると、ママはニヤリと意地悪く口元を歪めた。

「さて、タケルちゃんはお仕置きね」
「え?」
「ママ以外の女の子でおちんちん固くした罰」
「ど、どうすれば……」
「ここでオナニーして」

突然の宣告にボクはもちろん、後ろから見ていた女子二人も戸惑っている。ママだけならまだしも知らない女性がいる前でオナニーをするなんて想定外だ。ボクは首を横に振った。

「で、出来ないよ」
「出来るよ。おちんちんちゃんとおっきくなってるもん」

ママはおむつの上からペニスをさすった。パッドの下で固く張っているのがわかる。更にゆっくり這うようにしてシャツに手を入れた。わずかに勃起した乳首に指先が触れた。

「あぅ……」
「それに右手も治っちゃったでしょ? リハビリだよ」

ママの目は本気だ。静かだが有無を言わせない空気をはらんでいる。

(や、やるしかないのか)
「ふふ、やる気になった?」

ママは手をどかした。触れられた部分がピリピリとした刺激に包まれていた。フェザータッチによって引き出された快感によって、ボクはムラムラとした気分になっていた。

(したい、オナニーしたい……射精したい)

ボクは本能に従った。自分で引き下ろすようにしておむつを脱いだ。

「きゃっ……」
「うわ、ほんとに脱いだ」

パッドの下で窮屈になっていたペニスが解放される。女子二人の目線が突き刺さるのを感じた。

(あぁ、脱いじゃった……)
「ほら、女の子みたいに足開いて……しっかりみんなに見てもらおうね」

ボクは起き上がるとシートの上で開脚した。M字に開脚された股間の中心には角のようにペニスがそそり立っている。

(うぅ、恥ずかしいよぉ)

女子二人も戸惑いながらも興味はあるようで、凝視しているのがわかった。視線を感じてペニスが一段と硬くなった。

「はーい、おちんちん握って。いつもみたいにシコシコってしてるところお姉さんたちに見てもらおうねぇ♡」

ボクは拒むことが出来ない。ペニスを握った。手のひらの中で熱く、どくどくと脈動しているのがわかる。
(うわ、ちんぽ。いつもより硬い……)
「ふふ、見られて感じちゃう? タケルちゃん、見られるの好きだもんね」

ママは怪しくボクに微笑んだ。誘惑するように彼女の大きな胸が震えた。

「見られるの好きって……」
「マゾなんだ、彼氏さん」
「イケメンなのにね……」

女子二人はひそひそと話をしている。好奇と軽蔑の入り混じった視線。ママの淫らな感覚とは別の興奮を湧き上がらせる。

──ガチャリ。

リビングと廊下を隔てていた扉が開いた。明るい髪を揺らしながらチカちゃんが戻ってきた。彼女は明るい表情を一瞬で曇らせる。

「うえっ!」

驚愕と嫌悪の入り混じった声。無理もない、戻ってきたら男が開脚してペニスを握っているのだ。

「せ、セナ先輩?」
「ほら、チカちゃんも見て。男の人がオナニーするトコロ、見たくない?」
「……いや、それは」

チカちゃんはチラチラとこっちを見る。興味はあるのだろうか。視線がママとペニスを何度も往復している。

「……ちょっと見たいです」
「ふふ、ほら見てくれるって。良かったね、タケルちゃん……じゃあ、おちんちん、シコシコしようか?」
「は、はい」

逆らえずボクはオナニーを始めた。少しこすっただけなのにしびれるほど気持ちいい。久しぶりの自慰ということもあるのだろうか。
(見られてて恥ずかしいのに……めちゃくちゃ興奮するっ!)
「ほ、本当にオナニー始めちゃった」
「セナ先輩の彼氏、ヘンタイ過ぎない……」
「ほらほら、ちゃんと見てよ。これから先、男の人のちんちんくらいで驚いてられないでしょ? これも実習」

チカちゃんは不安そうな表情でママに問いかける。

「セナ先輩、まさかアレ、“抜いて”とか言わないですよね?」
「それは安心して。タケルちゃんは私のだから誰にも触らせない」

チカちゃんはほっとした表情を見せた。さすがに性的になにかするのは嫌だったらしい。

「ほら、タケルちゃん。もっと速く出来るでしょう? かわいいおちんちんからぴゅーぴゅーって射精するのみんなに見せてあげて」
「うぅ♡ ううぅ……うはぁっ♡」

ボクは彼女の指示通りストロークを早くしていく。鈴口がパクパクと開閉し、先走り汁が漏れていく。動かすたびにじゅくじゅくといやらしい音を立てる。

「先っぽの方、なんか変な汁出てる」
「うわ、イケメンなのに台無し……」
「ちんぽってあんなにおっきくなるんだ」
「キノコみたいな形……おもしろい」

女性陣が口々に感想を漏らす。つぶやきにもかかわらずはっきりと耳に届く。一言一言聞こえるたびに、心の底から得も言われぬ興奮が湧き上がってくる。

「手の動き、はやい」
「あんなにして痛くないのかな」
「うわ、変な匂いしてきた」

様々な戸惑いの声が漏れる中、ママだけはうっとりとした顔でボクの自慰を撮影し続ける。

「タケルちゃん、必死になってかわいい……」
「やだ、撮らないで、ママぁ……」

何気ないボクの一言に女子たちは凍りつく。うっかりといつもどおりの呼び方をしてしまった。

「え? ママって何? マザコン?」
「セナ先輩の息子……なわけないですよね?」
「ちょっと何言ってるかわからないのです」

女性陣の戸惑いにママは当然という顔をしてみせる。

「そう呼ばせてるの。私からしたら息子なんじゃないかって思えるくらいかわいいから」
「か、かわいい……かわいいですか?」
「うん、かわいいの。アレで結構、甘えん坊さんなんだよ」
「は、はぁ……」
「チカちゃんもそのうちわかるよ」

完全に彼女たちの理解を超えてしまったようだ。チカちゃんたちは呆然としていた。

「ほら、タケルちゃん。いつもみたいに呼んでよ」
「ママー! ママ~!」
「そうそう、その調子」

ママと呼ぶたびにペニスが硬くなっていく。ママの熱っぽい視線と女子たちの冷たい視線が交差する。

「タケルちゃん、ママたちに教えて。おちんちんどんな感じ?」
「あぁ、んぁぁ、ちんちん、気持ちいよぉ……すっごく熱くて、固くて……手が止まらないの」
「うんうん。でも、それだけじゃないよね? ママたちに見られてどう思う?」
「すごく、興奮するの。見られてるって思うと、えっちな気持ちになって……ぁ♡ いつもよりおちんちん硬くなっちゃうのぉ!」

ボクは気づけば膝立ちになっていた。見せびらかすようにして必死に手を動かす。ストロークするたびに全身が痙攣する。気持ちよさで頭がいっぱいに満たされていく。

「そうだねー、タケルちゃんはヘンタイさんだもんねぇ、お手て止まらないのかなぁ?」
「うん、あぁ♡ 止まらないよぉ。あー、オナニー気持ちいよぉ♡」
「ふふ、ほら、もっと見せつけてあげて」

ボクは更に激しく腰を突き出した。ソロギターをかき鳴らすギタリストのようにリズミカルかつ速いテンポでペニスを扱き上げる。

「うわ……おちんぽの先、なんか泡立ってる」
「ね、やばいよね。あんなにしても感じちゃうんだ」
「男の人ってわかんないね……」
「よだれとか垂らしてる……恥ずかしくないのかな?」

彼女たちの軽蔑さえも今のボクにとっては快感だ。腰の底から熱いものがこみ上げてくるのがわかる。睾丸の閉まる感触があった。頭が段々と甘い痺れに満たされていく。

「あー♡ ママぁ、もうダメェ……射精しそうぅ♡」
「ふふ、今日は早いね……そんなに興奮しちゃった?」

ママは髪を耳にかけた。この場にふさわしくないほどの清楚な動作だった。

「うん、ダメ、もう、射精したいぃ……ちんちん、ぴゅってしちゃいそう」
「我慢できないおちんちんでちゅねー、いいよー射精して。見せつけて、白いおしっこしーしーってしちゃえ♡」
「うん、ママぁ……♡」

ボクは絶頂に向かってペニスを扱き上げる。サオの芯が精液を吐き出そうとしているのがわかる。固くてまるで鉄棒でも握っているかのような気持ちになる。

「男の人って、あんな顔でオナニーするんだ」
「うわ、うわ、うわー」
「何も聞こえてないって感じ?」
「ね、そんなに気持ちいのかな?」

彼女たちの言うとおりだ。かろうじて声は聞こえているが、快感のあまり今にも意識がどこかに飛んでいってしまいそうだ。

「んっ! あぁ、ママぁ イクっ、いくぅう!」
「いいよ、イッて。ママのこと、どれくらい愛してるか見せつけてあげて」
「あぁ! ママっ! 好きぃ! だいしゅきぃぃぃぃぃぃ、んぁぁぁぁぁ♡」

──どくんっ♡ びゅるるるーっ♡ びゅーっ♡ びゅーっ♡ どぴゅっ♡

「はぁ、ぐっ、ああっはぁっうっ! うっ♡ すきぃ……」

ボクの先端から勢いよく精液が飛び出した。下半身がビクンビクンと跳ねた。頭の中を突き抜けるような快感が襲う。意識が真っ白になっていく。

──びちゃっ♡

放物線を描いて床に精液が着弾した。フローリングに白い水たまりが出来る。

「きゃっ、こっちまで飛んできたっ!」
「うわ、すご……まだ出てる」
「ねー、やばいよね」
「うんうん、なんか臭いもすごいよね」
「だね、すっごく濃い臭いする……なまぐさいよぉ」

ボクは彼女たちの声を聞きながら荒い呼吸を繰り返す。次第に頭が冷静さを取り戻す。だんだんと恐怖が湧き上がってきた。ボクは救いを求めるように慌ててママを探す。彼女はボクの近くに立っていた。視線を合わせるとニッコリと優しく微笑んだ。

(やっちゃった……本当に射精してしまった)
「はーい、よく頑張ったねー」
「ママぁ……」

ボクが呼ぶとママはゆっくりと頭を撫でた。じんわりとした手のひらの熱が髪に伝わっていく。ママはボクの横にしゃがむ。シートを使って手早く下半身に残った精液を拭き取っていく。

「ふふ、今日も男の子らしく射精出来たねー、偉いぞー、ママ、ドキドキしちゃった」
「うん」
「はい、キレイになったよ」

──ちゅぅ♡

ママはボクの頬にキスをした。壊れ物に触れるような優しい口づけだった。

「じゃあ、ご褒美あげるね」

ママはブラウスをはだけた。予めブラジャーを外していたらしい。ふるんと張りのある乳房がこぼれ出る。ピンク色の乳首はピンと勃起していた。先端からミルクが溢れるのが見える。

「だぁい好きなママのお乳でちゅよぉ♡」
「んうぅ、ちゅぱ♡」

ボクは両手でママの両胸を寄せるようにして口に含んだ。まきつけるように舌を絡める。二つの乳首から同時にミルクが流れ込んできた。温かなお乳を舌で味わいながら受け止める。母乳には味がない。ほんのりと甘い香りがするだけだ。けれど飲んでいると不思議と気持ちが安らいでいく。

「あぁん♡ 二つ同時なんて……欲張りさんでちゅねぇ」
「んぐっ、んっ、んちゅ♡」
「ふふ、イイコイイコ♡ ママの愛情、いーっぱい受け止めて」

ボクは夢中になって乳房に甘えた。遠くから視線を感じる。

「おっぱい吸ってる……」
「セナ先輩のあれ、母乳?」
「えぇ……妊娠して無くても母乳って出るんだ」
「いや、出るとしてもこれは……ちょっと」
「ねぇ……なんというか……」

困惑と恐怖が入り混じったような声が女子たちからあがる。しかし、ママは周囲の声を意に介さない。まるですべて聞こえていないかのようにボクを甘やかし続ける。

「はーい、よくがんばりまちたねー、えらいでちゅよぉー」
「んちゅ♡ んぷぅ♡ ママぁ♡」
「うんうん、いっぱいおしっこしておなか空いちゃったねー、ミルク吸っていいんだよー」

ボクは視線を感じながらも、ママの胸に甘えるのがやめられなくなっている自分に気づいた。

(もう駄目だ、この胸から離れられない)

依存という言葉が頭によぎったがもうどうでも良かった。誰になんと言われても甘えていたい。そう思った。

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