2話
恥ずかしいぐらいに勃起しているイチモツを見ても、紗百合さんは表情を変えることなく、指先をそっと肉棒に這わせた。
「あっ、あぁっ、紗百合さん……うぅッ」
「大丈夫ですから、和也さんはそのままになさって」
軽く触れられただけなのに肉棒が刺激に驚いてビクッと震える。ほっそりとした女性の指が擦れ、そわりとペニスを伝う甘い痺れに思わず声が洩れてしまう。
紗百合さんは握ってシゴくことはせず、ゆっくりと、焦らすような手つきで繰り返し陰茎を撫で付けた。弱々しい刺激のせいで射精するには至らず、感度だけがどんどん高まっていく。
血流の増したペニスは下腹にくっつぐらい反り返り、先っぽからは餌をおあずけされた犬がヨダレを垂らすみたいに、とろりとした透明なガマン汁が垂れ始める。
「こんなに大きくふくらんで、和也さんのおちんぽ、とっても立派ですのね」
上品そうな美女の口から「おちんぽ」なんて卑猥な単語を聞かされて、ますます興奮してしまう。紗百合さんは垂れ落ちそうなカウパーを指の腹ですくうと、亀頭全体に塗り広げてから、やんわりと先っぽを握った。
「和也さんは女性におちんぽを触られるのは初めてかしら？ それとも、もうガールフレンドとこういうことをなさってるの？」
「彼女は、いないけど……」
粘液でヌメついた手のひらで剥き出しの亀頭をヌルリと擦られ、僕は直接的な強い刺激に腰をわななかせながら、年上の美女が自分のチンポを握っている夢のような光景に夢中だった。
「でしたら、わたしが和也さんの初めてなんですのね。大丈夫、わたしにお任せになって」
紗百合さんはそう言うと、そのまま肉棒を握った右手をゆっくりと前後に動かし始めた。
にちゅりにちゅりと、紗百合さんの手の動きに合わせてエッチな音が鳴り、ペニスに甘く淫らな刺激が流れ込んでくる。
それは、いつも自分の手で力任せにシゴく乱暴なオナニーとはまるで違う、初めて体験する女性の愛撫というものだった。ゆったりした動きなのに、紗百合さんの手で擦られるたびにチンポの付け根からゾクゾクした快楽が込み上げてくる。
「いかがかしら和也さん、こうやって、ガマン汁でぬるぬるになったおちんぽを、女の手でニュルニュルしごかれるのは」
「うぅっ……紗百合さんの手、すごくきもちいい」
「でしたら、もっと気持ちよくして差し上げますわ」
淡々とした口調とは裏腹に、紗百合さんの手はいっそう淫らに動きだす。左手で玉袋をやわやわと揉みほぐしながら、竿をシゴいていた右手で亀頭の表面を手のひらでヌルッと擦り上げたり、竿の裏筋を指先でなぞり上げたりして、まるで僕の感じる場所が分かってるみたいだった。
「あぁッ！ なっ、なにこれっ！？」
「いかがですか？こうやって袋を優しく触られると、男性は気持ちよくなれるんですのよ。ほら、和也さんのオチンポ、先っぽからエッチなお汁がどんどん垂れてますわ。ねばねばして、とってもいやらしい」
男性器の悦ばせ方を熟知している人妻のエッチな手つきに翻弄され、僕はお漏らしみたいにトロトロとチンポの先から先走りを垂れ流してしまう。
童貞がこんな快感に長く耐えられるはずもなく、急激に込み上げてきた射精感に尻の穴がぎゅっと窄まる。ちょっとでも気を抜いたら今にも射精してしまいそうだった。
「まって紗百合さん！ そんなにされたら出ちゃうよ！」
「どうぞ、わたしのことは気にせず、このまま射精なさって。おちんぽをニュルニュルしごかれながら、わたしの手の中に和也さんのドロドロした精液を出してください」
僕がもう少しでイキそうなのを察して、紗百合さんは手の動きを早めてカチカチになった肉棒を快楽で責め立てる。ヌチュヌチュと上下に昇降運動をする手でチンポを刺激されるたびに精液が管を伝って流れ込み、出口をこじ開けようと押し寄せてくる。
あまりに気持ちが良すぎて頭の中が痺れたみたいにぼうっとして、相手が義理の母親だとか、そんなことはどうでもよくなってしまう。今はただ、込み上げる衝動に従って熱い性の滾りを吐き出したかった。
精液が外に出ようとする圧が増し尿道がぐぅっと押し広げられる感覚。もう射精をガマンするのは限界だった。とどめとばかりに紗百合さんの手が亀頭をにゅるんとしごき立て、その刺激で隙間から僅かに滴が漏れ出した途端、ダムが決壊するみたいに、溜め込んでいた精液が一気に流れ出ようとする。
「ぐうぅっ！ でっ、出るぅッ……うぁぁッ！」
ビュルッ！ドクッ、ドクッ、ビュルッ、ドクッ、ドクッ──！
奔流と化した欲望を吐き出した瞬間、目眩のするような濃厚な快感で頭が真っ白になった。
いちど噴き出したザーメンはもう止まらない。肉棒が脈打つたびに鈴口からばドロリと粘ついたザーメンがどぴゅっどぴゅっと紗百合さんの手の中に吐き出されたる。
今まで味わったことのない愉悦にうっとりとしながら、僕は棒立ちになって腰をひくつかせ、最後の一滴まで精液を出しきった。
「はぁっ……はぁっ、はぁ……ぁぁっ」
「やっぱり若い人は量も多いのですね、それに、とっても濃くてネバネバしていて、すごい匂い……」
息を喉から絞り出して余韻に浸っている僕に、紗百合さんは皿のようにした両手を見せてくる。そこでは、なみなみと注がれた白濁液の池が青臭い匂いを漂わせていた。我ながら、よくもまあこんなに出したものだと自分でも驚いてしまう量である。
「すっきりなさいましたか？」
紗百合さんはザーメンをティッシュで拭うと、ペニスに付着したものも丁寧に拭き取りながら尋ねてきた。
射精したことで頭は冷静さを取り戻したが、正直に言うと、まだ昂りは治りきっていない。働き始めた理性が、もうこれ以上はやめておけと警告してくるが、下半身は更なる快楽を欲して疼いている。
もしも僕が「まだ満足できないよ」と言えば、紗百合さんはもっと過激なこともしてくれるのだろうか？
例えば、その柔らかそうに熟れたおっぱいでチンポを挟んでほしいとお願いすれば、紗百合さんは僕の言う通りにしてくれるのだろうか？ そのぷっくりと厚ぼったい唇でチンポを咥えてほしいとお願いすれば、紗百合さんはそうしてくれるのだろうか？
僕の言うことを何でもきいてくれる女が目の前でかしずいている。現実とは思えない、まるで夢のような状況に理性は狂わされ、胸の奥底から獣じみた衝動がムラムラと湧き立つのを感じた。
ああ……ダメだ、我慢できない。
生唾を飲んだ喉がゴクリと音を立てる。僕は更なる快楽を求めて紗百合さんに次のお願いをしようとするのだった。
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