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14話

帰り道、空を見上げると沈む夕陽の後ろから夜が間近に迫っていた。

フワフワとした足取りで家路を歩きながら、おばさんとのセックスを反芻する。

──やった……やったぞ! ついにおばさんとセックスしたんだ!

初めての女性との交わり、それも憧れていたおばさんと童貞卒業セックス。夢のような出来事だったせいでなかなか実感が湧かなかったけど、ひとりになって落ち着いてみると、改めて喜びが胸に込み上げてきた。

あったかくて、ヌルヌルで、チンポが溶けちゃいそうなぐらい気持ちよかった香苗おばさんのオマンコ──。

思い出しただけで、また勃起してしまいそうなぐらいの甘美な体験だった。けれど、胸に広がる充足感の中に不安がまったく無いといえば嘘になる。どれだけ好きでも甥と叔母の関係は、けっして世間からは認められないことを分かっているからだ。

おばさんは僕にちゃんとした恋人ができるまでと言っていたけど、そんな相手を作る気は毛頭ない。高校を卒業しても彼女ができなければ、おばさんだって考えを変えてくれるかもしれない。僕が一人前の男になればきっと……。

そんなことを考えながら、僕はひとり夜道を歩くのだった。

「ただいまー」

自宅に到着して玄関ドアを開けると、声を聞きつけた紗百合さんがすぐさま迎えに出て来た。

「おかえりなさい、和也さん。あら、何かいいことでもありまして?」

「あー、うん。まあね」

上機嫌なのが顔に出ていたのだろう、よく見ているなと思いながら靴を脱いで上がると、漂ってきた美味しそうな匂いに刺激されたお腹が思い出したように、ぐぅっと鳴った。

紗百合さんと一緒に暮らすようになってから、まだ一週間も経っていないし、とても家族と呼べるほどに馴染んではないけど、胃袋だけはしっかりと掴まれてしまったようだ。

「お夕飯の準備ではできてますから、和也さんは手を洗ってきてくださいね」

「うん、わかった」

言われた通りに洗面所に寄ってからリビングに向かうと、テーブルの上に並んだ温かな料理が僕を出迎えてくれた。

紗百合さんの向かい座って「いただきます」と手をわせてから、さっそく、ほかほかと湯気を立てる肉じゃがに端を伸ばす。味の染みたじゃがいもが口の中でほっこりと崩れて、思わず笑みが浮かんでします。

「うん、すごく美味しいよ。やっぱり紗百合さんは料理が上手だね」

「ありがとうございます」

褒めたところでニコリともしないのは、いつも通り。紗百合さんはこっちがどれだけ褒めたり冗談を言っても絶対に笑わない。

そんな義母の淡白な反応にもいいかげん慣れてきたが、いまだに自分は紗百合さんのことを何も知らないままなのが気になっている。形だけでも家族になったのだから、もう少しお互いのことを知るべきじゃないだろうか──みたいな。

「ねえ、紗百合さんは、どうして父さんと結婚しようと思ったの?」

「色々とありましたの」

「色々って?」

「色々ですわ」

「はあ……」

これだよ。

こっちが気を利かせて少しでも仲良くなろうとコミュニケーションを図っても、ちょっと踏み入った質問をしようものなら、こうして素っ気ない返事ではぐらかされてしまう。これじゃあ本当に家事のためだけにいる家政婦だ。

なんだか、「それは仕事の範疇外なのでお断りしますわ」とでも言われているような、心の壁を紗百合さんから感じてしまう。

──でも、せっかく一緒に暮らしているんだから、食事のときぐらい楽しく話しをしたっていいじゃないか。

紗百合さんの淡白な返事にムッとしながら、なんとか会話のきっかけを掴もうと話題を振るも、やはりひと言ふた言で会話は途切れてしまった。

最初は美味しい料理に上機嫌だったのに、食べ終わる頃には沈黙に疲れてげんなりする始末。

──紗百合さんとも少しは仲良くなれたと思ってたんだけど、僕の勘違いだったのかも……。

けど、こんなふうに他人行儀なくせして、ときどき人が変わったみたいにエッチな誘惑をしてくるのだから、本当に紗百合さんが何を考えてるのかよくわからない。

食事を終えた後も、僕はリビングのソファに座りながら、モヤモヤとした気持ちでテーブルを拭く紗百合さんの後ろ姿見を眺めていた。

隅まで拭こうとして体を前のめりにしているせいで、こっちに向かって大きなお尻が突き出されており、ぴっちりしたタイトスカートにはパンティのラインがくっきり浮かんでいる。丈が短いからもう少し屈めば中が見えてしまいそうだ。

本人は気づいてないのか、そんな魅惑的な女尻をプリプリと揺らして、まるで僕に見せつけているんじゃないかと勘違いしそうになる。

ごくり──と、唾を飲む。

香苗おばさんと比べたら細身だが、人妻らしいムチッとした柔らかそうな太ももは艶めかしく、人妻のフェロモンが漂っている。そんな後ろ姿を見ていたら、いつも澄ましている紗百合さんをちょっとだけビックリさせてやろうかな、なんてイタズラ心が湧いてきた。

僕は足を忍ばせて、そうっと背後に近づく。そして、「さーゆりさんっ!」と、ガバっと後ろから抱きついた。

これにはさすがに驚いた紗百合んが、「きゃぁっ!」と可愛らしく叫ぶ──のを期待していたのだが。

「なにかご用ですか?」

まるで動じず静かに振り向いた紗百合さんの無味な視線がこちらに向けられただけだった。

「えっ、いや……その」

「すみません、まだ家事が終わってないので、用がないのでしたら放していただけますか?」

「ごめん……」

やるんじゃなかったと思った。

悲鳴を上げるどころか冷静な対応をされて、逆に幼稚な行為をした自分が恥ずかしくなってしまい、すぐに離れようとする。しかし、密着した紗百合さんの体から、柔らかな感触と温もりが伝わってきて、股間がじわりと疼いた。

「……紗百合さんて、いい匂いがするよね」

白い首筋に鼻を押し付けて匂いを嗅ぐとバニラのような甘ったるい匂いが鼻孔に広がり、陰茎に熱いものが流れ込む。

「あ、和也さん……」

尻たぶに当たる勃起したの硬いペニスの感触に、それまで無反応だった紗百合さんの声に初めて動揺が混じった。

背後から腰に回していた手が上に登って、乳房をムニュンと持ち上げる。

「あぅんっ」

「紗百合さんのおっぱい、すごく柔らかいね……」

「んっ……ぁっ……」

ほどよく熟れた乳肉に指がムニュッ沈む。おばさんが特別大きなだけで、紗百合さんもかなりの巨乳だ。いざ触ってみると見た目よりもずっと揉み応えがあり、てのひらにタップンとした重みを感じる。

紗百合さんは逃げようとせず、されるがままにじっとしている。

抱きしめてみると分かるけど、すごく華奢な”女の人”って感じだ。おっぱいとお尻は大きいのに、腕や腰はすごく細くて、たとえ抵抗されても男の力なら簡単に押さえつけられそうだと思った。

──いや、しないけど、無理やりなんて。けど、謎多き義母にいつも振り回されている息子としては、たまには主導権を握ってみたいと思うわけで。

「ねえ、紗百合さん。おっぱい見せてよ」

耳元でそう囁くと、紗百合さんは黙ったまま、シャツの裾をつかみ、ゆっくと胸元まで捲り上げる。

服の下から白いレースのブラジャーに包まれた大きな乳房をプルンとまろび出た。

初めて会ったとき、紗百合さんが僕に言った言葉が頭をよぎる。

──ええ、和也さんが、わたしにして欲しいことを、なんなりと。

なんでそんなことをするのか、やはり理由はわからない。けれど、自分の言いなりになる人妻が腕の中で熟れたフェロモンを漂わせているのだ。性欲旺盛な男子学生に何もしないという選択肢はないわけで……。

僕の手は紗百合さんのタイトスカートを捲り上げていた。

太ももの付け根までズリ上がった裾。恥部を隠す白いセクシーなパンティが露わになる。

はみ出した尻肉をムニュット鷲掴みにすると、たっぷりとした尻肉が柔らかに形を変える。そして、手が前へと回り込んでパンティのクロッチ部分に指をクニッと押し付けると、紗百合さんの体がピクンッと震えた。

「あっ……ぅぅんッ……」

紗百合さんの口から切なげな声が漏れた。それは香苗おばさんが漏らしたものと同じだった。

聞いただけでペニス甘く痺れさせる女のあえぎ声だった。

おばさんとセックスしたときの興奮が蘇り、下半身が熱く滾るのを感じる。

もう、止まらなかった──。

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