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プロローグ

青年の目の前は2つのお尻がつきだされている。
1つ目は小麦色に日焼けした肌と、その足元には、黒の三角の布切れが引っ掛かっており、むちっとしたエロいお尻だ。
2つ目は、対象的に白い肌に、足元には赤の三角の布切れ、腰についた紐の後がエロいお尻だ。
青年は、その2つの肉壺に交互に肉棒を出し入れしている。
傍から見たら、セックス、あるいは獣じみた交尾に見えるかもしれない。
しかしながら、青年からしたら、ただの自慰行為にすぎなかった。
青年からすれば、目の前のお尻は、ただのオナホだ。
青年は幾度か腰を打ち付け、高まってくる射精感のままに吐き出した。
肉棒を抜くと白濁が垂れてくる。
青年が余韻に浸るまもなく、オナホが声をかけてくる。
「あ、終わった?」
「今日はエリカか、はぁ、夕飯私の奢りじゃん」
「ゴチで〜す」
彼女たちは、どちらに射精されるのか賭けていたのだろう。
射された方に、射されなかった方が飯を奢るというのはいつものやりとりだった。
彼女たちは駄弁りながらも服を着ていく。
彼女たちが着替えを終えたところで、青年が札束を放った。
一人あたり、10万メルク。
娼婦に払うには多すぎる金額だ。
ましてや、勝手にやっとけとばかりにただ尻を突き出していただけで、御奉仕1つもないのだ。悪い意味でサービスに見合った金額ではない。

しかしながら、そんな大金を彼女たちは、さも当然の如くうけとり、ささっと部屋をでていく。
「まいどありッ」「またね、成金くん」
彼女たちの話題は既に夕食なに食べるかに移っていた。

こんな態度に文句の1つや2つ言ってもいいだろう。
しかし青年は何も言わない。
今日もオナホとして使い、金を払う。

この青年は知っているのだ。
彼女たちが、教室で、「ただ寝てるだけで、楽に金が稼げる」と「成金のボンボンだから金払いはいい」と喋っているのを。

そして、そんな噂を聞きつけた、金に困った女子生徒が、春を売りに青年のもとを訪ねてくることを。
つまるところ、彼女たちは青年にとってただの広告だった。
むろん、彼女たちにそんな自覚はないだろうが。

コンコン、と控えめにノックされた。
さあ、今日もやって来た。
お金に困った女の子が。

青年の名前は、アヤト=フォン=リィセルク。
この国、メルトルク王国の国王より、男爵位を賜った、リィセルク男爵の一人息子だ。
リィセルク男爵は、元はただの地方の小さな商会長であったが、たった一代で財を築き、果ては男爵位までも購入した敏腕商人だ。
リィセルク商会は、簡単なルールで老若男女誰でも楽しめるボードゲーム『リバーシ』の発明や、一度食べたら癖になり、一部マヨラーと呼ばれる熱狂的ファンを生み出した魅惑の調味料『マヨネーズ』等、今までにない新たな商品を主力に、ここ十年でもっとも財を築いたと言われるほどの新進気鋭の商会だ。

そして、リィセルク男爵家は、血統を重んじる旧体制の貴族からは侮蔑を、商圏を奪われた商人からはやっかみと嫉妬をこめて『成金貴族』と呼ばれている。

アヤト=フォン=リィセルクはそんなリィセルク商会の跡取り息子。苦労知らずの成金ボンボンというのが、周囲の評価である。
ただ実際のところは、リィセルク商会の急成長の裏には、アヤトの存在は大きかった。

にしてもまぁ、親父って商才凄かったんだなぁ。
ガキの頃、話した『リバーシ』や『マヨネーズ』、あと幾つかの前世知識だけで、貴族位買えるほどの財を築くなんてな。
元は、ぽっと出の田舎商会だ。
出る杭は打たれるが如く、大商会や貴族から表裏問わず妨害が多々あった。しかし親父はそれらすべてをはねのけて、成り上がったのだ。
すごいわ、俺には真似できん。
俺が商会長だったら、リバーシの利権とか一瞬で大商会に奪われてただろうな……。
商会の運営は親父が、新商品の開発は専門の研究部門ができた今、俺の役割はコネづくりだ。
成金貴族たる我がリィセルク男爵家には貴族家の繫がりがない。
そこで俺がコネづくりの担当として、学園に通うことになったのだ。

王立第一魔法学園、貴族も王族も通うこの国一番の学園だ。
この学園に入学してからもう一年が経とうとしていた。

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