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病気の母親の薬代を稼ぐ苦学生クラスメイトのお母さん②

アヤトが、聖属性魔法【月の女神の慈愛】を使い、【死神病】を解呪してから、早1ヶ月が過ぎた。
ルーナは順調に快方に向かっている。
解呪の翌日から定期的に様子を見に来てくれているのだ。
最初の1週間は、万が一に備えて、毎日、その後は1日おきに来てくれている。
今日もアヤトが来る日だ。
ルーナは、ずっと過ごしてきたこの家もこの1ヶ月でずいぶん変わったなと想う。
別に模様替えをしたわけじゃないけれど、雰囲気が明るくなった。
ホントのところ、ルーナは諦めていたのだ。
徐々に思うように動かなくなっていく身体、ベットから起き上がれなくなり、食事を摂ることさえも辛くなった。
リーセリアもリナリアも、ルーナの前では常に笑顔であったが、ホントは泣いていたことに気がついていた。

それなのに、まさかこんな日がくるなんてね。
ルーナは、リビングテーブルの椅子に座って、リナリアが料理を作っている様子を眺めていた。
リナリアは、アヤトお兄さんに、美味しいって褒めてもらうのだと、楽しそうに料理を作っている。
その姿を微笑ましく思うと同時に羨ましくも思った。
アヤトが診察に来てくれた日は、お礼に夕飯をごちそうするのだ。
私も、はやくリハビリ終えて、アヤトくんに料理つくってあげたい。
そんな気持ちが湧き出てくる。
もし、息子がいたらこんな感じなのだろうか?

「アヤトくん、今日もよろしくね」
アヤトが診察にやってきた。
ルーナが、解呪の翌日にアヤト先生とお呼びしたら、「先生ってほどじゃないので、アヤトって呼んでください」と言われてしまったので、アヤトくんと呼ばせてもらっている。
リナリアにいたっては、いつの間にかアヤトお兄さんと呼ぶようになっていた。
「友達のお母さんに畏まられたらやりづらいですよ」と言うので、口調もフランクなものになっていた。

ずっと寝たきりだった身体は筋力が衰えてしまい、また歩けるようになるには、リハビリが必要だった。
ちょっとした怪我とは違い、こればかりは、回復魔法一発という訳にはいかない。

リハビリはとても大変であったが、ルーナは1日でも早く娘たちに元気になった姿を見せたくて、頑張っていた。

アヤトは、そんなルーナを献身的に支え励ました。
正しいリハビリの仕方を教え、固まった筋肉をマッサージしてほぐし、回復魔法をかける。
弱ってしまった内蔵の為の薬湯を処方し、消化がよく栄養価の高いレシピを食事を作るリナリアに伝えた。

リハビリを終えると、3人で夕食をとる。
そして、夕食を終えると、アヤトはリナリアの勉強まで見てくれる。
リナリアは来年、アヤトやリーセリアと同じ王立第一魔法学園を受験するのだ。特待生枠をとるために頑張っていた。

夕食では、アヤトが学園でのリーセリアの様子を話してくれる。普段は知ることのない娘の学園での様子は聞いててとても楽しい。

「ふふ、なんだか息子ができたみたい」
アヤトが来る前に、そんなことを考えていたせいか、こんな言葉がルーナの口をついて出た。

「ルーナさん、すごく綺麗だから、母さんというより、お姉さんって感じなんですよね」
ルーナの言葉は、ふと漏れ出たものであって返答を求めたものではなかったが、アヤトから返ってきた言葉は予想外のものであった。
(……綺麗って言われた)

「もうッ、おばさんをからかわないでよ」
「嘘じゃないですよ?ルーナさんは綺麗です」
とサラリと言われて、ルーナは歳がいもなく照れてしまった。
(っぅ〜〜)
……身体があつい。

勉強の為、アヤトとリナリアが食卓をたった後でも、この熱が冷めることはなかった。

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