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ギャル軍団④ 待月由真&揺木未結 ♥

待月由真が告げた言葉に、槍太は戸惑いを隠せなかった。

『お前は今から──女子更衣室で自慰
オナニー
をする』

まるで予言するかのような口ぶりだ。

それが二人の言っていた〝弱み〟だろうか。確かに、男子生徒が女子更衣室でオナニーをしているところを動画に撮られて、それをバラ撒かれでもしたら、致命傷すぎる。さすがの槍太でも、そんなことをされたら表を歩けなくなる。

しかし──。

〈だ、だれがそんなこと──〉

「あー。『そんなことするはずないだろ!』って思ってる~」

揺木未結が、まるで槍太の心を読んだかのように言った。

「でもしちゃうんだよね~。絶対イヤだって思ってても逆らえない。それがユマちゃんの固有能力
インヘレンス
だから♪」
「未結。勝手に人の能力をバラさないで」
「あっ、ごめーん! でもいいじゃん。どうせ今から、イヤでもわかるんだから」

揺木未結がクスクスと笑う。
残酷な笑いだ。表情はあどけないが、その邪心のなさが却って邪悪だと言ってもいい。

「あんまりのんびりしてると授業終わっちゃうし、さっさと撮影しちゃおっ。はーい、じゃあズボン下ろしてー」

揺木未結がそう促すが、それで槍太が言われるがままにズボンを脱いだりするはずがない。

はずがないのに……槍太の意志とは関係なく、手が勝手にズボンのベルトへと伸びる。

「──一応、言っておくけど、抵抗してもムダだから」

待月由真が面倒くさそうに言った。

「でも──抑え込むのも面倒だから、痛い思いをしたくないなら、あんまり逆らわないで」

カチャカチャと音を立てて、槍太の手がベルトのバックルを外す。制服のズボンのホックを外し、ジーッと音を立ててチャックを下していく。

「じゃー、ズボンごと下着も脱いじゃおっか♪」

揺木未結が指示すると、命令に従うように槍太の手がズボンを掴む。

〈だ、ダメだ──これだけは──!〉

このまま言い成りになっていたら、大変なことになる。
槍太はなんとか手の動きを抑えようとした。

しかし──

「──抵抗するなって言ったでしょ」

咎めるように、強烈な電撃を流し込まれる。

槍太は思わず「ひゃぎ」っと言葉にならないような声を上げてしまった。

「言っとくけど、こんなのまだ全然手加減してるから。逆らったらその度に出力上げてくから、覚悟して──」

電撃の苦痛と、待月由真の脅しの効果は抜群で、槍太は抵抗しようという気をなくしてしまった。屈辱的な気持ちのまま、槍太はズボンごとパンツを脱いでいく。

「うっわ~」

槍太がパンツを下し、中の一物をさらけ出してしまうと、揺木未結は愉快そうな声を上げた。

「なにこれ、気持ち悪ぅ。なんか色が濃いし、ぶよぶよしてて、グロ~い」
「──普段から自慰
オナニー
ばっかりしてると、皮が伸びてこうなるんじゃない?」
「へ~。パンツ泥棒な上に、こんな不気味なチンポぶらさげてるなんて、ホント最低……。汚物じゃん。なんでこんなのが生きてて許されてるんだろ~?」
「使い道がないからでしょ? 誰か女性に見せる機会があったら、その時点で保健所に通報されて殺処分されてると思う──」

女子二人による品評会で、槍太のチンポの評価は最低だった。
だが電撃の恐怖に怯える槍太は、どれだけ罵られても、言い返すことさえできない。

「うえぇ……見てるだけで気分悪くなってきた。なんか変な臭いもするし。さっさと済ませちゃおう」
「──賛成。こんなものをずっと見せられたら、精神に疾患を生じてもおかしくない。こいつ、どっちが利き手?」
「うーん……右だって」
「そう」

待月由真は、槍太の左手を取った。
それからアイアンクローをするように鷲掴みにしていた槍太の頭から手を離す。

しかし槍太の体は相変わらず自由が利かないままだ。

「じゃあ、撮るからユマちゃんは離れて~」

揺木未結が携帯電話のカメラを槍太に向ける。

待月由真は映像に自分が映ってしまわないよう、槍太の左手を掴んだまま、数歩離れていった。

「はーい、スタート♪」

ピロリン、と音がして、揺木未結のカメラは撮影を開始した。

それと同時に、槍太の足が肩幅より大きく開き、ひとりでに腰が沈んでいく。

がに股の中腰になり、その情けない格好のまま、右手がチンポを握る。

止めようとしても止めることはできない。

槍太の意志に反して、右手はシコシコとペニスをしごきはじめる。

「あははっ」

揺木未結はたまらず笑い声を上げた。

「──ちょっと。声、入っちゃう」
「だってー。マジでおっかしいんだもん。男のオナニーってさぁ、ホントみっともないよね~。人間っていうか、なんかキモい動物みたい」
「まぁ確かに。チンポ握ってるときの男って、正直、サルとかわらない──」
「うわっ。なんか大きくなってきてない? マジかぁ……こんなこと無理やりさせられてるのに興奮するなんて、とんでもないの引き当てちゃったわぁ……筋金入りの変態じゃん」
「こ、これはただの生理現象で……!」

槍太が思わず言い返そうとすると、

「──は? なに口答えしてんの?」

待月由真が冷たい声を響かせて電撃を送り込んできた。

槍太はまたしても「ぎゅぴ」と金魚が潰されるような声を出してしまう。

「あっ。こいつ電撃くらって、チンポぴーんってなった」
「──なにそれ。キモい。おい、お前なに人の電撃でチンポ感じてんだよ」
「あははっ。電撃くらうたびにチンポびくびくしてる。バッカみた~い」

ビシビシと電撃を送り込まれる度に、槍太は腰を跳ねさせる。電撃のせいで太ももが痙攣し、意志とは関係なく腰がカクカクと動いてしまうのだ。

腰だけではない。がに股に開いた両脚はブルブルと震え、パカパカと膝が開いたり閉じたりしてしまう。

決して槍太の意志ではない。槍太がこんなことをしたいと思っているわけではないのに、まるで性欲を剥き出しにして快楽をむさぼる変態オナニストのように、なりふり構わないオナニーを披露してしまう。

「こいつなかなか射精しないなー」

まだ撮影をはじめて数分も経っていないのに、揺木未結は頬を膨らませた。

「早くしないと、授業終わっちゃうじゃん。ね、ちょっとスピードアップさせてみて?」
「──わかった」

待月由真がそう言って、手の握りを少し強めると、槍太がシコシコとペニスを擦る動きが早まった。毎秒6往復、360rpmの高速ピストンだ。

「みんなが着替えに戻ってくる前に終わらせないと大変なことになっちゃうよ~。ほら、早く射精しろ~。さっさと精子だせ~」

もう飽きてしまったのか、揺木未結が面倒くさそうな顔で言う。

しかし、そう簡単に射精

すことなどできない。男の射精というのは妙遠なもので、ただ物理刺激を与えればそれで絶頂できるようなものではないのだ。

いくら激しく腰を振って、乱雑にペニスをしごいても、射精

ないものは射精

ない。

「ねぇ~、まだ出ないの?」

徐々に揺木未結の機嫌が悪くなっていく。

「──手伝ってあげれば?」
「ヤダー。きもーい。絶対ムリなんですけどー」

揺木未結はそう言いながら、蔑むような目を槍太に向けた。

「ねぇ、わかってる? あたしたち、優しさで言ってるんだよ。お前が射精したら、更衣室、汚れちゃうよね? そのまま放ったらかしにしたら、大騒ぎになるよね? そうなったら困るでしょ? だからちゃんと後片付けできるように早めに終わらせてあげようとしてるんだよ? わかる? わかったら、さっさと射精して? ね?」

揺木未結がそうやって言い聞かせるように口にする言葉を、右から左へと聞き流して、槍太はひたすら筋骨隆々な男たちのボディビル大会をイメージしていた。

下半身丸出しでペニスをしごいているところを動画に撮られる──それだけでも人に見せられないような無様な姿なのは間違いないが、それでも射精するところまで撮影されるのとでは雲泥の差がある。ペニスをしごいているだけならイジめられて無理やりオナニーを強要された可哀そうなやつかもしれないが、それで精液を出してしまったら変態オナニーに興奮して絶頂を迎えてしまったイカれた変態ということにしかならないからだ。

同じ〝弱み〟を握られるにしても、せめて射精するところを撮られるのは避けたい。

槍太の想像の中で、マッチョがポーズを決めるたび、槍太の下半身は鎮まり、射精は遠ざかっていく。

「──もしかして、時間切れまで我慢すれば射精せずに許してもらえるとか思ってる?」

そんな心の内を見透かすように、待月由真は槍太の狙いを言い当てた。

「そんなことしてもムダなのに──ねぇ、もう面倒くさいし、無理やり射精させて終わりにしない?」
「そうだね~。なんか飽きてきちゃったし、そうしよっか」
「うん。じゃあそうしよう──」

二人で頷き合うと、待月由真は握っていた槍太の左手に指を絡ませてきた。

そのときの掌の柔らかさで、槍太はそういえば女子と手を繋いでいるのだということを今更ながら自覚した。

しかしそんなノンキなことを考えている場合ではなかった。
待月由真が指を絡ませてきたのには、それだけの意味がある。

〈な、なんだ──?〉

急に槍太はモゾモゾとした感覚を覚えた。

股間のあたり──正確には睾丸に、ムズムズとした刺激が集まってくる。

妙なむず痒さを不審に思っていると、その刺激が一気に強くなった。まるで銭湯の電気風呂に、金玉だけを浸して電流を流したような──。球袋を貫通して睾丸を直に触られるような感覚──。

槍太は不安な気持ちになった。

まるで宇宙空間に放り出されて、掴むものもないまま漂っていくような寄る辺なさ──いくらもがいても流されていくことを止められない不安定感──。

ダメだ──直感的にそう悟った。どれだけ堪えようとしてもムダだ。手足をばたつかせても、いくら腹に力を込めても、きっと漏れてしまう。そんな為す術のない感覚が槍太の脳裏をさっと横切る。

「はい、これでお終い。──射精しろ」

待月由真がギュッと手を握った。

ビクン、と槍太のチンポが跳ねた。その先端から、白くドロドロの液体がびゅるびゅるっと吐き出される。

横隔膜が震え、肺の空気を無理やり押し出されるようにして槍太は低い声を漏らした。オットセイが鳴くような、みっともない喘ぎ声。

射精は止まらない。

待月由真が手をギュ、ギュと握る度に、金玉に痺れるような電撃がビリビリと流れ込んでくる。

その度に、槍太の金玉はきゅぅーっと締まる。玉袋が収縮し、睾丸の丸みがわかるくらいガチガチに締め付ける。チンポがビクンビクンと跳ねる。回転式のスプリンクラーのように精液を撒き散らす。

おっ♡ おっ♡ と嗚咽を漏らすようにして、槍太は腰を振る。

もちろん自分の意志ではない。目も眩むような絶頂の中、金玉への電撃で射精のおかわりを強制されて、槍太は意志などほとんど保てていなかった。

それでも腰振りを止められない。
射精も止まらない。

涙と涎
よだれ
に顔を濡らして、苦悶の声を上げても、待月由真に手をぎゅーっと握られると、ビュルビュルと精液が飛び出す。

その一部始終を揺木未結の向けるカメラに収められ、それでも絶頂は止むことがなかった。

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