巨乳キャラあつめました 巨乳のキャラクターが登場する漫画や小説を集めたサイト

小悪魔の呼び出し② 揺木未結 ♡

槍太は、揺木未結から何を言われたのか、一瞬理解できなかった。

「処女、売って来て♡」

そんな槍太に言い聞かせるように、もう一度、揺木未結は同じ言葉を繰り返した。

それでも槍太には理解できなかった。理解できないというより、理解を拒んでいるという方が正しいかもしれない。

「さっきこんなこと考えてたよね?」

揺木未結が小さい子に説明するように言う。

「『オレは男なんだから、女とは違って、スケベオヤジから金を巻き上げたりできるわけじゃないんだ』って。こんな簡単な方法があるのに気づかないなんて、ミユ、うっかりしてた~」

そう言われて、槍太はますます怪訝な顔になる。『男なんだからできない』という話なのに、なんで解決方法を見つけたみたいなノリになっているんだ。

「も~、まだわからない? お金がないなら、先輩が体を売って、ミユたちへの貢ぎ代を稼げばいいでしょ?」

揺木未結は楽しげな表情で言ったが、槍太が何も答えなかったので、物分かりの悪い下僕に〝わからせ〟ようとするような口調で付け加えた。

「若い男子を自分色に染めたくて、いっつも金玉ムズムズさせてるホモオヤジたちに、ケツ穴差し出してお金に換えてこいって言ってるの」
「そっ──」

そんなことできるわけないだろ! そう叫ぼうとしたとき、揺木未結が先に口を開いた。

「できるでしょ? だって、やらなかったら、恥ずかしいオナニー動画、学校中にバラまかれちゃうんだよ♡」

槍太は確信した。こいつは悪魔だ。まだ中等部のクセに、男の弱みを握って思い通りに搾取するギャル軍団の主要メンバーになってるようなやつだ。こんなことを笑顔で言うのが、怖ろしいほどに似合っている。

「あー、ていうかぁ。折角だから、この動画、有効活用しよっか。ゲイ向けのヤリモク掲示板に……、

『女子更衣室でオナニーするのが止められない性欲ザルです。もうこんなイタズラしないで済むように、大人のオスチンポでしつけてください』

って書いてこの動画張っておいたら、爆釣で相手選び放題だよ♡」

そんなとんでもないことを言いつつ、揺木未結は携帯電話を取り出すと操作し始める。

まさか、本当に今言った通りのことをしようとしているのか?

こいつならやる──疑いの余地はなかった。今まで揺木未結が槍太にしてきたことを考えると、単なる脅しなはずがない。

槍太は咄嗟に、揺木未結の手から携帯電話を奪おうと、手を伸ばした。

しかし、それが初めからわかっていたかのように、揺木未結は身を避

わした。反対に、槍太は壁に押し付けられる。

「はーい、残念でした~♡ 言ったでしょ。ミユは相手の心が読めるんだって」

槍太は苦し紛れに蹴りを放とうとしたが、その直前に、足を思いっきり踏みつけられた。

「ッ────!!」
「だからムダだってば~。いくら先輩がミユにムカついて襲おうとしたって、何をしようとしてるか全部わかっちゃうんだから」

絶望的な状況だった。これがまだ中等部にも関わらずBランクを与えられた天才少女の固有能力
インヘレンス
──どんなに抵抗しようとしても、行動に移す前に感知されてしまっては、手も足もでない。

「そうそう。無能力
Zランク
の先輩はぁ、ミユにはぜ~ったい敵わないんだからぁ、ムダな抵抗なんて諦めて大人しく・し・ろ♡」

キツいセリフをあどけない口調で吐いて、揺木未結は携帯電話を操作し続ける。

しかしそれを黙って見ているわけにはいかない。このままでは、ゲイサイトにオナニー動画をアップロードされてしまう。それだけは、そんなことだけは、なんとしてでも阻止しなければならない。

「も~、先輩、頭悪すぎぃ。ムダだって何回いえばわかるの」

槍太が掴みかかると、揺木未結はパッと手を離して体を入れ替え、今度は槍太の首を掴んだ。もう一方の手には携帯電話を持ったまま、槍太を壁に押し付ける。

「あんまりしつこいと、もっと酷いことしちゃうよ? もう先輩は、ミユの貢ぎ奴隷になって、オッサン相手に体を売ってせっせとお金を稼ぐしかないんだから、さっさと現実を受け入れよう?」

槍太は黙って歯を噛みしめていた。

「あ~、めっちゃ悔しがってる~。『こんな年下の生意気な女に好き勝手言われて、許せない』なんて思ってプルプル震えてるんだ。無能力者のクセに、プライドだけは一人前なんだね~。

でも残念でしたぁ。いくら年上でも、どれだけ女より力があっても、固有能力
インヘレンス
も持ってないザコに人権なんてないんだよ~♡ 恨むんなら、無能に生まれた自分を恨もうね~♡」

揺木未結の見下した口調に、槍太は怒りを覚えていた。

その怒りは、今だけのものではない。天頂高校に入学してから、今の今まで、ずっと槍太は蔑まれてきた。それはひとえに、槍太が無能力者だからだ。

しかし、本当は槍太は無能力者ではない。槍太の固有能力
インヘレンス
──性癖透視
インサイト
は【体液を摂取した相手の特殊性癖
スイートスポット
を見透す】などという変態的な能力であるために、誰にも知られないようひた隠しにしてきただけだ。

そのことで槍太はこの一年、どれだけみじめな思いをしてきたか。その怒りが、揺木未結によって掻き立てられていた。

どいつもこいつもオレのことを侮りやがって……!
お前なんか、首を絞められて気持ちよくなる変態マゾのくせに──!!

「へっ──?」

ぷしゅ、っと音がした。

揺木未結は、驚いたようなというか、気の抜けたようなというか、呆けた面でストンとその場に座り込んだ。

「え……? あ、あれ?」

女の子座りでペタンと床に尻をついた揺木未結は、そのまま顔を真っ赤にしてガクガクと震えだす。
キョトンとした表情だったのが、閉じかけの目を虚ろに霞
かす
ませ、唇を尖らせるようにして、まるで発情したメスのように歪む。

「ひっ♡ ひあっ♡ なっ、なにこれっ♡ なんなのこれぇっ♡」

床の上に広がったプリーツスカートの裾
すそ
から、愛らしく伸びた揺木未結の白い太もも。その間から、チョロチョロと小さな音を立てて、水溜まりが広がり出てくる。

「んっ♡ ひぅ♡ だ、だめっ♡ こんなの、ダメ、なのにぃ……♡」

揺木未結は両手でスカートを必死に抑えた。しかしその肩はビクビクと震え、それに合わせて「おっ♡ おっ♡」と声を出しながら背中をのけ反らす。

上向いた顔はとろりと蕩
とろ
けて、それでも必死に〝何か〟を堪えようと歯を食いしばり、眉をひそめている。

しかしその〝何か〟は、ガチガチと歯噛みしても堪えられるようなものではないらしく、「んんっ♡ んいっ♡」とハートマークを飛び散らせながら、腰をクネクネとくねらせてしまっている。

どこかららどう見ても──揺木未結は絶頂
アクメ
していた。

「なっ、なにしたんですかぁ♡ 先輩、ミユになにしたんですかぁ……ッ♡」

とろけきったメス顔のまま睨んでくるが、むしろ聞きたいのは槍太の方だ。

「お前……なに突然イキまくってんの……?」

槍太が手を近づけると、揺木未結は「ひっ♡」と肩をすくめた。

「やっ、さ、触らないでっ♡」
「触られると気持ちいいのか?」
「~~~~~~ッ♡」

体中が敏感になっているらしく、手が髪に当たっただけで、揺木未結はビクッと身をひそめた。指先で肩、首をなぞり、顎に触れると、ギュッと目を閉じたまま、「ふゅぅぅん♡」と苦しそうな声を漏らす。

またぷしゅ、ぷしゅっと音がして、スカートの水溜まりが大きくなる。

「もしかして、バイブでも入れてるのか?」
「えっ……。ちょ、ちょっと……ッ」

槍太はスカートに手を伸ばした。揺木未結は嫌そうな顔をしたが、抵抗するどころではないらしい。槍太にスカートをめくられても、モジモジと太ももを動かして、顔を真っ赤にすることしかできないでいた。

「……何も入ってない、か」

遠隔操作のバイブでも股間に入れていて、それをいきなりオンにされでもしたのかと思ったが、そういうわけではなさそうだった。

揺木未結のパンツはぐっちょりと水浸しになっていた。生意気な言動とは裏腹なお子様パンツだ。しかしその股間は、ふんわりとした少女の膨らみはあっても、何か異物を押し込まれているようではなかった。

「────ッ!? ふぁ♡ はぅぅん♡」

……念のため押してみたが、ぷにぷにとした感覚がするだけだった。

しかしこんな大それたことをしても、揺木未結は反撃してこない。相変わらず目をギュッと閉じたまま、顔を真っ赤にして全身を震わせている。股間を押すと、クイクイと腰をくねらせるのが非常にエロい。

槍太は股間に血流が殺到してくるのを感じつつも、どうしてこんなことが起こったのか考えを巡らせていた。

揺木未結がとつぜん座り込む直前、何をしていたか──。

揺木未結は、槍太の首を掴んで抑え込んでいた。
槍太はそうやって壁に押し付けられて、何もできないでいた。

強いて言えば、槍太は屈辱的な状況に心の中で罵声を浴びせ、揺木未結はそれを読み取ってバカにして……。

〈ま、まさか……〉

槍太は、揺木未結に異変が起きる直前に、自分が何を考えていたか思い出した。

『お前なんか、首を絞められて気持ちよくなる変態マゾのくせに──!!』

それは、槍太が以前、性癖透視
インサイト
で読み取った、揺木未結の【特殊性癖
スイートスポット
】のことだった。心の中で罵ったとき、槍太は揺木未結の首を掴んで締め付ける光景をイメージしていた。

〈こいつ、それを自分の能力で読み取ってしまったのか……!?〉

槍太は自分の能力を試したことがなかった。正確に言えば、能力を発動させたことはあったが、それで知った【特殊性癖
スイートスポット
】を突くと何が起こるか、確かめたことはなかった。

他人の性癖なんか知ってもどうしようもない……そう思い込んでいたが、特殊性癖
スイートスポット
というのはただの性癖とは違う、もっと性欲の本質に直結した、根源的なものなのかもしれない。

もしそうなら、この能力は思ったより〝使える〟。

「ふ、ふふふ……」

ちょうどいい。それを確かめる相手は、すぐ目の前にいる。

アクメ顔を必死にこらえて、ブルブルと震える揺木未結に、槍太は手を伸ばす。その顔には、邪悪な笑みが浮かんでいた。

他の漫画を見る