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第11話 パーティー、再始動へ

俺とアイリーンは正式にパーティーを組んで、冒険者として再始動した。

ソロ探索をしていた頃の俺は、自分ひとりが行動不能に陥った場合に命の危険があるため、薬草集めを始めとした採集系のクエストばかりをこなしていた。
しかし冒険慣れしているアイリーンが仲間になってくれたことで、受注できるクエストの種類は、爆発的に増えたのである。

「で、でやあああああっ!」
「いいよーオタクくんっ! かっこいいよー! その調子その調子!」

ソロ探索の頃には出くわしても逃げるばかりだった雑魚モンスター相手にも、果敢に剣を抜いて戦うようになった。

今のところの戦果としては、スライム7体、小型の鳥モンスター16体、小型の虫系モンスター13体といったところである。

「オタクくん剣を振るときに目を瞑らなくなったね! そっちの方が隙ができにくいし、何よりかっこいいよ-! オタクくんサイキョー!」

俺がモンスターを剣で屠ると、アイリーンはとてもたくさん褒めてくれる。
たくさんたくさん、こっちが恥ずかしくなるくらい褒めてくれる。
それが嬉しくって、俺はまた剣を抜いて次の雑魚モンスターを倒してしまう。
アイリーンはどんな雑魚相手であっても褒めてくれるので、モチベーションアップにはこれ以上無いほどに重要な存在となっていた。

俺って、褒められて伸びるタイプだったんだな。
基本クラスメイトからも先生からも親からも叱られて育った前の世界で、能力が伸び悩んでいたのはそのせいだったのかもしれない。

ついでに俺ひとりで倒しきれないような強いモンスターと遭遇してしまった場合は、アイリーンがレイピアを抜いてサクッと倒してくれる。
まるで自動車教習所の教官だ。いや、教習所行ったこと無いから、イメージだけど。
アイリーンは昔から冒険者やってただけのことはあり、実は見た目によらず結構強いのである。

そんなわけで、クエストをこなしつつ経験不足の俺の修行も兼ねている冒険に出かけるのが、ここのところの日課となっていた。

そして街に帰ってくれば、

「かんぱぁ~い!」
「か、乾杯……!」

打ち上げもすっかり恒例行事となっていた。
毎日冒険帰りにいろんな酒場に入っては、ゲームやファッションなどのお互いの得意分野について語り合う。

そして、夜には1日の締めくくりとして……

「はあはあっ……アイリーン……アイリーン……っ! うう、すごい……最高だ……ああっ……!」
「あんっあんっ……ああ、気持ちいいよぉ……ハルるぅん……!」

アイリーンと、セックスをする。

ソロ探索者をやっていたときの、あのボロっちく狭い安宿ではない。
アイリーンとパーティーを組んで以降、俺はあの安宿を引き払い、もっと良い宿へと拠点を移したのである。

「はあはあ……アイリーン……後ろから突かれるのは……どう……?」
「んっ、あんっ……あはっ! 気持ちいーよっ……! めっちゃいいとこに、チンチン擦れて……んんっ、気持ちいい……っ!」
「アイリーンの大きなおっぱいが、後ろから突く度に激しく揺れて……めちゃくちゃエッチだ……!」
「もう、エッチなんだからぁ……ハルるんは♡」

アイリーンとふたりで冒険に出るようになって、クエストの報酬も大きく増えた。
そのため宿にかけられるお金に余裕が生まれたというのもあるが、やはり拠点変更の一番の理由はこのセックスである。

俺とアイリーンは、パーティーを組んで以降、毎日毎晩冒険終わりにセックスをしていた。

エロトラップダンジョンでセックスをして、その打ち上げの後にもお持ち帰りをしてセックスをして。

「もう2回もエッチしたんだし、だったら3回も4回も、それ以上も同じだよね!? だからさぁ~、シようよ~! ねえ~! オタクくんさぁ~~~!」

というのが、アイリーンの主張である。
要は一度セックスの快感を覚えてしまったアイリーンが、俺のことを離してくれなくなったのだ。

アイリーンを抱くのにもう二度とあんなボロ宿を使うわけにはいかん! というわけで、急遽、拠点変更となったわけである。
ちなみにこの宿を選んだ理由は、ベッドが広くてふかふかだったからだ。

「はあはあ……アイリーンのスベスベの肌、どこを撫でても気持ちいい……」
「あはっ……嬉しい! ハルるんも……あんっ、あんっ……ちゃんとウチの気持ちいいとこ、突けてるからねぇ……! あんっ……あんっ……」

アイリーンと日常的に肌を重ねるようになって、しかし慣れることは一切無い。

アイリーンはずっとかわいくてドキドキしてしまうし、チンポは毎回初体験みたいにガチガチに勃起してしまう。
いつまでも童貞のような余裕の無さでアイリーンのことを抱きながら、どうにかこうにか彼女に満足して貰えるよう、必死に腰を振り続けている。

「アイリーン……俺、もう……だめ! い、イきそう……!」
「んっ……いいよ、ハルるん……いつでも好きなときに、中に出していいからね……♡」
「はあはあ……アイリーン……! アイリーンっ! アイリーン!」
「あんあんっ……ああんっ、ハルるぅん……っ♡」

どびゅるるるるっ! びゅるるるっ! びゅるるっ!

「ああんっ……♡ ハルるんの熱い精子……ウチん中に、たっぷり注がれちゃってるぅぅ…♡」
「はあー……はあー……はあー……う、うう……き、気持ち、よかった……」

後背位でアイリーンの膣内に、遠慮容赦なく精液をぶちまけた。

どうやらこちらの世界には、ピルポーションと呼ばれる避妊薬があるらしく、それを服用することで妊娠を避けることができるのだという。
副作用の類いもない便利なアイテムであるがゆえに、俺たちは大いに感謝をしながら中出し射精を繰り返し楽しんでいた。

そして、これは、そんな生活が2週間ほども続いた、ある日の物語である。

☆ ☆ ☆

「そういえばアイリーンって、前は別のパーティーを組んでたって言ってたよな?」

たっぷりとセックスを楽しんだ後の、ほんの少しのけだるさと心地よさの共存する時間。

ふかふかのベッドの上に裸で寝転んだまま、俺はふと隣のアイリーンに尋ねた。

「確か、アイリーンが時々見てる、モンスターの情報をまとめたメモ帳を作ってくれたっていう……」

アイリーンが初めて俺の前でメモを読んだのは、エロトラップダンジョンの中でエロ触手について調べたときのことだった。
しかしあれ以降、いっしょに冒険するようになってからも、アイリーンはあのメモ帳を取り出して調べることが何度かあった。

「あー、師匠ね-!」

そんなふうに明るく言いながら、アイリーンは天井を真っ直ぐ見上げたまま話し出した。

「ウチが冒険者になった時に修行つけてくれた師匠がいてさー! その師匠がリーダーで、その下にウチ含めた弟子が3人いた感じ!」
「へえ、じゃあ4人パーティーだったんだ」
「そうそう! んで、今は師匠は北のダンジョンの奥深くに、封印されちゃってるの!」
「ふーん。…………えっ?」

なんだか今、人間に使うにはあまりそぐわないような言葉が聞こえた気がしたけど。

「封印? その師匠って人、今、封印されてるの?」
「うん、そう! まあ、話すと長くなるんだけどさぁ~」

曰く、アイリーンと師匠のいたパーティーは、この街でもそれなりに名の通ったパーティーだったのだという。
なにせその師匠という人物は、年かさの女性とはいえ、弟子を3人も抱えるほどの実力者なわけだ。
当然それなりに強く、日々難しいクエストをこなしては冒険者稼業を続けていたのだそうだ。

しかし。

「ある日……って言っても、オタクくんと会う1ヶ月くらい前のことだけどね? その日はたまたま手頃な感じのクエストが募集されてなくて、それでちょっと難しめのクエストを受注することになったわけ」

そのクエストは、街の北側にあるダンジョンを探索し、内部のマッピングを行って欲しいというものだったそうだ。

俺たちが薬草採集なんかをしていた街の南側に比べて、北側は比較的強いモンスターが出没するエリアとなっている。
そんな北側エリアの最奥に位置するダンジョンは、つい最近見つかったばかりで、まだほとんどダンジョン内の地図情報すら出回っていない状態だった。
そこで先遣隊としてダンジョン内に立ち入り、マッピング……つまり内部がどのようになっているかを調べてを地図作りを行うというのが、彼女たちの受注したクエストだったそうだ。

そして。

「そのダンジョンのいちばん奥の部屋で、ウチらは……たぶん、めっちゃ強いボスと遭遇しちゃった……ん、だと思う」
「思う?」
「うん。実はウチら、マッピングの途中についうっかりして、、ボス部屋っぽいとこに入っちゃったんだよね」
「え? それって、めちゃくちゃ危ないんじゃないのか?」
「うん。めっちゃ危ない。で、だからだと思うんだけど。その部屋に足を踏み入れたその次の瞬間、師匠がウチらのことを外に蹴り飛ばしちゃったの」

そいつはまた、ずいぶんとワイルドなお師匠さんだな。

「ウチらがビックリしている内に、師匠を中に残したまま、ボス部屋の扉が閉まって……そっから先は、もう分かんない。ウチらがどれだけ叩いても引っ張っても、扉は開かなかった」
「開かなかった?」
「うん。ダンジョンのボス部屋の扉は、1日に1度しか開かないの。これはそのダンジョンに限ったことじゃなくて、どこのダンジョンでもそう。だから開かないのはウチらも知ってはいたんだけど……諦めきれなくって、ね」
「じゃあ、中にひとりで閉じ込められたお師匠さんは……?」

アイリーンは俺の言葉には答えず、遠い目で天井を見つめている。

「結局ウチらは師匠をそこに残したまま、クエスト未達成で街まで戻ってきた。そんで、拠点で師匠が帰ってくるのを待ってた。けど、帰ってこなかった」
「…………」
「次の日になれば、またボス部屋の扉は開くからね。ウチらだけでも向かって助けに行く……ってのも考えたんだけど。でもそれは、冒険者ギルドから止められてね。あれだけ強かったウチらの師匠が欠けた状態で、その師匠が帰還できていないダンジョンに向かうのは無謀すぎるってね。……アハ、正論すぎて、ウチら何にも言えなかったよ」
「…………」
「師匠がどうなったかは、マジで分かんない。分かんないから、ウチらの間では師匠は“封印された”ってことにすることにした」

生きているか死んでいるかも分からないから。
だから、“封印”。

「ウチは、師匠が封印されたんだとしても、冒険者を続けたかった。そして、できることなら、強くなってもう一度あのダンジョンに潜って……ちゃんと、師匠を迎えに行きたい。たとえ、師匠が本当にどうなっていたとしても」
「…………」
「けど、他のふたりの子達は、冒険者を辞めたがった。師匠を諦めるとかじゃないけど、やっぱり危ない仕事だってことに、ふたりは気付いちゃったんだと思う」

その結果が、パーティーの解散。
そしてアイリーンは、ひとりになった。

冒険者は続けたいけれど、ソロ探索者の危険性は、身にしみて理解した。
だから冒険に出ることもできずにふらふらしていたところを、陽キャパリピパーティーに誘われて。
そして、俺と出会い、三度パーティーを組み、ようやく冒険の日々へと戻ることが叶った。

けれど、俺は理解してしまった。
ほんの短い会話だったけれど、それが十分に伝わってしまった。

アイリーンは、師匠をまったく諦めてはいない。

冒険者としての歴の浅い俺でも、“封印”された師匠がどうなったかは自明の理だ。
きっとそこには、絶望的な結果しか残されてはいないだろう。

それでもアイリーンは、その絶望的な結果であったとしても受け止める覚悟で……師匠を迎えに行きたいと強く感じている。

「だったら、迎えに行こう」
「えっ……!?」

俺は薄っぺらい毛布の中から手を伸ばして、アイリーンの手を取った。
すべすべとした手のひらをぎゅっと握り締め、俺は彼女に言う。

「冒険者ってのは、自由な仕事なんだ。時間帯で会社の机に縛られるような、堅苦しい仕事じゃない。外の世界を、自分の足で、好きなところを好きなだけ、探索することのできる自由な仕事なんだ」
「オタクくん……」
「だからアイリーンがそれを望むなら、師匠を迎えに行ったっていい。いや、行くべきだ。自分の望みを叶えることこそが、冒険者が冒険者たる所以
ゆえん
なんだ」

ゲーム世界において、“オープンワールド”と呼ばれる用語が存在する。
これはゲーム内において移動制限も正確な攻略手順も要求されない、プレイヤーが自由に探索し、どこまでも広がるゲーム世界を自由に遊び尽くせるように設計されたシステムのことを示す。

真っ直ぐに伸びる攻略手順をひとつひとつこなすのではなく、やりたいことをやりたいだけ楽しむことが許されるゲーム世界。
自身のレベルを上げるでも、モンスターを倒すでも、武器を鍛えるでも、仲間を集めるでも、アイテムを採集するでも、どこで何をするのも、自由。

ある意味では、俺の転生してきたこの異世界は、究極のオープンワールドだ。
この世界で俺は、モンスターを狩ろうが、武器を買いそろえようが、酒場で酒を飲もうが、アイリーンとセックスをしようが、何をしたって許される。
魔王を倒せとか、攻め込んでくるオークを倒せとか、伝説の秘宝を集めろとか、そんな押しつけがましいミッションを与えられることなく、自分のやり方で自分を鍛えて、自分の進みたい道を、どこまでも。

だから、アイリーンも。
自分がそれを望むのならば、我慢せずに師匠を“封印”から迎えに行ってあげてほしい。

そのためだったら、俺は、

「もちろん、俺だって、協力するから……!」

その言葉を聞いて、天井を見上げていたアイリーンの顔が、ぐるりとこちらをこちらを向く。
ランプのほのかな明かりに照らされたその瞳は、まるで潤んでいるようにキラリと輝いて。

「今の俺は、まあ、アイリーンよりも弱いと思う……けど、絶対に強くなる。北の森のモンスターにも負けないくらいに……」

しかしアイリーンの瞳には、すぐに翳りがさしてしまう。

「でも……ウチとオタクくんだけじゃあ、」
「だったら、その時のパーティーの仲間だったヤツらにも、声をかけたらいいだろ!」
「え、ええっ……!?」

またしても、アイリーンの瞳が、キラリと輝いて見えた。

「アイリーンの仲間だったんだから、たぶんそいつらも強かったんだろ。だったら、お前の考えを聞かせて、もう一度戻ってきてもらって、そいつらともいっしょに戦えばいいじゃないか」
「で、でも……みんなは、もう冒険者は辞めちゃったし」
「辞めちゃっても、戻ってきてもらえばいいだろ!」

冒険者を続けようが、辞めようが、それはそいつら自身の決めることであり、自由にしたらいいことだ。
でも、だったら。

「戻ってこいって! いっしょに戦おうって! そういうふうに説得しに行くのも……アイリーンの自由だろ……!」
「……ぁ」

今度こそ、アイリーンの瞳から、ぶわりと雫が浮かび上がって。
それは寝転がっている彼女の目尻から、スッと一直線に枕へと流れていった。

「……もう。オタクくんの喋ってること、めちゃくちゃすぎんだけど!」
「ご、ごめん……」

調子に乗って喋りすぎただろうか。
いや、でも、エロゲーの歴史について熱弁している時よりかは、キモくないと思うんだけど……。

と、俺がおどおどし始めると、今度はアイリーンは大きく口を開けて笑い出した。

「あははははははは! おっかしー!」
「な、なに笑ってんだよ……」
「オタクくん急にキョドりすぎ! もっと自分の言葉に自信持ちなよ-!」
「お、お前が、アイリーンが、めちゃくちゃって言ったからだろ……!」
「気にしちゃ駄目だよ! オタクくんは、めちゃくちゃなことを早口で言ってこそのオタクくんじゃん!」
「そ、そんなこと……え? 待って? アイリーン、俺のことを、めちゃくちゃなことを早口で言ってるって思ってたの?」
「でも、……うん。オタクくんの言うとおり」
「俺の言うとおり!? え、ちょ、ちょっと待って!? じゃあ俺、もしかして結構キモいと思われてたり……」
「あー、もう! うるさいうるさい! ウチ、もうこれで寝るから!」
「あ! おい! ちゃんと言ってくれよ! ちゃんと言わないと、俺まためちゃくちゃなこと早口で喋っちゃうかもだぞ!? いいのか!? やだろ!」
「やじゃないもん!」
「やじゃないの!?」

アイリーンはふたりの上に引っかけていた1枚の毛布を引っ張り上げると、そのままくるりと頭まで埋めてしまう。
ていうか、おい! それやられたら、俺の上から毛布が無くなって、寒いんだけど!

「じゃあね! オタクくんも早く寝なよ!」
「そう思うなら、毛布返せって!」
「あ、そだ!」

それからアイリーンは、布団の中に顔を埋めたまま、俺にこう告げたのである。

「明日は、ウチの元パーティー仲間に声かけに行くから!」

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