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第15話 ギャルパーティーは野営の準備をする

ふたつの街の間にある山の標高は、それほど高いというわけではない。
しかし徒歩で登るとなればそれなりに険しく、モンスターも出る。

幸いにして、遭遇したのはほとんどが雑魚モンスターで、それらはアイリーンがひとりで片付けてくれた。
そのため、エレナがその大斧を振るう勇姿を目にする機会は訪れなかった。

「お前らはオレの護衛なんだろ。だったら、モンスターはお前らが倒すのが道理ってもんだぜ」

仰るとおりである。
むしろ俺が単なる荷物持ちに甘んじてしまっているのも、アイリーンに対して申し訳なさを感じてしまうわけだけれども。

そんなわけでアイリーンのおかげで順調に旅は進み、予定していた行程通り進んだあたりでちょうど日も暮れる頃合いとなった。

「おーし。今日はこの辺で野営だな」

俺たちが辿り着いた辺りは、視界が悪くほとんど開けていない。
背の高い木々が辺りに鬱蒼と生え、山越えをするために踏み固められた、道とも言えないような道が延びているばかりだ。

アイリーンとエレナは旅慣れているのか、辺りに木々が無く、切り立った崖を背にした場所に荷物を下ろしていく。
エレナが背負っていた大斧をおろすと、ズゥゥン……という低い音がした。
振ってるところを見てみたすぎる……。やっぱりサイズ感的に両手斧なのだろうか。いやしかしエレナの豪快な性格を考えると、片手で大斧を振り回すというのもよく似合っていて……。

「おい、オタク。なにオレの斧眺めてんだよ。物欲しそうに見たって、やらねーからな」
「い、いらない……。俺には持てないだろうし……」
「最初っから諦めてんじゃなくて、ちっとは鍛えろよな。おい、それよか背負ってる荷物よこせ。そん中に野営の道具も入ってんだ」

俺がリュックサックを手渡すと、アイリーンとエレナは手早くそれらを広げて準備を進めていく。
こればっかりは超絶インドア派の俺にはちんぷんかんぷんで、手伝おうとしたらむしろ怒られた。
うう……ゆるくキャンプ△するADVならやったことあるんだが……。

と、どんな技術を使ってるんだか小さく収納されていたテントを広げつつ、エレナがアイリーンに言った。

「そいやこの山、確か川があったはずだよな」
「あー、そういえばそうだね! 水浴びとかに使えるところとか、あるかもね!」
「だな」
「今日はずっと歩いてたし、戦闘もしたから、汗流すところあったら嬉しいな~! ねえ、オタクくん! いっしょに探しいこーよ!」
「えっ、俺?」

アイリーンがキラキラした瞳をこちらに向けてきたものだから、思わず尋ねてしまった。
もちろんオタクくんと呼ばれているのは俺だけなので、尋ねるまでもなく俺のことなのだけれど。

「オタクはどうせここにいても、何もできねーだろ。こっちはいいから、アイリーンについてけよ」
「しかし、護衛任務の雇い主を残して離れるなんて……」
「ご立派なこと言ってっけど、お前よりオレの方が強いからな。それともアイリをオレんとこに残して、お前が川を探しに行くか? 一応、雑魚とはいえモンスターも出るかもしれないぜ?」
「アイリーンといっしょに行こうかな!」
「よし。見つかったら教えてくれ、オレも水浴びくらいはしてーからな」

というわけで、俺とアイリーンは連れだって辺りを散策することとなった。

山中には鋭い枝の伸びる木々や、トゲトゲとした葉を持つ草がそこここに生えている。
ビキニアーマーという素肌剥き出しの格好のアイリーンを他人事ながら心配してしまうが、彼女は実に器用にそれらを避けてどんどん先へと歩いて行った。

と、俺がアイリーンのぷりっとしたお尻を眺めていると、その彼女が不意に口を開く。

「それにしてもよかったー!」
「え、なにが?」
「エレナのことだよー! オタクくんとも仲良くなれそうで、安心した!」

えっ。
俺とエレナのやりとりのどこを見て、“仲良くなれそう”と思ったんだ?

「エレナって結構見た目ヤンチャっていうか、怖い系じゃん? 態度も結構ツンツンしてっし! ウチみたいな昔っからのダチならいーんだけど、初対面だと結構ビビられがちなんだよね~!」
「いや……俺も結構、最初見たときはビビってたと思うんだけど……。なんかいきなり“本当に冒険者やれんのかぁ〜?”とかバカにされたし」
「あはははは!」

いや、あはははは! じゃないのよ。

「でもそのわりには、今は結構フツーに話せてるじゃん! エレナともさ!」
「ん……それは……」

と、俺は軽く口ごもる。

エレナは確かに怖いけれど、初対面の時ほどの悪い印象は、今は無い。

その理由としては、アイリーンに叱られたことで俺を馬鹿にしたことを謝ってくれたこととか、みんなが文字を読めないのをいいことに恋愛小説を楽しんでいたこととか、そういうあれやこれやの積み重ねもあるだろう。
けれど、一番の理由があるとすれば、それは、たぶん……。

「そ、それは……あ、あいつが、……あの、アイリーンの友達だから、そんなに悪いヤツじゃないんじゃないかって……」
「あ! オタクくん! 川見えてきたよ〜〜〜! 行こ行こ〜〜〜〜!!」

おい! 聞けよ!

人がせっかく恥ずかしいのを我慢して、いいこと言おうとしてたってのに!
コミュ症気味のヤツがこういうこと言うの、すっげーMP使うんだからなあ!?

そんな俺の内心も知らず、アイリーンはザクザクと足下の草木を踏み込めて進んでいく。
するとその先には確かに彼女の言うとおり、川が流れているようだった。

木々と地面の間を割るようにしてうねうねと這っているその川は、ここよりもさらに上流から伸びてきているらしい。

川幅は4~5メートルほどで、あまり深くはなさそうだ。
水流はそれなりに勢いがあるものの、一見して危険な様子はない。
人の手の入っていない山中ということもあり、流れている水は透き通った綺麗な色をしていた。

川縁には、すらりとした茎の先にひらひらとした青い花びらを6枚ほどつけた綺麗な花が群生している。
そのわざとらしいほどに鮮やかな青い色味は、この自然の風景の中では異質であり、自然と目を引いた。

静かに流れる川面と凜と咲いた青い花が夜の月明かりに照らされている光景は、ほっと溜息をつくほどには美しい。

そんなふうに俺が川を眺めていると、

「川が見つかってよかったねー。さっそく水浴びしようよ!」

そう言ってアイリーンが、バチンバチンと金具を外してビキニアーマーを脱いだ。

俺の視線は、わずか数秒で川からアイリーンの美しい肢体へと引き寄せられる。
月明かりの薄い光の下でも、アイリーンの大きなおっぱいは輝いているかのようにはっきりと見てとれた。

「あ、アイリーン……!? な、何してるんだ……!?」
「だから、水浴びだよ! 1日中山登りしてたから、汗や泥で汚れてるでしょ!?」
「で、でも、ここ山の中で……!」
「大丈夫! 万一近くを他の山越えの冒険者が通っても、辺りには草木が生えてるから、絶対に音がして分かるから!」
「そ、そうなのか……?」

いや、俺よりも冒険者としての経験が豊富なアイリーンが言うのだから、そうなのだろう。
きっと彼女は俺と違って、水浴びの最中でも辺りに警戒し続けることができるはずだ。

「だから! ほら!」

アイリーンはそう言って、こちらに向かって手のひらを差し伸べてきた。
裸になった彼女の豊かなおっぱいが、その動きに合わせてたゆんと揺れる。

「オタクくんもいっしょに入ろ! きっと冷たくって気持ちいいよ~!」

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