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第23話 領主の娘ミオ

【レクイル】の町にたどり着き、馬車を預かり所に託し、僕達【白き雷光】は冒険者ギルドを目指して歩き出していた。

「はえー……それにしても立派な町だな」
「そうね。まぁまぁの町だわ」

背の高い建物や整備された道を眺めながらニーナが感想を漏らすと、アリスが少し偉そうに答える。

「確かに……活気もあっていい町ね」
「私こんな大きな町に来たの初めてだよ」

ファナさんとレナも各々の思いを呟いた。
カグヤは辺りをじっと見つめ、僕は僕でお上りさんのようにキョロキョロと首を動かす。

そして、少しの散策で目的地は見えてきた。
「……随分大きな冒険者ギルドだな」

初めてみる大型ギルドの建物に心の声が自然と僕の口から漏れ、緊張なのか高揚なのか胸が脈打つ。

「それでは皆様、参りましょう」

ようやく口を開いたカグヤ。僕らは固まってその扉に入って行く。
内装は他所とあまり変わりないようで、観察もそこそこにひとまず受付に向かう。
机の向こう、座っていたのは男性だった。
しかし何故だろう何か言いようのない違和感がある。

「こんにちは。私達この町に来たばかりなんですけど何かクエストはあるかしら?」

ファナさんが愛想よく先陣を切り、冒険者カードを示す。
故意か偶然かそれは視線を自分の体――胸元に誘導するようなしぐさ。
これだけの美女を前にすれば受付の男性も少なからず動揺するだろうと思われたが、予想に反して彼の反応は淡白だった。

「はぁ、Sランク……ですか。クエストはあちらに張り出しているんで、そっちを見てください」

冷静というより無気力にすら感じられる男はファナさんの色香を前にしても微動だにしない。

「そう……ですか、わかりました」

自分の魅力が通じないショックというよりも何か思うところがあるような顔で引き下がった彼女に変わり、僕は前に進む。

「あの、お伺いしたいのですが、この町では何か問題やおかしな噂とかが流れていたりしませんか?」
「さてね。知りませんね。……用はそれだけですか? ならお終いにしても? こちらも暇じゃないんでね」

単刀直入な問いも響く事なくあしらわれ、僕らは受付を後にする。

「あいつ、なんか変じゃねーか?」
「えぇ、普通の殿方ならファナ様の前であそこまで冷静にいられないでしょう」
「……言いたいことはわかるけど、ファナはサキュバスとかじゃないんだよ?」

少し離れた所で固まり、ヒソヒソと声を交わす。ニーナとカグヤの疑問とレナのどこか困ったような会話の中、

「とりあえず情報収集を始めましょう。冒険者達なら何か知っているかも知れないわ。私はニーナと。アリスはカグヤと。いいかしら?」
「わかったわ」
「任せとけ!」
「かしこまりました」

ファナさんがテキパキと指示を出していく。流石はリーダー。けど、あれ? ……待って?

「あ、あのファナさん?」
「私とシンは……?」

名前を呼ばれなかった僕らは揃って迷子の子供みたいな目で彼女を見つめる。

「──二人はそこでお留守番よ。もちろん周囲の観察は怠らずにね? 私達が話す相手やその周りを警戒して欲しいの。出来るわね?」
「は、はい!」
「うん、了解!」

良かった役割がないとかじゃなくて……本当に良かった。

「もーファナってばドキドキさせないでよ。私とシンが情報収集に向いてないって思われてるかと思っちゃったじゃない」

僕と同じことを思ったのか、レナが顔を緩ませて安心したように呟く。

「……え、えぇ……もちろん。そんなことないわよ? あなた達には立派な任務があるのだから安心して」

あれ? ファナさん……珍しく言い淀んでる?
「それじゃあ、みんな始めましょう。くれぐれも怪しまれないようにね」

ま、まぁ、気のせいだよね?
彼女の言葉を合図に各々動き出す。僕とレナは並んで座った。

しばらく四人の情報収集の様子を見ていたが、彼女らは暗い表情で戻り、席に腰掛ける。

「だめですわね……そちらは?」
「いんや、こっちもろくな話は聞けなかった」
「ふぅ──シン達は? 何か様子がおかしい人はいたかしら?」

肩をすくめて僕らに目を向けたファナさんだが、こちらの言葉もそうは変わらない。

「うーん……見てた限り大しておかしなところはなかったかなぁ……」
「そうだね。男の人達は鼻の下を伸ばしてばかりだったし……」
「なるほどね……」

僕とレナの返答を受けて呟くファナさん。それっきり皆考え込むように黙ってしまう。
特にアリスとカグヤの顔は重苦しく見えた。

「と、とりあえず焦らずいこうよ。ね? まだ来たばっかりだしさ」
「……ふふっ、そうね。とりあえず一旦宿でも探しにいきましょうか」

空気を変えるために提案した僕の言葉にファナさんが同意して、席を立とうとする。
その時だった。

「……あ、あの、失礼ですがあなた方はSランクの冒険者様ですか?」

凛とした女の子の声が僕らに投げかけられた。

「そうですけど……えっと、あなたは?」

音のする方に引き寄せられた僕らが見たのはアリスと同じくらいの年頃の少女。
荒々しい冒険者が集まるギルドに来るには、彼女は些か品が良すぎている。
仕立ての良さが一目瞭然な真っ白なドレス。宝物を隠すようにその肌を覆う上品なものだ。
薄らと塗られた化粧は幼さを上塗りしており、腰辺りまで伸びる手入れが行き届いた金髪と合わさり身長以上に大人びて見える。

美少女といって差し支えがなさそうで、アリスと同じく貴族の娘だろうか?

「私達に何か御用かしら?」

同じ──といっても片方は没落してしまっているが、貴族としての振る舞いを見せ、胸を大きく張って相対するアリス。
その体制を取ると自然、二人の差異が明らかになる。

飛び出るような年齢不相応な胸。方やこれからの成長に期待が持てる真っ平らな胸板。
他意はないだろうが、まるで自分の方が優れているとアピールしているようでもある。

「はい。先程受付の方と話されていたお話を耳にしまして。……その、突然のお話で申し訳ないのですが、皆様にご依頼したいことがございますの」

アリスの態度を気にする素振りも見せず女性は話を続けた。

「申し遅れました。私は領主の娘でミオ・レクイルという者でございます。以後、お見知り置きを」
「りょ、領主の!?」
「え、えぇ!?」

目標の人物に最も近しいと思われる女性の登場にどよめくレナとニーナ。僕も動揺しているが、何とかオロオロせずに堪えた。

「……領主様のご息女が私達のような冒険者にどのような御用件で?」

冷静に、何かを見定めるように問い返したのはファナさん。彼女の瞳は手掛かりに近づいたというよりも訝しむような色の方が強い。

「はい。父を──ルフラス・レクイルを救って頂きたいのです!」
「救うとは……どういったことでしょうか?」

何も知らない体でファナさんが問うとミオさんは苦しそうに言葉を吐き出した。

「父はおかしくなってしまったのです。全てはあの女が屋敷に訪れるようになってから、う、うぅぅ……」

掌で顔を覆い嗚咽混じりにか細い声で呟く少女。僕はその姿に出会った頃のアリスを重ねてしまう。

「そう……詳しく聞かせてもらえるかしら?」

慰めるでもなく、ファナさんは続きを促す。
それから彼女は事態を語り出す。

ルフラス・レクイル氏は良き領主として市民からの支持も厚く、町の統治にも問題はなかった。
しかし、数ヶ月前に館を訪れた名前も名乗らぬ女が現れてから様子が変わったとのこと。

脈絡のない税の引き上げ。
中立である冒険者ギルドへの介入。
金を集めてはそれが忽然と消える。恐らく女性に貢いでいるのだろう。
そして性格も荒れ、執事やメイドへの態度が悪くなり、少しの手違いでもあればすぐにクビを切る。

それは、まるで……

「どこかで聞いたような話ですわね」

アリスの家の再現。そう思ったのは僕だけではないだろう。
しかし当のアリスの口ぶりからはまるで他人事のような温度を感じる。

「それで、あなたは私達に何をして欲しいんですの?」
「ぐす……はい。Sランクのあなた様達に……父を探り、あの女の悪事を暴いて欲しいのです! どうかお願いできないでしょうか!」

気丈に言い放つ彼女。その様は藁にもすがるようであった。

「……いいんじゃないかしら?」

決断を下したのはアリスとミオさんの会話をジッと見守っていたファナさん。

「貴族様に恩を売るっていうのも悪くないものね。みんなはそれでいい?」

どこか捻くれた言い方で問いかけられたそれに、僕らは頷きで応える。

「あ、ありがとうございます! 【白き雷光】の皆様!」
「……えぇ。それでは詳しくお話を詰めましょうか」

話が纏まり、ファナさんが主導して今後の動きを決めることとなった。

──そして僕らは今、領主の館にいる。

「それでは、皆様こちらへ」

一般の家や商店が何個も収まってしまいそうな土地の広さと、歴史を感じさせる大きな建物。
事情――アリスの家と同じくおかしくなった父親と突然現れた怪しい女。前者と違うのはその女はどうやら屋敷に住み着いたわけではなく、数日から数週間に一度、夜分に訪れるらしい。
メイド達がいなくなった。執事や料理人など男性がやつれている。そんな情報もアリスのそれと一致する。

これから僕らは、ミオさんの知り合いの客人という体で屋敷に滞在するのだ。
宿代も浮くし、中に入れば問題も暴けるだろうというファナさんの弁もありそうすることに決めたが、

(敵が潜んでいるかも知れない中で寝泊まりするのは緊張するなぁ……)

僕は少しばかりの不安を抱えていた。
先導するミオさんに続き、フカフカの絨毯を歩きながら神経を澄まして周囲を気にしていると息が詰まりそう。

「……シンさん。貴族様のお屋敷だからってそんなに気負わなくても平気ですよ」

こちらの心を見透かしたようにファナさんが柔らかく、緊張を解すように語りかけてくる。それだけで幾分気が休まるように思えた。

「──けれど油断は禁物です」
「……わかりました。ありがとう、ファナさん」

優しく、しかし釘を刺すことも忘れない。こういった言葉をしっかりと言えるところが彼女の美点。その忠告を刻むように僕は深く頷く。

長い、家の中とは思えない廊下をゾロゾロと歩いている時、その人物は現れた。

「──平民が我が屋敷に何のようだ!」

突然の怒声。
厳しい表情で僕らを睨みつけてきたのは真面目そうな顔つきの男性。口ぶりから恐らくこの人が領主、ルフラス・レクイルなのだろう。

「何故ここに居ると聞いている!」

何が気に食わないのか、彼は僕らの返答を待たずに怒りを乗せるように口から唾を飛ばしながら吐き捨てた。

「私達は──」
「──お父様」

説明をしようと声を上げたファナさんだったが、その言葉はミオさんに遮られる。

「このお方達は私がお招きした客人です。怪しいものなどではございません」

強いなと思った。
家長に対して怯むこともなく、正面から意見を言えるとはお嬢様然とした見た目に反してなかなか豪胆なのだろう。

「──そうか、それは……失礼した」

娘の圧に押されたように領主は怒りを引っ込め、納得した。随分とあっさりしている。そういう家族なのだろうか。

「くれぐらも余計な騒ぎを起こさないでくれたまえ」

そして領主はそう言い残して僕らを通り過ぎて行った。

「──あれが領主なんか? ちょっと短気だけどまぁ普通じゃね?」
「そうよね。おかしくなってるって程じゃなさそうだけど……」

消えていった男の背を見送り、ニーナとレナがヒソヒソと感想を漏らす。
「……以前はあのように突然怒り出すようなこともありませんでした。私が諌めないとあれが続き……他の者も腫れ物に触れるようにお父様に接している状況なのです」

父親の変化に心を痛めているのか悲しげに胸を押さえてミオさんは呟く。

「ふぅーん……」

様子を見守っていたアリスは静かに唸るのみだった。

一悶着ありつつも僕らは客間に通された。
遠慮はしたのだが、気を利かせたのか与えられたのは部屋は一人一部屋、個室だった。
それも、

「広すぎるよ……」

一室が普段全員で泊まっている宿の何倍も大きく、ベッドも同時に五人は眠れそうな程に巨大な豪華な部屋。
荷物を置き、恐る恐るベッドに腰掛けるも違和感しかない。

「……落ち着かない」

田舎の村育ちの僕にとって身に余るようなここはゆっくりするのも一苦労だ。
みんなはどうだろうか?
ファナさんやアリス、それにカグヤなんかは慣れたものだろうけど、レナやニーナは緊張してそうだな。

「とにもかくにも……ここからだ」

気を引き締め、誰に言うでもなく一人呟いた。
とは言え着いて早々という事もあり、とりあえずは旅の疲れを取りましょうと休息を提案したファナさんに従い、僕らは一日目は動かず過ごす。

部屋の中、ベッドに横になって何をするでもなく高い天井をしばらく見つめていたが、そんな時扉が丁寧に叩かれる音が聞こえて起き上がる。

「──シン様よろしいでしょうか? ミオです。夕食のご用意が出来ました」

扉を開いた先にいた女性は真っ白なドレスから着替え、幾分か気楽なワンピースに着替えていた。それでも品位を感じさせる辺り、やはりお嬢様なんだなと実感させる。

「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて……他のみんなも呼ばれましたか?」
「はい。皆様食堂に向かわれております。シン様で最後ですので参りましょう」

可憐な花のような微笑を浮かべて首を傾げる様は絵画のよう。日頃見慣れている、色気があり豊満な魅力の仲間達とはまた違う可愛さだ。
並んで歩き出したもののほぼ初対面の女性相手に何を話せばいいのか悩み、押し黙っているとミオさんが沈黙を破り口を開く。

「あのつかぬことを伺うのですが……」
「はい。なんでしょうか?」
「ええと、その……」

彼女も緊張してるのか口ごもり、少し声を抑えていた。
「シ、シン様はどなたかと恋仲なのでしょうか!?」
「こ、恋仲!?」

意を決して彼女が投げかけた問いは、予想もしていなかった言葉だった。

「……ち、違うのですか?」

瞳を潤ませ、頬を朱に染めて見つめるミオさんはどこか恥じらいを耐えるように続ける。

「とても仲がよろしく見えましたし……それにあのようなお美しい方々の中でただ一人の男性というからにはそういった関係かと……」
「ち、違います! 僕はみんなとそんな──」

──そんな関係じゃない。そう言おうと思ったが喉につっかえるように声は途切れた。
僕らの関係って一体なんだ?
もちろん大切な仲間ではある。しかし、恋人ではない。
性的な関係も持っているが、よくよく思えば恋人同士や夫婦が行うとようなペニスと膣を交わらせるセックスをした事もない。
つまり、僕らの関係は……?

「シン様? どうかされましたか?」
「あ、い、いえ、すいません。ともかく僕には恋人はいませんし、いたこともありません!」

いらぬことを言わないように注意しつつも、慌てて言い訳のような言葉を取り繕う様はまるで浮気男みたいで苦々しい。

「ふふっ、そうですか……それは失礼いたしました。ということはシン様は純潔──汚れを知らぬ体なのですね」
「──なっ!?」

あたふたする僕を揶揄うようにお嬢様らしからぬ言葉を告げる彼女にギョッとする。

「そ、それは、その──あ、あまりそういう言葉を貴族様が言ってはいけませんよ!?」
「うふふ、はしたなかったですね。申し訳ありません」

認める事も否定する事も出来ず、子供に注意するような台詞を言ってしまったが、彼女は悪戯気な笑みを浮かべるのみ。
お、女の子ってみんなこうなのだろうか。
メンバーとは違うお淑やかな子という印象を改める必要がありそうだ。

「くす。急ぎましょう、お料理が冷めてしまいます」
「あ……はい!」

話を切り替えたミオさんに着いて僕は廊下を歩く。彼女の横顔は何故か嬉しそうに見える。

夕食はとても豪勢だった。
日頃食べているカグヤさんの料理に不満などないが、これだけのお屋敷ともなれば専属の料理人がいるのだろう。

マナーを守ってか、美しい所作でフォークを操るアリスとカグヤとファナさん。
その三人を窺いながら恐る恐る食を進める僕とレナ。
マナーなど知らないとばかりに頬張り、おかわりまで要求したニーナ。

まるで高級レストランのように美味しいそれらを僕らは平らげる。
そんな僕らを楽しそうに見つめるミオさんだったが、この光景には一つ違和感を覚えた。

「あの……領主様は食事は取られないのですか?」
「ええと、その……」

皆の疑問を代弁するレナの問いかけに顔を曇らせた彼女は、一息ついて口を再び開く。

「……お父様はここ最近ずっと一人で食事を済ませているのでご心配には及びませんよ」
「そう……ごめんなさい……」

気丈に振る舞うが内心の寂しさがありありと浮かぶような笑み。レナもそれを感じ取ったのか気まずげな謝罪を口にする。
食事が終わるまで、そのドロリと粘りつくような沈黙は続くのだった。

食後、僕たちは明日からの指針となる作戦を練るため、ファナさんにあてがわれた部屋に集まる。

「明日からは情報を集めようと思うけど……なにか意見はあるかしら?」

僕らを見つめて投げかけた問いに真っ先に反応したのはアリス。

「賛成ですわ。出来れば内と外──町の人々や警備の話も調べたいところね」
「ええ、そうね。それじゃあ二手に分かれて探りましょうか。メンバーは──」

そしてファナさんが口にしたのは少し意外な組み合わせだった。

「町の捜査をシンさん、レナ、カグヤ。屋敷の調査を私とニーナ、そしてアリス。これでどうかしら?」
「よろしいですわ。それで行きましょう」
「お、お嬢様。私が一緒ではなくて大丈夫ですか?」

アリスと分けられたことに心配そう声を溢すカグヤだが、主人の答えはあっさりとしたもの。

「えぇ、問題ないわ。むしろ以前の様子を知っている私達が固まるよりもバラけた方が見えてくるものもあるかもしれない」
「なるほど……そういうことでしたら謹んでお受けいたします」

冷静な人員分け。そしてそれを理解するアリスの言に話はスムーズにまとまった。

「えへへ。シンと一緒に外回り……」
「おい、レナ。遊びじゃねーからな」
「──わ、わかってるよ!」

じゃれあうように言葉を交わすレナとニーナはいつも通り。
「それじゃあ、みんな? 明日はよろしくね。お互いに決して無理せずにね」

ファナさんの締め括りでつつがなく終了した作戦会議の後、それぞれ部屋に戻る。
僕は旅の疲れを癒すようにふかふかのベッドで沈み込むように眠りについた。

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