冒険者編③
冒険者の間の暗黙の了解として、下級の為に、簡単な依頼を上級は請けない。
いきなり銅クラスになったが為、相応の依頼が発生するまで待たなくてはならない事も度々あった。
それでもこの生活に慣れてきたが、こんな時こそ、落とし穴はあるものだ。
グレイニアが風邪をひいた。
「うう……。情けないですわ」
「まあ、裸でいる時間も多かったし、最近、ちょっと肌寒くなってきたしな」
裸でいたのは、主にミキナガのせいである。
「クエストから戻って疲れているのに、朝までするからじゃない」
呆れた様子なのはルルベルだ。
「こんなエロい体を横にして、治まるはずがないだろ」
「あと、避妊の魔法薬、飲み過ぎ。絶対に副作用あるから」
ゲーム上では語られる事はないが、どんな薬にも副作用、副反応はある。
「暫く、グレイニアは安静だな。ルルベル、看病を頼めるか」
「分かった」
滞在中の宿から出ていこうとすると、
「何処に行きますの? 傍に……」
甘えた声で引き留めに来たが、ここは心を鬼にする。
「最近、稼げていない。俺一人で依頼を請けられるか、確認してくる」
これも事実。蓄えを消費するだけという訳にはいかない。
冒険者ギルド会館に到着すると、掲示板に向かった。
一人きりが珍しいようで、多くの視線が向けられてくる。
登録から銅クラスといった事で注目を浴びたが、その後も難しいクエストを連続して達成して、あと数回成功すれば、早くも昇級となっている。
有名になるのは避けたかったが、一度で高額の報酬が得られる利点の方が大きい。
この世界では、脱獄の報道がされる訳でもなく、伝わっても遅く、また正確な人相書きもなかった。
「珍しいわね、一人?」
声をかけてきたのは、エファナという女冒険者である。
レベル52。銀クラスの「花蜜」というパーティの前衛で、ミスリルの鎧で身を固めている。ストレートの金髪で、かなりの美人だ。
花蜜のメンバーは全員が女性で、皆、並以上の容姿と、ルックスでも上級である。その為、男性パーティからよく共同でのクエストを申し込まれるが、全て断っている。
このレビス支部では「花蜜」がトップのパーティで、銀クラス以上は他でも少ない。
その上の金ともなれば、パーティ数は僅か十五。銀と金では実力も大きく隔てているらしい。
また、最高位のダイヤモンドは、金の中でも突出したパーティが出現した時に、同列には語れないと、新しく作られたという。そこに至るパーティは三つのみ。
「ああ、ティッツが体調を崩して、アッスが看病をしている」
偽名を使うのも慣れてきた。
「それで、今日はディックだけだったのね。チャンス……」
「ん?」
「ねえ、私達、これから北東の廃砦に最近居着いたグリフォンの討伐に向かうのだけど、一緒にどう? 報酬は二千五百万。私達、四人と貴方で、ひとり五百万よ」
花蜜のメンバーが少し離れたところから、笑みを向けてきている。
エファナは光属性の「魔法盾」を持っていた。
緑髪のショートカットのレンジャー、ハルコ。レベル50。土魔法の「ストーンパイル」が使える。
鍔の広い帽子を被る癖のあるピンクの髪をした魔法使いのマシャ。レベル52。火属性の上級魔法「ヘルフレイム」がある。
オレンジの髪を肩まで伸ばしているのはシスターのティマ。レベル51。広範囲か、単体に対する強力な治癒魔法か、どちらを選ぶか悩む。
「遠出になるのか?」
「三日もあれば、依頼を達成して戻ってこれるわ。ねえ、いいでしょ。聞いてるのよ、貴方、凄いんですって」
向こうもその気なら、遠慮する必要はなさそうだ。
「何が、だ?」
「むう。ギルドに従属契約したサキュバスとか、受付の子とか。女の冒険者の間じゃ、噂になってるの。けど、いつも怖いドリルが傍から離れないじゃない」
グレイニアは他の冒険者と仲良くしようとしないから。
「分かった。一人でも大丈夫なクエストでもないか、探しているところだった」
「やった。ふふ、避妊の魔法薬、大量に買ってから出発しないと」
仕事からあぶれた駆け出しに小遣いを渡して、宿まで伝言を頼み、花蜜と一緒に出発する。
小高い山々が連なる北東側は、昔は魔物の町への侵入を阻む拠点であって、幾つかの砦が作られていた。
その後、冒険者が増えた事で、兵士が砦に常駐する必要も減った。魔法の探知技術の向上もあって、離れた場所からも魔物が感知できるようになると、もっと人里に近い場所からの警戒で良くなった。
使われなくなった砦には稀に魔物が住みつく事は過去にもあった。
先に罠を仕掛けておいて、それである程度は始末できたが、強力な魔物の場合、それだけでは殺せない。
そこで上級冒険者の出番である。
荷馬車を使い、麓の村まで向かう。
そこには、魔物の探知を行っている国軍の魔法使いがいて、彼からの情報では、グリフォンはつがいであるという。
二体は厄介で、相手は空を飛べる。そこで、魔法使いがもう一人増えたのは正解だった。
山道に入ると、そこからは徒歩だ。
グリフォンに気配を察知されない距離、中腹の比較的に平らな地形で、その日は野宿する事になった。
「あぁ――ぁ、ああんっ、このチンポっ、噂以上ぉ……」
食後の運動の真っ最中である。
鎧を脱いだエファナは、想像していたよりも蠱惑的な体をしていた。
汗ばんだ彼女は、それを恥ずかしがったが、そのままでいいと、裸になってもらい、今は四つん這いになって彼女を激しく抉り込んでいる。
「男どもが憧れる女が、こんな淫乱だったとはな」
「お、女にだって、性欲はあるわ。あっ、あっ、我慢してたんだけど、貴方の噂を聞いたら、も、もう……」
ドーム型の巨乳がプルプルと揺れて、掻き回しの激しさを表現していた。
他の三人のうち、ハルコも裸になって、涎を垂らしそうな顔で順番待ちをしている。
流石に周囲の警戒を怠るわけにはいかず、残りの二人は明日の晩に、との約束を交わした。
鍛えているエファナは筋肉質であるが、その分、膣の締め付けが強烈である。
「なら、噂に違わぬように俺も頑張らせてもらうか」
愛の束縛を使い、エファナの片足に魔法のロープを絡めるだけでも発情と感度は急激に上昇する。
「んひぃ! ひい、ひい、な、なに? 物凄く、気持ち良くなってぇ――」
明日はつがいのグリフォンの討伐がある。これだけ鍛えている銀クラスの冒険者がへばる事はないとは思うが、そんなにしつこくもできない。
「ほら、イけ」
子宮を苛烈に揺さぶるように、亀頭を最奥に叩き付け続けると、エファナの背筋が跳ね上がった。
「イク――。おっ、おおぉん! 気絶しそうなアクメ、きめちゃう!」
絶頂の叫びを聞いた周囲を警戒中のマシャとティマは、今どんな気持ちだろうか。
――よし。魔法盾、いただき。
これがあれば、前衛の役割も自分で果たせそうだ。
肉棒を引き抜くと、余韻に浸る表情のエファナがいる。後戯くらいはしてやろうと、思ったが、ハルコが飛び込んできた。
「次、私。ねえ、早くぅ」
スレンダーで推定Aカップのハルコだが、顔立ちにあどけなさが残り、背徳的だ。
「そんなにがっつくな」
ハルコを愛の束縛で拘束しておく。
「きゃ……、な、何これ?」
四つの魔法陣を彼女の上に出現させて、四肢を縛った。腹部を下に、吊られるハルコだが、戸惑いから強烈な発情に変化していく。
そうしておいて、ミキナガはエファナの淫蜜で濡れきった股座に手を添え、軽く圧迫するようにして、快感の余韻を長引かせてやった。
「はあぁあ……、ディックぅ。すっごく、良かった」
代わりにハルコは、身動きできない状態で疼きを膨れ上がらせている。
「あっ……、やあ……、ハァ、ハァ、こ、これ……、私の乳首とクリトリス、どんどん伸びちゃうのに、ああ、イけないぃ」
我慢させておくと、刺激を求めて、ハルコが自分で吊られる体を揺らしだした。
――このスキル、性感の上昇をコントロールできるんだよな。
何度か使い――実験体は主にグレイニア――ここまで把握しできたし、それに出せる魔法陣と魔法のロープの数も増えた。
エファナが静かに鎮まって、そのまま心地好さそうに眠ったので、ハルコに向かっていく。
「あああ、お願い。ハァ、ハァ、チンポ! チンポちょうだい!」
自分で慰める事もできないで、お預けにされていたハルコの後ろに回れば、薄い恥毛の肉裂から淫蜜が糸を引いて垂れていた。
腰の高さに彼女を調整し、股の間に入り込む。
肉棒の先端を当てただけで、ビクビクと震えを見せてきた。
ヌズブズブ――ッ! 比較的に窮屈な牝孔であったが、そのだけぴっちりとペニスを食い締めてくる。
奥まで淫蜜で満ちていて、スムーズに腰の前後ができた。
「おっ……、おぉおお――、すんごい! あー、あー、直ぐ、イっちゃう!」
グレイニアには無理してでも堪えさせたが、彼女らに欲するのはスキルや魔法だ。
女体をアナライズする必要もなく、カリ首で膣粘膜を削ぐようにするだけで、プシャっと失禁してくる。
「ほぉおおっ、知ってる。これぇ、オナホ扱いってやつ? おんっ、おっ、お……」
女冒険者のアルアルでは、強くなるまでには、男の冒険者やゴブリン、オークといった魔物に一度や二度は犯された事があるらしい。
それを引き摺る事無く、前を向いて続けられる女だけが、本当の冒険者になれるという。
腕を前に伸ばし、小振りな乳房を掴み、乳首を摘まんでやると、
「イグ! おっんん――、も、もっとぉ、私の体、虐めてぇ!」
能力を得る「寝取り」の条件が満たされた。
土魔法のストーンパイルを習得。
目的を達した後は、普通にセックスを楽しませてもらうだけ。
女冒険者のアルアルで言えば、変態が多い。サディストか、マゾヒストか、と両極端なケースが殆んどだそうだ。
どうやらハルコは乱暴にされる方が好きなマゾ気質のようだ。
「可愛い顔して、ド変態め」
「そ、そうなの。いっつも初めてオークに犯された時の事を思い出して、オナニーしてる変態なのぉ!」
そういう経験をしても冒険者を続けられるのは、元々マゾであったか、それともマゾになるしか、心を保てなかったか。
射精さえてもらうつもりで、抜き差しを加速させた。
「イクイクイク――、イき続けちゃう!」
これだけ絶頂を重ねさせれば、こちらも我慢する必要はない。
「さあ、ザーメンを受け止めろ」
ドプッッ! ドビュルルルッッ、ドプドプッッ!
恍惚の時、射精の快感と女に中に吐きだした満足感で体が熱かった。
「はへぇ……」
吊られたまま、涎を滴らせているハルコから肉棒を引き抜けば、どろっと逆流したザーメンが零れていく。
――やりたりない。が……。
これ以上は、もしも後でグレイニアにばれた時、言い訳ができなくなる。
酷いクズ男だと自虐して、明日の為にもこの後は休む事にした。
――――
翌日、砦に到着すると、強烈な殺気を感じる。もうグリフォンはこちらの気配を察知しているようだ。
「どうするエファナ?」
リーダーの重騎士にレンジャーが聞いた。
「空から攻撃されると厄介だけど……、中で壁を崩されても困るわね。二体か……。けど、出てこないって事は……」
「瓦礫で押し潰す気かもね」
と、魔法使いが呟く。
「俺が様子を見てこよう」
「ディック、できるの?」
「隠密・極みというスキルを持っている」
レンジャーが驚く。
「凄いね。それなら、感知能力の鋭いグリフォンでも気付かないよ」
ここまで得たスキルや魔法を駆使すれば、問題なく始めて入る砦も自由に歩き回れる。
――監獄島からの脱獄と比べれば、低難度か。
パーフェクトサーチを使い、砦の構造を確認し、二体のグリフォンの位置も把握した。
単身で中に入り込み、進んでいく。罠はない。
つがいでいるという事は、ここを巣にするつもりなのだろう。子作りされて、これ以上グリフォンが増えたら、脅威度は一気に上昇する。
報酬を増やしてもらわないと割に合わないとは、エファナの弁だ。
その交渉も生きて帰らないとできない相談だが、さてグリフォンの強さは如何程か。
――いた。
兵士が集合する内部の広い空間に一体は座ったまま、もう一体は四本足を立てている。
アナライズで、確認した。
座っている方は牝のようで、レベルは84。
立っている方が牡で、レベルは79。
――牝の方が強いのか。まあ、人間なんか、もっと個体差があるからな。
同種の魔物では一括りにはできない。
さて、どうするか。一度戻って、状況を報告するべきだろう。
だが、一体が動きだした。
人間たちが近付いてこないので、自分から殺しにかかったか。
天井に大きな穴が空いていた。
牡が翼を広げ、鷲の顔から咆哮をあげる。
一体が先に大穴から外に飛び出た。
牝の方も起き上がったが、ここで決断しなくてはならない。
レベル50程の冒険者が四人なら、レベル78の魔物にどうにか対応はできるか。
しかし、二体になったら、圧倒的に不利だ。
ミキナガはここで牝を釘付けにする事を選んだ。あわよくば単身で撃破できるか。
「こんな使い方をする事になるとはな」
愛の束縛で、グリフォンの牝を拘束する。
鷹顔の表情は読めないが、明らかに驚いているように思えた。
それでも最大限に発情をさせると、
「クヒュッ!」
巨体を震わせ、前足を折った。ドスンと頭部を床に落とす。
――魔物からでも能力は得られるのか?
流石にアレに性的な行為をする気にはなれない。
「氷の女王……」
青白い女性型がグリフォンに向かい、正面を凍らせる。
同時に隠密スキルが解かれたが、間髪入れずにストーンパイルを放つ。
床を突き抜け、硬質な岩石状の杭が二本、グリフォンの翼を貫通する。
「グオオオオ――」
「はは、ワイルドな喘ぎ声だな」
一瞬、発情から怒りにシフトしたグリフォンだったが、愛の束縛の魔法縄を浸食させると、痛みも忘れたようで、蕩けていく。
「悪いが、お前を貫くのは、冷たい刃だ」
アナライズで急所を探る。
心臓の位置を把握して、仕込み杖を抜いた。
断末魔の叫びで、砦の壁の一部が崩れてきた。
――――
外に出ると、丁度、牡のグリフォンが炎に包まれていた。
どうやら花蜜のメンバーも勝利したようだ。
牝の叫びに牡は注意をそちらに持っていかれ、その隙を突く事に成功したらしい。
パーティとして、どんな戦い方をするのか見たかったが、まずは全員が無事にクエストを熟せた事を喜ぼう。
想定よりも早くグリフォン二体を倒せた事で、早めに麓まで下りられたが、村に着く前に日は暮れた。
小さな平原で、今夜も野宿だ。
ピンクの髪がふわふわと揺れて、男の腰の上でお尻を跳ねさせている。
「昨日から、ずっと待ってたの。ハァ、ハァ、んぁ……」
魔法使いのマシャが仰向けに寝ているミキナガの肉棒を堪能していた。
両手を頭の後ろに回すようにして、腋の下を見せ付けるように、アピールも強い。
――うわ、もっさり……。
この世界には良質なカミソリがないのだが、彼女は剃りもしないで、放置状態であった。汗に塗れ、濡れた腋毛が張りついている。
嫌いじゃない。
が、魔法使いのムダ毛を見つめる瞳が覆われた。
「ディックさん。私も、もう我慢できなくて、こんなになっちゃってます」
顔を跨いできたのは、全裸のシスター、ティマ。
それなりに大きな乳房に、それなりに肉付くお尻だが、彼女の魅力は普段の清楚感。オレンジ髪の清潔に整えられた髪に、やはり聖職者というタブー感がやばい。
反対に極めて下品な女陰をしている。淫蜜を垂れ流し、濡れて膨れ伸びたラビア。恥毛を張りつかせ、肉芽も大きく伸びていた。そして黒い。
そんな女陰を見せ付け、自分で開いてみせながら、肉芽を弄ってくるシスター。
「んハァ、あん……。ねっ、我慢できていないでしょ」
淫蜜が顔に大量に降ってきた。
「……仕方ない。ちょっと、早めるか」
愛の束縛で、マシャの両腕を拘束すると、
「ひゃっ……、んはぁ、ああ――、こ、これが噂の……、お……っ、おおん、一気にイかされちゃう!」
彼女の腰の動きが加速して、猛烈な勢いでお尻が跳ね躍った。
「あ……、ああ……」
それから突然、へたり込むと、失禁して瞳を上向かせる。
火の上級魔法「ヘルフレイム」を得た。
惚けているマシャを押し退けて、ティマが腰を沈めてくる。
ぬぢゅ、ぢゅぶぶっ! 締め付けはそれ程でもないが、粘膜のヒダが絡み付き、カリ首を刺激してきた。
「やっと、私の番……、あ……、ゴリゴリって、擦ってきてぇ……。皆の言う事、もう、分かる」
ティマの体を愛の束縛の魔法縄で縛る。後手にして、胸元の上下に回して、乳房を引き絞った。
「イイ……。こういうのされると……、ゴブリンに捕まった時を思い出しちゃう」
どんな経験をしてきたか、聞くつもりはなかったが、彼女の方から喋りだした。
「駆け出しの頃、ヘマして、男の子たちは逃げて……、私一人、ゴブリンの巣穴に連れていかれ……、おっ、おお……、五日間、犯されつづけたの」
彼女の上半身を倒し、垂れてきた乳房を揉んでいく。優しい愛撫だけで、ビクビクと痙攣を始めた。
目を覆いたくなる酷い経験だったはずなのに、ティマは興奮を高めている。
「痛いって叫ぶ程、ゴブリンって興奮するの。あいつらは、痛めつけながら、犯すのが大好きで、ああ……、感じ過ぎてぇ、漏れちゃう」
生暖かい液体で、また腰の辺りが濡らされた。
「おぁ……、あっ、あっ……、ハァ、ハァ、知ってますぅ? ゴブリンって、私のおしっこ、美味しそうに飲むの。その口で、全身を舐め回してきてぇ、奴らの爪で傷だらけにされた肌に染みて……」
興奮しつつ、何処か悲しげにも見えた。
「もう、忘れさせてやるよ」
下から肉棒を突き上げれば、コツンと子宮口にぶつかった。
「そ、そこぉ――」
波打つように腰を動かしてくるシスター。縛られた上半身を仰け反るようにさせて、よがりを激しくさせていく。
――この辺りは、エロゲの影響が強いのか。それとも元々、そういう魔物たちなのか。
欲望に忠実な魔物ら。
貴族の教養を持つグレイニアの話では、この世界の魔物は創造神と表裏一体にある反神により作られたが、その完成度は低く、中には牝のいない種族まで存在するという。
ゴブリンやオークがその代表であるらしく、人間やエルフなどの女を攫い、孕ませて繁殖する。
だから、ハーフは産まれず、子供は全てゴブリンやオークだ。
そんな自然の理から外れているのも、異世界ならでは、なのだろう。
元いた世界では、そもそも人間の女が犬畜生の精子では妊娠はしない。
たとえ、二足歩行の人型に近い種族の魔物であっても、孕ませられるのが不思議なのだ。
「イク――」
絶頂の叫びが夜空に木霊する。満天の星空が美しかったが、ロマンチックに浸れる状況ではなく、とても嫌らしい。
苛烈な擦り付けで、膣内のヒダヒダも腫れて、肉棒を締めてきた。
射精への衝動が高まる中、寝取りの条件は整っている。
選んだのは「マルチヒール」という光属性の回復魔法で、一人に中程度の回復と呪いを除いたあらゆる状態異常を治すものだ。
「さあ、俺のザーメンで悲惨な記憶も塗り潰してやる」
びゅぐっ! どびゅるるるっっ、どぷどぷっっ!
精液を子宮に雪崩れ込ませれば、歓喜が叫ばれる。
「んひぃ――ぃ、イイっ……、イク!」
肢体から汗を飛び散らせ、全身を震わせてきた。
明日にはレビスの町に戻るが、グレイニアの体調は戻っているだろうか。
既に女性ばかりのパーティと行動を共にしている事は伝わっているはず。
戦々恐々ではあったが、倒れ込んできた女体の熱さに、しばし忘れた。
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