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西山京香の場合①

僕、高山和人には姉がいる。と言っても、血は繋がっていない。この地方では名士として有名な高原家に養子としてもらわれた3年前、初めてできた姉だ。端正な顔立ちに、男にも負けない高身長でありながらあくまで華奢なスタイル。腰まで伸びた黒髪が切れ長の目と相まって、ただ立っているだけで妖しい雰囲気を出しているような女性だった。名家の娘として培ってきた知性が、その雰囲気に引き込まれるような厚みを加えていた。名前を、高原琴音という。
琴音さんは僕のことを実の弟のように思ってくれているらしく、色々と気にかけてくれていたが、やや過保護なところもあった。食べ過ぎで腹がもたれていると言ったら、食中毒かもしれないと救急車で病院に担ぎ込まれそうになったこともある。一事が万事そのような感じなので、最近は少し距離を置くようにしていた。
そんなところに、大事な話があると琴音さんから呼び出されたので、邸内にある応接間で僕は琴音さんを待っていた。5分ほど待っていると、琴音さんが来た。琴音さんは開口一番に、こう言った。
「率直に聞くけど、君って童貞?」
言葉の意味を理解した瞬間、顔が熱を持つのを感じた。なぜいきなりそんなことを、と思う前に琴音さんが僕の隣に座ってきた。何とも言えない香のいい匂いが鼻腔をくすぐり、心拍数が跳ねあがる。琴音さんが、耳元まで顔を近づけて囁いた。
「その反応、本当みたいね」
息の温度すら感じられるほどの至近距離で、女性にしてはやや低い声が僕の耳から脳に滑り込んでくる。しっかり図星だった恥ずかしさと、なぜこんな質問をしたのかという困惑で脳内はぐちゃぐちゃに混乱していた。
「……そう、わかったわ。全部私に任せておきなさい」
琴音さんの唇が耳に軽く触れた気がした。そのままゆっくりと立ち上がっていく彼女を呆然と見つめていると、ふと目が合った。彼女の目はどこか妖しい光を放っているように見えて、心臓がドキリと高鳴る。琴音は、妖しい匂い残したまま部屋を去っていった。

***
翌日も朝から学校があったのだが、どうしても昨日のことが気になって集中できなかった。結局一日中悶々としっぱなしのまま夕方になり、僕は重い足取りで帰路についた。
(あの人、一体何を考えてるんだ……?)
考えれば考えるほど思考が泥沼にはまっていく。単にからかいたかっただけなのか、なにか目的があったのか……と終わりのない思考を続けていると、LINEの通知音が鳴った。
「準備ができたから、第3寝室まで来なさい」
相変わらず有無を言わせない口調だが、ますます謎は深まる。もう考えていても仕方ない、と指定された時までは何も考えないことにした。

扉を開くと、そこにいたのは琴音さんと一人の女性だった。テーブルを挟んで向かいの席に座るよう促され、ソファに腰を掛ける。対面に座ったその女性と、ふと目が合った。さらさらした金髪に、目鼻立ちがくっきりした顔。肌は透き通るように白く、一瞬外国人かと思ったが、顔立ちをよく見るとアジア人のそれだった。髪は、染めているらしい。次に視界に入ってきたのは、そのバスト。服の上からでも分かる、その豊かな丸みに視線がつい寄ってしまう。サイズは見当もつかないが、とにかくかなり大きい部類に入る胸なのは間違いなかった。オフショルダーの服から覗く肩が、なまめかしい。端的に言って、とてつもない美人が僕の向かいに座っていたのだ。顔はやや、強張っているように見える。
「それじゃ、自己紹介してもらおうかしら」
「は、はい……私は西山京香といいます。これからよろしくお願いします……」
かわいらしい声だが、その内容はやはり不可解だった。なにをよろしくするのだろうか。思い切って尋ねてみることにした。
「あの、要件はなんなんですか? 僕も何も知らされてなくて……」
「私は……琴音様と契約を交わしたんです。これ……」
そう言って、西山さんは一枚の紙きれを差し出した。どうやら、何かの契約書らしい。一目見ただけではよくわからなかった。
「それだけ見せても伝わらないわ。しっかり自分の口で説明してあげて」
僕の思考を読んだように、琴音さんが促す。西山さんの表情が、さらに硬くなった気がした。
「私は……借金の返済を条件に琴音様と契約を結んだんです。内容は……その、あなたの世話をすれば、借金を帳消しにするというもので……」
これが精一杯、というように西山さんは言葉を切った。見かねたように琴音さんが説明を付け加える。
「要するに、こういうことよ。彼女の実家、西山家は事業で失敗して、我が高山家に対して多額の負債を抱えているの。そこで私が、借金のいくらかを不問にするという条件で契約を提示して、彼女はそれを受け入れたというわけ。ここまではいい?」
僕はただ、黙ってうなずくしかなかった。つまりどういうことだ? 西山家が巨額の債務を抱えていて、それを肩代わりする代わりに、彼女が僕の身の回りの世話をするということなのか?
「世話、という表現は少し曖昧過ぎるわね。つまり、こういうこと」
琴音さんはおもむろに立ち上がると、西山さんに、僕の隣に来るよう促した。隣に座った、琴音さんとも違うかすかな香水の匂いに、頭がくらくらした。琴音さんは、僕を挟んで同じソファに座っている。すると、琴音さんは自分の手を僕の上に重ね、そして──西山さんの胸に添えるよう手を取った。むにゅっ、と柔らかい肉の感触が手に伝わり、思わず払いのけそうになるが、上から添えられた琴音さんの手がそれを許さない。そのまま僕の指の間から指を通すようにして、手を逃がせないようにする。
「ふっ……♡」
西山さんが、息を漏らす。混乱の極みに達している僕に、琴音さんが淡々と言葉を重ねる。
「この前言ってたでしょ?童貞だって……はっきり言って、高山家の人間ともあろう者が女性に慣れていないというのは由々しき事態よ。だからこうやって、ちょうどいい”練習台”を持ってきたの。この子に、あなたは何をしてもいいわ。こうやっていきなり胸を揉んでもいいし、それ以上のことも。それが契約の内容よ」
流石に過保護と言っても限度がある。こんな無理矢理な形で童貞卒業なんてしたくないし、何より西山さんがかわいそうでならない。こんな話、受け入れられないに決まってる──そう言いかけたところで、琴音さんは後ろからぎゅっと抱き着いてきた。背中にあたる思いがけない感触に、思わず力が緩み前に倒れ込む。そう、西山さんの胸元に。ぼふ、という音がして僕の顔が西山さんの大きな胸に埋められた。琴音さんが後ろから密着しているため、身をよじる隙間もない。二人の女の子にサンドイッチされるような姿勢になった。
「落ち着くために大きく息を吸いなさい。そうそう、偉いわ」
耳元に顔を近づけ、琴音さんが囁く。脳に染み入るような声に、思わず身震いが起きた。呼吸をする度に、密着した体の間で蒸された熱い空気が鼻に入り込み、鼻腔を濃い女の匂いで満たす。
「こうやって、腰に手を回してあげて」
琴音さんは僕の手を掴み、西山さんの腰に回させた。ピクっと西山さんが身を強張らせたが、そんなこともお構いなしにと添えられた琴音さんの手に力が込められ、強く抱きしめる形になる。思ったよりも腰が細かった。そんな事実に、心拍数がとめどなく上がる。二人分の体重を預けられた西山さんの姿勢は崩れ、体を斜めに保っていた。顔全体を圧迫する、温かい肉の感触。心音が伝わるほど密着した姿勢。そして背中から伝わる琴音さんの体温。股間に熱が集まり、固くなっていくのがわかる。バレないようにと腰を引こうとするが、琴音さんがそれを制する。そして、完全にソファに横になった西山さんの上にのしかかるように誘導し、僕の腰をグッと押した。
「くぅっ……」
もはや隠し切れないほどガチガチになった股間が、西山さんの太ももの付け根辺りに押しつぶされる。その感触に、思わず情けない声を漏らしてしまった。西山さんは顔を少し赤くし、目を閉じている。やっぱりこんなこと、と言い出しかけたところに、琴音さんが囁く。
「気持ちいいでしょ? この子の体。この体にしっかり慣れれば、他の女の子と接しても怖くなくなるはずよ」
どうにか踏みとどまろうとしている僕を、優しく引きずり込む堕落のセリフ。恐ろしいまでの魅力的な提案に、頭がとろけてゆく。
「それにね、これは彼女のためでもあるの。契約をしっかり満了すれば、また家を建て直せる大チャンスなんだから。ここで断ったら、彼女を突き放すことにもなるのよ」
逃げ道をふさぐ悪魔の誘い。もはや僕をギリギリつなぎとめているのは、なけなしの良心のみだった。すると、西山さんが僕を抱きしめる形で、顔と顔が対面するところまで引き上げた。僕の片方の耳に顔を近づけ、意を決したように言う。
「私、大丈夫ですから……しっかり、和人様の……練習台になります。私が望んだことですから、どうか……」
「あら、良かったわね。これで、もう何も気にすることはなくなったわ。思う存分”練習”するのよ」
両方から、前後から、淫靡なものを含んだ声が耳に流し込まれ、それが僕の思考を塗りつぶすかのように脳内に広がっていく。こんなの、抗えない。西山さんを抱きしめる手に、力を込めた。さっきよりも強く胸が僕の体に押しつぶされる。西山さんも、同じ力で僕を抱きしめた。ほかほかと上気した体に包み込まれ、限界まで張り詰めたちんぽにさらに血が集まっていくのを感じる。僕は本能のまま、へこ、へことこすりつける様に腰を動かした。抱き枕相手に腰を振るような、情けない動き。それでも西山さんは拒まない。その事実が、さらに僕を興奮させた。
「はい、そこまで」
耳元の冷静な声で、ビクっと我に帰る。
「こんなところで始めてしまってはもったいないわ。初めてのことなんだから、ちゃんと二人の寝室で済ませないと」
淡々と異常なことを告げているが、逆らえない。もう僕の頭は、このムチムチした体に思いっきり射精したいという思いでいっぱいだった。
「続きは奥のベッドでね。それじゃあ私は外すから……しっかり教えてあげてね」
琴音さんが西山さんをじっと見る。西山さんは、
「はい……」
と弱々しい声で返事をするばかりだった。そうして僕の手を取り、こう言った。
「私がしっかり教えてあげるから、……いっぱい練習していこうね」
慣れていないセリフを言っているのか、顔が赤くなっている。もはやそんなことも、僕にとっては興奮の材料に過ぎなかった。促されるまま、ベッドに向かう。琴音さんは、いつの間にかいなくなっていた。

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