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運転するときの心構え

「では、学科を始めるね」

休憩時間を経て、ついに初めての授業が始まった。
教官は蚊帳さんのまま――服を綺麗にしてもらった後は、水分補給したり、トイレに行ったり、雑談をしたり(通っていた中学が同じことが発覚し、少し盛り上がった)、十分、休息は取れた。

さぁ、いったい、どんな指導が待っているのか――不安半分、楽しみ半分と言ったところだ。

「普通は、決まった項目を50分使って勉強するけど、『裏コース』はエッチの勉強もあるから、覚えたら次、覚えたら次って感じで、ガンガン進めていくから、頑張って行こうね」
「は、はい」

教卓にて、凛と声を張る蚊帳さんは実に教官らしい――いや、今までが教官らしくなかったとか、そういうことではないが、雰囲気が引き締まった気がする。

やはり、ドスケベでも教官であることには変わりないということか……こちらも、エッチなことばかり考えずに、運転のこともしっかり学んでいこう。

「最初の項目は、『運転するときの心構え』――これから映像を見てもらうわけだけど、画餅くん、起立して、おちんちん出して」
「――わ、わかりました」

雰囲気と発言のギャップで理解が遅れたが、すぐさま立ち、そして――『裏コース』でやっていくと決めたのだ。恥を捨て、一気にズボンをパンツごと下ろす。

「映像の長さは10分くらい。その間、シコシコしてもらうよ。初めてだから、速さ、強さの指定はしないけど、射精しないように、自分でコントロールしてね。ただ、おちんちんから手を離すのはダメ。射精したり、手を離したりしたら、罰ゲームがあるから、気をつけてね――ルールはわかったかな?」
「……はい」

10分と聞いたときには厳しいかと思ったが、自分で扱けるなら耐えられるだろう――映像がAVとかだったら話は別だが。

蚊帳さんは部屋のカーテンを閉め、電気を消した後、プロジェクターを起動。スクリーンには、どこかの都会の道路を空から撮った映像が映し出されたわけだが――何だが、懐かしさを覚えてしまう画質である。

僕が子供の頃、下手をすればそれよりも昔の映像なんじゃないか?

「準備はいい?」
「あ、はい」

そんなことを気にしている場合じゃない――広い教室でかつ、女性の前で下半身を露出するシチュエーションだけで、勃起は完了している。右手をセットし、スタートの合図を待つ。

「いくよ……始め!」
「すぅ……はぁ……」

シコ……シコ……深呼吸と同じくらいのスピードで手を動かす――耐えるだけなら、握っているだけにすればいいが、これは早漏改善のためのトレーニングだ。手を止めるのは、最終手段にする。

映像のほうは……事故に遭い、原形を失った車の映像と共に、ルールを守ること、思いやりを持った運転が大切だと、ナレーションされている。

このペースなら、大丈夫そうだ――そう思った途端、
「よいしょ……」
蚊帳さんが、隣の席に座ってきた。

机に肘をついて、僕を――僕のちんこをまじまじと見つめている。

センズリ鑑賞……多分、通常の僕ならばここで「――――」と我を忘れ、あえなく射精してしまっているだろうが、昨日今日と酷使してきたペニスはさすがに万全とは言えない状態だ。

休憩を挟んだとはいえ、昨日と合わせて四回の射精――さすがに感度が落ちている。

だが、隣で助かった。蚊帳さんには、視界に入るだけでオカズになってしまうくらいの破壊力があるが、これなら、映像を注視していれば、射精感を煽られることはない。

初心者用のルールではあるが、これなら突破できそうだ。

「――はい。手、離していいよ」
「ふぅ……」

即落ち二行で賢者タイムというわけではなく、安堵のため息だ。

一度、床に垂れそうになった我慢汁を、蚊帳さんが手で受け止めるというエッチポイントがあったが、手を止めることで凌ぎ、それ以外は危なげなく完走することができた。

「よく我慢したね」

隣の蚊帳さんは優しく微笑んだ――受け止めた我慢汁を、ぬちゃぬちゃと音を立てたり、指と指の間で伸ばしたりしながら。

心安らぐ褒めボイスと、股間焦らせるアクション――優艶という言葉がよく似合う。

「じゃあ、テストパートに行くよ」
「て、テストパート?」
「今、勉強したところから問題を出すから、〇か×で答えてね。ちなみに、間違ったら、罰ゲームの後、映像パートの最初からやり直しだから、頑張って」
「……え!? き、聞いてませんよ!?」
「ふふ、だって、言ってないもん」
「――――」

25歳の「~~もん」は、思ったより可愛らしかった。

「じゃあ、行くよ?」
「っ……!」

蚊帳さんはこちらの右乳首の辺りを目がけ、人差し指を伸ばしてきた――見事にヒット、そのままシャツの上からくすぐるように、乳首を愛撫してくる。

……早く答えないと、ダメージが溜まる仕組みか。
さすがに乳首を触られて射精することはないが、気持ちよさは確実にチンポに溜まっていく――レベルが上がれば、乳首じゃなくてペニスへの攻撃になったりするんだろう。

それはともかく……目線はほとんどスクリーンを向いていたが、正直、意識は股間にしか向いていなかった。
というか、こんな状況で勉強できるほうがおかしい――いや、内容は考え方とか、心構えみたいな部分が多かった気がするし、〇×問題なら、突破できる可能性はある。

「第一問、『運転する際、交通ルールを守れば、譲り合うことはしなくてもいい』」
「×、です……」
「正解」

やはり、この項目はよく考えれば当たり前のことを、より強調する項目――よく問題を聞いて、冷静に答えれば行ける……!

「第二問、『少量であれば、お酒を飲んだ後に運転してもいい』」
「っ……ば、×です」
「正解」

よし……しかし、乳首責めが巧みだ。
シャツの上からだと侮っていたが、むしろシャツの上からだからこそ、なのか?

じれったい快感だからこそ、乳首がもっと感じたいと快感の受け口を広げていくような、そんな感覚……。

「第三問、『シートベルトには、運転時の疲労を軽減する効果がある』」
「…………」

乳首責めに舌鼓を打っている場合じゃなかった。

一般的な倫理に基づけば答えられる問題ではなく、知識が必要な問題――シートベルトの代表的な効果といえば、事故の際、被害を軽減してくれるというものだが、疲労軽減の効果なんてあるのだろうか……?

「10秒経ったから、責め、強くするね」
「……へ?」

蚊帳さんが僕のシャツをめくり、中に腕を突っ込んできた。

「ちょ……き、聞いてない」
「だから、言ってない……のっ」
「んっ!?」

愛撫によって勃起、感度が上昇している乳首に直接触れられ、快感に痺れる。

「ぐっ……んっ……~~っ」

喘ぎが堪えられない――焦らしからの責めとはいえ、この気持ちよさは異常だ。

クリクリクリと、高速でスクラッチ。縦横、回転も混ぜ、快感に慣れてしまわないように工夫されているが……わかった。

問題はさっぱりわからないが、快感の秘密がわかった。

シャツの中に入れられた腕は、最初、使っていた腕とは反対の腕――先ほど、我慢汁で遊んでいたほうの手なのだ。
これだけ高速で擦られても痛み一つ感じないのは、我慢汁という天然ローションを使ったからか……我慢汁を受け止めたときから、ここまで予測してたというのか……?

なんて緻密なエッチ思考回路……って、感心している場合じゃない。

「次は……舐めちゃおうかな?」

魅力的な提案だが、早く答えないと股間に手が伸びてくるかもしれない。

えっと、問題は何だっけ……そう、シートベルトに疲労軽減効果があるかどうか。
先ほど見た映像の記憶はないが、親の車に乗ったときにシートベルトをした記憶は何となくだが、ある。

いつからか平気になったが、子供の頃はあの押さえつけられる感じが嫌だった――着けているほうが、苦しかった。

となると、×になるが――いいのか、これで?

……いや、どれだけ考えても、これ以上の考えは出てこない。50%で当たるくらいの覚悟で行く。

「ば、×……?」
「――ふふっ」

蚊帳さんは笑った――あまりにも楽しそうな、こちらもつられて微笑んでしまうような、いい笑顔だった。

多分、これは……。

「残念、不正解」

ですよね。

「じゃあ、罰ゲームだけど……『全裸になる』で行きましょうか」
「ふぅ……わかりました」

手加減してくれたな……初回サービスってところか。
一番大事なところを見られてるんだ、全裸くらいどうってことない。

脚にかけたままだったズボンやパンツを脱ぎ去り、靴と靴下を脱ぎ、最後にシャツを脱ぐ。

「――――」
「ど、どうかしましたか?」

僕の裸を見た蚊帳さんが、目を丸くしていた。

「り、陸上やってたって聞いたけど、いい身体してるね……」

引退してからも軽いトレーニングは続けているので、その成果だろう。

しかし、ベクトルは違えど、いい身体をしている蚊帳さんに言われると何だかこそばゆい。
それに、こうして温泉でもないところで素っ裸になるのは――しかも、女の人に命令されて、裸になるのは、恥ずかしいし、興奮する。

「じゃあ、また映像を流すけど、アドバイス。昔々、忍者は書類に残せないような機密情報を覚えるときに、体に傷をつけることで、強く暗記、傷を見る度に思い出せるようにしていた――らしいけど、それと同じように、おちんちんの気持ちよさと記憶をリンクさせるの」

何とも破廉恥な覚え方だが……やれることは何でもやろう。

「こっちでも、大事なところはスピード上げて、サポートしてあげるからね」
「……え?」
「あれ? これは言ったよ?」

『初めてだから、速さ、強さの指定はしないけど……』

……確かに言っていた。
勝手に、今日、この時間のことを言っているものだと思っていたが、映像を見ながらチンポを扱くのは、もう初めてじゃない。

「すぅ……はぁ……」

よしっ、無傷での一回戦突破は諦めよう。

――――――――

「し、でおちんちんの先から根元まで下げて、こ、で元に戻してね。もし、指示通りに手が動かなくなったら……わたしがお手伝いするから。じゃあ、まずは親指と人差し指のリングで、シコシコしよっか。行くよ……スタート」

再び映像をスタートさせてから、蚊帳さんは僕のチンコの目の前に屈み込んだ。
もう少しで触れてしまうんじゃないかというところまで、顔を近づけ、
「しー……こ」
オナ指示を開始する。

「ふぅ……!」

息を強く吐いて、手を一往復――視線はスクリーンに固定する。

「しー……こ、しー……こ、しー……こ」

速度はかなり遅いし、指二本なので刺激は薄い――しかし、蓄積していたダメージが大きいのと、生暖かい息が亀頭にかかって官能を刺激され、回復の時間には使えない。
深呼吸を繰り返したり、スクリーンに映るおじさんを注視したりしても、現状維持で精いっぱいだ。

「しー……こ、しー……こ、しー……こ、しー……こ。ストップ……はい、今、どくどくって出てきた我慢汁をおちんちんになじませて……次は親指、人差し指、中指で行こうか」
「……!」

刺激やリズムに慣れてきて、ようやく回復の兆しが見えたところだったのに……。

「滑りもよくなったことだし、スピードもちょっと上げちゃおうかな。行くよ……しーこ、しーこ、しーこ」
「っ……」

もちろん、さっきの状態で現状維持だったのだから、多少ではあるが、強さも速さも増したこの状態で、現状維持できるわけがない――ゆっくりと、絶頂へのエスカレーターが動き出す。

「しーこ、しーこ、しーこ、しーこ、しーこ、しーこ、しーこ……んっ、しーこ、しーこ、しーこ、しーこ、しーこ」

我慢汁のおかげで、摩擦が減り、刺激は弱まっているはずなのに、どうしてヌルヌルのペニスを擦るのはこんなにも心地よいのか……駄目だ、もう……。

「はい、ここ、さっき間違ったとこだよ」

蚊帳さんの声で、射精に傾きかけていた意識が、スクリーンに戻る。

「もう間違わないように、スピード上げてあげるから、よく見て、よく聞いて……思いっきりシコシコしてね。せーの――シコシコシコシコ」
「っ!」
「シコシコシコシコ、すぅ……シコシコシコシコ!」

いきなり最高速!?
反射的に手を動かすと、すぐさま射精準備に入った。

「シコシコ、シコシコシコ……ほら、ちゃんとおちんちんに刻むの。おちんちん、しゅっとしたら、思い出せるように……ああ、蚊帳さんに初めてオナ指示されたときの問題だって」
「イっ……!」
「あっ……♡」

ぴゅるる。ぴゅっ――シートベルトには、姿勢を正す効果もあるので、結果的に疲労を軽減することになるらしい。
微妙に納得いかないが、まぁ、シートベルトをしてただ座っているのと、シートベルトをして運転するのでは、印象も感覚も違うのだろう。

……こうも冷静に勉学に励めているのは、賢者タイムが重苦しいからである。

メンタル的には、昨日のファミレスのほうが辛かったが、単純に肉体への疲労感が凄まじい。
体を追い込むことなんて、部活で何度も経験しているが、筋トレで追い込んだときの、悲鳴のような痛みとは違い、感じるのは肉体の沈黙――これ以上、射精するなという無言の抵抗。

「さすがに量も、ぺろ……濃さも落ちたね」

言われて、視線を落とす――蚊帳さんの口元が、薄暗い教室の中で妖しく光っていた。

「これだけ少ないと、あんまり気持ちよくなかったんじゃない? ちゃんと覚えられた?」

確かに量が少なかった分、絶頂にいる時間は短かったが、オナ指示顔射が気持ちよくないわけがない。
一生、シートベルトの効果を忘れることはないだろう。

「よかった……じゃあ、罰ゲーム行くよ」
「…………」

……そうだった。間違ったところを勉強して、おしまいじゃない。

「えい」
「っ」

蚊帳さんは手をペニス――の下にある陰嚢へと添えた。柔らかい手のひらの上に、自分の睾丸が乗っているのがわかる。

「お疲れのタマタマのマッサージ、してあげるね♡」

ふにふにと手のひらの中で優しく転がされる。

「はぁ……!」

思わず、恍惚とした声が漏れてしまった。

射精後のペニスを触るのは中々の苦行で、賢者タイムの中、自分で行うのは至難の業だ。触ってくれる女性がいても、不快感に近い、あのくすぐったさに耐えるのは難しい――それこそ、初めての搾精だったり、お掃除フェラだったり、エロが拒絶反応を凌駕しなければ。

ただ、こうして慈愛に満ちた瞳で見つめられながらのタマ揉み――賢者タイムを貫く、圧倒的なエロはないが、体の倦怠感が徐々に解れていくような安らぎを感じる。

「マッサージと言えば……陸上部って男女混合でしょう? もしかして、女の子にマッサージしてもらったことある?」
「い、いえ、そういうモテる奴もいましたけど、僕は女子部員とはあんまり……」

とにかく、距離を縮めないように必死だった――窃視してしまわないように。
うちの女子のユニフォームはセパレートタイプなので、気を抜くとすぐに持っていかれそうになるのだ。

「そうなんだ。画餅くんのこと、気になってる女の子もいると思うけどな」
「まぁ、あまりにも女子と話さないので、『そっち側』説が流れるくらいなので、ある意味気になってる子はいるでしょうね……」
「それは気の毒だね……でも、もうちょっと学校生活は残ってるから、まだチャンスはあるでしょ?」
「いや、どうでしょう……」
「うん。だって――この夏で、画餅くんは女の子と話すどころか、どんなことをしたって、恥ずかしくなくなっちゃうんだから」
「――――」

――股間に、また熱が戻ってくる。

「想像してみて。部活を引退して、メスを出し始めた同級生とユニフォームプレイ――もしくは……部活に顔を出して、大人しそうな後輩の子を誘って、秘密の特訓とか」

同級生なら、種目が同じだった、あいつ……。
後輩なら、いつも挨拶してくれるあの子……。

ごくりと鳴った喉の音で、我に返ったとき――ペニスは戦えるだけの元気を取り戻していた。

「よしっ、じゃあ、もう一度――頑張ろうね♡」
「は、はいっ」

時刻は、11時35分。後、25分だが……映像が10分であることを考えると、チャンスは二回くらいになるだろう。

勃起したとはいえ、体の怠さまで回復はしていない――明日、僕の性欲および精力がどれだけ回復しているかはわからないが、リセットしてしまえば、また簡単に射精してしまう自信がある。

性欲が枯れかかった今日、ここの項目だけでも突破しておきたい。

「ねぇ、画餅くん」

映像がスタート――蚊帳さんは先ほどと同じように、僕の前で屈んだのだが、オナ指示が飛んでこなかった。

「昨日の検査も手コキで、今日も手だけ……そろそろ、飽きてきたんじゃない?」

確かに、お掃除フェラを抜けば、陰茎への刺激は全て手によるものだ。

今までの人生、手の刺激でしか射精してこなかったので気にしていなかったが、せっかく、こんなに優艶な女性が相手してくれているのだから、他のプレイも――って、それはダメだ。

枯れかかっているとは言ったが、手以外での刺激に耐えられるわけがない。

「い、いえ……今日のところは、手でいいかなー、なんて……」
「そう?」

……ちょ、ちょっと待ってくれ。

何故、徐にシャツのボタンを外しているんだ?
しかも、一番上のボタンではなく、上から三番目――ちょうど、バストトップの辺り……。

「腰をへこへこ振る練習も、しておいたほうがいいんじゃない?」
「――――」

……いや、ずるいだろ。
こんな極上の、着衣爆乳おっぱいマンコをご開帳されて、後先考えられる男がいるわけない!

「っ!」
「んっ……♡」

いざ突貫――まさか、おっぱいを揉むよりも先に、チンポ突っ込むことになるなんて……。

「でも、駄目だよ? 勝手に動いたら……一で引いて、二で突いてね?」
「は、はい……!」

最初に頭に浮かんだのは、やはり『柔らかい』、そして『深い』だった。
シャツへのダメージと引き換えに高められた乳圧を以てしても、ペニスを優しく包み込んでくる。
『深い』というのは、そのままだ。比較的、大きいほうだろう、僕のフル勃起ペニスを以てしても、底知れない。いったい、どれだけのバストサイズなんだ……。

それとこれは……湿度か? 熱さだけではない、確かな蒸れを感じる。
それはそうか。クーラーが効いているとはいえ、この暑さの中、サイズの小さな服を着てまで、内圧を高めれば、蒸れて然るべきだろう。

「ありがとうございます、蚊帳さん……!」
「ふふっ、どういたしまして♡」

至高のズリ穴に、感謝が漏れてしまったが、サイズの小さいシャツを着てきてくれたり、僕が飽きないように工夫した責めをしてくれたり――時々、柔らかな笑顔の裏にサディズムが見えるが、それでも僕のことを考えてくれていることが伝わってくる。

恩を返したいと、強く思う――早く、蚊帳さんを気持ちよくさせられるようになりたい。

「行くよ……いーち、に。いーち、に」

声に合わせて、腰を振ってみるが――難しいな。手と違ってリズムが取れないし、動きもぎこちなくなってしまう。

「難しいかな? じゃあ……はい」

蚊帳さんが、自身の顔の辺りに両手を構えた。

「使って」
「あ、ありがとうございます……!」

指を組ませるように手を握る。

「いーち、に。いーち、に」

支えができたことで、ピストン運動が安定した。
それに……単純に触れている面積が増えたというのもあるだろうが、さすが、人間の主な感覚器――より深いところで繋がれた気がする。

「スピード上げるね。いち、に、いち、に、いち、に、いち、に」
「はぁ、はぁ……んっ」

思えば、妄想の中で腰を振ることはあっても、こうして実際に腰を振るのは初めてだ――きっと、このピストン運動は子作りのための動きだとDNAに刻まれているのだろう。
腰を振る度、脳みそ、胸、股間が温かくなる――枯れかけていたのが嘘のように、性欲が湧き出てくる。

「どう? わたしのおっぱいマンコは?」
「き、気持ちいいです……!」

これだけ出し入れを繰り返しても、未だ密閉された空間を押し広げる感覚があるし、引くときは名残惜しそうに吸い付いてくる――膣の感触を知っているわけではないが、疑似マンコとして、あまりにも完成度が高いように思える。

「じゃ、じゃあ……もっと、気持ちよくしよっか……あーん♡」
「……?」

ピストンに声を震わす蚊帳さんは、大きく口を広げた――真っ赤な口腔内、鮮やかなピンク色の舌が丸見えになる。

「ローション塗ってあげる♡」
「――っ!」

おっぱいマンコからペニスを引き抜き、上の口に突っ込む。

「――っんぐ!?」
「――あっ! す、すみません……!」

ピストン運動が腰に染みついてしまっていて、つい、口の中でも同じように腰を突き出してしまった。
亀頭から根元にかけて、ゴンと硬い感触が走る。

「ごっ……ごぼっ……!」

喉奥を突かれ、むせてしまった蚊帳さん――目には涙が浮かび、喉奥から溢れた嗚咽が細かく亀頭に当たる。

「一回抜きます……」
「ふぐ……ぶぼぼ」
「っ……か、蚊帳さん?」

腰を引こうとすると、口腔内の圧が高まった。
手はぎゅっと握られ、蚊帳さんの愛らしい顔が、下品なひょっとこ顔に変わる。

「んっ、ふぅ、すぅ……れろれろ」

大丈夫だよと言わんばかりに微笑んで、舌を動かし始める蚊帳さん――ペニスの裏側にぴったり密着した舌が、プリプリと敏感な部分を撫で上げていく。

「――っ」

擦られる度、ぴちゃ、ぴちゃ……と、水音が大きく、厭らしくなっていく――舌を動かすことで、唾液の生成を促しているのか?
それに、ペニスに冷たい空気が当たっている感覚がない。
……呼吸をできるだけしないことで、唾液が乾くのを防いでいるのか?

エッチすればするほど、彼女の気遣いが染みる……!

「ぷはぁ……」
「はぁ、はぁ……!」

ペニスから口を離した蚊帳さんと見つめ合う――目に涙が浮かんだからか、より一層、その表情は扇情的で……。

「画餅くん、おちんちん、早く頂戴♡ おっぱいマンコ、早く犯してぇ……♡」
「っ」

媚びるような声を受け、再びおっぱいマンコに挿入――もう、指示とか関係ない。
無我夢中に、射精することだけを考えて、腰を振る。

「蚊帳さん……蚊帳さん……!」

蚊帳さんの唾液ローションのおかげで、猿みたいなピストンでもペニスに負担が一切ない。気持ちよくなることだけに専念できる。

「あっ♡ んっふっ♡ 激しい……♡ もう、ぴゅっぴゅ我慢しなきゃダメなのに、こんなに腰振って……はぁん♡」
「すいません……でも、蚊帳さんがエッチ過ぎて……くっ!」
「しょうがないんだから……♡ じゃあ、いっぱい喘いであげるから、タマタマ袋、空っぽになるまで出してね♡」」

腰を振る。腰を振る。腰を振る。

「あんっ♡ おっぱいマンコぐちょぐちょ♡ 顔じゃなくて、おっぱいまで画餅くんにマーキングされちゃう♡ んあっ♡ おちんちん、硬くて、熱くて……擦られてるだけなのに、おっぱいきもちよくなってきちゃった……♡ それに、このおっぱいマンコが、本当のおマンコだと思うと――あっ♡! カチカチおちんちんで、おまんこズボズボ、生ハメセックスしてると思うと――っ♡ 想像しただけで、イキそうになっちゃうぅ♡!」

腰をぶつける度に揺れる乳袋。
熱さを増し、汗が滲む手。
興奮に、赤く染まった頬。
激しさを堪える表情。

「あんっ、あんっ♡! イクぅ……おっぱいマンコ、早漏童貞くんの、へこへこ腰振りでイかされちゃうよぉお……♡! イクっ、イクイクイクぅうううう!♡」
「蚊帳さん、イきそうです……!」
「出して♡! おっぱいマンコに中出しして♡! びゅーびゅるるるって、おっぱいマンコ孕ませてぇええええ♡!」
「っ!」

手を強く引いて、腰を思い切り突き出し、できるだけ胸の奥へペニスを突っ込み――下半身に思い切り、力を込める。

――フラッシュが焚かれたような、真っ白な快感に焼かれる。

少し遅れて、どびゅびゅう! と、枯れかけていたとは思えないほど、大量の精液が飛び出し、ぴゅるる、ぴゅるると長い間、漏れ出るように射精が続く。

陰嚢が圧縮される感覚――キンタマを必死に絞って、ありったけの精液を吐き出そうとしている。

「くっ……!?」

いつまでも続く快楽に蕩けそうになっていたペニスだったが、突然、カクンと、関節なんてないのに膝カックンをされたように力が抜けた。

びくびくと、未だに精子を吐き出そうとしているのに、何も出ている感覚がない――頭打ちという単語が過る。

「んっ♡ んっ♡ んはぁ……♡ はぁ……♡ いっぱい、びっぴゅしたね……んっ、まだ震えてるけど……空になっちゃったかな?」

蚊帳さんは腕でおっぱいを挟み込み、ペニスを削ぐように引き抜いた。

「はぁっ……!」

チンポを抜いた瞬間、視界がぐらりと揺れて――気がついたときには、床に仰向けになっていた。

「だ、大丈夫……!?」
「は、はい……でも、ちょっと動けないかも……」

視界はぼんやりとしていて、体には力が入らない。
しかし、二日連続で三回の射精が限界か――もう少し頑張れると思ったのだが……。

「元々、あんまりオナニーしないんだから、体がびっくりしてるんだろうね……頑張ったと思うよ」

そう、頭を撫でてくれる蚊帳さん――優しさが染みる。

「でも、まだ時間は残ってるんだよね……」
「…………」
「心苦しいけど、もうちょっと頑張ってね♡」
「い、いや、でも、もう動けない……」
「わたしがやってあげるからね――じゃあまず、指示無視と射精、二つ分の罰ゲームだね。どうしようかな……一つ目は、これからわたしのことは、楓さんって呼ぶこと」
「わ、わかりました」

楓さんって名前だったのか……蚊帳楓さん。お似合いの名前だと思う。

「二つ目は……必ず、わたしのことをイかせられるくらい、セックスが上手くなること!」
「――はい。必ず」

以下、意識が朦朧としてモノローグできる状態ではなかったので、ダイジェストで。

「じゅぼっ……じゅぼぼぼぼ……ぼっぼっ♡」
「イっ……」
「じゅるる……ぷはぁ……おちんちん、びくっとしたけど、精子出てないからイってないよね♡?」
「……は、はい……イって、ないです……」
「凄いね、一日目で、もうわたしの本気フェラに耐えちゃうんだから……ぶぼぼぼぼ! このペースならすぐにでもセックスできちゃうね♡ じゅ、じゅ、じゅりゅるるるる……」
「――――」

「じゃあ、最後の問題――『同乗者が注意せずに扉を開けたことによって起きた事故は、運転者には責任がない」
「ば、×……」
「正解。おめでとう、第一項目はクリアだね。じゃあ次の項目だけど、もう少しでチャイムなるから、今日はもう終わりにしようか」
「は、はい……ありがとう、ございま……」
「じゃあ、チャイムがなるまで、最初の項目クリアのお祝いで、パイズリしてあげる♡」
「――あ、あの、もう勘弁して……」
「パイズリ、もう飽きちゃった? じゃあ、初心に帰るってことで、手コキにしてあげる♡」
「……ちょっ! もう、無理ですって……これ以上イったら……ひぃ!?」

――――――――

「お、お疲れ様です……」
「お疲れ様。楽しませてくれてありがとね。次は多分、違う教官になると思うから……次会うときを楽しみにしてるね♡」

チャイムが鳴った後、15分ほど経ってようやく、立ち上がることができた。
倒れている僕を横目に、汚れた教室を掃除してくれていた楓さんに挨拶し、ロビーを目指す。受付さんに冊子を返さなければいけないのだ。

「んー、おつかれー」

満身創痍の僕を見て、受付さんはにやにやと笑った。
さすがに今は、この煽るような笑顔に興奮できない。

受付さんはパラパラと冊子を確認しつつ、
「それでー、明日はどうする?」
そう聞いてきた。

「えっと……あ、明日はさすがに無理――じゃなくて、用事があります」
「嘘はよくないなー」

頭が回らないので、つい本音が出てしまった。

「しょうがないなー……はーい」
「な、なんですか、これ」

何やら怪しげな小瓶を手渡された。

「おねーさんと楓ちゃん特製、栄養ドリンクー。お昼ご飯と一緒に飲んだらー、明日もいっぱい精子出せるよー」
「――――」
「ということで、明日も同じ時間ねー」
「えっ!? 二時間ですか!?」
「だめー?」
「いや、楓さんに慣れるまでは一時間でいいって……」
「嘘ついた罰ー。もしサボったらー、おねーさんがおうちまで行ってー、二度とサボろうと思えないくらいー、調教するからー、気をつけてねー」
「……はい。すみませんでした」

果たして、僕は生きて、この学校を卒業することができるのだろうか?

――――――――

「んー、お疲れー、楓ちゃーん」
「お疲れ――ねぇ、口火ちゃん、次の時間、オナニー休憩貰えない?」
「次ー? 待ってねー。ひー、ふー、みー、よー……いいよー」
「ありがとう」
「なにー? 満足できなかったー?」
「ううん、満足も満足――だけど、責めるのが楽し過ぎて、おマンコ弄るの忘れちゃったの。今になってキュンキュンして……今、一回イってきたけど、全然足りない。本当、反応が可愛くて困っちゃう……」
「あははー、採用した者としてー、誇らしいねー」
「成長が待ち遠しいね――ところで、次はどっちが担当なの? 弓ちゃん? 遠華ちゃん?」
「弓ちゃんに技能をやってもらうー」
「弓ちゃんか……大丈夫かな?」
「処女拗らせちゃってるからねー、弓ちゃん。でもー、だからこそー、チンポに慣れちゃったー、あたしたちにはできない責めを期待してるんだよー」
「でも、意外と相性いいかもね――画餅くん、自覚はしてないようだけど、マゾっぽいから」

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