ギブ アンド テークな関係
次の日、学校に行くと案の定クラスメート達は梨花を見てびっくりしてた。
元々、梨花は魅力的だったけど、今の梨花はそんな枠に収まらないくらい目を引くの。
元々の梨花はとっつき難い所が有って、私の方が人気が有ったけど、今はみんな梨花に夢中よね。
「ねえ、遥、梨花凄くない」
由香が私に話しかけてくる。
そう言えば、最近由香より梨花との方が仲良しだ。
「うん、凄いよね」
これは探りかな。
だから、私は無難に返す。
下手なことを言って突っ込まれても困るから。
でも、由香は簡単には引いてくれない。
「梨花もそうだけど、遥も最近無駄に色気を漂わせてるよね」
「無駄ってなによ」
「だってさあ、今の遥って男の子ホイホイじゃん。
なのに遥の色気に引き寄せられた男を歯牙にも掛けずにいるよね」
「男の子ホイホイってなによ」
「言葉のままよ。遥に熱い視線を送る男子、増えてるよね」
「そうかな?
前からじゃない」
「い~や。ここ最近、正確には高瀬を教室からどこかに連れ出したからだよね」
こいつ、男関係には本当に目ざといよね。
「それに加えて梨花までエロくなっちゃって。
何でだろうね?」
「エロいとか梨花に怒られるよ」
「そうかな、梨花も自覚があると思うのよ。
少し、スカート裾が長くなってるし。
シャツの第二ボタンも閉めてるし。
本人も自覚があって抑えようとしてるよね。
まあ、効果は無いみたいだけど」
由香の見つめる先では梨花が男子に囲まれてる。
確かに、男子の梨花を見る目はちょっとエロいか。
「それなのに、梨花ったら、梨花を囲む男子には全然興味を示してないのよね」
「それは、あいつらが梨花のおっぱいをガン見してるからじゃないかな。
あそこまで露骨だと好意は持てないよね」
「それもそうだけどさあ〜。
時々梨花が高瀬をチラ見するんだよ。
怪しくない?」
由香、カマかけに来てるよね。
「そうかなあ〜?
梨花が勇気君をチラ見してるとか由香の勘違いじゃない」
「ふ~ん、遥は高瀬のことを勇気君って呼ぶんだ。
いつの間にそんな関係になったのかな。
やっぱり、あの日からからだよね」
ちょ、失敗したかも。
どうしよう?
「私の見るところさあ、遥と梨花の二人がエロっぽくなったのって高瀬が関係してるんじゃないかと思うんだよね。
そこのところどうなのかな」
やば、由香が直球を投げ込んできた。
「どうって、如何も無いし。
大体なんで、由香はそう思うのかな?
勇気君は私にも梨花にも興味なんか持ってないと思うよ」
自分で言ってダメージがキツい。
そうなんだよね。勇気君は少なくとも女としての私には多分興味とか無いよね。
梨花にはありそうって考えて更なるダメージを喰らったわ。
「確かにね。
遥も梨花も怪しいんだけど高瀬がね。
遥かにも梨花にも寄ってこないし。
相変わらずボッチを気取ってるしね。
遥や梨花と親密になったならちょとは変わると思うんだけど、相変わらずだしね。
付き合うと、普通は男も女も変わるんだけと高瀬は何も変わってないしね」
それは違うかな?
勇気君も変わってるよ。
由香には言わないけどね。
「だから、私も梨花も別に勇気君と付き合うとか無いし」
やば、梨花の顔が面白そうに私を見てる。
「そうなんだ。遥は梨花も高瀬とは付き合ってないって知ってるんだ」
「知ってるとかじゃないけど、梨花が勇気君と付き合うとか想像できなくない?」
「まあねえ、梨花とオタクっぽい高瀬じゃね。
それで、遥は高瀬とどこまでしたの」
由香ったら何言ってるんだろう?
「何もしてないよ」
「じゃあ、してもらってるだけとか?
もしかして、結婚までは清い身体でいたいのなんて思ってるのかな?
でもそれは不味いんじゃない。
高瀬だって男だからね。
ちゃんとエッチなお世話もしてあげないと欲求不満で爆発しちゃうよ」
「もう、由香の頭の中はどうなってるのかな?
どうして話をエッチな方に持ってゆくのかな?」
「それは、遥と梨花のエロさが爆上がりだからね。
やっぱ、処女には出せないエロさって有るじゃん。」
「由香の頭の中はどうなってるのかな?
さっきは私を処女だ決めつけてたよね。
なのに今は私が処女じゃ無いって決めつけるのね。
もう、由香には付き合いきれない。
妄想は一人でしてよね」
由香がしまったって顔をする。
今がチャンス。
私は由香から逃げ出した。
でも同時に由香から重要な示唆をもらった事に気づいたの。
だから、私は梨花と話し合うことにした。
ーーーーーーー
昼休み、勇気君から教えてもらったあの部屋に今日は梨花と二人。
由香にもらった示唆について話し合うためにね。
「それで、話ってなによ?」
梨花はこういう時は結構単刀直入だ。
だから私も遠回しな言い方は控えようかな。
「ねえ、私達って勇気君におっぱいを揉まれていつも逝っちゃてるよね」
「そ、そうね」
梨花はやっぱりこの手の話は苦手みたいね。
すぐにキョドルよね。
「でさあ、私たちは気持ちよくなって満足しちゃってるけど勇気君はどうなんだろう?」
「どうって、勇気君にとっては治療なんじゃないの」
「梨花はさあ、もう少し男の子の生理を理解した方が良いよ。
男の子ってさあ、精子を定期的に出さないと駄目な生き物なんだよ。
どんなに紳士的な男だってね。
だから、女としたいって本能に沁みついてるんだよ」
「そう、そうなんだ」
「だのに私たちは勇気君の前でメスの姿を晒してる。これって誘惑してるのと一緒だからね」
梨花、顔が真っ赤だ。
「それなのに、勇気君は私達に何もしてこないでしょう。
絶対、無理してるから」
「無理ってなに?」
「私たちとセックスしたいって衝動を無理やり抑えてると思う。
それにね、気づいたんだけど、この間勇気君の家で逝っちゃったとき私勇気君のベッドを濡らしちゃったんだよね。
勇気君、私のエッチな匂いが染みついたベッドで寝てると思うな」
「え~、遥ったらお漏らししちゃったの」
「梨花、無いわ、それは無いわ」
「だって、濡らしちゃったんでしょう。
それって‥‥」
「なに、かまととぶってんのよ。梨花だって出してるでしょう。
勇気君の家から帰るときにショーツが濡れて気持ち悪いって言ってたわよね」
うわ~、真っ赤な顔でもじもじしてる梨花って可愛い。
「まあ、今日の議題は私たちの事じゃなくて、勇気君の事だから。
濡れるとかは置いといて、私決めたの。
私が気持ちよくなるのと同じくらい勇気君を気持ちよくしてあげようって」
「ねえ、それって??」
「梨花、勘違いしないでね。私が言ってるのはセックスじゃないよ。
勇気君が出すのを手伝うって事。
でもね、ピルは処方してもらうつもり。
まあ、ちゃんと生理が止まるまでは一か月以上かかるけどね。
それに、ピルが効いてもセックスするとは限らないしね」
「遥はすごいね。そこまで考えてるんだ。
私は……」
「いいの、梨花が無理することじゃないし
私が好意でしようかなって考えてるだけだもの」
好意以上の感情のあるけどね。
「だから、梨花は私に付き合う必要は無いの。
ただ、私がすることを止めるのは無しだからね。良いよね」
私の話に梨花は頷いてくれた。
私も梨花にここまで言ったからは後には引けない。
さてと、エッチなサイトをさがして勉強しますか。
私は一歩踏み出すんだ。