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サキュバス風俗店ミッドナイト・ドリーム ~ご注文は生意気高飛車女を拘束強制中出し擬似レイプ(妊娠つき)~

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「ふぅん……いかにも童貞っぽい、冴えない感じ」

開口一番。男を見た途端に挨拶代わりに放たれたのは、鼻で笑うような嘲笑だった。

サキュバスが風俗嬢として働くこの店は、男なら誰もが憧れるであろう幻想郷だ。
どんなに変態でも、ハードでも、いかなるプレイも拒まれない。普通の人間の女ではできないようなことでも、全ての夢を叶えられる。それがこの『Midnight
ミッドナイト
Dream
ドリーム
』である。

日本のどこかにサキュバスの風俗がある。

そんな噂が某ネット掲示板を中心に広まっていた。
噂を信じる者はもちろん少ない。サキュバスなど架空の存在で、二次元の壁を超えた向こう側にしかいるはずのないものとして、ほとんどの人間がデマだと思いながら面白半分に興味を向けているだけに過ぎない。

しかし、今回店に訪れたこの男は違った。
最初こそ誰かが流したデタラメだとして信じてはおらず、それでも暇つぶし程度に、半信半疑に噂について調べていた。そうしてネットの海をさまよいながら片端から情報を集め、次第にその噂を本気で信じるようになったのだ。
そして、この『Midnight Dream』に辿り着いた。
本気で夢を叶えたいと願う者にだけ足を踏み入れることができる、幻のような場所。男には、ここでなければ叶えることのできない黒い欲望があった。

恋愛経験もなければ女と手を繋いだこともない、紛うことなき童貞である。現実の女に手を出す度胸などないノミのように気の小さい男だが、肉欲だけは猛獣のようであり、女を組み伏せてで無責任中出しをキメて孕ませたいという密かな野望があった。
しかしその野望を叶えられる方法は、ほぼない。

男は過去にいじめられていた経験がある。自分を馬鹿にしていた偉そうな女を自分の都合のいいように扱う姿を想像すると、凄まじい興奮を覚えたものだ。

犯したい願望はあっても、本気で嫌がられたり泣かれたりすると自分が引いてしまう。だが、生意気な女なら、無理矢理犯しても罪悪感はない。……と想像の中でならいくらでも思える。現実問題、願望に近いエロ漫画などで寂しく自家発電に勤しむのが関の山。
勇気を出して一般の風俗に――とも考えたが、人間の女はやはり怖い。それに流石に妊娠までは受け付けてもらえるはずがない。

しかしそんな野望も、ここでなら叶えられる。
相手は本物のサキュバスで、セックスが生業であるように存在する彼女達が淫らな行為を拒むはずがない。無理矢理犯すのはもちろん、どんなプレイだろうと許される。それが例え、客の子供を孕むようなものであっても。

指定された部屋に入ると、一人の女性がダブルベッドの上に足を組んで座っていた。
男の身体をじろじろと品定めするように眺めるつり目は、そこはかとない高圧的な雰囲気を醸し、綺麗に整った顔で人を小馬鹿にしたような悪い微笑を浮かべている。金髪ツインテールのさらさら髪は触れることを躊躇ってしまいそうなほど、宝飾品のような高級感さえ振りまいている。

昔、自分をいじめた高飛車お嬢様を想起させた。親が外国人と日本人のハーフだということで可愛らしい顔と金髪が目立ち、クラスでの人気も高かったが性格は最悪そのもの。日陰者だった自分を小馬鹿にしてせせら笑うような人間だったのだ。
はっきり言って、男の苦手なタイプだ。
だが、顔から下に視線を移せば嫌悪感はたちまち興奮に取って代わる。

紫のベビードールは白い肌が透けて見えるほどスケスケにできており、パンツはほとんど紐のよう。深い渓谷ができあがるほど、胸の双丘はこぼれ落ちんばかりで、保有する柔らかさを示すように身じろぎひとつでぷるぷると柔肌が揺れる。
腰の屈折を描く線も扇情的で、胸や太腿のむっちりと肉付いた肢体はまさしく、雄を盛らせるために生まれてきたかのようだ。

「人間ごときがこのリリィ様に何の用? あんたのだらしない身体でも見せに来たっての?」

澄ました顔で男を見据えるリリィは、人間の年齢で言うなら二十代くらいには見える。
だが、彼女はサキュバス――伝説のような存在でしかなかったあの夢魔である。頭からは山羊のように曲がった角。背中にはコウモリのような翼。そして腰の辺りから生える尻尾は先端がハート型になっている。
コスプレのような作り物ではない、生気を感じさせるように翼や尻尾がうごめいている。
創作の中でしか見たことのなかった、あの姿がそのままそこにあるのだ。きっと数百年もの間この若さを保ったまま生き続けているのだろうと、妄想の中の知識を当てにして男は思う。

このサキュバス・リリィを男は買ったのだ。
指定された時間内で好きにできる権利を得たのだ。
先ほどから、わざとらしいくらいに見せつけている高飛車な態度も、客を愉しませるための演技に違いない。と、男は自分に言い聞かせるように思う。

夢にまで見た、本物のサキュバスとのエッチ。あまりに贅沢な童貞卒業。尋常でない興奮が胸の内の大半を支配していたが、やはり恐怖心は拭いきれなかった。
女は怖い。あの人を見下すような眼差しに射抜かれると、いじめられた時を思い出して萎縮しそうになってしまう。
しかし彼女の対応は男の注文通りであった。

「あ、あの……本当に、僕と……エッチ、してくれるん…………です、か」
「ぷっ……何ボソボソ言ってんの? ちっとも聞こえないんだけど。童貞感丸出しでなっさけない……クスクス」

男の中の欲望が濃さを増す。
侮られる口惜しさと征服欲。恐れと同時に怒りを覚えるほど、犯し甲斐があると、欲望が膨らんでいく。欲望は男の目をギラギラと光らせた。

「なによ、その目」

立ち上がったリリィが男に詰め寄ってくる。
――わ、すごいいい匂いする。
艶姿に見合った濃密な雌臭が童貞の心に突き刺さる。嗅いでるだけで麻痺してしまいそうな、強烈な依存性を催す香り。これがサキュバスのフェロモンなのだろう。

「くふふ。どうせおっぱい触ったこともないんでしょ。男のくせにオドオドしちゃって、怖いの? くすっ」
「こ、怖くなんかないです……いや、ないぞ。お、おっぱい触るくらいできま……できるんだからな!」
「フン。やれるもんならやってご覧なさいな。あんたみたいなへっぴり腰の童貞なんかに、おっぱい触るだけの度胸もあるとは思えないけどね。ほらほら?」

目の前に惜しげもなく突き出された爆乳。
これに触れることは、人の世なら許されざる罪。しかしこの世界の中でなら、誰にも咎められはしない。この甘美な肉の塊は自分だけのもの。
男は鼻息を熱くさせながらたっぷりと実った果実の片方を鷲掴みにした。
夢にまで見た至福の感触が手の平いっぱいに広がる。

「んぁ……っ……ほ、ホントに触ったのね……」
「あ、ご、ごめんなさ――」

獣は獣でも未だ草食獣というべきか。怯えるようにすぐ手を引いてしまった男をリリィはつまらなそうに見て言う。

「なによ、それでおしまい? 見た目通りの根性なしね」

胸を触ったのに拒まれない。
そう、拒まれないのだ。それどころか挑戦的な目を向けてくるほど。もっと触りなさいよとでも言いたげに。
据え膳食わぬはとばかりに、男は再び爆乳を揉みしだいた。今度は両の手で無遠慮に、己の欲望を満たすがままに。

「ん……っふ……童貞らしい、いやらしい手つき、ね……」

下着の上からでもわかる柔らかさ。初めてのおっぱいは、癖になりそうなくらいふんわりしていた。思わず感嘆の声さえ漏らしてしまいそうだったが、また馬鹿にされそうな気がしてそこは堪えた。

初めてで、こんな上質なものを独り占めしてしまえるなんて。しかもリリィは、上から目線の態度をそのままに、それでも淫行をやめさせようとはしない。
本当に好きにできる。自由に味わい尽くせる。気が済むまでむしゃぶりつける。
そうと自覚させられたら、男の手を止めるものは何もない。思う存分わしわしと夢心地を堪能する。

「そういえば……あんたの注文なんだっけ……んっ……確か『生意気な女を無理矢理押し倒して、拘束して動けなくした上に肉便器みたいに何度も中出ししまくって、無責任に子供を孕ませたい』……だっけ。童貞のくせにご大層だこと……」

――受付でのやり取りを思い出す。
この店ではまず、客側から夢魔
キャスト
を指名することはできない。
その代わりにどんな行為を所望しているのかを好きに選ぶことができ、人数や女の子の属性はもちろん、プレイ内容など客の好みに合わせて店側でキャストが選ばれる仕組みになっている。

リリィの高飛車な態度、金髪ツインテール、爆乳……これらの属性は全て男が所望した通り。文句のつけようがない完璧な配役。完璧すぎて、おっぱいを揉みながらも未だに内心ビクビクしているほどだ。そのうち、調子に乗るなと蹴られるのではないか、と。
そして実際に孕ませるという行為も、さも当たり前のように承諾されたのだ。受付嬢いわく、何の問題もないと。

サキュバスは人間とは違う別次元の存在である。それゆえに、人間の風俗ではできないようなハードプレイも受け付けることができ、“その場”で子を孕むのも造作もないことだという。
私達サキュバスなら可能です――そんな一言で済ませてしまえるようなことらしい。

「それで? 童貞君はおっぱいモミモミするだけで満足なのかしら。それならそれで構わないわよ。あんたみたいな根暗童貞なんかとエッチするとかありえないし。仕事でなければ触られるのも不快だってのに……さっさと帰ってママのおっぱいでもちゅうちゅうしてれば?」
「な、なんだと……!」

絶えず出てくる罵詈雑言の数々。
セックス専用の身体を前にして今さら引き下がれるわけがない。
買われた身でありながら高圧的な態度を解かないリリィ。これこそ男の望み通りで、だからこそ安心して腹を立てられる。臆病な男でも女を犯すことに抵抗感を持たずに済む。
草食獣は野心を煮やして次第に牙を剥く。

「お、お前みたいな生意気な女は、こうしてやるっ」

乱暴にリリィを抱き寄せると、本人の意思を無視して前置きもなく唇を奪った。

「んむッ……! や、やめ……く、む……んちゅ……ぐ……!」

舌で唇をこじ開け、拒絶反応を示すところに無理矢理自分をねじ込んでいく。後頭部に手を回して押さえつけ、強く抱き締めれば押し潰される爆乳の圧迫感がたまらない。空いた手で無駄にエロい尻をこれでもかと揉みくちゃにして、あらゆる感触を堪能する。

それなのにリリィの抵抗は貧弱すぎる。嫌がる素振りを見せながらも男を引き剝がすように男の身体に触れる手には、不自然なほど力が入っていない。押し返すことができないにせよ本気で叩けば男を痛めつけるくらいはできるはず。なのに、ほとんどされるがまま。
それはもう誘っているとしか思えない。男が襲いやすいように提供しているのだ。

――ご所望の通り、お相手の女の子は激しく嫌がりますが、ひとたび部屋に入ればそこはお客様の夢の中。存分に、性処理用の道具として扱っていただいて構いません。道具に意思など必要ないことを、思い知らせるのです。

受付嬢の言葉が思い返される。
気の小ささゆえにキャストが本気で嫌がったりしないかと何度も確認したのだが、夢を壊すことは絶対にないと念押しされたのだ。

自分が抱いているこの女は自分のもの。自分の興奮を滾らせるために、自分が引かない程度の嫌悪感を演じてくれている。
言うなれば強姦ごっこ。生意気女を自分のものにするというシチュエーションでの性行為。
興奮を滾らせるに充分な抵抗を示しながらも萎えない範囲に加減している。絶妙に犯しやすい雰囲気を演出してくれているのだ。

あの時自分をいじめたお嬢様をこんな風にしてやりたかった。
その欲望を実現できると思えば、リリィに手を出すのにもはや躊躇はなかった。

「んぶ、んぅ~……! んんっ! ぁむ、ぷちゅ、くちゅ……」

少し力を加えるだけでリリィは簡単にベッドに倒れ込み、貪るように舌を絡めても、絡め返しはしないものの本気では拒まない。拒まれないとわかりつつも両手を力強く押さえつけ、身動きできないように封じ込めて、征服欲を満たしていく。

それにしても、熱い。ただのベロキス――といっても初めての口交尾で充分に興奮はするのだが。それでも異様なほど身体が熱く火照っているのを感じる。
まるで媚薬を飲んだ時のような感覚。……使った経験はもちろんないので、きっとこうなのだろうという妄想だが。とにかく口内を犯し始めてから興奮が収まらない。

「おぉ……っく……! なんか、すごい……エロい気分に……!」
「っはぁ……あーあ、お盛んになっちゃって……サキュバスの唾液とか、体液を含むとそうなっちゃうのよ。言ってみれば媚薬みたいなものだから。みんな馬鹿みたいに腰振るだけの猿に成り下がるのよ……ちょっと、ナニ擦り付けてんのよ」

こうしている間にも愚息はすっかり成長しきってパンパンに張り詰めている。辛抱ならずに太腿に当てた硬い感触にリリィが顔をしかめる。

ここまでムラムラさせられて我慢できるはずがない。タガが外れたように男は全裸になると、自分もベッドに乗り上げた。
リリィを膝で立たせ、男は仁王立ちになる。リリィの顔の前に突きつけられたいきり立つ肉棒は、小さすぎるほどでもないが、かといって大きいとも言い難い。特筆のしようがない並サイズの男根。

「なによ、まさか舐めろっての?」
「そ、そうだ。言うこと聞かないと……」
「な、何する気よ」
「聞かないと……えっと……その」

それらしいことを言おうとして、何も思いつかずに口ごもってしまう。よくよく考えてみれば、女性と言葉を交わすのもまともにした覚えがないというのに、女を躾けるのに気の利いた台詞など出てこようはずもない。
何か言わなければ格好がつかないし、咥えてもらうこともできない。なのに、頭は空回るばかり。
また鼻で笑われてしまうかと思ったが、リリィの反応は男の予想していたものとは違った。

「……そう。店に言いつける気なのね?」
「えっ?」
「払うもの払ったんだから自由に犯させろって言いたいんでしょ。客の言うこと聞かない生意気な女だと思って躾けたいのね。童貞の考えそうなことなんてお見通しよ」

何も言っていなければ、そんなこと考えてもいなかった。ほんの一欠片の不自然さに違和感を覚えるが、男の中でこう思い至る。リリィはこちらの調子に合わせてくれているのではないかと。
テンパって言葉のひとつを発するのもままならない気弱な男に代わって、強気に出られる環境をわざわざ作ってくれたのだ。
不遜に振る舞うのを装いながら、キャストとして客を満足させるために一芝居打ってくれた。都合のいい解釈かもしれないがそうとしか思えなかった。ならばここは、乗ってやらなければそれこそ男が廃るだろう。

「あー……そ、そうだぞ! お前は僕が買ってやったんだからな! わかったら僕のチ……チンポしゃぶれ!」
「フン……童貞のくせに生意気……まあいいわ。やってやろうじゃない。あんたの童貞雑魚チンポなんか、すぐイかせてやるんだから。覚悟しなさい……!」

不貞腐れながらもリリィは肉棒を掴み、お高くとまっていた小ぶりの唇をだらしなく開くと、肉厚の舌を伸ばした。
亀頭の周りをくるくると回し舐める、挨拶代わりの軽い愛撫。
リリィにとってはただの前戯でも、童貞にはこれだけの刺激でさえ感涙ものである。

「おぉ……っほ……!」

ぬるりぬるり、くるりくるり。ムカつくほど綺麗な顔を嫌そうに歪めながら、自分のチンコをぺろぺろ舐めているのだ。亀頭に与えられる刺激もさることながら、お嬢様を屈服させてるような感覚がなおたまらない。

「すっかり鼻の下伸ばしちゃって……ぇれ、ぇる……ちょっと舐めてやっただけじゃない。この程度でも童貞君には刺激が強すぎたかしら? ほら、さっさとイっちゃえイっちゃえ」

既に震えきっている肉棒が生温かさに包まれた。

「ぐぷっ、ぐぷっ……ぢゅぷっ……ぐちゅりゅぅ……ずるるるぅ」

男の喉奥から呻き声が絞り出される。
――こ、これが、フェラチオッ……!
サキュバスの口に放り込まれた肉棒は、閉じ込められた途端にもてなされる。
魂まで抜けてしまいそうなほどの快楽で、たっぷりと。
媚薬の涎まみれの口粘膜と蛇のようにうごめく舌で、しっとりと。
淫靡な監獄の中に囚われた童貞の愚息は、身に余る待遇を受けてあっという間に根を上げてしまう。

「ぐぽっ……くちゅ、る……もぉビクビクひへる……イキたいんれほぉ……ぢゅるるっ……だらしない雑魚ちんちん……」

脳天まで痺れさせる快感もさることながら、下品に頬をへこませてまで男の肉棒を咥え込むリリィの浅ましい姿も興奮を手伝わせた。激しく頭を振って、躍起になって精を吐き出させようとしているくせに、反して不満げに刺さる視線がむしろ心地良さを招いてくれる。

「ぐぽっぐぽっぐぽっ! じゅっぷじゅっぷ、ぢゅぢゅっ!」

しかし、経験の浅い――それこそ赤子同然の男に耐えられるだけの快感の許容量はとっくに超えている。夢魔のフェラに毒されて、我慢ならずにガクガクと腰が震えだす。男は限界に達する直前、リリィの頭の角を掴んで頭を押さえつけた。

「ご……ごめ…………いく……ぅ……っ!」
「……んふっ!?」

リリィの口の中で肉棒が弾ける。
鈴口からほとばしる汚濁が彼女の口内を満たしていくほど、同時に男の心も満たされていく。
快感、幸福、そして支配欲。
散々自分を見下してきた女の口に精液を流し込める。口の奥まで肉棒をねじ込んで、性処理をさせる。
こんなに清々しい気持ちは初めてだ。

「……っうぇ、ぺっ……どんだけ出してんのよ……童貞ザーメンドロドロすぎ……」

苦しそうに眉をひそめる彼女の口内から、両手で作った皿の上に白濁液がどろりと吐き出される。

今までに射精したことのない濃厚さの理由はいくつもある。この日のためのオナ禁は欠かさず、人生初のフェラチオと、サキュバスの体液による異様なまでの血の滾り。何よりやはり、偉ぶってる女が自分のチンコから精液を吸い取ろうとしていた姿が白濁をより濃くさせていた。

「……ふう。ね、ねえリリィちゃん……それ、飲んでよ」
「ハァ? なんであんたのなんか……」
「お、お前が欲しがって搾り取ったんだから、責任もってごっくんしろっ!」
「っ……サイッテーね」

滅茶苦茶な言い分に一瞥くれたリリィの視線は鋭く、それでも不承不承、男の要求と吐き出したばかりの汚濁を口に戻して飲み込んだ。お嬢様のような高貴な顔が苦悶に歪む。

「……ごくっ……ん……くっさ…………うぅ、喉引っかかる……ぉぇ」

百点満点のリアクションだ。
思い描いた通りの仕草、表情。男の頭の中を覗き見たのかと思うほど文句のつけようがない。
ずっと昔晴らすことのできなかった屈辱を味わわせている。性処理の道具として扱う背徳感に酔いしれそうだ。

「……フン。これで満足かしら。おしゃぶりに負けてすぐイっちゃう童貞君?」

リリィからすれば肉棒をしゃぶるのも精液を飲み下すのも、どうということはないのだろう。まだ少しも余裕は崩れていない。
ああ、それでいい。簡単に屈されてしまっては面白くない。泣かれたりするのもNGだ。
態度を崩さない方が、汚すのが楽しみになってくる。

「い、いや。まだまだビンビンだよ。ほら」
「うーわ……まだ出す気?」

満足などするはずがない。もっともっと、この女の身体で気持ち良くならなければ。この夢を作ってくれている彼女にも失礼だ。

「……リリィちゃん。……せ、セックス……しようよ」
「ハンッ。調子に乗らないでよ。アタシのおまんこは童貞君のオナホじゃなんだから。オクチでしてあげたくらいでびゅるびゅるしちゃう雑魚チンポなんかで、リリィ様とエッチできるなんて本気で思ってんの? 身の程を知りなさいよ」
「ぼ、僕はお前を買ってやったんだぞ! こんなエッチな身体してる方が悪いんだ! 我慢なんてできるか!」
「よ、寄って来ないでよ……」

ベッドの上でにじり寄る男から這うように後ずさるリリィは、顔を引きつらせて不快感を露わにしている。抱かれるためにいるというのにそれを拒否するなんて本当に失礼極まりない。
だが彼女の意思なんて関係ない。
男の目は獣だ。獲物を前に爛々として肉を喰らわんとする、凶悪な輝きを孕んでいる。自分より弱い者にしか牙を剝けない臆病な獣。

興奮に血走らせた目に、あるものが映った。
手錠だ。まるで使ってくれと言わんばかりにベッドの隅にふたつ、わざとらしく置いてある。それに丈夫そうな紐まで。具体的に何が欲しいと店に告げた覚えはないのだが、男が想像していた通りの物がそこに用意されていた。
興が乗ってきた男は、無意識のうちに薄笑いを口に含んでいた。

「ちょっと、やめなさいよ!」
「う、うるさい! お前は僕の物なんだから、大人しく言うこと聞いてればいいんだ!」

リリィの右手に手錠のひとつをかけ、ベッドの端――都合よく手錠をかけられそうな格子状のベッドフレームに繋ぐ。そしてもうひとつの手錠をリリィの左手とベッドに繋ぐ。
その間リリィは必死に抵抗している風に藻掻いてみせるが、ほとんどされるがままに男に拘束されていく。

「わ、わかった! わかったわよ……お口でなら好きなだけヌイてあげるから。童貞君ならそれで充分でしょ? ね、ねえってば! ほら、アタシのフェラ、気持ち良かったでしょ?」

懇願――というより、譲歩するような言葉にも男を侮る気持ちが拭いきれていない。
立場を弁えない台詞に聞く耳など持たず、男は黙々と、今度は紐でリリィの脚を縛っていく。
M字に大股を開いたまま固定できるように縛り、手錠と同じくベッドの端に紐の先を結び付けた。当然女を縛り上げるのも初めてのことで多少手間取ったが、喚き散らすリリィの抵抗は微々たるもの。犯される協力をしている彼女を縛るのはそう難しいことではなかった。

どうぞ犯してください――そんな声が聞こえてきそうな、さも男に媚びているかのような姿勢で、リリィの自由は封じられる。これで表情は露骨に不服そうであるのだから、余計にそそる。

「くっ……こんな格好させて何する気?」
「決まってるじゃないか。リリィちゃんで童貞卒業するんだよ」
「どうせそう言うと思ったわ。雑魚チンポにハメられるとか最悪……い、一応言っとくけど、中に出すのは駄目だからね。アタシ今日危険日なの。サキュバスでも中出しされたら赤ちゃんできちゃうんだから……ちょっと、聞いてる!?」

今さら何を騒いだところで無駄だ。
道具には何の権利もない。あらゆる自由を剝奪されたリリィをどう扱うのかは全て男が決めること。
このまま滅茶苦茶になるまで犯して、溜め込んだ精液を全て女体に注ぎ込んでザーメン漬けにして、無責任に種付けしまくって……。
駄目だ。どんな想像も、足りない。
想像などでは満ち足りない。
早くその、甘美な味を知りたくて仕方がない。

「へへ……服、脱がしちゃうね……ていうかもう、めんどくさいから一気に……!」

男はベビードールに手をかけると、一気にそれをひん剥いた。
紫の薄い生地は軽く力を入れて引っ張っただけで、いとも簡単にビリビリと破けてしまう。それこそ漫画などで、暴漢が女性の衣服を紙切れのように破り捨てる感覚。
これも受付で説明されたことだが、リリィの着ているものはこうして容易く剝ぎ取れるように特殊な素材でできているのだ。そしてもちろん、容赦なく破って丸裸にしていいとも。

包まれていた柔乳が支えを失ってたぷたぷと波打ち、ぷっくりした桃色の乳首に男の視線は釘付けられる。堪える必要もなく、それを両手に収めた。

「おぉ……柔らか……っ!!」

正確には、収まらなかった。ちっとも収まりきらない。
どう掴もうとしても指の間からはみ出てしまう。握ってみれば色白な生乳に深々と、どこまでも指が沈む。わざと揺らしてみるのもひたすらにエロい。

「うう……童貞のくせに、アタシの身体をおもちゃにして……!」

そうしてやるとムキになるところが本当にいい。
強気に悔しがってくれるほどもっと嫌がらせをしたくなる。後ろめたさを感じることなく、心置きなく嫌がらせができる。

「そしたらこっちも……」

紐のようなパンツをぷちっとちぎると、雌の花びらも丸見えに。
髪と同じ金色の茂みはふさふさと整って生え揃い、その下で口を開けるピンク色の穴に自然と手が伸びてしまう。
そして許可もなく差し入れた指で左右に秘穴を広げてみると、リリィの口から羞恥が放たれた。

「こ、こら、どこ見てんのよヘンタイっ!」
「これが、サキュバスオマンコ……おーほほぉ……」

女性器をじっくりと、穴の奥まで覗き見るように観察。広げた穴が怒りに合わせてくぱくぱする様子がとてつもなく生々しい。

単純な好奇心に加えて、こうしてやればリリィが憤慨するとわかっていてわざとそうしている。こういった店で働いている以上エッチ慣れはしているだろうが、慣れているとしても自分の陰部をまじまじと凝視されて黙っていられるはずがあるまい。蔑んでいる相手にそれをされたとなればなおさら。

羞恥心によるものか、それとも実は興奮しているのか。何らかの要因によって穴の奥から愛蜜が涎のように溢れてくる。入れた指もぬるぬるとぬめって、直に触れる肉襞のざらざらした感触が指に絡みついてくる。体液に催淫作用があるなら、そこから漂ってくる臭気もそうなのだろう。淫らな臭いにクラクラしそうだ。
この中に潜り込めたらどんなに気持ちいいだろう。

男は鼻を鳴らしながら、いよいよ肉棒を差し出した。
怒り狂ったように赤く腫れ上がる亀頭を雌穴の入り口に添え、キスさせるように軽く擦りつける。わざわざ自分で焦らして存分に苛立たせてから腰をゆっくりと突き出し、サキュバスの内部へと先端を侵入させた。

「ぅ……雑魚チンポが、アタシの膣内
なか
に……ぃ」

いくらリリィが不愉快そうにしても、それはもはや男の興奮を焚きつける要因にしかなりえない。その上で絶品マンコを味わえてしまうのだから、至れり尽くせりだ。

「おっほ……ぉ……チンコがにゅるにゅる、に、包まれて……リリィちゃんの膣内あったかい……」

じっくりと味わうように入る所まで肉棒を押し入れる。行き止まりにぶつかって腰が密着したところで、男は早くも達してしまいそうになる。

夢魔の名器は呑み込んだ肉棒から精を吐き出させるまで、獲物を捕らえて離さない。それに自ら飛び込んで、あまつさえ媚薬の愛液に漬け込まれたら、どんなに粗末な一物でも根こそぎ吸い取られてしまうだろう。種付け欲が膨れ上がって収まらない。

しかし、ほとんど動いてもいないまま果ててしまうのは勿体ない。男は瀕死の肉棒を前後させて、浴びるように快楽を堪能する。

「んくっ……ぅふっ……く、ん……必死にヘコヘコさせて、犬みたい、ね……本来は、そんな、ヘタレチンポが使っていいおまんこじゃ、ないんだから、ね……」
「……おぉ……気持ちぃぃ……も、出そ……」
「ぁん、んっ……だ、ダメッ……イクなら抜いてっ……中に出したら、許さない……!」

奥から熱がせり上がってくるほど、蓄積させた快感は苦しさに変わってくる。全て吐き出してスッキリしたいと身体が訴えかけてきて、それに従って腰振りはより小刻みに激しさを増す。

「ごめん、一回、出しちゃうね……っ」
「こぉ、らっ……中はダメだって……あぁ……っ」

挿入してから数度の腰振りで呆気なく果てた。
蠕動を始めた肉棒から子宮に向けて、男の子種が運ばれていく。
害虫同然に見くびっていた男に捕らえられ、無理矢理汚濁を流し込まれて穢されていく。無様な孕み袋に成り下がったリリィの姿は傑作とも思えるくらいに滑稽だ。

「早く、抜きなさいよ……おまんこに即負けしちゃう雑魚チンポのザーメンなんか、いらないんだから……!」

手足を縛られたリリィの抵抗などたかが知れている。多少身体を揺すったところで、深く食い込んだ男の毒牙からは逃れられない。ぐっと腰を押しつけられて、震える肉棒から遺伝子の味を覚えさせられていくのだ。

「あー……気持ち良かった……じゃあ抜くね」
「今さら……遅いわよ、ばか……もう、こんなにいっぱい出して……デキちゃったらどうする気よ……」

リリィの肌が紅潮しているように見えるが、原因は果たして怒りによるものだけだろうか。
脈動が収まってから肉棒を引き抜く。引き抜くだけでもぞわぞわと走る刺激は射精直後の肉棒にはひどく辛いものだが、悶絶しながらも堪えた。
リリィの膣から出産されたようにずるんと解放された肉棒は、未だ萎える様子がない。硬さを保つ、べとべとの淫液まみれの肉棒を、今度はリリィの口に突き出す。

「リリィちゃん、お口で綺麗にして」
「か、勝手に中出ししたくせに……何なの、その態度……サキュバスを何だと思って……!」
「いいの? 偉い人に言いつけて働けなくさせちゃうよ?」
「ッ! あんた……ほんっとにサイテーね」

ぶつくさ言いながらもリリィは渋々肉棒を頬張る。
自分の愛液と男の精子てぐちゃぐちゃに汚れた粘液を舐めさせて綺麗にしながら、同時に口奉仕まで楽しめる。しかもそれを、自分を蔑んでくれる生意気女にさせているのだ。興奮のしすぎで、そのうち脳が爆発するんじゃないかと心配になるくらいだ。

「ぢゅぅ、ぢゅるる……ぐびゅ……このまま、おくひで……じゅる、ちゅ……イっちゃいなさいよ、駄目チンポ……」
「あぁ、ごめん。またムズムズしてきたから、もっかいおまんこハメハメするね」

このままだと膣内に出す分まで搾り取られてしまうかもしれない。そうなる前に充分しゃぶらせたところで、肉棒を再び膣口の前に持っていく。
白濁が駄々洩れになっている淫穴目掛けて腰を突き出すと、毒牙はすんなりと食い込んでいく。初体験から間もないくせに、既にヤリ慣れた風である。

みちみちと甘く締め付ける媚肉の感触に加えて自らが出した粘液が潤滑剤となって、前後のストロークは非常になめらか。みっともなくおっぴろげたリリィの大股に腰を叩きつけるたびに尻たぶが波打って、ぱちゅぱちゅとリズミカルな音が部屋に反響する。

「トロトロおまんこいぃ……リリィちゃんの気持ちいいから、またいっぱい出してあげるね」
「あん、あっ……んぁ、くっ……アタシのおまんこは、あんたのトイレじゃないのよ……っ……何回も、びゅーびゅーすんじゃないの……!」

チンコ突かれるたびに乳肉を揺らす雌穴便女。肉便器は肉便器らしく、大人しく精子を吞み込んでいればいいのだ。

いくら騒いで手錠の鎖をガチガチ鳴らしたところで、何の意味もない。
反抗しても無駄なのに。受け入れるしかないのに。
それでも必死に噛みつこうとする犬のような姿がみすぼらしくて、いい。

いくら睨まれても何もできない女を制圧している感覚が、肉棒をさらに硬くさせた。腰を振りながら、ついでに揺れまくっている爆乳を揉みしだいて精液の製造力を高める。

「あ~……エロい身体のせいでチンコイライラする……チンコイライラするぅ……ほら、おまんこが搾ってくるせいでまた精子出ちゃうよ」
「はあっ……ぁはっ……へ、下手っぴなピストンで、勝手に中出しするとか……自分勝手すぎ……んふっ……」

盾突く態度を見せるほど男の射精欲は火をつけられたように暴れ回る。
次の種付けに向け、肉棒を激しく膣壁に擦りつけることでそれを促した。陰茎の根元の辺りにまで精液が昇ってきているのを感じていた。

「だって、リリィちゃんのおまんこが気持ちいいのが、悪いんだ……勝手に精子出て来ちゃうんだから、しょうがないじゃん……ほら、お漏らしするから責任もって受け取って…………うっ!」

身勝手な言い訳に身勝手な射精。相手を気持ち良くすることなど考えず、自分の快楽のためだけに子作りの素を膣奥に植え付ける。責任も肉棒も子種も、全て彼女に押しつける。
外道を極めた快楽の味は、どんな薬よりも中毒性が高いことだろう。

「んんっ……! あつっ……ま、また、熱いの……注がれて……おまんこに入ってくるぅ……」

三度目の射精でもまだ濃いものが出ている感覚がある。膣内を我が物顔で泳いでいるだろう男の精子はきっと、吐きそうなほどネバネバしているのかもしれない。ずっとしかめられたままのリリィの顔からそれを想像すると、射精したばかりだというのに興奮が収まらなくなる。

こんなに出しても賢者タイムは来そうにない。これもサキュバスの催淫作用のせいだろうか。だとしたら、彼女にはまだ責任を取ってもらわなければなるまい。
滾って仕方ない肉棒を、今度は抜かずにそのまま膣の中を往復させる。
互いの体液が混じり合ったものが白く泡立って結合部からはみ出て、滴る。

「はあ……リリィちゃんがエロすぎて、精子止まんないよ……チンチンがリリィちゃん孕ませたいって、すぐに精子作っちゃうんだ……」
「んはっ、ん……あぁん……知ら、ない……わよ」
「リリィちゃん……妊娠して?」
「……嫌ッ!」

キッと睨んでくるキツイ視線も可愛く思えてくる。あられもない姿で拘束されて、できることといえばそれくらいのもの。
オナホのように適当に気持ち良くなって、とぷとぷ精子を注いで子供を孕ませても、気にすることなんてない。性処理道具を勝手にママにしたって許される。
女を買ったのはこの僕だ。

「んっんっ、んぅっ……んんっ、ぁん……」
「……ふんっ、ふんっ……雑魚チンチンだから全然我慢できないや……う~……またイキそう……ああ、出すよっ! 出すよ! ほらほら、精子流し込むから……赤ちゃん孕め!」
「あ、あんたっ……本当にぃ……んぁっ……覚え、ときなさいよっ……ぁはんっ」

ズボズボと孕み穴をほじり回す、無責任子作りピストン。膣奥をノックされると、堪えきれずに出てくる雌の声が耳から性欲をくすぐってくる。悔しそうにしている割に、襞は異次元にうねって精子を求めるように媚びてくるのだから、勝手なのはお互い様だろうと言いたくもなる。

男の脳内はリリィを孕ませることで一色に染まる。サキュバスの卵子と受精させるために、活きのいい精子をたっぷり出せるようにぎりぎりまで我慢して、精液を濃く煮詰めていく。

リリィの膣内は既に男の精子まみれになっているというのに、それでもまだ、子宮までをもたぷたぷにするつもりで追加分を注入しようと踏ん張った。

「おぉ……っお前のドスケベボディのために作ってやった精子が出るぞ! 責任持って妊娠しろ! 僕の赤ちゃん孕め! ……ふぅぅ、くっ!」
「ふざけ、んぁは、あぅ……!」

快感に、肉棒が打ち震えた。
膣内で噴き出した精液を今度は子宮口から直に飲ませて酔い潰させる。雄のニオイが染み付いて取れなくなるくらいに、特農の白濁を玉が空になるまで漏らし続けた。

「っ……あっつい……はあはあ……雑魚チンポのぉ……くせにぃ……うぅ」

熱い吐息を漏らすリリィは上下の口から男の味を覚えさせられて、流石にイったのだろうか。そのようにも見えるがそうでないかもしれないし、どっちだろうと、どうでもいいことだ。孕み袋がこの交尾を楽しめたかどうかなど興味はない。
重要なのは、孕んだか否かだ。

肉棒を抜くと、途端に膣口からおびただしい量の白濁がこぼれ出る。リリィの愛液混じりだが、ほとんどが精液であるようで、ダマになった塊がそれを示しているように見えた。

「もぉ……あんたがバカみたいに、何発も中出ししたせいで……ほら、お腹おっきくなってきちゃったじゃない……あんたの精子で赤ちゃん、できちゃった……ばか……」

――え? マジで?
男は内心、素に戻って驚いた。
子作りレイプで中出しをキメるのを夢見てはいたが、まさかたった今目の前で孕んでいく様子を目にするとは思いもしなかった。

中出しから間もなくリリィの腹はどんどん大きく膨らんで、妊婦のようにぽっこりとしてしまった。時間にしてものの数秒。こんなこと“普通なら”ありえない。

相手はサキュバス。人間などの常識では括れない存在であるのだ。思わず感動を覚えるほど、それを思い知らされた。自分の体液を女体に植え付けたのだという確かな実感が、背徳感を催し、ぞくぞくして止まらない。

「女を抵抗できないようにして、こんなことして……さぞかし満足でしょうね」
「へへへ……すごくいいよ……リリィちゃん……」
「そう……でも、夢見る時間はそろそろ終わりよ」
「はへ……?……あ、ああ、はい……」

下卑た笑いを浮かべていた男は熱が冷めたように理性を取り戻した。
夢を見る時間が終わる、というのが終了の合図だと聞いていたのを思い出したのだ。興奮冷めやらぬといった様子だが、元々気の小さい男は牙を引っ込めるのも早かった。今まで組み伏せていたのも、あくまでそういう体
てい
でのプレイに過ぎない。

男はリリィに言われるがまま手錠と紐を外しにかかる。手錠は見た目に反して簡単な造りになっており、鍵もついておらず容易に外すことができた。
そこまではよかったが、紐の方は男がしっかり結んでしまった上に、自分で外すことを考えていなかったために、解けなくなってしまった。

「あ、あれ……取れない……」
「もう、なにやってるのよ」

手間取っていると、痺れを切らしたリリィが素手でそれをちぎってしまう。紐はそれなりに丈夫で太さもある。ベビードールと違ってこちらは見た目通りの素材で、男でも切断するのに道具を必要としただろうに。
目を丸くしている男にリリィが冷静になって言う。

「アタシ達は人間とは違うの。その気になれば無理矢理あんたを押し倒して、一滴も出なくなるくらい精子搾り取るくらい簡単なんだから」
「え……あ。そうなんですか……」

目の前で受精して妊娠するまでを見てしまった後では驚きも薄まってしまうが、やはりサキュバスというものは人間と違うらしい。
それでわざわざ男のために犯されてくれたのだから、悪魔的な見た目に反して実は天使なのではないだろうかとさえ思えてくる。

「……クスッ♡」

スイッチが切れて草食獣に戻った男を、リリィは不意にガバッと押し倒して顔を覗き込んだ。簡単に押し倒せていたのが嘘みたいな、強い力。

「そういう強い女を自分の好きにできるって、最っ高にコーフンするでしょ♡ ……それとも、今度はこうやって襲われたい?」
「え……あ…………ぉ」
「ここはあんたの夢の中なんだから。あんたの好きにさせてあげるわよ。特にアタシは、どっちも大好きだからね。犯すのも、犯されるのも……♡」

妖艶に蕩けた眼差しが男を射抜いてくる。猟奇的な舌なめずりの果てしないエロさが、先ほどとは色の違う興奮を味わわせた。自分が狩られる側になったような気がして、声を出すのもままならない。

これがサキュバスの本性なのだ。今までずっとそれをひた隠しにしていて、本気を出されれば文字通り枯れるまで搾られていたのかもしれない。ボテ腹の存在感は、さながら孕んでもまだ足りないと主張しているかのよう。上からのしかかられて、男の全力を出しても全く押し返せそうにないのはきっと腹の重みだけが理由ではない。

むわっと広がる淫靡な香りにあてられて、愚息はまた性懲りもなく元気を取り戻していく。

「ご、ごめん……なんか、また勃ってきちゃった……」
「あーらら。あんた、本当に元気ねぇ。まだちょっとだけ時間あるし、最後にオナニーしとく?」

リリィは男から離れると、自ら開脚して秘部の口を指で広げて見せる。

「アタシのここ、ティッシュとして使わせてあげるわよ。自分でシコシコして、イク時だけおまんこ突っ込んでドピュッてすんの。ティッシュの中に出す感覚で中出しするの、あんた好きでしょ」
「……! い、いいんですか」
「くすっ、また弱気になってるわよ。あんだけおまんこをザーメントイレにしたくせに、今さら気にしなくてもいいでしょ」

ただでさえ気持ちの良かったサキュバスの穴。それを直接は使わずに、わざわざ自分の手で慰めたついでに精液だけコキ捨てるという、もはやゴミ箱扱いの鬼畜な所業。
役割を終えた後でリリィ自ら志願してくれるとは。こんなのあまりにもスケベすぎる。
男は、リリィの身体をオカズに自らを慰め始める。

「ほら……お腹の赤ちゃんがご飯欲しがってるわよ? パパのミルクを飲ませてあげないと……」

雌穴をくぱくぱさせて男を誘惑してくる。早く欲しいとせがんでくるのに応えようとして、精液をひり出すことに集中する。

「ザーメン無駄撃ちするなら、おまんこの中にポイ捨てしちゃいなさいよ……赤ちゃんが待ってるんだから、早くイっちゃいなさいよ……」
「も……もうちょい待って……あ、あと……ちょっと」

ガシガシ肉棒を扱いて自らを追い込んでいく。
妻の身体で夫を興奮させ、子供の食事を搾り出させる。本来なら快感を貪る目的の自慰行為も、今だけは夫婦の共同作業になり変わっている。

「あ……キそう…………イクッ……!」
「んっ……赤ちゃんミルク、来たっ……」

射精寸前の亀頭をリリィの股ぐらに咥えさせてから、金玉の残り汁を思い切り排泄していく。
ほとんど自慰行為と変わらないはずであるのに、突き抜ける快感は普段のそれと比べ物にならない。
男の精液を食い物にする夢魔をティッシュ代わりにしているのだと自覚して、天井知らずに興奮が高まっていくのを感じた。

「……ぅ……ふう」
「くすっ。お疲れ様ね。いい夢見れた?」
「はい……最高でした」
「それはよかったわ。んふっ……お腹の赤ちゃんもパパのミルク飲んで喜んでるわ」

リリィの腹が微かに揺れるようにうごめいた。
疑っているわけではないが、改めて目の当たりにするとほんの少し前に宿したばかりの命だというのが、今でも信じられない。自分が身勝手に植え付けた命が、たった数分ですくすくと育っているのだ。

人間の世界なら、子を孕ませた責任を男が取らなければならない。この夢の世界でその必要はないのだが、今になって怖くなってきた男はおずおずと訊ねる。

「えと……その子はどうするんですか」
「もちろん産むわよ。産んだ子はみんなここで働くことになってるの。一週間もすればキャストとして出て来られるんじゃないかしら」
「え? い、一週間?」
「そうよ。サキュバスは生まれてから成長するのも早いのよ。ずっと可愛い女の子のまま、このお店で男の夢を叶えるのよ。だからあんたは気にしなくてもいいの。あんた以外の男と作った子供を産んだことあるから、子育ても慣れてるしね。あ、そうだ。今度来たら、お腹の赤ちゃんと一緒にその子も紹介してあげるわね」
「えっえっ。子供? こ、今度??」
「どうせまた来るんでしょ。無責任でも孕ませた子供の顔見たくない?」

情報量の多さについて行けず軽くパニックを起こす男。
とんでもないことを口にしておきながらリリィのあまりの落ち着きぶりに自分がおかしいのかとも思うが、少なくともサキュバスにはそれが当たり前なのだろうと、どうにか自分を納得させる。
やがて、男はゆっくりと大きく頷いた。

――二週間後。

男はまた『Midnight Dream』へと足を運んだ。
野望を叶えたことでひとまず満足した男だが、肉欲は底を尽きることを知らない。
それに、一度サキュバスの味を知ってしまったら、わざわざ人間の女に手を出そうという気が起きるはずもない。極上の身体を好きなように味わえるのなら、何度でも夢を見たい。
己の欲望がまま、夜の中へと誘われていった。

店に入った途端、驚くことがあった。
受付嬢が男の顔を見るなり、要望も聞かずに指示した部屋に行くように言ってきたのだ。
そこへ行けば、お客様の欲望を余すことなく満たせます――そんな一言を添えて。

「――ふぅん。相変わらず冴えない顔ね?」

部屋に入った開口一番。男を出迎えた言葉は以前と同じ見下すようなものだが、ほんの少しだけ和らいでいるような気を感じた。
ダブルベッドに腰掛けている金髪のサキュバスは、待っていたわと言いたげな目で男を見やる。

「り、リリィちゃん……! と、そっちのふたりは?」

サキュバス・リリィの両隣に見慣れない女の子がいた。どちらも人間にはない翼と尻尾、角があり、彼女の同族であることが一目で窺える。

「この娘はティア。前に来た別の男と作った子で――」

左に座る黒髪のサキュバスを指す。
背格好はリリィと同じくらいで、木陰で読書でもしていそうな涼しげな顔をしている。大人しそうな印象を受けるが、身につけているボンテージ衣装は余分なくらいある乳や尻の肉がほとんどはみ出していて、顔と不釣り合いなエロさを醸し出している。
肩口まで切り揃えたストレートヘアも清楚風なイメージがあり、余計にエロい。

「そしてこっちがミシェル……あんたとの間にデキた子よ」

右に座る、キャンディの包み紙のようなツインテールをしたピンク髪のサキュバスを指す。
こちらは他ふたりよりも小柄なロリサキュバスだ。人間で例えるなら小中学生くらい。くりくりの瞳は穢れを知らなそうに眩しく、だというのに着ているのは局部をぎりぎり隠せているかいないかくらいの、危ない水着。
おおよそ子供が着ていいものではないが、性的興奮を煽る格好はサキュバスとしては理にかなっていると言えるだろうか。

「前に言ったでしょ。あんたに紹介してあげるって」
「この子達がリリィちゃんの娘?」

三人はそれぞれ髪色も顔も特徴が異なるが、流石にもう驚きはなかった。
親子というより姉妹という方が正しい若すぎる外見。この間自分が孕ませたというミシェルも、二週間経ったくらいでは育ちすぎだが、サキュバスだからそうなんだで済む疑問に違和感は覚えない。
黒髪サキュバスのティアが口を開く。

「初めまして。ミシェルのパパさん。ママとセックスして妹を作っていただいてありがとうございます。今宵は私とも深く交わってズコバコしていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします」

涼しげな顔のまま、卑猥な言葉を挨拶のように口にするティア。清楚風なのは顔だけで、中身は淫乱に染まっていそうなのが見え見えだ。

「初めましてパパ! ミシェルだよ! パパに会いたくてミシェルずっと待ってたんだ。今日はパパのこといっぱい気持ち良くしてあげるね♡」

元気に名乗り出たミシェルは、指で作った輪っかを前後させながら舌をレロレロさせて、無邪気に性欲を掻き立てようとしてくる。

「ふたりともアタシに似て可愛いでしょ? あんたの冴えないチンチンでもミシェルみたいな可愛い子が産めたんだから、感謝してよね」
「え、う、うん……それで今日は、その、もしかして……」
「決まってるでしょ。家族みんなで4Pしてやろうと思って。生意気な雑魚チンポを今日こそ屈服させてやるんだから。自分で孕ませた子供に犯される屈辱を味わわせてあげる。覚悟しなさいね」

サキュバス達の目が妖しい輝きを孕む。
この集団に襲われればきっと、あっという間にカラッカラにされてしまうだろう。人間ひとりの脆弱な力では男であろうと、彼女ひとりを押さえることさえかなわないのを知っている。
しかし、この部屋は立ち入った瞬間から男の夢の中になり変わるのだ。
夢の中ではサキュバスだろうと男に逆らうことはできない。

ベッドの片隅にある手錠を見ながら、男はにやりと口端を歪めた。

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