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魔王様の下働きおじさん。

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どさり、と音を立ててベッドに置かれたのは、一人の女だった。

 たまげたよ。目玉が飛び出るかと思った。

 一人暮らしの安アパートだってのに、猿ぐつわを噛み、手足には枷が付いた女がいきなり置かれたんだ。

 フーフーという敵意剥き出しの鼻息、そして鋭い目つきに睨まれた俺は震えた声で問いかける。彼女ではなく、なにもない壁に向かって。

「ま、魔王様、これはなんです?」

 しばし経ち、四角い真っ黒いモニターみたいなものがブンと鳴る。

「ああ、君へのプレゼントだよ。昨夜、私の城に忍び込んだ者がいてね。なかなかの腕だったが、今は無力化させてある」

 男か女か判断しづらい声でそう言われる。

 彼、あるいは彼女とはぼちぼち長い付き合いだ。魔王様は偉大な方であり、その力で地球とはまったく異なる星とこの安アパートは繋がった。

 最初は驚いたよ。ブンと部屋の片隅で鳴り、いきなり真っ黒い枠が生まれたんだ。

『おお、うまくいった』

 もう何年前だろう。最初に聞いたのはそんな声だった。もちろん日本語ではない。

 驚いたものの害悪があるわけではなく、ただ繋がっただけでそれ以上のことはさすがの魔王様にもできないらしい。

 いろいろ調べて分かったのは、飯や本などといった物は送りあえるということくらいだった。

 以来、互いの言葉を教えあったり、漫画の回し読みをしたり、気が向いたら果物や菓子を送ったり、アニメを見せてやったり、将棋を指しあうこともあった。

 大変な相手だとわかっていたが、ただの隣人のように俺は接していたわけだ。

 まあ、楽しかったしな。一人暮らしでちょうど話し相手が欲しかったし、魔王様はこれで気さくな性格だ。

 秘蔵のエロ本を読んだときなんて「これは素晴らしすぎる、没収だ」など言っていたしな。もちろん返してくれなかったが。

 向こうからも酒や食事など、礼として贈られることも多かったのだが、しかしこの日、プレゼントとして贈られたのは一人の女だった。

 しかも暴れるたび乳房に目が吸い寄せられるほど豊満で、そのくせ相反するように少女のような小顔ときた。

「うーん、参ったな。無理やりな強姦は俺の趣味じゃないんだが」

「そうなのか? こちらの世界ではかなり一般的なのだが」

 あー、やだやだ、法整備もまともじゃない野蛮な国って。

「文句を言っている割には嬉しそうだな。その汚いよだれは、今すぐに拭いたほうがいい」

 おっといかん。女としばらく無縁だったせいで、つい顔に出てしまったか。

 それも仕方ないと思うのは、うーうー唸っている子がめちゃくちゃ可愛いし、こぼれ落ちそうなほど大きなおっぱいだし、剥き出しの太ももが美味しそうだし、ずっと一人暮らしをしていた俺にとってはごちそうにしか見えないんだよね。

 口を拭い、おほんと俺は咳払いした。

「確かに嬉しいが、こんな芸当もできたのか。人どころか生物を運んだのは初めてだろう」

「ああ、うまくいった。完全に無力化させれば、これまでに送った物と同じように扱えるようだ」

 黒い枠からは声しか聞こえてこないが、どこか嬉しそうな響きだった。

「へえ、勉強熱心だ。それで、この子はそっちに戻せるのか?」

「次の実験次第だな。君が楽しんだあとに試すとしよう」

 ふむと俺はうなずく。

 黒い枠にはうっすらと魔王様の姿が見えており、丸みを帯びた肩と腕、そして透ける布越しに眼福ものの大きな胸の谷間が映っていた。

 姿形は日によって変わり、化物だったり屈強な男のときもある。だからあれも本当の姿ではないのだろう。そういうわけで俺は男でも女でも化け物でも共通して通じる「魔王様」と呼んでいるわけだ。

 さて、実験とはどういう意味だろう。

 先ほど言ったとおり、俺は話し相手としてこの状況を許していたが、あちらはもっと先のことを考えていたようだ。

 こちらに来たがっているのは知っていた。日本のことを教えているときや写真などを眺めるとき、魔王様はいつも瞳を輝かせていた。

 しかしこの実験がうまくいき、もしも魔王様がこちらに来たとしたら、どんなことが起こるのか予想がつかない。

 もしかしたら俺は未曾有の災害をもたらす張本人になるかもな。しかし俺が拒んだところで、今度は他の奴が選ばれる。それなりに長い付き合いなので、ある程度は予測できるんだ。

「うまくいけば、次は魔王様の番ですかね」

 試しにそう問いかけてみたら、くつくつと笑われた。機嫌がいいときの笑いかただ。

「ユッキーの案内で東京見物するのは楽しみだが、ことはそう単純ではないのさ。以前、学校で質量保存の法則を習ったと言っていたな。あれと同じだ。得たぶんはどこかで必ず失う。まるっきり同じ量にするのはいささか骨が折れるのだぞ」

 黒く塗った爪、そしてほっそりとした指で触っているのは、内側から輝きを放つ宝石だ。琥珀色にまたたいており、素人でもかなりの値打ちがあると分かる。

 理屈は分からないが、女を一人住まいの安アパートに送り込めたのは、たぶんあの宝石の力だろう。

 ただ、想像がつかないほど大きな実験をした結果、デリヘルみたいなものが生まれるとはなぁ。いや、もちろん不満はないし、これから一生魔王様についていきますぜ!

「よし分かった、俺も魔王様のためにひと肌脱ごう。まずはこの女をアンアン言わせればいいんだな」

「ふふ、少し楽しみになってきた。私も覗いているが、まったく気にしなくていい」

 ぎしりとベッドに乗ったときに「手を貸そうか?」と言われたが俺は「いい」とそっけなく言う。

 暴れたせいか女は汗の匂いを放っており、気丈そうな黒い瞳で睨んでくる。髪の色も同じだ。頬を隠す程度の長さで、そこはよだれでべとべとになっていた。

 ずいぶんといい女だ。

 そしてかなり若い。

 普通であれば噛まれていただろうが、枷と猿ぐつわに感謝しつつ横倒しの女を後ろから抱きつく。そして汗で濡れた黒髪をかき分けて、現れた耳たぶにちゅうと吸いつく。不意打ちぎみだったのか、女はかすかにくぐもった声を漏らしていた。

「いい乳だ。さぞや周囲の目を引いただろう」

 肘で押しのけようとしてくるが、つたない抵抗だ。薄手の布をいいことに、張りと重さを楽しむべく下から上へと愛撫する。

 じっくり、じっくりだ。めちゃくちゃに揉みしだきたいという強い欲に襲われるものの、どうにかそれを静める。

 代わりに甘い香りのする耳たぶを食み、ときおり息を吹きかける。ぴったりくっついた女の背筋はゾクゾクと震えていた。

 親と娘くらい歳の差があるだろう。

 女は若ければ若いほどいいと言うが、こうして乳房をじっくり揉みしだき、クッと硬くとがったところを指で挟むと、女はかすかに震えた吐息を漏らす。多感であり、また過敏な様子に「確かにこれはいい」と俺は思う。

 じっくり、じっくりだ。

 焦らず、とにかくこの女の弱いところを探す。脱がせる必要はないのだが、衣服を左右に剥いでやり、ぼろッと乳房を露わにすると、いよいよこれから犯されると女は悟る。

 このときが最も警戒心と抵抗心が高まっただろう。

 しかし俺の手つきは優しい。そしていやらしい。身をよじり、逃げようとする女の腹を撫でて、逆の手でさわさわと股間をさする。

 やはり若いというのはいい。気持ちとは裏腹に身体が反応して、閉じようとする太ももはまるでガッチリと俺の腕を固定しているようだ。

 脇から横乳にかけて汗が伝い落ち、フーという猿ぐつわを挟んだ口元から息が吐き出される。それが先ほどより熱を帯びているのはすぐに分かった。

「ここ、弱いだろう。ほら、力が抜けてきた。内側がトロけてきたと自分でも分かるだろう。これはな、セックスをしたがっているんだ」

 違う違うとかぶりを振ってくるが、衣服越しにコリコリと優しく引っ掻く。下腹部からさらに先のところは確かに女の粘液で濡れつつあった。

 ぎゅうと締めつけてくる太ももが可愛らしい。どうにか弱点を守ろうと腰を揺すっているようだが、おじさんってのはしつこいんだよ。

 後ろから抱きつき、じっくりと時間をかけて愛撫する。ただそれだけで女は体温を高めてゆき、密着した背筋は熱いくらいだった。

 しかしいやらしい身体だ。膨らんだ乳房はゴクッと喉が鳴るほど妖艶なカーブを描き、その色づいた先端はというと今すぐに吸いつきたいと思うほどの尖りがある。

 そこに指先をかけて、乳輪をやや歪ませる。すりすりと指の背で先端を撫でてやると女のか細い首が震えた。

 ずいぶんと色気が強い。垂れ滴る汗、そして股間から立ち上る匂いのせいだ。そこをくちゃくちゃとあえていやらしく指先で音を響かせる。

 目で見てはっきり分かるくらい大きくなっていた陰核を、布越しに指でつまむ。ぢゅっと音がしそうなほどであり、やや不意打ち気味だったのだろうか。途端に電気が流れたように女はビクンと震えてのけ反った。

「~~~……っ!」

「おっ、まだ声を我慢できるか。強情な娘だ」

 軽く達したのは丸わかりだったが、いい子だと褒めるように黒髪をくしゃくしゃと撫でる。

 ややうつろな目で女は俺を見つめてきた。その表情は、これから何をされるのか、だいぶ悟っているだろう様子だった。

 ぎしりと鳴らして、女をベッドの端まで引きずる。まるで観念しておらず暴れられたが、手足に枷があって、秘部をしとどに濡らしていては大した抵抗などできない。

 指先で下着を横に剥くと、いかにも美味しそうなとろとろの光景が露わになる。むあっと濃い匂いが漂い、いやおうなく俺の股間は隆起する。

 こいつ、かなり性欲が強いな。

 たぶんそこいらの女よりずっと深くセックスにハマる。匂いで嗅ぎ分ける俺もどうかと思うが、経験を重ねるとだんだん分かるようになるんだ。

 たとえば秘部に顔を近づけるとき、頬を赤らめながら見つめてくる様子がそうだ。ものすごく嫌がっているのは間違いないが、好奇心に似たものを瞳に宿している。

 だから、む゛じゅっ、とあえて音を立てて吸いついてやる。嫌がるのと同じくらい期待していたのか、ガチャッと枷が鳴るくらい女は震えて、大きな乳房を見せつけるようにのけ反る。

 おほー、どろっどろっ。

 いくら俺が手慣れているとはいえ、こんだけ濡らす女はそういない。ずぬぬ、と舌をじっくり埋めてやると、くぐもった唸り声が頭上から聞こえてきた。

 若くして成熟した身体は、懸命にこらえても本能で性行為を望んでいる。セックスへの好奇心は非常に強いだろう。だからこそ抵抗が極めて弱い。

「あっ、お゛っ……」

 とろりと唾液の糸を引き、猿ぐつわの隙間から漏れたのは間違いなく女の声だ。

 これでもういけるなと俺は思ったよ。ひくんひくんと舌に震えが伝わってくるし、おじさんってのはさ、びっくりするほどしつこいんだ。

 犯されかけている状況なのに、快楽がだんだん上回りかけているのを見るのはたまらんね。ドストライクなところに舌と指が触れているのだと女のほうから伝えてくるのだから気分もいい。

 それで弱いところをほとんど察した俺は、両の太ももに手をかけてさらに開かせる。んー、ピンと伸ばしたつま先が可愛いったらないね。

「じゃあ、そろそろヤるぞ。お前の興奮にあてられて、いいかげんこっちのほうが耐えられん」

 んんっ、んんーっ! と唸り、両足をばたばたと揺らしているようだが知ったこっちゃない。

 剥き出しのところに当てがうと、早くもぬるぬるの液体で俺のモノは濡れそぼる。むちゅっ、ぷちゅ、とやわらかい肉が包み込んできて、そのまま女のでかい尻を堪能すべく最奥までぐっぷりとうずめた。

「うーっ、くそっ、奥のほうまで熱々だ。俺の金玉までぐっしょり濡れるくらい反応しやがって。けしからん」

 顔に合わないでかい尻を両手で支えて、むちゅっ、ぱちゅっ、と肌同士で音を立てる。

 まだこなれていないようだったが、すぐ目の前にある顔はびっくりしているのか目を丸くしていた。間近で見るとさらにべっぴんさんだな。

 枷のついた両手を、バンザイさせるよう頭上で押さえつける。黒髪の子がやっぱり睨んでくるけどさ、腰使いを増すとたわわな乳房が弾みだし、んぐっ、んぐっと猿ぐつわから声が漏れる。

 赤く染まった小さな耳たぶに俺は近づく。

「分かるよね、おまんこがどろっどろになっているのが。おじさんのがそんなに気に入っちゃった?」

 おっと、すごい目つきで睨まれちゃったよ。怖いなあ。

 ごめんねという意味で腰使いを増すと、彼女の顔つきは一変する。目を見開き、猿ぐつわを思い切り噛み、そして瞳の奥に色情を確かに宿す。

「まったく、よく締めつける膣だ。ちゅうちゅうと呆れるくらい俺に吸いつく」

 そう淫猥な言葉をボソボソと耳に囁き続ける。

 男慣れしていないのは丸わかりだが、成熟した身体はかなりの好きものだ。きっと俺と同じくらい根がスケベなのだろう。

 さっき調べた弱点をしつこいくらい突いているせいかもしれんが、よく濡れるし、フーフーと吐き出される息は白く染まりそうなほど熱い。

 当然のこと流れる汗も多くて、若い女の全身から立ち昇る匂いに俺は包まれた。

 名器というよりも、こっちの精力がみなぎるほどの性欲に俺は驚く。きっとこれまで自制していたのだろう。たくさん溜め込んだものを吐き出すように、のけ反って首筋を晒す女は極めて精力的だった。

 びくびくびくと細かくも連続的な締めつけがあり、俺はウッと呻く。

 途端にこちらまで吐き出してしまったのは、内側の膣が急に蠢いたせいだ。

 びゅくっ、びゅるっ、と下腹部越しでも聞こえるくらいの勢いで、ふと見ると女のつま先がゆらゆら揺れていた。

「まったく、俺が出すまでに二度も三度もイキやがって。とんでもないスケベな女だ」

 そう挑発するが今度は睨む気力もなかったらしい。たくさんの涙、そして唾液で可愛らしい顔が濡れていた。

 じっとしていろと言い、猿ぐつわの紐を解く。かぽりと音を立てて、唾液で濡れたものが口から外れる。やはりというか噛みついてくることはなかった。

 ハーハーと息も絶え絶えの様子で、女は俺を見つめてくる。きっとまともな絶頂は初めてだったのだろう。ゴクッと喉を鳴らして、唾を飲み込むのがやっとという風だった。

「抜かずにもう一度するか。こっちはもっとして欲しそうだしな」

 ぬ゛ぢゅっと最奥を突くと、女は思い切り目をつぶり「あうっ!」と声を漏らす。

 ビビビと電気が走っているような感じなのだろうか。立て続けの弱点責めで、女はすっかり過敏になってしまった。

「俺のが気に入ったようだな。前の男とどっちがいい?」

「ば、ばっかじゃないの! こんなのぜんぜん気持ちよくないし、彼のほうがずっと……」

 たちゅん、たちゅん、とたっぷりの愛液が伝わるような結合音を立てる。張りのある尻が波打ち、また目の前で魅惑的な乳房も弾む。

 おっおおお、と顔つきに似合わず野太い声を漏らして、たまらず俺の肩にしがみついてきた。

「こっちを向け。顔がくしゃくしゃになるほど気持ちよさそうなのを見るのが好きなんだ」

 そう言い、濡れた頬に手をやる。

 言葉の半分も理解していないようだったが、拒絶されることもない。舌が丸見えになるくらい唇を開き、そのあいだもずっと俺を見つめてきた。

「う゛っ! う゛っ! うう゛っ!」

 いいよー、声を我慢したそのスケベ顔。めちゃくちゃ気持ちいいですと白状しているかのようで、膣の内側でさらに反り勃つのを覚える。

 ぜんぜん萎えねえわ、こいつの顔を見ていると。可愛い子がちょっと不細工になるくらい感じているとさ、二度でも三度でも射精できそうだなと思うよ。

 ゆさゆさ揺れる乳房は汗にまみれており、ひどく俺の興奮を誘う。

 枷がついたままなのをいいことに、両手を俺の頭の後ろへ置いてやると、抱きつかれているような構図に変わる。

 それのせいだけじゃないだろうが、肉壺はドッと熱い愛液を撒き散らした。

 おじさんにはたまんないよ。ふぅぅーと白く染まった息を女は吐き、こっちの両肩にしがみついてくるんだ。マジで潜在的なドスケベだな、こいつは。

「そら、こっちに乗れ」

 くびれの強い腰を引き寄せると、達したばかりのせいかのろのろとした動きで俺にまたがる。そして軽く下から小突いてやると、たまらず俺に抱きついてきた。

 うお、乗ってきたおっぱいが重い。

 まぶしいくらい白い肌のせいか、色づいて膨れた乳頭は淫猥だ。それが前後に弾みだしたのは、俺ではなく女が腰を蠢かせたからだ。

「……あとで殺してやる」

 涙のあとが残る目で俺を睨み、ドスの効いた声が部屋に響く。とてもおっかないが、たパッ、たパンッという結合音も響いており、萎えるどころか逆に興奮する。

 はあはあと息を吐き出す唇はすぐそこであり、とろとろに唾液で濡れているものだから興奮しないわけがない。

 豊満な尻を鷲掴みにできるのも特権だろう。吸いつくような肌であり、腿も普通の女よりだいぶ太い。いつまでも撫でていたいと思うほど魅力的だった。

「ずいぶん気に入ったようだな。同じところにばかり当てているじゃないか。ここのところにさ」

 そう言い、おへその左右あたりを親指でグッと押す。長時間の弱点責めで、すでに子宮がとろとろに溶けていたところだ。ただそれだけで膣への刺激が強まり、ビクンビクンと幾度も震えたまま女は動けなくなった。

 ん、ちょうどいい。

 そう思い、俺はあごをつまんで引き寄せてやる。達したばかりでほとんど意識のない様子だったが、触れあう寸前で離れてしまった。

 頭の後ろに手を回して、引き寄せたのは「ダメだ」という命令が込められている。しかし大して力は入れていない。本当に嫌だったら簡単に跳ね除けられるだろう。

 逡巡の時間は大してかからない。

 女は力を抜き、そして俺の肩に手を置くと、かぽりと音を立てて触れてきた。

 年甲斐もなく俺はすごく嬉しかったよ。入れた舌をもごりと食み、ぺろぺろと舐めてくるんだ。いやー、これはヤバいね。胸がドキドキする。

 濡れた舌はとろけるようで、もっと味わいたいと思ううちに、互いに互いの頭を引き寄せあっていた。

 そのあいだもじっくりとした腰使いで過敏なところを押しつぶす。すると女は初めて「あン」とまともな喘ぎ声を漏らした。

 日本人とは比べようもない身体だ。くびれの段差がすごくて、しっとりと濡れたそこをずっと撫で回していたくなる。

 溢れ出る愛液で俺のモノはべっとり濡れていて、光沢をまとうそれがゆっくりと桃尻のあいだに飲み込まれてゆく。繋がったところから透明な液体がこぼれ落ちた。

「あっ、そこヤバ、いィ……っ!」

 俺の耳元でそう女はつぶやく。

 尾てい骨に触れて、グッと押し込むと女は急に痙攣し始めて「いぐっ!」と甲高い声で鳴いた。

 手足の枷は解いてやったものの、女はベッドに突っ伏したまま動かない。

 荒々しい呼吸音が繰り返し響いており、こちらに向けた尻からは大量のこってりとした精子が溢れ出ている。

 これで身籠ったとは思わないが、その気になればいずれ現実になるだろう。

 子供が欲しいと思ったことはない。だが、この女を孕ませたいという欲はある。俺のものにして、ずっと俺のことを考えてくれる人にしたいという欲だ。

「まあ、名前も知らない相手じゃ縁もできんか」

 そうつぶやくと、女は横目で俺を見つめてきた。

 やや憔悴した様子であり、たらたらと水滴が落ちてゆく。その汗を見ているうちに、目元にほくろがあるのだと気づいた。

「オルフェ・瑠花・イヴァーシュ」

 俺の枕に頬を当てて、女の声が部屋に響く。ぱっと花が咲いたように感じるほど美しい声だった。

 しばし考えて、今のは女の名だと俺は気づく。

「瑠花か。いい名前だ」

「そう? ありきたりでつまらない名前だと思うけど」

 ぷいと目を逸らして、面白くなさそうに瑠花は言う。何気ない言い方だったが、先ほどまでの情事によって肌の血色が良く、染まった頬にはどこか色気があった。

「俺のことは……まあ、覚えるほどじゃない。おっさんでもおじさんでも呼びかたはなんでもいい」

「は? 私は名前を言ったのに! そっちも言いなさいよ!」

 ガバッと起き上がり、そんな風にわめかれた。なんで俺が怒られるんだよ。へとへとかと思っていたのに、案外と元気があるな。

「あー、雪村だ。見ての通り独身で、恋人募集中だ」

「わ、私には彼氏がいるから」

 なぜか少しだけ動揺して、瑠花はベッドに女の子座りをする。両膝に手をついて、しばし逸らされていた瞳がまたこちらに向く。

「だからもうエッチはおしまい。それでいい?」

 そっか、彼氏がいたらエッチはできないわなぁ。そりゃそうだ……とは思わない。

 もう絶対にするなと言われたら少しは考えたが、俺に問いかけてくる時点で完全に脈ありだろう。先ほどのセックスで多少なりとも俺は彼女を変えたのだ。

 だから俺は軽い感じで笑う。

「心配しなくていい。向こうに帰れば俺との接点は自然となくなる。瑠花は可愛いからずっといて欲しいが、事情もあるようだしそうもいかん」

 なぜか真実と嘘を織り交ぜるクセが俺にはあって、年を重ねたぶん相手の気持ちを多少は揺さぶることができる。大人ってのはずるいからな。

「言いふらさない……というかお前さんの知り合いと話すことも俺にはできない。だから安心して欲しい。おかしな噂は絶対に立たんよ」

 先ほどした魔王様との会話も思い出したのだろう。瑠花はしばし考えて、ほっと安堵の息を吐いていた。

 それで少しは落ち着いたのか、きょろきょろと部屋を見回す余裕が生まれたようだ。

「ここ、どこ?」

「遠く離れた国だ。どれくらい離れているかは俺にも想像できん。そうだ、喉が渇いただろう。なにか飲むか?」

 そう言って冷蔵庫を開くと、薄暗い部屋が急に明るくなって驚いたようだ。可愛らしい瞳が真ん丸になった。

「それなに!? なんで光ったの?」

 うおっと、後ろから飛びついてきやがった! 若い猫よりも好奇心があるな、こいつ。

 俺の脇からまじまじと覗き込み、そして何かに気づいたらしく手を伸ばす。ひんやりとした空気に触れて、さっと引っ込めていた。

「冷蔵庫だ。食べものや飲みものを長く保存できる」

「ふーん……えっ? それだけ? そんなことのために、こんなに大きくて光らせているの!?」

 そうだよ。なにか悪い?

 以前から分かっていたが、どうも向こうの世界は考えかたが異なる。保存したいぶん大きくなるのは普通だと思うが、向こうだとまったく異なる方法で同じことができるらしい。

 考え方が異なるぶん、逆にこう言うと相手は驚く。

「この冷蔵庫が日本には5000万台ほどある」

 ハテナという記号が女の頭に浮かぶ。

 あ、そうか。魔王様は膨大な数に驚いてくれたが、この子はそこまでの教育を受けていないのか。そりゃそうだ。単に魔王様が凄いだけなんだよな。

「まあいいや。牛乳でも飲む?」

「えー、牛の乳? 生臭くてぬるいやつ? あんなの農家でしか飲まないよ」

 あからさまにがっかりされたんだが。

 しかし紙パックというのは珍しいらしく、差し出すとすぐに受け取ってまじまじと見つめる。見慣れない文字がぎっしり書かれているし、そりゃあ確かに気になるわな。

 試しにという感じで注ぎ口をクンクンと嗅ぎ、大きな瞳だけがこちらを向く。黒い瞳だと思ったが、明るく照らされると野鳥を思わせる瑠璃色が混じっているのだと気づく。

 そしてゆっくりと瑠花は牛乳パックを傾けた。

 たくさんの汗をかき、それ以外にも唾液やら愛液やら流している。だから身体は水分を極めて欲していたらしく、この薄暗い部屋で、ゴクッゴクッという音が響く。

 半分ほど残っていた牛乳パックだが、徐々に傾きが増す。口の端から零れた白い液体が胸元にこぼれて、豊満な乳房からおへそにかけて広がった。

 やはりこの女は色気が強い。

 飲み干すまでずっと俺を見つめてくるし、けぷっと濡れた唇が鳴る様子にさえ目が離せない。

 ガキに魅了されてしまう理由のひとつは生命力だと思う。

 こうして目にすれば分かるが、内側から輝くような力強さを感じ取れる。それはぬくぬくと安全に暮らしている日本人には決して出せないものだ。

 白い液体を追うようにして、ぢゅる、と色づいた先端を食む。

 頭上から「こらぁ」と叱るような声は聞こえたが、膨らみきった乳頭は弾むような感触であり、女の手がぺたんと頭に触れてくる。

 張りのある乳房を揉みしだき、やや強めに吸うと「ン゛ッ!」と頭上から鼻にかかった声が響く。

 あいにくと彼氏持ちらしいが、頭の後ろに手が回されてはオッケーサインとしか思えない。わなわな震える指で抱かれて、乳房に沈むというのはたまらんよ。今なら「ママァ」と言っても構わない。キモいし絶対に言わないけどさ。

「ちょっ、と、まだ、する気……っ?」

 うるせえ、勃起させたのはお前のドスケベな身体のせいだろうが。こうなったら責任を取ってもらわないと許せんよ。

 有無を言わせずベッドまで連れてゆき、四つん這いにさせるあいだも丹念に胸を揉みしだく。ぴくぴく震える瑠花は諦めているのか大して抵抗せず、手で触れるだけで太ももが左右に開かれた。

 しかし後ろから眺めるとすごいな。汗で光沢を帯びた身体に思わず喉が鳴る。

 彼女はたぶん十代だ。向こうの世界のことは大して知らないが、張りのある瑞々しい肌でそう感じる。

 なのに大人顔負けの豊満な身体つきであり、振り返って見つめてくる目は思わせぶりだ。

「そろそろ気持ちいいって認めさせないとな」

「ばか、おじさんのなんてぜんぜん……」

 言葉が尻すぼみになり、消えてしまったのは股間のあいだに挟ませたモノを目にしたからだろうか。

 長いセックスにより形はだいぶ雄々しくなり、上向きに反ったものが下腹部をこする。そこに熱いくらい女の視線が注がれるのを覚えた。

 そして、ずぬッ、ぬッ、と肉棒を埋めてゆくと、身体の相性があまりにも良いと気づく。大して考えなくても、ひくひく震えている場所を思い切り擦りつけられるんだ。

 だからたったのひと突きで女は「あんん゛ッ!」と強く鳴き、背筋をゾクゾクと震わせながら俺の枕に突っ伏した。

「この短い時間で、ずいぶん俺好みの肉壺になりやがって。どうだ、気持ちいいか?」

 ぺちんと軽く尻を叩きつつそう言う。

 数えている限り、瑠花はすでに十回は達している。普通の女ならへとへとになり、動けなくなっているところなのに体力がやはり段違いだ。ついでに言うと性欲もな。

 口では「ぜんぜん」と気丈に言っているが、ちゅうちゅう吸いついてくるおまんこはとても正直だ。

 どろどろの感触と反応を楽しむべく、じっくりと時間をかけて最奥まで押しつぶす。やわらかな尻にみっちりと隙間なく包まれてたまらなく幸せだが、目を向けると女の尻だけがビクビクと大きく痙攣していてさらに嬉しくなる。

「好きに声を出していいぞ、瑠花」

 両腕で頭を支えて、ぽたぽたと唾液を枕にこぼす瑠花だったが、その言葉がきっかけだったのだろうか。う゛ーっ、という唸り声をひとつ上げて、それから瑠花は唇をぽっかりと開く。

 パチュッと鳴らすと女尻が大きく弾む。

 ペニスを咥えこむ様子が丸見えの秘部は、最初のころよりも幾分か厚みが増しており、また溢れ出る愛液は極めて過敏になったのだと伝えてくる。

 精子で溢れていることもあり、内側はこってりとした感触だ。熱々のおまんこは絶え間ない痙攣を繰り返しており、いくら我慢しても愛らしい声が唇から漏れる。

「おウっ! おう゛っ! おうう゛っっっ!」

 おーおー、出てきた出てきた雌声が。たまんねえな、俺のちんこに全力でよがってやがる。

 気分が良くなった俺は、ようやくの解禁というべきか重い乳房を思い切り鷲掴みにする。そして両の乳首を同時に摘むと「んアっ!」という女の喘ぎ声を誘う。

「だめ、だめだめだめ、もう動かないで……」

 そう蚊の鳴くように小さな声で言われたが、これさあ、じっとしてられる奴いる? この世に一人もいないでしょ。

 パンッ、パちゅっ、パちゅっ!

 たっぷりの愛液を感じさせる肌の音を響かせて、たわんで波打つデカ尻を俺は楽しむ。反則的なくびれが尻の大きさをさらに強調しており、背筋から多量の汗の匂いがのぼる。

 脇から覗くゆさゆさ揺れる乳房もそうだ。まったくけしからん。小娘のくせに俺の興奮を誘いやがって。

「どうだ瑠花、俺のは気持ちいいか?」

 コクコクコクと何度も小刻みにうなずいてくる様子だ。いい子だと褒めるように下腹部を撫でてやる。

 指にかかる陰毛はぐっしょり濡れていて、その奥にある子宮は活発さを増しているのか体温も高い。

 と、ぶるるるッという動物的な痙攣に包まれた。

「あッあああ! だめイクッ!!」

 両手をつき、ガバッと上半身だけ起こして瑠花は大声をあげた。幾度となく俺のモノを締めつけて、目をやればヤバいと思えるくらいの痙攣を繰り返しており、瑠花は熱しきって白くなった息を「ふぅぅ――っ」と吐いた。

 溶けそうなほど熱い愛液に包まれながら、俺は赤く染まった耳を食む。そして今さらながらにこう問いかけた。

「彼氏さんとどっちが気持ちいい?」

 息が当たったせいで女は「あン」と鳴いたあと、ゆっくりと涙で濡れた瞳を向けてきた。

「…………」

 ぱくぱくと開閉を繰り返す唇からなかなか言葉が出てこない。言おうとしているのに喉から出ないという風だった。

 しかしそれは俺のほうが気持ちいいと語っているようなもので、また本人もそうだと気づいたのか「さあ、知らない」と不機嫌そうに言われた。

 まだ震えたままの腰を撫でつつ、ぼそぼそと耳に話しかける。

「好きな人がいるのはいいことだ。そうそう、こっちの世界だとセフレというのがあってな。セックスはするが別に交際しているわけじゃない。ただの友達という関係だ」

 最奥の弱点をじっくりと押しつぶしつつ、俺は言葉を重ねる。ここがかなりいいらしく、女の半開きの唇からぽたぽたと唾液が零れ続けていた。

「瑠花が許すならだが、セフレにならないか? 浮気じゃないし、ただ単に気持ちがいいだけの関係だ」

「セフレ…………」

 うつろな瞳でそう呟く瑠花は、ほとんど働いていないだろう頭をどうにか動かそうとしているようだ。

 呼吸を幾たびも繰り返して、彼女は間近からじーっと見つめながらこう言った。

「……考えておく」

 きゅっとおまんこで締めつけながらそう言われて、俺はちょっとだけたまらない気持ちになったよ。こんなのイエスと言っているようなものじゃん。

 まあね、舞い上がっちゃったからしょうがないんだけど、キッチンやらお風呂場やらでずっとエッチしちゃったのは……うん、瑠花がドスケベなんだし、しょうがないね。

 くあーっと欠伸をしたのは、カーテンから朝日が差し込むころだった。

 上品で愛らしい瑠花の顔がすぐそこにあり、その唇でややグロテスクなペニスが咥えているのは普通に興奮すんね。

 花とか似合いそうな顔立ちなのに乳房の大きさと形はド級で、たくさんの唾液をこぼしながら上下してくれるんだ。じいっと存在感のある瞳で俺を見つめながら。

 こんなのたまらないし、どくっどくっどくっと口内にたくさんの精液を吐き出す。

 フーフーと鼻息を繰り返す瑠花は、幾度か喉を鳴らして呑み込んだ。

「……なんか、おじさんって私の口に出すほうが多くない?」

 白濁液まみれの舌を覗かせつつ彼女はそう言う。

 朝日が差し込むとやはり瑠花の瞳は瑠璃色混じりで、ここではない遠い国の人なのだと今さらながらに俺は気づく。その頭に触れて、優しく撫でながら俺は口を開く。

「瑠花は可愛いからな。仕方ないよ」

「あっそ、褒められ慣れているからぜんぜん嬉しくないけど」

 そう言いつつ瑠花は身を起こして、俺の肩に手をかけて、ゆっくりとその美しい顔を近づけてくる。ベッドに倒されたのは大して抵抗していないせいだったが、のっぷと重ねてきた唇、そして重い乳房に俺の胸は高鳴る。

「……どんな味?」

「ああ、これは俺の精子の味だな。最悪だ」

 ぶひゃっ、と目の前で瑠花は笑った。

 ちょっとした仕返しなのだろうが、こうして屈託なく笑ってくれるのは正直嬉しい。口は拭わせてもらうがな!

 やはり瑠花は体力おばけで、さっさと離れるとベッドの端に腰かける。その軽やかな動きは一晩中エッチしていたとは思えない。

 目に存在感のある子で、振り返ると俺をじっと見つめてきた。

「セフレってやつ、べつにいいけど、私の彼は大金持ちだよ。太刀打ちできると思っているの?」

「ああ、財力ではとても俺なんかが勝てはしないが……ん?」

 ふと思い出したことがあり、瑠花を追い越す形で部屋の片隅に歩いてゆく。そこには古びた木製の箱があって、錠前もあるから宝箱みたいに見えるかもな。

「おじさん、それなに?」

「ああ、魔王様からたびたび贈り物を受け取るんだが、まとめてここに入れている」

 そう言いつつ箱を開ける。

 ぎいと鳴り、現れたものを見てさすがの瑠花も瞳を丸くした。丸いどころじゃない。真ん丸となり、口元は悲鳴混じりの表情だから、もしもセリフをつけるとしたら「どひえええっ!」が合いそうだ。

 金銀財宝といえば陳腐な表現だが、朝日を浴びる宝石は本物の輝きだ。ぎらりぎらりと輝いて、瑠花が単なる小娘であると証明するかのように圧倒する。

「なっ、なっ、なっ……!」

「すごいけどさ、使ったら男として負けだと思ってな。酒や食事はありがたくいただくが、この手のはみんな保管してあるんだ」

 ひけらかす気はなく、単に財力で勝負を求められたから見せたに過ぎない。しかしふと思いついたことがあり、腰が抜けたような姿の瑠花に振り返る。

「そうだ、お前のために使うなら別にいいか。せっかくこの星に来たのだし、好きな服を買いに行くというのはどうだ? ついでに名所を歩いてみよう」

 女の子というのは買い物が大好きなのか、きらっと瑠璃の瞳は輝く。多少の欲は見えたが、まあまあ美少女だと思っておこう。

 素っ裸なのを忘れたように、瑠花は頬を赤く染めながら立ち上がる。その動きはアドレナリンが多量に分泌されているかのようだった。

「それってつまり観光的な?」

「ばっちり観光だな。言っておくけど、こっちの飯はかなり美味い。驚いて腰を抜かすなよ」

 ふざけてそう言うと、彼女は目が線になるほどの笑顔となり、大きく開いた口から笑い声を響かせる。

 色気がとんでもないし性欲も俺並みに凄いが、このとき初めて年相応の子だと思ったよ。

 まいったね。若々しい空気にあてられて、こっちまで楽しみになってきた。それもこれも、まずは牛丼とか適当な店で食事して、ひと眠りしてからだ。

 友人である魔王様に心から感謝しつつ、そんなことを俺は思った。

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